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■E-1選手権に臨む日本代表メンバー発表

 昨日、今月10日から韓国で開催されるE-1選手権のために招集された日本代表メンバーが発表されました。


GK
  中村 航輔 (柏)
  大迫 敬介 (広島)
  小島 亨介 (大分)

DF
  畠中 槙之輔(横浜M)
  三浦 弦太 (G大阪)
  室屋  成 (F東京)
  渡辺  剛 (F東京)
  古賀 太陽 (柏)
  佐々木 翔 (広島)

MF
  橋本 拳人 (F東京)
  鈴木 武蔵 (札幌) 
  井手口 陽介(G大阪)
  大島 僚太 (川崎)
  仲川 輝人 (横浜M)
  相馬 勇紀 (鹿島)
  森島  司 (広島)
  遠藤 渓太 (横浜M)
  田中  碧 (川崎)
  田中 駿汰 (大阪体育大学)

FW
  上田 綺世 (鹿島)
  小川 航基 (水戸)
  田川 亨介 (F東京)


同日、今月28日に長崎で行われるジャマイカとのテストマッチのために招集されたU-22代表選手もあわせて発表されています。それも見ておきましょう。


GK 
  山口 瑠伊 (エストレマドゥラ:スペイン)
  小久保玲央ブライアン(ベンフィカU-23:ポルトガル)
  谷  晃生 (G大阪)

DF
  中山 雄太 (ズウォレ:オランダ)
  岩田 智輝 (大分)
  大南 拓磨 (磐田)
  岡崎  慎 (F東京)
  瀬古 歩夢 (C大阪)

MF
  安部 裕葵 (バルセロナB:スペイン)
  菅  大輝 (札幌)
  長沼 洋一 (愛媛)
  高  宇洋 (山口)
  岩崎 悠人 (札幌)
  松本 泰志 (広島)
  東  俊希 (広島)
  三苫  薫 (筑波大学)
  旗手 怜央 (順天堂大学)

FW
  前田 大然 (マリティモ:ポルトガル)
  一美 和成 (京都)



E-1選手権のために招集された日本代表メンバーに関して言えば、今月はFIFAインターナショナルウインドウの設定がないので、日本サッカー協会は海外クラブでプレーする日本人選手を代表チームの活動のために拘束することができません。

よって森保監督が招集メンバー発表の会見で述べていたように、東京五輪に向けてU-22の国内組を中心に国際試合の経験を積ませ、選手層を厚くしようという意図が色濃く出た顔ぶれになりました。

先月行われたベネズエラとのテストマッチ後、一部のサポーターから解任論まで出るほど森保監督への批判が高まっています。

プロとしてお客さんからお金を頂いて見てもらっている以上、ベネズエラ戦は結果も内容もあってはならないものでしたが、初体験のゲームでいきなりメッシやファン・ダイクレベルのプレーができる選手なんてまずいませんし、失敗や悔しい経験を積み重ねながら選手は成長していくものであって、そうした意味においてベネズエラ戦に出場した選手たちが失敗から多くの事を学び、世界に通用するプレーヤーに成長していってくれれば、あの屈辱的な敗戦も決して無駄にはなりません。

失敗を恐れすぎて「消極的な安全策」を選択することが大好きな日本人にありがちなんですが、ベネズエラに負けることを恐れ、あのテストマッチもいつものベストメンバーを揃えることで例え勝ったとしても、日本サッカー界が得られる利益などたかが知れています。

もし批判されるべきところがあったとすれば、「目先の勝利」を優先させるべきか「より長期的な利益」を優先させるべきか、森保監督が中途半端な選手起用をしてしまったことで、後者を優先させるなら、もう劇的な成長は望めない30歳以上の選手を起用する必然性は乏しかったように思います。

ところで前述した森保監督の会見で、ある記者がベネズエラ戦の1失点目(ソテルドのクロスに佐々木選手が競り負け、ロンドンにヘディングシュートを叩き込まれた)をどう防ぐべきだったかという質問に対する回答には違和感をおぼえました。

