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■日本、ホンジュラスとの死闘を制す!

 欧州でプレーする主力選手をほとんど呼び戻して、宮城スタジアムで行われた親善マッチ・日本対ホンジュラス戦は、思いもよらない乱戦となりました。

そういえばトルシエ時代にホンジュラスとやったとき(3-3@神戸ウイングスタジアム)も乱戦となりましたから、それを覚えている人は、こうなるのをある程度予測できたのかもしれません。

 さて、試合をふりかえると、寒い国のサッカーチームが暑い国に遠征に来てバテバテになってしまったような、体の重さを感じさせる日本代表が、立ちあがりから、ホンジュラスの厳しいプレスとラテンアメリカらしい細かいパス回しを、受身になって見てしまい、試合の主導権を握られてしまうという、コンフェデのメキシコ戦でもみられた、いつもの悪いクセが出てしまいます。

前半8分、三都主選手のウラへスルーパスが出た時に、最終ラインの加地選手がラインをそろえず、オフサイドをとれないという基本的なミスでピンチを招き、三都主との競り合いに勝ったマルティネスが中央へ折り返し、ベラスケスに先制点を決められます。

このシーンは加地のミスの他に、三都主とマルティネスが競っている時に、中沢選手も加地もそれを見てしまい、カバーをすっかり忘れるというダブル・トリプルのミスが重なったことが原因となった失点でした。

 ホンジュラスの二点目も日本の左のサイドが破られての失点。
27分、ガルシアがドリブルで三都主をぬきにかかると、宮本選手がセオリーどおりのカバーのポジショニング。

しかし宮本のウラへ、ベラスケスが走り込み、彼にスルーパスが出るとピタリとあってシュート、日本はいきなり2点のビハインドと苦しくなりました。

このシーンは、相手のすばらしい攻撃をほめるべきでしょうが、ベラスケスがウラへ走りこんだ時、宮本が三都主のウラのスペースのカバーを捨てて、ベラスケスについていったほうがベターだったと思います。

 33分、日本はやっと反撃します。
稲本選手が前の選手を追いぬいて、中田英選手からパスを受けると、ミドルシュート。 これが相手DFの処理のミスを誘い、こぼれ球を高原選手が拾って泥臭いゴール、日本一点差に追いすがります。

 しかし前半終了間際のいちばん失点をしてはいけない時間帯に追加点を相手に与えてしまいます。

ボランチのラインに下がっていた中田英が、危険なゾーンで相手にボールを奪われてピンチを招き、最終ラインも破られて、ホンジュラス三点目。日本の追撃ムードに水を差します。

この試合、ボランチが危険なところでボールを持ちすぎて、相手に奪われるシーンが目立ちました。中田英が2回ぐらい、稲本も1回ありました。

周りが声をかけてやらないのも問題ですが、やはり一番の問題は、本人の判断の遅さです。

ボランチのラインで球を失うと、もう最終ライン1枚しか、守備陣はいません。 
危険なゾーンでは、ボールを長時間キープせず、シンプルにどんどんはたいていく(周りもどんどん動いてフォローしてやる)、どうしても出すところが無いなら、2トップの頭に当てるようなロングを使うといった、すばやい判断が求められます。

 後半が開始されると、3分、日本が左サイドでFKを得ます。
中村選手がファーサイドにボールを入れると柳沢選手の頭にドンピシャに合い、すばらしいヘディングシュートが決まって、再び一点差とします。

ホンジュラスは攻撃はうまいのですが、DFのレベルは高くありませんでした。 特にサイドからクロスが入ってくると、全てのDFがボールだけを見てしまって、ゴール前の日本の選手を誰もみていません。

ここらへんが、W杯北中米最終予選へ進めなかった原因かもしれませんね。

 しかししかし、点を取ったらすぐ取り返されるという、イヤな展開が続きます。直後の5分、ホンジュラスのカウンターから、加地がマルティネスとの一対一にあっさりと負けて、右サイドを破られ、彼が中央へ折り返すと、またもやベラスケスに合わされて、ハットトリック献上。
再び二点差とされてしまいます。

