■日本代表、若手中心の中国とドロー

 8月3日、韓国の大田で東アジア選手権の第二戦、日本対中国戦が行われました。

北朝鮮戦のあと「ジーコ監督は選手をなかなか代えないので、選手同士で競争がおこらず、チーム内の雰囲気がダラっとしがちである。」と書いたのですが、この中国戦で、なんとジーコ監督は先発メンバーの総いれかえをしてしまいました。

監督自身は「レギュラー組の疲労がたまっているようだから」と言っていました。

その言葉を額面どおり受け取ってよいのか、本当はレギュラー組へのお仕置きだったのか、彼の真意はわかりませんし、やることが両極端だなとも思いますが、こうした選手へのカツは絶対必要なので、よしとしましょう。

というわけで、この日の先発はアテネ五輪代表選手が多く選ばれ、要所要所にフル代表の選手がはいってチームを引き締めるような感じとなりました。

 対する中国代表も、北京五輪や次のW杯を狙う若い選手中心のチームでした。

監督がイングランド人・オランダ人と続いて久しぶりに中国人に戻ったせいでしょうか、チームのプレースタイルは伝統の中国スタイル。

後ろからロングをどんどん放り込んで、身体能力の高いFWに勝負させる、得点の大半はヘディングシュートからという、良く言えば中国らしい、悪く言えば創造力やファンタジーのかけらもないようなチームでした。

まあ、これからチームの土台を作り上げていく、発展途上のチームということなのでしょう。

 その中国に対して、若返った日本代表は押し気味に試合を進めました。
しかし先制したのは中国で、日本がやや攻め疲れをし、前半終了まで10分をきった危険な時間帯で立て続けに2失点。

最初は、日本の左サイドからのアーリーぎみのクロスからフリーで李金羽のヘッドを食らい、2点目は逆サイドからのセットプレーからまたしてもフリーで張永海のヘッドを食らってしまいました。

 後半も足が止まって引き気味の中国に対して、日本が押し気味の展開。

13分にゴール前のFKから阿部選手が精度の高い、すばらしいキックをみせ、相手GKがはじいたところを茂庭選手がよく予測してつめていて1点差にし、

43分には、相手最終ライン前でのこぼれ球をひろった田中達選手が、相手のDFの前から思い切りの良いミドルシュート。 これがゴール右上すみに決まって同点としました。

しかし、これ以上は効果的な攻めをすることが出来ず、試合は引き分けとなりました。

 日本代表にとってこの試合の収穫は、若い選手達に実戦経験をつませることが出来たという事でしょう。

もちろん選手どうしのコンビネーション不足といった問題の解決はこれからですが、ゴールをあげた田中達や活きの良いプレーをみせた駒野・巻両選手など収穫は少なくありませんでした。

逆に課題としては、攻守ともに試合を見てしまっている選手が多すぎるということがあげられます。

サッカー選手なのだから積極的にプレーに関与してボールにからみましょう! ”ボールと友達”になれない選手には別の職業をすすめます。

 まず守備面では、ゴール前で守備の頭数は足りているのに、ボールばかり見ていて相手の危険なプレーヤーを誰も見ていない、そのためにどフリーでヘッドを許してしまうという日本病が再発してしまいました。

最初の失点は坪井選手が簡単に相手にふりきられ、2点目は村井選手がマークすべき相手選手を離してしまいました。

この病気がでると即失点につながるというのは、ドーハの悲劇や2002年W杯・宮城スタジアムでのトルコ戦敗北と、日本サッカー界が何度も痛い目にあってきているので、わかりきった事のはずなのですが...

 攻撃面では、やはり前回と同じで、本山・阿部・今野の三選手の中盤が連携と運動量を欠き、パスでの攻撃をうまく組み立てられませんでした。

特に攻めに多くの役割を求められている、本山と阿部ですが、ときおりスイッチがオンになって、面白いパス交換から攻めを組み立てることもあったのですが、スイッチがオフになって”消えている”時間帯のほうがはるかに長かったために、日本が効果的に攻撃できないひとつの原因となっていたように思います。

この3人には、コーチングで他人を指図して動かすのではなく、まず自分が動いてボールを受けに行くという姿勢が必要です。

そして試合中はできるだけ長い時間スイッチをオンにして、試合を見てしまわないように気を付けなければ、日本の攻撃はうまくいかないんだという自覚が求められます。

 選手個々の面では、今回アテネ五輪代表世代の何人かが、先発をまかされたわけですが、パスを出す時も受ける時もスペースの使い方を知らない選手が少なくないようです。

アテネ五輪アジア最終予選をみて感じたのですが、アテネ五輪代表はロングを放り込んだり、単発のドリブル突破をしかけたりして、ひたすら個人技による突破に頼ったサッカーをしていました。

そのため、フィジカルと一対一が強く、引いて守ってくるバーレーン五輪代表には一分一敗と、日本五輪代表の攻撃はまったく通用しませんでしたが、選手が小さなスペースをうまく使ってショートパスで相手を崩すような経験を積んでこなかったために、こうしたことがおこってしまったのでしょう。

 当時の山本五輪代表監督がこうしたことを教えなかったのか、教えたけど選手ができないのかはわかりませんが、

スペースの使い方やマン・マーキングの仕方など、アテネ五輪代表世代の基礎能力の低さが後々悪い影響を与えないよう、今のうちに手を打っておく必要があると、中国戦を見て感じました。

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2005.8.3 大田W杯スタジアム

   日本  2  -  2  中国

 '58茂庭        '37李 金羽
 '87田中達       '43張 永海

 GK 楢崎    GK 李 雷雷

 DF 茶野    DF 張 耀坤
    坪井       孫  祥
    茂庭       徐 雲龍
            (陳 涛 59)
 MF 駒野       張 永海
    今野       季 銘義
    阿部       王  亮
    村井
   (三都主 74)MF 李  彦
    本山       趙 旭日
   (玉田 66)
          FW 李 金羽
 FW 巻       (蒿 俊閔 87) 
   (大黒 66)    ガオ 琳
    田中      (周 海濱 69) 

  

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