■お前はすでに負けている

 日本時間で31日、手倉森ジャパンがブラジルU-23とのテストマッチを行いましたが、ほぼ何もやらせてもらえない形で0-2の完敗を喫しました。

「相手をリスペクトしすぎてしまった」なんて生やさしい言葉は今回は使いません。

「日本の選手はビビりすぎ」。これが一番の敗因でしょう。

1対1のデュエルをやる前から相手におびえて、0-3で負けることを認めたようなサッカーをやってしまったのが本当に残念。

ブラジルのボール保持者に対して、手倉森ジャパンの選手は2mぐらい前方までは寄せるのですが、自分が抜かれるのを恐れ、両足をそろえてそこでピタッと止まってしまうんですね。そしてブラジルの選手がドリブルで前進すると、日本の選手はズルズル下がるだけ。

それをブラジルの選手から見たら、日本の選手が自分におびえており本気でボールを奪いに来る気はないということが手に取るようにわかるので、精神面で圧倒的な優位に立つことができ、余裕を持って日本の選手がつくってくれたスペースを利用してドリブルを加速させ、そうなったら余計にドリブルもラストパスも日本の選手は止められないわけです。

まるでブラジルW杯に出場したザックジャパンのコロンビア戦の後半を録画で見ているかのようでした。

カウンターサッカーだろうがポゼッションサッカーだろうが、こんな勇気に欠けたプレーをしていては勝ち点1すらゲットできません。

以前にも言いましたが、日本サッカー界では「足元の技術」が非常に重視されることの裏返しとして、自分たちよりボール扱いが上手い選手を見ただけでアイデンティティが崩壊してしまうのか、試合終了のホイッスルが鳴る前から「あんな相手に勝てっこない、俺たちの負けだ」となって戦意を喪失し、そのまま完敗という現実を引き寄せてしまうことがしばしば起こります。

 室屋選手が「90分間を通して、相手の捕まえ方が分からなかった」と言っていましたが、まずゾーンディフェンスを基礎から見直すことです。

手倉森ジャパンが4-4のゾーンディフェンスで守るとして、相手のボールホルダーに対し、コペルトゥーラの隊形を必ずつくること。(下図)

コペルトゥーラ
(クリックで拡大)

そしてAの選手が相手のボール保持者に、1mの距離までしっかり寄せること。

次に最悪抜かれても良いので、ボール保持者に対してしっかりとボディコンタクトをして全力でボールを奪いに行くこと。最後まであきらめず相手に食らいつくように並走しながら自分の太ももの外側をぶつけて相手のバランスを崩し、自分の肩を相手の体の前に入れることができれば、ボールを奪える確率が高くなります。

もし全力で奪いに行って抜かれても、そこで初めて「次にこうすればボールを奪えるんじゃないか」というヒントが得られるはず。この試合のように失敗することを恐れてズルズル下がるだけでは永久にボール奪取が上手くなれません。普段Jリーグでやっている選手がネイマール相手に自分のボール奪取スキルを試すチャンスが与えられる。それを恐れるのではなくて幸せと考えなくては。

Aの選手にとっての第一目標は「ボールを奪い返すこと」ですが、それに失敗した場合のセカンドベストは「ファールする必要は無いので、体をしっかり寄せて相手のボディバランスを崩し、ドリブルのミスを誘うこと」です。

これがちゃんとできていれば、たとえAの選手が相手に抜かれても、ドリブルする相手が自分の体からボールを大きく離してしまった瞬間を狙って、BもしくはCの選手がボールを奪い返すことができます。

たとえ抜かれても良いから、Aの選手が全力でボールを奪いに行けと言った意味はそういうことです。

この試合の手倉森ジャパンも、コペルトゥーラの隊形ができている瞬間もあったのですが、Aの位置にいる選手の相手に対する寄せが甘く、前方にいた相手がドリブルで自分の真横に来ただけでもうあきらめて追うのを止めてしまうので、ブラジルの選手はスピードに乗った正確なドリブルができ、そうなってしまうとBもしくはCの選手も止められず、さらにズルズル下がるだけでやられてしまうんですね。

また、4バックも相手にウラを取られることを恐れ、ズルズル下がるために味方のMFのラインと距離が離れすぎてしまい、DFとMFの2つのラインの間にできた広いスペースをブラジルに使われていました。

相手のボール保持者にプレスがかかっていて前方へのパスができない瞬間であったり、バックパスをした瞬間には、勇気をもってDFラインを押し上げないと。

 攻撃面でも、「数少ないチャンスなんだから失敗しないように」という消極的な姿勢が目立ちました。

後半、中島選手に絶好のシュートチャンスがありました。ダイレクトでもシュートを打てたんじゃないかと思いますが、「大事に」ワントラップしてからシュートしたことで、相手にシュートコースを消す時間的余裕を与えてしまいました。

 サッカーというスポーツにおいて、「重要なゲームだから大事に行こう」とか「失敗したくないから慎重にプレーしよう」というのは、典型的な「負けフラグ」です。

どんなに重要な試合でも、いや重要な試合だからこそ失敗を恐れず、攻守どちらにおいても「攻めの姿勢」で相手に全力でぶつかっていく。

ザックジャパンがブラジルW杯で負けて日本サッカー界が学んだことはこれです。 この教訓をリオ五輪でしっかりと生かして欲しいです。


当ブログ関連記事・日本代表のブラジルW杯総括(その1)



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