まず違和感の一点目。森保監督は、ロンドンの高さ・強さに負けたことが失点につながったという認識を示しておられましたが、どっかの赤い彗星ではありませんが「身長の高低差がヘディングの勝敗を分ける決定的な差ではない」という例をこれまで何度も見てきました。

私はかつてユベンティーノだったので、身長176㎝しかないカンナバーロが自分より背の高いFWを抑えるのを良く見ましたし、バルサを応援するようになってからプジョルが空中戦で獅子奮迅の守りを見せる姿も何度も目にしました。

もちろん身長が高くジャンプ力がある方が有利なのは間違いありませんが、ヘディングによる空中戦での勝敗を分けるものは決してそれだけではなく、ボールの落下点を早く正確に見極めて最適なコース取りで走りこむ技術であったり、相手に正確にヘディングを許さない空中での体のぶつけ方や手の使い方であったり、落下点に走りこむまでの相手との駆け引きにおける読みであったり、そういったことの総合力で勝敗が決まるのであって、だからこそ決して身長が高いとは言えないDFがW杯で活躍してバロンドールを獲得したりできるわけです。

ベネズエラ戦の1失点目の場面を振りかえってみると、室屋選手が悪かったというよりはあの体勢から正確なクロスをあげてみせたソテルドの技術をまず褒めるべきで、仮にクロスをあげられたとしても、ゴール前で相手をマークしている選手がやるべきことをやっていれば、そう簡単にやられることはありません。

そもそもどんなに注意しても、相手がクロスをあげるのを100%阻止することはほぼ不可能ですし、相手に狙い通りのシュートを打たせないように、たとえ勝てなくとも最低限ゴール前での一対一に負けない守り方をすることが極めて重要であると考えます。

しかし、ロンドンはソテルドからクロスが来ることを予測してジャンプしていますが、佐々木選手はまさかあのタイミングでクロスが来るわけがないと決めつけてしまったのか何の準備もできておらず、先にジャンプしたロンドンにビックリしたように完全に遅れたタイミングで助走もなしにその場でピョコンと飛び上がっただけで、ロンドンは何の妨害も受けずに正確にヘディングシュートを叩き込んでおり、だからあのプレーは代表選手としてふさわしいものではないと以前の記事で指摘したわけです。

身長186㎝のロンドンが176㎝の佐々木選手に勝ったという単純な話ではないんですが、安易に「高さで負けた」という分析の仕方をする日本人指導者や解説者が結構います。

「ヘディングで家を2軒建てた」と豪語する盛岡の秋田監督だったら「身長の高低差がヘディングの勝敗を分ける決定的な差ではない」ということを教えてくれるのではないでしょうか。

 違和感の二点目は、森保監督が大敗を喫したベネズエラ戦における個人の責任をあいまいにしているように見えるところで、最初の失点の場面で「高さで負けた」のは「誰か」ということには最後まで触れませんでした。

解説者の福田正博さんも同じようなことを言っていましたが、失点の原因は佐々木選手がロンドンとの一対一に負けたというよりも、それより前の段階、日本代表の各選手が相手のボール保持者に厳しくプレスをかけられなかったことの方が大きいという見方を森保監督はされていました。

サッカー界に限らず日本社会では、個人の責任が問われるのは周囲がかばいきれないようなひどい失敗を犯した場合で、それまでは個人のミスはあいまいに処理されてしまうケースが多いように思います。

それが日本的な「やさしさ」なのかもしれませんが、個人の責任がうやむやに処理されてしまうとその個人も組織全体としても同じミスを繰り返してしまう可能性が高いですし、同じミスを何度も繰り返して成長することがないその個人にとって、それが本当の「やさしさ」なのかという疑問を感じざるを得ません。

佐々木選手は1年前のベネズエラとのテストマッチでも、日本ゴールに相手選手が殺到する状況でGKにヘディングでバックパスしようとして相手選手にボールをプレゼントしてしまい失点の原因となっているのですが、それをウヤムヤにしているから今年のテストマッチでも3失点にからむ失敗を繰り返しているのではないでしょうか。

むしろ個人の責任を決してあいまいにせず、明確に指摘して失敗した本人と一緒にどうすれば同じミスを繰り返さないで済むのか、どうしたら個の能力をアップさせることができるのかを考えていく方が、よほどやさしいと思います。

