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■日本代表、ウズベキスタンに逆転勝ち

 昨日、日本のグループリーグ最終戦となるウズベキスタンとのゲームがUAEのアルアインで行われ、2-1で日本が勝利しました。

今回の対戦相手ウズベキスタン代表は、国内組を中心にロシア・日本・中国など国外でプレーする選手をあわせたチーム。ホームでもアウェーでも日本が勝利できる相手と見ていました。

すでに両チームとも決勝トーナメント行きを決めているため、どちらも“控え”の選手が多いスタメン構成となりましたが、中立地で日本の勝利という結果は順当でしたし、試合内容の方も攻守両面で良かったと思います。

前半終了5分前という集中が切れやすい時間帯に失点したのは褒められたことではありませんが、前半のうちにすぐに同点に追いついたのが大きかったですね。

ウズベキスタンも日本のコンパクトな守備ブロックに手こずって攻撃の形が上手くつくれない中でやっと点が取れて喜んだのもつかの間の失点に、精神的にガクンと来たようで、日本は後半も良い流れを継続して逆転ゴールに結びつけました。

ちなみに「アジアカップ」「アルアイン」「ウズベキスタン」の組み合わせと言えば、やったのは同じ市内の別スタジアムでしたが、今から23年前のアジアカップ1996UAE大会のグループC、日本は第二戦でウズベキスタンと対戦し、名波・三浦カズ・前園のゴールで4-0と圧勝した試合を思い出しましたが、まだカズ選手が現役でやっているのがスゴすぎますね。

話が少々脱線しました。それでは日本の試合内容を振り返ってみましょう。


    ☆       ☆       ☆


 前回オマーン戦では、攻撃面で各選手の連携が取れておらず、特に後半はロングボールをポコポコ放り込む雑なサッカーとなり、オマーンにボールをポゼッションされて守備に走り回らされたところは大いに不満でした。

相手のカウンターを恐れているのか、中盤にフリーの味方がいても足元へパスをつけるのをためらいバックパス、1-0のスコアを最後まで守ろうとするかのようにロングボールを放り込んでは簡単にボールを失っていました。

早い時間に先制できたからこそ、その後は落ち着いてボールをポゼッションして中盤から攻撃をビルドアップし、逆に相手をこっちのパスで走り回らせて消耗させながら2点目3点目をゲットしてゲームを決めてしまった方が、1-0でもう守りを固めてカウンター狙い、相手にボールをポゼッションされ守備に奔走させられるよりも体力的に楽なのではないでしょうか。

試合終了10分前でも1点差のままという状況でCB2枚を残して総攻撃をかけるのは無謀というものですが、日本とオマーンとの力の差を考えれば、仮に1-1とされても精神的に動揺する必要はまったくありませんし、冷静に攻撃し直して再度リードを奪う得点をあげれば良いわけで、格下相手にはこちらがボールと主導権を握って攻めるゲーム運びを基本とすべきだと思います。

W杯にはまず出てこないであろうレベルの相手に「1-0のスコアを守りきろう、カウンターが怖いからパスカットされないようにロングを蹴っておこう」というのであれば、いくらピークをここに持ってくる必要がないとは言え消極的すぎるというか、W杯ベスト8以上を狙っているチームにしては志(こころざし)が低すぎます。

もしそういう消極的なメンタルの持ち方をしているならそれが、ロシアW杯で2-0からベルギーに1点返されたり、ブラジルW杯で1-0からコートジボアールに1点返されただけで、精神的にガタガタッと行って立て続けに逆転ゴールまで許してしまうことにつながっているのではないかと思うのです。

 で、この試合。

普段あまりやっていない“控え組”の選手がスタメンにズラリと顔をそろえたので、連携面でどうなるか不安だったのですが、攻守両面で内容は良かったですね。

守備は、中盤でのボールの奪い合いでフィジカルの強いウズベキスタンが相手でも勇気を持ってガチガチ当たりに行って、良い形から何度もボールを奪い、攻撃につなげていきました。

後半、体力的にバテて少し間延びしましたが、コンパクトな守備ブロックでウズベキスタンに思うような攻撃をやらせず。

課題があるとすれば、中央突破を狙った攻撃をしている時にボールを失うと、相手ゴール前からズルズル後退して、あっという間に自分たちのゴール前まで迫られてしまったことです。

