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■日本代表、タジキスタンに我慢の勝利(その2)

前回の続き

 選手個々で特筆すべき活躍だったのは、まず権田選手。
前半23分にパンシャンベとの一対一から浴びたシュートを左手一本でビッグセーブ。もしこれが決まっていたらこの試合の結果が違っていたものになっていた可能性があります。後半もファインセーブ連発でチームのクリーンシートに大きく貢献。まさにマンオブザマッチ級の活躍でした。

南野選手は、トップ下としてプレーした前半はあまり良いパスが来なくて苦戦したものの、ワントップに上がった後半の8分に中島選手のクロスを正確にヘッドしてチームがノドから手が出るほど欲しかった先制ゴールを入れてくれました。その2分後には相手GKの鼻先で酒井選手のクロスを難しい体勢から右足でコースを変えてドッペルパック達成。苦戦するチームを救いました。
ただ前半にも決定機はあったのでまだシュート精度は向上させられます。

後半19分から交代出場の浅野選手は、やはり酒井選手のクロスを定石通りGKの直前でバウンドするようにヘディングシュートして試合を決定づける3点目をゲット。
ただし23分に自陣深くでの不用意なパスミスから相手の逆襲を許した場面は反省点です。

酒井選手は、南野選手の2点目をアシストした正確なアーリークロスが見事の一言。何度も切り返すと相手も次のプレーの予測が容易ですが、ダイレクトのクロスだと困難なのでやっぱり破壊力抜群ですね。浅野選手のゴールを演出したクロスも、GKが出てこられないプライム・ターゲットエリアのファーサイド側に正確に落としたことが勝因。酒井選手も含めチーム全体としてクロスの落としどころに改善が見られます。

 逆に吉田選手は後半23分にA.ジャリロフのキックフェイントに引っかかりゴール中央方向への切り返しについて行けず危険なシュートを打たれたのは強く反省すべきところで、もっとレベルの高い相手なら失点していた可能性があります。ペナの中でパスを受けたA.ジャリロフはサイド方向へボールを持ち出しましたから仮にシュートを打たれてもゴールの角度が狭くなっていくので権田選手も予測して対応するのが比較的容易ですし、それほど怖いプレーではありません。むしろゴール中央方向へ切り返されるとゴールへの角度が広がり権田選手の対応が難しくなること、サッカー選手はできるだけ得意な利き足でシュートしたいと考え、A.ジャリロフの利き足が左であることが頭に入っていれば、ゴール中央方向へ切り返してからの左足のシュートをまず切るような対応をすべきでした。
失点の確率が高くなるゴール中央方向へのシュートや相手の利き足のシュートをまず切るという「ワンサイドカット」はゴール前の一対一における守備側の基本であり、プレミアでプレーする経験豊富な吉田選手らしからぬ軽率なミスです。
後半に2回、自陣内深くでのパスミスからピンチを招いたのも頂けません。特に後半16分のパスミスから招いた相手のショートカウンターは失点につながりかねないものでした。
攻撃面では前半31分にフリーでヘディングシュートさせてもらえた場面は少なくともゴールのワク内に入れて欲しかったです。

