■日本代表、アフガニスタンに大勝も...

 W杯アジア2次予選、日本代表の第3戦目はアフガニスタンとのゲームでしたが、6-0で日本が大勝しました。

シンガポール戦にカンボジア戦と、日本は思わしくない結果が続きましたので、この試合から日本の戦力をワンランク格付けを落として評価しますが、アフガニスタン代表は日本がホームでもアウエーでも勝利できる程度の相手と見ていました。

アフガニスタンの選手たちは、ほとんどがドイツ4~5部でプレーしており、日本もドイツでプレーしている選手が多いので、まるでDFBポカールでブンデスリーガ1部のチームが4部のチームと試合をするような、ちょっと面白い対戦だったと思います。

中立地で日本が6点差の勝利をあげたという結果は良かったものの、シリアも同じ条件でアフガニスタンに6点差をつけて勝利しており、あともう1~2点取っておきたかったというのが正直なところです。

日本のゲーム内容のほうも、前の試合に比べて良くなってきていますが、まだまだ解決すべき課題は少なくありません。

        ☆        ☆        ☆

 日本の攻撃に関して言えば、アフガニスタンがペナルティエリアの横幅の距離で守備ブロックをつくり引いていましたから、両サイドに空いたスペースへの正確なサイドチェンジが有効でした。

特に原口選手がいる左サイドで、サイドチェンジのボールを受けた彼が長友選手と協力しながらドリブルでタテに抜けてクロスしたり、中へカットインしたりして行うチャンスメークが機能していました。

そうしたプレーの流れから香川選手の素晴らしいミドルシュートが決まり、チームがかなり楽になりましたね。

ピッチを広く使った攻撃で相手のMFがサイドへ引きずり出されると、ゴール前中央のバイタルエリアの守備が薄くなり、ミドルを狙うチャンスが増えてきますし、やはり引いた相手には正確なミドルシュートが効果ありです。

このあたりの日本の攻撃は良かったと思います。

 しかし先制してから2点目をあげるまで25分を要し、有効な攻めが続きませんでした。

その原因としては下図のように、長谷部・山口の両ボランチに相手の2トップが厳しくマンマークに来ていたのに、マークをはずすどころか相手FWに引き寄せられるようにくっついて歩いていたからです。

悪いポジショニング
(クリックで拡大)

先制された相手もだんだんサイドをケアするようになり、こちらとしてはグラウンダーのパスをつないで中央から崩したいところでしたが、常に相手のマークがついているボランチがパス回しにほとんど関与できず、吉田・森重両選手からのパスの出しどころが、サイドでも中央でも限られるようになっていきました。

そういう場合は下図のように、たとえば山口選手がパスを受けるためにボールホルダーに寄って行き、相手のマーカーを引っ張っていくことで空いたスペースを使って長谷部選手がパスを受けて前を向くといった組織的なプレーが、中盤の組み立てに絶対欠かせません。

引きずり出せ
(クリックで拡大)

後半12分に、香川選手がボールをもってバイタルエリアで前を向いた瞬間、山口選手が彼を追い越してDFラインのウラでスルーパスを受け、センタリングから岡崎選手がフィニッシュというとても良い形がありましたが、相手が元気な前半のうちからプレーヤーが2人3人と連動した崩しができるようになって欲しいです。

強いチームは的確な動きでプレスをかけることにより、攻撃側からスペースと考える時間を奪いますが、弱いチームはそれができないので、自陣に引いて守備に人数をかけることによってスペースと考える時間を奪おうとします。

弱いチームに引かれた時にグラウンダーのパスで崩せなければ、自分たちと互角か強い相手に厳しくプレスをかけられた時は、もっとパスが回せなくなります。

そうなると相手にゲームの主導権を握られて劣勢になる試合が多くなるわけで、アジア最終予選やW杯本大会で当たる相手のレベルを考えれば、「まだ2次予選だからそこまでがんばらなくていい」ではなくて、それほど高くないレベルの相手とやっている今だからこそ、選手同士のコンビネーションに磨きをかけていく必要があります。

代表チームは練習や試合の回数がかぎられているので3年なんてあっという間。W杯前の半年あるいは1年で急激にレベルがアップするものではありません。
 
 で、パスの出しどころが限られたこちらのセンターバックは、盛んにロングボールを相手DFラインのウラヘ出していましたが全然だめでした。

相手がベタ引きにしているDFラインとGKとの距離が短いために、味方がボールを受けられるスペースが極めて狭く、ロングボールを放り込んでも味方がボールに追いつけないケースがほとんどでしたね。

監督から「タテに速いパスをいれろ」と指示があったのでそうしていたのかもしれませんが、もっとピッチの状況を見て、自分の頭でどういったプレーを選択すれば適切なのか判断して欲しいです。

「タテに速いパスを入れる攻撃」というとカウンターサッカーを思い浮かべる選手が多いのでしょうが、カウンター攻撃というのはふつう、自分より強い相手だったり相手に押し込まれている時にやるものです。

自分たちより弱い相手がベタ引きで守っていて、DFラインの背後にスペースがない時にやれるものではありません。

逆に、日本のゴール前でアフガニスタンのセットプレーを防ぎ、マイボールにした瞬間こそカウンターの大チャンスで、自分より前でフリーになっている味方に半ばオートマチックに、早く正確にパスをつなぎ、2~3本のパスで3対2とか4対3とかの局面をつくってフィニッシュまでもってきたいのですが、ボールを奪い返してホッとしたように、ゆっくりと横パスをつなぐようなケースが多いですね。

ボールを奪った(失った)瞬間というのは選手の集中力が切れやすく、得点(失点)しやすいと良く言われます。だからこそ現代サッカーではトランジション(攻守の切り替え)が極めて重要なのです。

ロシアW杯での日本の勝利が見たいので、厳しい要求をあえてしていますが、こういう状況ではサイド攻撃、こういう状況ではグラウンダーのパスとワンツーやオーバーラップを使って中央突破、こういうシチュエーションではパスサッカーで崩し、こういう瞬間にはカウンターアタックを仕掛けるといった具合に、ピッチ上の選手たちが自分たちの頭で臨機応変に適切な判断を下して、チームを勝利に導くことができるようになって欲しいです。

 選手個々の評価は次回としましょう。



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