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■基本の差をみせつけられたメキシコ戦

 W杯ドイツ大会の予行演習ともいうべき、コンフェデレーションズ・カップが開幕しました。

日本は第1シードにブラジルがいる組に入り、本番に向けての格好のシミュレーションとなりますが、初戦のメキシコ戦は厳しい結果となりました。

 試合をざっとふりかえると、終始ボールを組織力に勝るメキシコに支配される苦しい展開でした。

しかし先制したのは日本。 前半12分に右サイドの加地選手の突破からの速攻を柳沢選手がゴール前で上手く合わせてゴールを奪います。

メキシコは先制されてもあわてずゲームを引き続き支配すると、39分にジーニャの技ありのミドルシュートで追いつきます。 日本は一番気をつけなければならない時間帯に失点してしまいました。

後半開始後もメキシコペース。 日本の失点は時間の問題と思われた19分に右サイドから正確なクロスを入れられて、ゴール前の一番危険なエリアにいたフォンセカのヘディング・シュートが決まり逆転されます。

その後日本の攻撃はほとんど機能せず、タイムアップとなりました。

 この試合で一番感じたのは、基本能力の差でした。

サッカーの基礎のひとつに、「自分達が攻撃するときはフリーでプレーし、守備のときは相手をフリーにさせない」というものがありますが、この基礎が局面局面で8割以上できていたメキシコに対して、日本は5割もできていない感じでした。

フリーでプレーするというのは、言いかえれば敵選手の手足の届かない範囲でプレーする、そういった敵の間合いの内側ではプレーしないということです。

 メキシコの攻撃面、特に中盤の組み立てを見てみると、メキシコの選手ひとりひとりが局面局面でフリーでプレーできるような正しいポジショニングが常にとれており、その結果パスを出す選手も簡単なインサイドキックで、パスの受け手の選手がフリーのうちに、どんどん球を供給していました。

パスが出しやすい正しいポジショニングがとれている
           ↓
だから簡単なインサイドキックで正確なパスが出せる
           ↓
だからトラップミスが少なくダイレクトパスも出しやすい
           ↓
だからチーム全体としてどんどんパスが回せる

という好循環です。

メキシコの逆転ゴールの場面も、日本の右サイドからシンプルにプライム・ターゲット・エリア(以下 P.Tエリア)にクロスを入れ、

P.Tエリア内の、茶野選手と三都主選手それぞれが受け持っていたゾーンディフェンス・エリアのちょうど中間点(いわゆるゾーンディフェンスのギャップ)という、フリーでプレーできるお約束のスペースで待ち構えていたフォンセカにヘッドを決められるという、サッカーの教科書のお手本通りの形で日本はやられてしまいました。

 逆に日本の中盤の組み立ては、日本の選手ひとりひとりが局面局面で正しいポジショニングがとれていないために、

パスの出し手が難しいキックをしなければならない
          ↓
だから質の悪いパスあるいはミス・パスの可能性が高くなる
          ↓
パスの質が悪いからトラップが難しくダイレクトパスもミスになりやすい
          ↓
結果としてチーム全体でパスがほとんど回らない、ボールを保持する権利は相手チームに渡ってしまう

という悪循環です。

 これは以前から感じていたのですが、日本の選手が世界から最も遅れをとっているのはポジショニング能力です。別の言いかたをすればスペースをどう使えばよいのかの創造力です。さらに言えば、チーム全体としての組織力です。

おそらくジーコ・ジャパンがスタートして、日本サッカー界全体で「個の自由」が叫ばれ、「”個の能力”の高さがあれば何でもOKじゃん」といった安易なムードが流れた、そのツケでしょう。

試合中、日本代表のパスの受け手が彼をマークしている敵の選手のすぐそばにいて、平気で並んで歩いているのをよく見ますがこれは論外です。

また、パスの出し手も、こういう時は味方の足元にパスを出すべきとか、このような時はスペースにパスを出して味方を走らせるプレーを選択してはイケナイといった判断力の基礎さえ出来ていないようです。

スペースにパスを出して味方を走らせるなら、敵よりも味方が最初に追いつけるようにボールをスペースに送り込まなければならないのは基本中の基本ですが、味方よりも敵選手に近い方へ平気でボールを送り込む選手がいます。

敵選手に囲まれた狭いスペースにいる味方に対しては、足元へのパスという選択肢しかとってはイケナイのは、この理由からですが、

このような局面で足元以外のところへパスを出せば、言いかえれば味方より敵に近いほうへパスを出せば、パスカットされるのは当たり前の事実なのですが、メキシコ戦ではこのような場面が何度となく見られましたし、以前からも見うけられました。

 守備面でも基本をおさえた、組織的守備をみせるメキシコに対して、日本はあいかわらず基礎が出来ていません。
キリンカップのペルー戦・UAE戦と同じ理由からの失点シーンをこのメキシコ戦でも見させてもらいました。

守備の基本として、ボールを持って自陣に侵入してくる相手選手に対しては、相手と自軍ゴール中央との間に一直線のラインをひき、常にそのライン上の相手より1~2m前にポジショニングして、ボールを持った相手選手に絶対にゴールマウスを見せないというのは鉄則となります。

しかし同点ゴールを浴びた場面では、ペナルティエリア前のゴールまで20m付近までドリブルで上がるジーニャに対して、誰も応対に行かず、ゴールマウスは丸裸となってしまい、フリーのジーニャに正確なミドルシュートを食らいました。

アジアではこのような距離からシュートしてもゴールになるのは、交通事故のようなわずかな確率でしょうが、世界レベルでは5割かそれ以上の確立でゴールになってくるのではないでしょうか。