当ブログでも、試合ごとに代表選手のプレーについて個人的な評価をしていますが、その目的はミスした選手をつるし上げて笑ってやろうということではなく、何がミスでそれによってどういう結果がもたらされたのかを明確に指摘した上で、どうすればそのミスを繰り返すことなく、個としてもチーム全体としても能力をアップさせることができるのか、サッカーのセオリーに乗っ取った代案を必ず提示しています。

欧州でプレーする選手はたぶん同意してくれると思うのですが、欧州各国のクラブでは個の責任を決してウヤムヤにせず、「一対一に負けたらその選手の責任だ」ということは明確に言われるはずです。

個人として低調なプレーをしたらマルカやガゼッタ・デロ・スポルト、キッカーなどのメディアから厳しく叩かれますし、サポーターもサッカーを見る目が肥えているので容赦はしません。

「個の責任」というプレッシャーにさらされる選手の方も、一対一にどうやって勝つか研究やトレーニングに必死に取り組むので、それだけ一対一に強くなりますし、重要な試合でも自分の実力を十分発揮できる強いメンタルが養われます。

逆に日本のJリーグでは「一対一に勝ってボールを奪い切る」という責任を誰も取ろうとせず、「ディレイ」と称して相手のボール保持者が前進した分だけ守備側は全員ズルズル下がっていくことで問題の解決を先送りし、相手がペナルティエリア内まで来て「これ以上下がれないよ」というところでズドンとシュートを打たれて失点という光景をこれまで嫌というほど見てきました。

こういう守備のやり方は世界では通用しませんし、これを続けている限り日本サッカーが強くなることもないでしょう。

もちろん一対一に強い選手が生まれてくるはずもありません。一対一による闘いを避けているのですから、「今度は負けないようにこうしよう」という気づきや工夫が生まれるはずもないからです。

「連帯責任は無責任」という言葉がありますが、なぜ日本でこういうスタイルのサッカーが生まれたのかと言えば、やはり個人のミスをウヤムヤにしてハッキリと指摘しないことを良しとする日本社会独特の考え方が原因ではないかと思います。

ロシアW杯直前でハリルホジッチ監督は解任されたわけですが、例えば「W杯直前での成績不振が原因」などと監督個人の責任を明確に指摘すれば良かったものを、最後まで解任理由をウヤムヤにするという「やさしさ」が仇となって、逆にハリル氏から面倒な訴訟を起こされ、ハリル氏を連れてきた強化委員長がその責任を最後まで問われることもありませんでした。

サッカーの試合で何か失敗が起こり、その原因が個人の行動にあるのであればハッキリとそれを指摘するとともに、どうすれば同じミスを繰り返さないで済むのか、どうしたら個の能力をアップさせることができるのかをミスをした本人と一緒になって考えていく方が、代表レベルでもクラブレベルでも日本サッカーは余計な回り道をする必要が無くなり、進歩発展のスピードはもっと上がると思います。

「個人の失敗」が厳しく問われる欧米社会ですが、もちろん同じ失敗を何の工夫もなく何度も繰り返すのは許されませんが、新しいこと・より困難なことへの挑戦のような前向きなトライであれば、たとえ失敗しても再チャレンジのチャンスが与えられるという、ある種の寛大さがあるのも特徴です。

攻めのタテパスを出して失敗するのを恐れ、安パイの横パス・バックパスを90分間繰り返してしまう日本人選手をたまに見かけますが、減点法の日本では「ノーミスで地味に効いていた」などと評価されるのかもしれませんが、欧州四大リーグではまったく評価されないどころか、いつの間にかチーム内に居場所がなくなっていたというのがオチです。

「失敗は成功の母」と考える欧米人に比べ、「失敗は絶対にあってはならないケガレ」と考えがちな日本人は、人間が生きていく限り絶対に逃れられない「失敗」との付き合い方がヘタクソだと思います。

日本代表の監督が外国人の場合、それに気づいて修正しやすいのですが、日本人が代表監督をやると選手と一緒になって最後までそうした問題点に気づかないということもあり得ます。

森保監督はどうでしょうか。




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