■日本代表、アフガニスタンに大勝(その2)

 前回のつづき

 選手個々で特筆すべき活躍だったのは、まず岡崎選手。
清武選手からのパスを足元で受け、細かいタッチで相手DFをかわしてGKとの一対一に持っていき、ゴール左隅に正確に流し込んでみせたプレーは見事でした。人が見ていないところで努力を重ねているのでしょうが、まもなく三十路の声がかかる彼の足元の技術が、レスターに行ってさらに高くなっているところがすごいです。当研究所が選ぶこの試合のマン・オブ・ザ・マッチ。
ただし、彼も含めバイタルエリア中央に日本の選手が密集しすぎていた時間帯があり、2トップのうち岡崎選手のサイドにボールがあるときは、相方の金崎選手を真ん中に残して自分がサイドへパスを引き出す動きをして、攻撃に幅をつくるための動きをすれば、もっとサイド攻撃がスムーズにできたんじゃないでしょうか。

清武選手は、岡崎選手の足元に正確なパスを出して先制ゴールを引き出したほか、相手DFラインのウラヘタイミング良く走りこんで金崎選手からのパスを受け、シュートがダフリぎみだったもののゴールをゲット、さらにCKのキッカーとして吉田選手のゴールをお膳立てして、1ゴール2アシストの活躍。セットプレーから精度の高いキックを蹴れる選手がいなかったのがこれまでのハリルジャパンの悩みでしたが、その意味でも大きな活躍でした。
ただ、ボールを受ける時のボディシェイプが悪く、無駄なバックパスが多いところは気になります。常に半身になってパスを受けるという基本的なことがきっちり身についているかどうか、そこが彼とバルサの偉大な司令塔だったシャビとのささいなことのようでいて実は大きな差です。

金崎選手は、相手DFラインの前にできるバイタルエリアを上手く使い、清武選手のゴールをナイスアシスト。ハーフナー選手が落としたボールを体ごとゴールに押し込んで1ゴール1アシストをマーク。
しかしシュートの精度には改善点ありです。パスが来たら前を見ずそのままズドンと打つばかりではなく、相手DFの動きを良く見て、自分のシュートモーションより相手の寄せが早いと判断したら、シュートするフリをして相手DFを左右どちらかに振り、自分でつくったシュートコースに打つような心の余裕を持てれば、ゴール決定率はもっと上がるでしょう。
また、自分のサイドにボールがあるときは、岡崎選手を真ん中に残して、自分はサイドへ流れてパスを受けたりして攻撃に幅をつくると、4-4-2を使っている時のサイド攻撃がもっと良くなるはずです。

吉田選手は相手GKとの接触を恐れず、勇気をもって飛び込んだことが得点につながりました。

 逆に長友&酒井宏の両サイドバックはクロスの精度が悪すぎます。クロスがそのままゴールラインを超えたり、逆サイドのタッチラインを割ってしまうのでは味方がゴールできる確率はゼロ。岡崎選手はいまだに足元の技術が上手くなり続けているのですから、「今から練習してもこれ以上、上手くならない」とあきらめてしまったり、「今さら恥ずかしくて練習できない」とは思わずに、自分のクロスの質を高めるためのキック練習をみっちりやって欲しいです。

2人とも、相手のSBをタテに抜いて、そこからクロスを上げるプレーに固執しすぎており、相手を抜く際に自分の体勢を崩しながらあげることもクロスの精度が低くなってしまう原因のひとつです。ペナルティエリアの角付近で、守備対応してきた相手のSBが自分の2~3m前方に寄せてきたタイミングで、相手を抜かずに余裕をもった体勢から、左サイドなら左足で、右サイドなら右足で、前へ出てくるGKから逃げるように鋭く曲がり相手DFの間に正確に落ちるようなクロスをオプションとして持っていると、相手も守備の的を絞れなくなり、タテに突破してクロスをあげるプレーも生きてきます。サッカーにおいて「たった一つのこと」しかできない選手・チームが成功し続けることは困難です。

酒井宏選手は自分のプレーが上手くいかなくてピッチに寝転んで悔しがっている間に、自分が上がった背後のスペースを相手に使われて攻撃されたシーンがありました。原口選手が戻って事なきを得ましたが、トランジション(攻守の切り替え)の速さを常に心がけないと強豪相手には致命傷になりかねません。


        ☆        ☆        ☆
 
 W杯アジア二次予選をしめくくる二連戦、初戦のアフガニスタンとのゲームは、大差をつけての勝利という結果は良かったのですが、試合内容は攻守にわたり解決すべき課題がまだまだ残されています。

他のグループの結果によって、この試合で日本のアジア最終予選進出が決定しましたが、代表はクラブと違い練習や実戦の機会が限られています。

最終予選を有利に進めるためにも、次のシリア戦は結果はもちろん試合内容も改善が見られるようなゲームをやってもらいたいです。 

より強い相手に対しても4-4-2を使い、この試合の先発メンバーで中盤のダイアモンドを組ませるのか気になるところではあります。

        ■        □        ■

 世界のサッカー界のレジェンド、ヨハン・クライフ氏が24日逝去されました。

世界のサッカーに、プレーだけでなく戦術理論面でも偉大なイノベーションをもたらした“フライング・ダッチマン”が、本当に天国へ飛んでいってしまって非常に残念です。

選手時代からヘビースモーカーだったので、大病して医師から禁煙を命じられ、カンプ・ノウのベンチからバルサのゲームを眺めているときに口さびしくなると、チュッパ・チャプス(スペインのペロペロキャンディー)をなめながらチームの指揮をとっている彼を良く見たんですが...

私自身もクライフ氏のサッカー観には多大なる影響を受けていますし、ダメな戦術はダメと見抜くことのできる人を失ってしまったことは、本当に残念の一言です。

強くて美しいサッカーで我々を楽しませてくれたことに対する深い感謝の言葉をそえつつ、ご冥福をお祈りしたいと思います。

◇    ◇     ◇     ◇     ◇     ◇    ◇

         2016.3.25 埼玉スタジアム2002

          日本 5 - 0 アフガニスタン

          岡崎 43'
          清武 58'
   O.G.(ムハンマド)63'
          吉田 73'
          金崎 78'


       GK 東口        GK アジジ

       DF 長友        DF ハディド
          吉田          (ザザイ 30)
          森重           ハシェミ
          酒井宏         サイガニ
                        アミン
       MF 長谷部
          柏木        MF ジャマリ
         (香川 68)        タヘル
          原口          (ハティフィ 75)
          清武           S.ムハンマド
                        Z.アミリ
       FW 岡崎
         (ハーフナー 73) FW シャイエステ
          金崎           シルデル
         (小林 81)       (N.アミリ 65)



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