実際、南米のDFはゴール前では絶対にゴールマウスを見せないようポジショニングしてきますが、その理由がよくわかります。

また日本代表の中盤のプレス・ディフェンスについても、プレスすること自体は大切なのですが、相手と自軍ゴール中央との間に一直線のラインをひき、常にそのライン上の相手より1~2m前にポジショニングするという鉄則を忘れてしまう、あるいはそれを知らないために、

無我夢中でプレスしている内に、ボールを持った敵選手と位置が入れ違ってしまい、結果としてプレスがかからない、中盤で簡単に突破されてしまうというようなことになってしまいました。

 選手個々では、加地選手のキレのある突破と、ゴールを決めた柳沢選手のポジショニング能力と積極性が光っていました。 引き続き、よいプレーを代表サポに見せてくれることを期待したいです。

 今回の試合で、管理人スパルタクはメキシコ代表から「サッカーの基本・教科書とはこうだよ」と、サッカーのレッスンを受けてしまいました。

ジーコ監督が、私や日本代表の選手にサッカーのレッスンをするのは大いに歓迎しますが、

ジーコ監督自身が私のような一サッカー・ファン、日本代表の選手と一緒になって、メキシコ代表のサッカー・レッスンを受けてどうするつもりなのでしょう?

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2005.6.16 AWDアレナ(ハノーファー)

   日本  1 - 2  メキシコ
  
 ’12 柳沢      ’39 ジーニャ
             ’64 フォンセカ
    
GK 川口     GK サンチェス

DF 田中     DF ガリンド
   茶野        サルシド
  (玉田 82)     オソリオ
   宮本        カルモナ

MF 中田     MF トラド
   小笠原       (ペレス 46)
  (大黒 68)     ジーニャ
   中村        パルド
  (稲本 59)     ロサーノ
   福西        (ピネダ 46)
   三都主      
   加地     FW ボルヘッティ
             フォンセカ
FW 柳沢        (ロドリゲス 86)

  

■コメント

■目からウロコの解説ありがとうございます [ヨッシー]

日本とメキシコの基本的な力の差が
よくわかりました。
ありがとうございます。

どうして、日本のパスの精度やパス回し、トラップ、フリーへの動きがメキシコより落ちるのかが納得できました。

果たして、日本があの領域になるまで、
あと一年で大丈夫なのでしょうか…。

うーん、
だれか何とかして欲しい!!

■TBしました~m(__)m [stonecold316]

派手なボールテクやフリーキックばかり注目して日本の選手は世界でも・・・みたいなことをメディアは言いますが、ボールの無い時の動きとか上手く言葉で表現できないんですけど、サッカーIQとでも言いましょうか・・・サッカー脳がまだまだ発達していないのかなぁとおもいます。

■はじめまして、ヨッシーさん。 [スパルタク@管理人]

 記事を読んでくださってありがとうございます。

レスがあるのはうれしいです。

>果たして、日本があの領域になるまで、あと一年で大丈夫なのでしょうか…。

監督さえ、ちゃんとしていれば、一年あれば何とかなるのではないかと思います。

でも、その監督自身が、「日本とメキシコ戦は互角の内容だった」とか「柳沢が倒されたのはPKだ!」などとコメントをのこしているのですから...

そして日本サッカー界の”カピトン”は北朝鮮戦のあと、「W杯ドイツ大会はジーコで決定!」と目を真っ赤にして宣言しちゃうのですから...

ですから、ブログもってる代表サポが声をあげていくしかないのかもしれません。

ムダかもしれませんが...

■stonecoldさん。 [スパルタク@管理人]

 いつもトラバありがとうございます。
こちらからも逆トラバしておきますね。

>ボールの無い時の動きとか上手く言葉で表現できないんですけど、サッカーIQとでも言いましょうか・・・サッカー脳がまだまだ発達していないのかなぁとおもいます。

そのとおりだと思います。

日本のサッカー界ってマスコミも含めて、”キックおたく”とか”パスおたく”ばっかりなんですよね。

ワールドクラスのサッカー選手に必要とされる能力はキックだけではないのに。

私は元ユベンティーノなので、ジダンはボルドーから来たばかりの時から見ているのですが、

(よかったら「スパルタクの人生を変えたチームとの出会い」の記事をどうぞ)

ジダンがすごいのはキックとか”マルセイユ・ルーレット”みたいなハデなところだけじゃないですよね。

まずトラップが世界一。何10mもの長いサイドチェンジのボールさえ、数センチの狂いもなくピタリと足元におさめます。

そしてフィジカルも強くて、当たり負けしません。ポジショニング能力も高くて、いつも相手DFのイヤな所にいます。

そういう地味な能力が彼の土台をガッシリと支えています。

 でも日本の二列目の選手の多くは、中田選手を除くと、キックはすごく上手いけれど、フィジカルが弱くて運動量が少なく、得点能力も低い人が多いですね。

こういう”軽ワザ師”みたいな選手は、ある程度までは成功しても、ジダンやカカみたいに、チャンピオンズリーグにいつも出られるチームで二列目のレギュラーポジションを獲得するのは難しいのではないでしょうか。

stonecoldさんがおっしゃったようなことに、日本のサッカー界全体が早く気づかないと、来年はとんでもないことになりそうです。
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■コンフェデ 日本vsメキシコ ブラジルvsギリシャ

日本代表の試合はよそみしながら見てたのであまり詳しいことは語れませ(;・∀・)・・・・・まぁぶっちゃけあま見る気もなかったんですがねww前半15分ごろ?に小笠原→加地→柳沢とつないでゴールやはりすばやくかつリズミカルにボールがつながるとチャンスが生まれる

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