しかししかししかし、日本も負けじと取り返します。
左サイドの中村のFKのボールを、相手DFがかぶってしまってヘッドのクリアが空振り、ボールは宮本の前へこぼれて来ます。

それをゴールへ押し込もうとしますが、ホンジュラスの選手がたまらず宮本を後ろから引きずり倒してPKゲット。 中村が冷静に決めて再度一点差にしました。

やはりホンジュラスDF陣はサイドからのクロスに弱いです。

後半25分、左サイドで途中出場の小笠原選手からパスを受けた柳沢が、個人技でかわして、相手DFの前から素晴らしいミドルシュート、これがGKモラレスの手をはじいてゴールイン!日本はようやく追いつきます。

これで流れは完全に日本へ。

33分、途中出場の玉田選手がスルーパス、これを相手のウラへ抜け出した三都主に合って、ドリブル突破から中央へマイナスのパス。
これを小笠原がていねいにシュートして、とうとう日本が逆転。

ホンジュラスの反撃をしのいで、日本代表の勝利と、最後は順当な結果となりました。

 試合を見るサポとしては、エキサイティングな楽しい試合だったのではないでしょうか。 宮城スタジアムに集まったサポもよく声が出ていて、良い応援がみられました。
 
 日本代表の試合内容をみると、全体的に体が重いような感じで、コンディションが良くないように見えました。  特に欧州組は新シーズンが始まったばかりですから、これから本調子になる途中なのかもしれません。

 攻撃に関しては、やはり欧州組がそろうと楽しいサッカーを見せてくれます。

国内組中心で臨んだ、東アジア選手権3試合とW杯アジア予選最後の試合となったイラン戦では、中盤の運動量が少なすぎて、ロングの放り込みに頼った、日本らしくないアバウトなサッカーになってしまったのは以前指摘したとおりです。

しかし欧州組がそろった今回は、中村に中田英、オーバーラップした稲本がからむ中盤と、柳沢と高原の2トップがFW同士、あるいはFWと中盤といった具合に、うまく連携して、まずまず創造的な攻撃を組み立てることができました。

特に柳沢の決定力と中村のパスの精度の高さは評価されるべきです。

 課題は言うまでも無く守備ですね。

中田英を中心とする中盤のプレスが甘く、相手のパス回しを受身になって見てしまったために、ホンジュラスにいいようにボールを支配されてしまったのは、コンフェデのメキシコ戦のVTRをみているようでした。

そのことによって、日本の最終DFラインが相手FWやサイドの選手と、もろに一対一になって向き合う場面を数多くつくられてしまい、日本のDFラインの問題点が暴露されてしまいました。

 まず守備の苦手な加地・三都主両選手を同時に使った4バックは、このままでは危なくて使えないということです。

今回、相手に再三両サイドを突破されて崩されましたが、こうなるとセンターの二枚だけではカバーしきれません。

両サイドが二枚同時に攻めあがってしまって、最終ラインが宮本・中沢の二枚だけになって、守備の枚数が足らなくなるといった場面も見うけられました。

3バックに戻すか、どうしても4バックにしたいなら、片方に加地か三都主を使ったら、逆サイドは守備のうまい選手をいれてバランスをとっておく、もしくは、加地・三都主両選手の守備能力を猛特訓でアップさせるといった手を打たないと、危なっかしくて見ていられません。

 二人の、守備の一対一の弱さもさることながら守備のポジショニングも的確では無いのが目立ちます。

特に加地の場合、彼に向かって相手がドリブルを仕掛けてきた時、同時に加地の後ろのスペースへ向かって敵が走りこむと、加地はどちらをマークしたら良いか迷ったあげく、ドリブルしている選手を捨てて、後ろのスペースに走りこんだ敵選手についていってしまう事がよくあります。

こうなると敵のドリブラーの前に、日本のゴールまでの一本道が出来てしまいます。これはポジショニングの基本的な間違いです。

加地一人に対して敵二人の局面をつくられてしまったら、崩されてもそれは仕方ありません。

しかし、この場合はボールを持っている選手の前方数mで、ドリブルしている相手をまずマークして日本のゴールを隠すべきで、股の間からパスを通されるといった、相手の前方へのグラウンダーのパスを警戒して、出来るだけ横パスを出させるようにして、極力相手の攻撃をディレイさせ、味方の戻りを待つのがセオリーです。

