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■日本代表、タジキスタンに我慢の勝利(その1)

 昨日タジキスタンの首都ドゥシャンベで行われたW杯アジア二次予選、日本代表の第三戦ですが、日本が3-0でタジキスタンを降しました。

サッカーにおける日本とタジキスタンとの関係についてさらっと触れておくと、1991年に起こったソビエト連邦の崩壊にともない独立国家となった直後に成立した新生タジキスタンサッカー協会(TFF)は、ザッケローニ監督が指揮していたときのセリエA・ウディネーゼの戦術を熱心に研究していたとかで、2011年にブラジルW杯アジア二次予選で日本と対戦した時に、ザックジャパンを大歓迎してくれました。

それがきっかけとなり日本サッカー協会とTFFとの協力関係が始まって現在も継続しているはずで、中央アジアのなかでも日本サッカーへのリスペクトが非常に強い国となっています。

そんなタジキスタンの代表チームですが、国内リーグでプレーする選手たちをベースにブルガリアやインドネシア等でプレーする海外組をあわせたチームで、戦前の実力評価としては、ホームでもアウェーでも日本が勝たなければいけない相手、特に日本のホームでは大差での勝利が必要な相手と見ていました。

今回はアウェーでの対戦となりましたが、3-0で日本の勝利という結果は順当でした。

ただ日本の試合内容の方は、後半はまずまずでしたが前半はあまり思わしくなかったですね。

それではいつものように試合内容を分析していきましょう。


    ☆       ☆       ☆

 
 久しぶりにタジキスタン代表のサッカーを見たのですが、8年前に対戦したときは同国のビッグクラブ・イスティクロルを率いるラフィコフ監督が指揮しており、アバウトなロングボールを多用するカウンターサッカーのチームでしたが、今回対戦したチームはウズベキスタンから指導者を招聘し、ある程度のパスサッカーもできるようになっていて進歩が感じられました。

守備も組織戦術の面で進歩しており、12番ジャホギール・エルガシェフが右サイドハーフに入って中島選手にほぼマンツーマンでついていましたからフォーメーションがわかりづらかったですが、日本の4-2-3-1に対抗するようにタジキスタンも20番のジュラボエフ(交代後は8番のサイドフ)がより守備的にバランスを取り、7番のウマルバエフがより攻撃的な役割を担うダブルボランチを組む4-2-3-1をぶつけてきたように見えました。

そしてパスコースを切るようにボール保持者を追い込むことで中盤での攻撃のビルドアップを妨害する、考えられたプレッシング・ディフェンスをやってきたことで、特に前半の日本をあわてさせました。

モンゴル戦の記事で「急に対戦相手(タジキスタン)のレベルが上がってビックリしないように」とあらかじめ釘を刺しておいたのですが、やはり泡食っていたように見えました。

パスコースを切るようにプレッシングをかけられた場合は、それを上回るスピードで、味方のボール保持者にパスコースをつくるためのポジショニング修正をすれば、ちゃんとパスが回るようになるのですが、ただ自陣に引いてスペースを埋めようとするだけのモンゴルの守備レベルに慣れ切ってしまっていたのか、ボール保持者に対する日本の各選手のサポートが遅く選手間の距離も遠くて、パスコースの無いボール保持者からアバウトなロングボールやミドルパスが増え、相手の守備組織を効果的に崩すことができずに、ボールを持たせてもらっている割に質の高いシュートチャンスが少ないという、格上のチームが格下に苦戦する鉄板のパターンに陥り、前半は嫌なムードが流れていました。

相手がサイドで常に数的優位を保つような守り方をしてきたせいもありましたが、ボール保持者の判断も遅く、無駄なバックパスやさんざん切り返してからのクロスが多くなったことも相手の予測を容易にさせ、得点から遠ざかってしまう一因となっていました。

しかしホームチームに先制点を許さず、試合内容が悪いなりに0-0のまま前半を我慢できたところは、日本の成長を感じます。

ハーフタイムに森保監督から修正の指示があったのだと思いますが、後半は選手間の距離がより近くなり、味方のボール保持者へのサポートも早くなって、それがパス回しのテンポをあげ、ボールの持ちすぎを減らして良い意味でシンプルなプレーが増えていった結果、ようやく攻撃が機能するようになりました。

こういう攻撃を前半戦からやって欲しかったですね。

後半8分に中島選手のクロスから南野選手のヘッドで先制点をゲット。その2分後に酒井選手のアーリークロスを南野選手がGKの直前でコースを変えて2点目。37分にはやはり酒井選手のクロスを左サイドハーフとして途中出場の浅野選手がヘッドで決めて3-0。これでゲームの勝敗はほぼ決しました。

後半に攻撃が機能したもう一つの理由は、前半はワントップに鎌田選手、トップ下に南野選手が入っていましたが、後半は前後逆にしてワントップに南野選手・トップ下に鎌田選手を入れたこともあったように思います。

 守備に関しては、フィジカルコンタクトでも足元の技術でも劣勢ながら勇気を持ってファイトしてきたタジキスタンの選手との一対一に戸惑い、ボールロストする場面が前半は見受けられました。後半は先制点を奪えたこともあって自信をもって一対一の勝負で相手を圧倒していきましたが、前半からもっとファイトする姿勢が見たかったですね。

組織ディフェンスの面では、1試合を通して守備ブロックをつくらずにひたすら一対一のバトルを仕掛けていき、モンゴルとの試合のようにオープンな「殴り合い」のゲームを挑んでいきました(もっとも日本が一方的にモンゴルをボコりました)が、前半に一歩間違えば失点につながりかねない大ピンチもありました。もしこちらが先に失点していたらこのゲームの結果はガラッと変わっていた可能性があります。

このレベルの相手でもナメずに、コンパクトな守備体形をつくって守るべきところは守るというメリハリが必要だと思いますし、こうしたことからも、モンゴルから急に対戦相手の実力がアップしたことに対応できていなかったことがうかがえました。

 選手個々の評価は次回としましょう。



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