特に相手ゴール前中央を攻めている時は、今この瞬間にボールを失っても良いようなポジショニング(ボールの後ろのどのエリアに何人残すか等)を各選手が考えつつ味方のボール保持者をサポートし、ボールをロストしたらすぐさま相手のボール保持者に寄せていき、できるかぎり早くボールを奪い返せるとなお良いです。

攻撃面でも、ちゃんと連携が取れていて意図がわかる良い攻撃が数多く見られました。

相手からボールを奪うと、中盤の底から青山選手や塩谷選手から前方へテンポよくパスが出て、リズムに乗った攻撃が出来ていましたし、左サイド乾・右サイド伊東の両選手がボールをキープできるので、チーム全体としても攻めの主導権を握ってサッカーをすることが出来ていました。

やはり後半の後半になると“控え”の選手が多いせいか足が止まり、防戦一方となりましたが、オマーン戦に出た“主力組”よりも、攻撃面で連携が取れていたのは良い意味でサプライズでした。

課題をあげるとすれば、味方からグラウンダーのスルーパスを受けるために相手DFラインのウラへ走りこむタイミングが早すぎることで、味方のボール保持者が相手のボランチより前にいる段階でダイアゴナルランを始めると、スルーパスのスピードを速くしなければ通らないので、受けるのが非常に難しくなりますし、相手DFラインのウラのスペースも狭くなってしまいます。

味方が相手バックの前、ボランチの後ろのスペースでボールをもって前を向いたタイミングで、DFラインのウラへダイアゴナルランしても十分間に合いますし、実際この試合でもそういうケースがあったのですが、こんどはボール保持者がパス出しを迷ってしまい、数秒モタモタしているうちに相手選手に囲まれてスルーパスを出すチャンスを失っていました。

相手バックラインの前からスルーパスを出す、DFラインのウラへダイアゴナルランしてそれを受けるというプレーは非常に重要な攻撃パターンですが、1試合にそれほど多くのチャンスがあるわけではありません。

実戦だけで上手くなるのは難しいですから、そういうシチュエーションからスルーパスを出すタイミング・受けるタイミングを合わせる練習を普段から数多くやって慣れておくことが極めて重要です。


    ☆       ☆       ☆


 選手個々で特筆すべき活躍だったのは、同点ゴールをあげた武藤選手。
武藤選手のストロングポイントはゴール前で自分をマークするDFとのクレバーな駆け引きでフリーになり、シュートを打つためのスペースをつくって得点を決めることだと思うのですが、普段からプレミアのバックを相手にしていれば、ウズベキスタンの選手のマークを外してヘディングシュートを決めるのは容易だったかもしれません。決めた時間帯も良く、相手は精神的にガックリ来たようでした。

塩谷選手は、勝手知ったるクラブのホームグラウンドで豪快な逆転ミドルシュートを決めてくれましたね。中盤で相手にガチガチ当たりに行って何度もボールを奪い返し、ミスはあったものの前方へ攻撃の起点となるパスを出し続けました。

青山選手は攻守のバランスを考えたポジショニングをしながら、精力的なパスを受ける動きから半身で後ろから来たパスを受けると、前方の味方がフリーでいるうちに、ミスを恐れず正確なパスをその足元につけるという作業を地道に繰り返すことで、チーム全体の攻撃に良いリズムをもたらしていました。
相手ゴール前で味方がボールを失った時、自分たちのゴール前までズルズルさがってしまうのではなく、チームメイトと協力しながら相手ボール保持者に適切に寄せることができれば守備はもっと良くなります。

室屋選手は、右サイドを突破してからの正確なクロスで武藤選手の同点ゴールをアシスト。右サイドバックのクロスがドンピシャで合ってゴールというのは代表戦では久しぶりに見た気がします。守備でもまずまず安定した出来で成長がうかがえました。

乾選手は、抜群のキープ力でボールを相手ゴール前まで運び、チームの攻撃を牽引。クラブで90分間試合に出られていない影響でしょうが、後半の後半になるとバテバテで、ボールコントロールのミスから相手のカウンターを誘発してしまうシーンが見られましたが、試合に出続けることでロシアW杯時の好調を取り戻せるはずです。