 また、ホンジュラスの先制点の場面のように、日本のDFラインの4人が最終ラインをきちんと合わせないと、オフサイド崩れで何度でもウラを取られるでしょう。 これも守備の基本中の基本です。

敵のクサビの縦パスが入って、それに応対する時や、攻撃参加などで、DFラインの選手が上がって、ラインを崩さなければならない時は、誰が上がった選手のスペースをカバーするのか、ボランチが下がってくるのか、それとも最終ラインの選手がひとりづつ横にずれるのか、もう一度チームの約束を確認する必要もありそうです。

以前にも言いましたが、4-2-2-2でいくなら、特別なケースを除いてこの4ラインをできるだけ崩さない事、ポジションチェンジなどで、ラインを崩す時は、ぬけた穴を誰かがカバーしてラインを修復することが必要不可欠です。

 今回、相手の守備能力が低かったので逆転することができましたが、W杯本大会では日本の守備の弱点が致命傷となりかねません。

今の守備のレベルではグループリーグ突破は難しいかもしれません。本番までに大幅な修正が望まれます。
 
 最後に今回の対戦相手となったホンジュラスですが、対戦前は地味とか強化マッチの相手として不足といった声がありましたが、ほぼベストメンバーを連れてきてくれたホンジュラスは、やはり北中米ではアメリカ・メキシコ・コスタリカの3強につぐ存在で、なかなかのサッカーをみせてくれました。

(当国際サッカー戦略研究所で、”格付けB”を与えているだけのことはあります。)

私がJリーグ球団のオーナーだったら攻撃の選手を何人か買うかもしれません。

少なくとも日本の代表レベルの守備を破る能力があるわけですから、Jでも充分やれる可能性がありますし、ホンジュラスリーグではそんなに高い給料をもらっていないでしょうから、安い値段で獲得できそうだからです。

ほとんどのJのクラブは、外国人選手獲得となると、ブラジルと韓国しか目に入らないようですが、給料ばかり高くて活躍できないベテランのブラジルや韓国の選手よりも、彼らの方が数倍よさそうです。

若い選手なら、Jで育てて欧州リーグへ売るという手もありますし。

Jクラブのフロントも世界規模の視野をもった経営戦略を持ってもらいたいものです。

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2005.9.7 宮城スタジアム


  日本  5 - 4  ホンジュラス

’33 高原     ’8  ベラスケス
’48 柳沢     ’27 ベラスケス
’55 中村(PK) ’45+ マルティネス
’70 柳沢     ’50 ベラスケス
’78 小笠原


GK 楢崎    GK モラレス

DF 加地    DF カバジェロ
   宮本       イサギレ
   中澤      (バジェシージョ 86) 
   三都主      フィゲロア

MF 稲本    MF ゲバラ
  (小笠原 64)   ゲレロ
   中田浩      フェレラ
   中田英     (オリバ 77)
   中村       ベリオス
  (田中 87)   (マリン 65)
            ガルシア
FW 高原
  (大黒 79) FW ベラスケス
   柳沢       (べガ 77)
  (玉田 71)    マルティネス

  

■コメント

■ [Yoji]

初めまして。ホンジュラス戦のこの記事を、大変、興味深く読ませていただきました。

鋭い視点からサッカーを見つめられており、大変、たのしく読ませていただきました。

ホンジュラスはいろいろありまして、凄く愛着のある国ですので、こうしてホンジュラスサッカーについて少し触れていただき、非常に嬉しく思います。

また、こちらの記事を拝見させていただきます。

ありがとうございました。

■Yojiさん [管理人spartak]

こちらこそ記事を読んで頂いてありがとうございます。

アメリカ・メキシコ・コスタリカや最近ではパナマにも押されぎみのホンジュラスですが、W杯で見てみたいチームですね。
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■日本VSホンジュラス

ほんと残念な試合でした。前々から、三都主のサイドバックはやめろよ、と思ってはいたけど、今回ほど三都主をいらないと思った事はなかったです。。。日本の4失点。僕として

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