■日本代表、シンガポールに3-0の勝利

 ロシアW杯アジア2次予選、シンガポール代表とのゲームが昨日行われ、日本代表が3-0で勝利しました。

シンガポール代表は、マレーシアと国内のリーグでプレーする選手で構成されたチーム。ホームでもアウエーでも日本が勝利しなければいけない相手という評価は、今年6月に埼玉で引き分けた時と変わっていません。

その意味において、日本が相手のホームで3点差をつけて勝利したという結果については良かったです。

試合内容の方は、最悪だったイラン戦より改善が見られたことは収穫でしたが、課題はまだまだ残されています。

        ☆        ☆        ☆

 「選手たちがピッチ内の状況に応じて、適切な戦術を選択し実行できるかどうか」が、日本代表のゲーム内容を見るうえで一番重要なポイントだと当研究所は考えていました。

この試合のシンガポールは、ホームゲームにもかかわらず自陣にベタ引きで、相手DFラインの背後にほとんどスペースがない状況でした。

つまり「タテに速いサッカー」をやるには困難な状況だったわけですが、日本の選手たちがそうした状況を正しく認識し、パスサッカー(ポゼッションサッカー)という戦術を主体に攻撃して、3ゴールをあげられたことは良かったですね。

 ただ、パスサッカーそのもののクオリティーには、改善すべきところが多かったのも事実です。

前半は各選手とも球離れが早く、まずまずの内容だったのですが、後半は悪い時の「日本式ポゼッションサッカー」に逆戻り。

相手からボールを奪い返しても、どこへパスを出すかさんざん迷い、まずバックパスから入るノロノロ攻撃で、なかなか中盤で有効な攻撃を組み立てることができませんでした。

バックラインでボールを回している時に、もっとボランチやトップ下がグラウンダーのパスを受けられるスペースに顔を出し、パスを受けたボランチとトップ下やサイドの選手とでトライアングルをつくり、素早くパスをつないで前進していかなければなりません。

シンガポールのプレスによってパスコースとなるトライアングルの一辺が切られたときに、パスの受け手が数mポジショニングを修正するというわずかな労を惜しんだがために、パスがつながらなくなるのです。

 また、こちらの3トップが相手のバックラインと一直線に並び、ゴールに背を向けて足を止め、味方のボール保持者を見ているという悪いクセが、なかなか治りませんね。(下図)

悪い例
(クリックで拡大 注:使い回しの図なので選手名は無視してください)

こちらの3トップに相手のバックが押し上げて密着マークしてきたら、それから逃げるように相手バックラインの前のスペースへポジショニングし、それでも相手バックがついてきたら、さらに相手バックラインの前のスペースへポジショニングして、ゴールを背にするのではなく半身になって味方からのパスに備えます。

FWの選手はゴールから遠ざかると不安になるのかもしれませんが、あえてこうすることにより、相手バックラインのウラのスペースが広くなって、そこへ3トップがダイアゴナルランして味方からのスルーパスを受けやすくなるのです。(下図)

悪い例
(クリックで拡大 注:使い回しの図なので選手名は無視してください)

もし相手バックラインの前のスペースへポジショニングするこちらの3トップに、相手のバックが密着マークしてこないのであれば、そこで半身になって味方からのパスに備え、バイタルエリアでフリーでボールを持って前を向いたら、バックのウラヘダイアゴナルランする別の味方にスルーパスを出せば良いわけで、日本の攻撃の選手は、相手DFとのこうした駆け引きの面で経験が足りません。

FWがゴールを焦るあまり、早すぎるタイミングで前へ前へと行きたがり、こちらの3トップが最初から相手のバックラインと一直線になる位置にポジショニングしてしまうと、相手DFもウラを取られたくないので後ろへ後ろへと下がり、結局自分たちでウラに走りこむためのスペースを狭めてしまっているのです。

ここに早く気づかないといけません。

 この試合、ミドルシュートにチャレンジしていたのは評価しますが、シュートの精度が悪すぎます。

日本の選手は「早くシュートを打ちたい」と焦るあまり、腰から先にボールを蹴りにいくため、上半身が後ろに取り残されることで上体がのけぞってしまい、顔が上を向いてシュートがクロスバーのはるか上を超えていくか、当たり損ないの弱々しいシュートがゴールの左右どちらかに大きく外れていくパターンが多いです。

シュートを打つ時は、GKの位置を確認してゴールの枠内の左右どちらかに蹴るか狙いを定めたら、ボールの真上に自分の頭を持ってくるようなイメージで蹴ると自然と上体がかぶり、押さえの効いた力強い正確なシュートが打てるようになります。

シュートを打つモーションが終わるよりも相手DFの寄せのほうが早いと途中で気づいた時は、シュートを蹴るフリをしたその足で、相手DFの動きの逆をつくようにボールを動かしてからシュートするとか、さほど強いキックが必要ないときは、素早い動作で打つことができ相手にも読まれにくいトゥーキックでシュートするといった、心の余裕や冷静な判断力があると、もっといいですね。

ともかく、日本の選手は正しいフォームでシュートを打つということに精神を集中してほしいです。

 ヘディングシュートも同様で、日本の選手のへディングシュートはことごとくバーの上を超えていっています。ヘディングシュートもクロスバーより低く、できればボールを地面に叩きつける感じでやることを常に意識して欲しいです。

 パスやクロスに関しても、自分の1m前にいる相手選手にボールをぶつけてしまうケースが多すぎます。「タテに速い攻撃」というのを意識しすぎているのでしょうが、ミスになってしまうのでは意味がありません。

パスやクロスを出す前に、自分の目の前にいる敵選手の位置を確認するぐらいの時間はかけて良いと思います。

 守備に関しては、後半日本の攻撃が機能しなくなり、試合の流れがシンガポールに行ってしまったことで攻め込まれ、あわや失点かというシーンが1~2度ありましたが、日本の選手たちが攻めることばかり考えていて戻りが遅くなり、陣形が間延びしたことは問題です。

たとえ相手が格下であったとしても、相手が攻める時間帯はしっかりコンパクトな守備ブロックをつくり、危なげない安定した守備を見せて欲しいです。

 選手個々の評価は次回としましょう。



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