伊東選手は攻守にわたって出色の出来。サイドで積極的な守備からボールを奪うと、スピードを生かして自らシュートを放ったりチャンスメイクしたりと大活躍。右サイドはもちろん左サイドで主力組に入れてプレーさせても面白いと思います。

シュミット選手は後半40分、相手のアウトにかけたGKから逃げるようなシュートをファインセーブ。
前半40分の相手ゴールシーンでは、戻ってきた三浦選手にコーチングしてファーポスト側への相手シュートを切らせた上で、ニア側7ファー側3ぐらいの読みで相手のシュートに備えれば止めるチャンスがあったかもしれません。シュミット選手は身長が高いのでループシュートを打つのがそれだけ難しくなりますから、相手がペナに入ったタイミングで思い切って前進してシュートコースを消してしまえば、セーブできる確率はもっとあがります。

 逆に槙野選手は、左サイドタッチライン際のスルーパスに反応したロシアリーグでプレーするショムロドフにスピードでブッチ切られて失点の一因に。

三浦選手も90分を通して安定したプレーもあったのですが、やはり前半40分の失点シーンでは、ショムロドフのフェイントに惑わされて左右に振らされてしまいました。GKから特別なコーチングがないかぎり、角度の広いファーポスト側を切るようにして相手のシュートコースを限定することでGKを助けて欲しいです。
36分には相手のロングボールをヘッドでクリアすれば何でもなかったはずですが、ワンバウンドさせてショムロドフにボールを奪われシュートを許してしまいました。攻めではサイドチェンジのボールがそのままタッチを割ってしまうシーンもあり、フィード面でも精度アップをお願いします。

北川選手はシュートを3本打つことができたのは一歩前進ですが、やはり周囲との連携がまだまだ合っていません。

名前の挙がらなかった選手は及第点の出来か、プレー時間が短く評価の対象外です。


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 グループF組の首位通過をかけたウズベキスタンとのゲームは、2-1という結果は順当なものでしたし、日本の試合内容も攻守にわたって良かったと思います。

決勝Tに向けて主力選手を休ませ、サブ組の選手に実戦経験を積ませてチーム全体の戦力を底上げしつつ、勝って1位通過を決めるという森保監督のもくろみはすべて成功しました。

この試合に出た何人かの選手は、主力組に入れてスタメンで起用しても良いと思わせるようなプレーをしていましたし、オマーン戦に出た主力組よりも、控え組で臨んだこの試合の方が攻撃面での連携が良く取れていました。

決勝T1回戦はサウジが相手に決まりましたが、誰が出るにしろ、この試合の攻守における連携をベースにして、ここから更なるレベルアップをしていってほしいと思います。


    ☆       ☆       ☆


 最後に、ポルティモネンセの中島選手にカタールのクラブからオファーが来て、両クラブで条件面で合意に至ったという報道がありました。

言わずもがなの話ですが、どれだけ大金を積まれてもポルトガルはおろかJリーグよりレベルが落ちるカタールへ行くような回り道をする年齢的余裕は中島選手にありませんし、欧州四大リーグクラブへのレンタル移籍で移籍金に見合った自らの力を証明してその後に保有権を買い取ってもらうという手もあります。

クラブの首脳陣とも良く話し合って辛抱強く「楽しくサッカーができる」欧州クラブからのオファーを待って欲しいですね。





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■コメント

■Re:日本代表、ウズベキスタンに逆転勝ち [名無しさん]

えっ、試合前はサブ組だらけのスタメンと知って連携面に不安?
逆でしょう。主力組とサブ組が半々の半端なターンオーバーの方が連携は取りづらいでしょ。
なんせ合宿中の紅白戦は主力組のチームとサブ組のチームでやり合うことが多いから、両組混成の急造チームなんかより連携はだいぶマシと予想出来てたから、この試合のスタメン発表を知って安心したんですがね。
もっとも今大会初試合でスタミナ面(特にクラブでほとんどスタメンのない乾)はやや不安があり、連携は良いだろうが地力で劣るから、中立地では「順当なら」混成急造チームの相手に、この試合は引き分けで2位通過かなと予想してたね。もっとも、波乱が起きやすいのが魅力のサッカーだから、1点差負けも充分あるとは思ってたよ。
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