植田選手も吉田選手とまったく同じ個人戦術のミスがありました。後半16分に吉田選手のパスミスから始まった相手のショートカウンターの場面、ペナの直前でパスを受けたM.ジャリロフはゴール角度が狭くなっていくサイド方向へボールを持ち出したので慌てる必要はありませんでしたが、フェイントにひっかかってゴール中央方向への切り返しについていけず、シュートを打たれたのはやはり大問題。
失点の確率が高くなるゴール中央方向へのシュートや相手が得意な利き足でのシュートを警戒してまず切るという基本であったり、M.ジャリロフの利き足が左で中央方向へ切り返す確率が高いということが頭に入っていれば、あのシュートは打たれていなかったはずです。
吉田選手もそうなんですが、たとえモンゴルのようにアジア最弱レベルとの対戦であっても試合が始まる前に相手チーム23人全員の利き足を頭に入れておくのはプロとして当然の準備ですし、スカウティングのデータとしてチームから事前に与えられていなかったのであれば、森保監督を始めとするベンチのミス。仮に情報が無かったとしても、試合直前のウォームアップ練習中やキックオフ後に相手選手全員の利き足をチェックしておくのはプロとして当たり前です。
別の局面では、ボールを奪えると思って一発で飛び込んだところ、ドリブルする相手に先にボールを突かれて入れ替わられてしまい、カウンターを浴びる場面もありました。
植田選手は空中戦は強いのですが、地上での一対一の駆け引きや判断力に課題を抱えているのは以前指摘した通りで、この部分で冨安選手に差をつけられていますね。

堂安選手は、いつものように右サイドハーフ(SH)でプレーしましたが90分間まったくと言って良いほど機能せず。相手は2人がかりで左足のカットインドリブルを切ってきましたが、堂安選手はサイドをタテを突破することができず、さらに伊東選手のように右足で正確なパスやクロスを出すこともできないので、彼のところにボールが渡ると「行き止まり」となり、バックパスするしか選択肢がありません。相手に研究されて左足でのドリブルやシュートを封じ込まれた場合にどう活路を切り開いていくかが彼が今乗り越えるべき課題となっていますが、以前からまったく工夫が見られません。
森保監督は堂安選手をファーストチョイスと考えているようですが、プレーに改善の兆しすら見られないのに右SHの指定席を与え続けるのは彼自身のためにもならないと思います。

中島選手は、南野選手の先制ゴールをアシストするなどクロスの精度が向上してきているのは素晴らしいのですが、「中島選手のドリブル対策」として12番ジャホギール・エルガシェフがほぼマンツーマンでついてきて中島選手がボールを持つと常に2~3人の相手が密集して取り囲み、思うようにプレーできなかったのはやむを得ないことです。むしろ中島選手が3人もの相手を引き付けてくれたことで、別の局面で簡単に日本の数的優位ができたはずで、球離れを早くしてシンプルに逆サイドにパスを展開すれば、もっと容易に相手を崩すことができたはずですが、ボールを持ちすぎて相手3人が待ち構えているところにドリブルでわざわざ突っ込んでいってロストするなど、チーム全体の攻撃をかえって難しくしていました。
守備面でも、自分がマークすべき相手のボール保持者を追いかけても中途半端にやめてしまったり、空中戦の競り合いをやる前からあきらめてしまって見ているだけの場面があったりと、ポルトのコンセイソン監督が見たら再び怒鳴られかねないプレーが目立ったのも残念でした。

鎌田選手は、後半トップ下にまわると8分の南野選手のゴールの起点となるなどプレー内容が良くなりましたがワントップを務めた前半はほとんど機能せず。
23分には自らのミスからボールロストして相手にカウンターのチャンスを与えてしまいました。体の大きさがある割にはフィジカルコンタクトの闘いに弱く、簡単にボールを奪われるシーンも目立ちます。ブンデスで結果を出すためには、フィジカルコンタクトの争いに負けないスキルを身につける必要があるように思います。

橋本選手は、気迫を前面に出してガチガチ当たってくるタジキスタンの選手にやや押され気味で、相手のボール保持者への詰めが甘くなる場面もありました。
相手のカウンターを警戒して攻守のバランスを考えたポジショニングを取っていたのは理解できますが、チームがパスで攻撃をビルドアップしていくときに、もっと積極的に関与して欲しいです。

名前のあがらなかった選手は及第点の出来か、プレー機会が少なく評価の対象外ですが、3-0という試合結果は順当だったものの、試合内容が思わしくなかったことを反映して及第点以上のプレーができていた選手が少なかったですね。

 次回は、森保監督の采配について分析します。




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