■日本代表、カンボジアに苦しんで勝ち点3

 ロシアW杯アジア2次予選、日本代表の2戦目はカンボジアとのゲームでしたが、3-0で日本が勝利しました。

カンボジア代表は全員が国内リーグでプレーしていますがアジア最弱レベルの国の一つであり、ホームでもアウエーでも日本が大量得点差で勝利できる相手と見ていました。

実際、シンガポールはカンボジアとのアウエー戦で4点差をつけて勝利しており、日本のホームゲームでは、それ以上の点差をつけた勝利が必要とされていました。

日本が勝ち点3をゲットしたことは順当だったものの、ホームで3点差しかつけられなかったという結果については大いに不満が残ります。試合内容も悪かったと思います。

        ☆        ☆        ☆

 それでは日本代表の試合内容がどうだったか見ていきます。

カンボジアは5バック+トリプルボランチみたいな布陣でベタ引きでしたから、日本の攻撃がカンボジアの守備をどう崩すかということがゲームの焦点となりました。

その日本の攻撃ですが、いま一つ不完全燃焼でした。

当ブログの過去記事「守備ブロックを崩す攻撃戦術」で取り上げた攻めの形、サイドバックがサイドを深くえぐってから、グラウンダーのパスをマイナスに折り返して、ゴール前中央にいる選手がミドルを狙うというシーンが何回か見られたのは良かったです。

残念ながらシュートを相手選手に当てたり、大きくフカしてしまったりして決まらなかったんですが、これを続けていって実戦の中で精度を上げていけば良いでしょう。

しかしシンガポール戦に引き続き、両サイドハーフ(特に右の本田選手)がピッチを横に広く使うことができず、ドリブルで中へ中へと切れ込んでいき、最後は浮き球の不正確なクロスをゴール前に入れてはGKにキャッチされ、せっかくのチャンスをつぶすというシーンばかりでしたね。

日本の場合、攻撃の流れの中から、あるいはコーナーキック・フリーキックなどセットプレーの時にゴール前へあげるクロスボールの落下点があまりにも相手GKに近すぎて、ことごとくキャッチされてしまうか、味方がまったく触れずに直接ゴールラインを割ってしまっています。

ともかく、
日本のクロスはどれもこれも長すぎるんです。


なるべく相手ゴールに近いところで味方にヘディングシュートさせたいという意図なんでしょうか?

「守備ブロックを崩す攻撃戦術」で述べたように、ゴールから遠ざかっている選手は焦るあまり、相手ゴールの近くへ近くへと寄っていく傾向がありますが、相手ゴールの近くでヘッドすれば得点の確率が必ず上がるというものではありません。

むしろ前へ出てきた相手GKにクロスをキャッチされる確率が高まります。

もし浮き球のクロスボールを使いたいのなら、GKが前へ出てボールに触れそうで触れないエリアに落とすのが基本であり、横幅はゴールエリアのそれと同じ、タテはゴールエリアの外側のラインとペナルティ・スポットの間の距離で囲まれた長方形のスペースで、下図の青いエリアがそれです。

そこからでも、GKの位置を良く見て空いているところへヘディングシュートすれば、十分決まる距離です。

PTA
(クリックで拡大)

クロスをあげる地点も、できれば図のAのエリアがベターです。

クロスをあげる地点とヘディングシュートする地点の距離が短いため、より正確で速いクロスをあげやすいですし、そうなると守る側もマークのズレを修正する時間がなく、相手のマークを外した味方がフリーでヘッドしやすいからです。

クロスの種類も、相手GKに向かっていくボールばかりではなくて、図のようにGKから離れていくクロスをもっと使うべきだと思いますが、それができないのは、やはりサイドハーフが中へ中へと切れ込んでいき、最後はサイドとは逆側の足を使ってクロスを上げるワンパターンになってしまっているからです。

つまり右サイドハーフなら中へ切れ込んで左足でクロス、左サイドハーフなら中へ切れ込んで右足を使ったクロスばかりだということです。

このワンパターンなら相手も予測しやすく対処は容易になりますし、クロスがどれも長すぎるのでGKがキャッチするのも簡単です。

そうではなくて、右のサイドハーフがタテに突破して右足で相手GKから逃げていくクロスを上図の青いエリア内かつ、相手選手の間に落とし、センターフォワードや逆サイドのハーフあるいはトップ下などが相手のマークを外しながら走りこんでヘッドするというプレーも織り交ぜて、サイドの選手がタテに抜くのかそれとも中へカットインするのか、相手に守備の的を絞らせないような工夫が欠かせません。

左のサイドハーフなら、タテに突破して左足で相手GKから逃げるようなクロスをあげるということになります。

ここ10年くらいでしょうか、左サイドハーフ(ウイング)には右利きの選手を、右サイドハーフには左利きの選手を置くのが流行していますが、それはまず相手の4バックを横に広げて、サイドから中央へとドリブルでカットインしながらミドルシュートを放ったり、ラストパスを出す攻撃が効果を発揮したからですが、この試合のように相手が5バック+3ボランチでゴール前中央をガッチリと固めている場合、必ずしもそうしたプレーが効果的とは限りません。

サイドハーフが両足から正確なクロスを上げられるのが理想ですが、それができないなら左右のサイドハーフが試合中にポジションチェンジするなどして、もっと攻撃に変化をつけるべきでしょう。

以上の説明は相手がすでに自陣にベッタリ引いて、こちらの攻撃を待ち構えている状況での攻め方についてですが、同じクロスをあげるにしても、相手DFラインが自分のゴールに向かって後戻りしているところであげるアーリークロスならなお良いです。

そのためには中盤でテンポよくパスをまわして、相手が自陣に戻り切る前に、クロスをあげられる態勢をつくらなければなりませんが、それは時間との勝負になりますし、プレーの正確性を落とさずにすばやく前方へパスをつないでいく能力が要求されます。

 相手の最終ラインをグラウンダーのパスで突破するときに、もっと基本的なワンツーを使った方が良いと思います。

苦しまぎれにヒールキックを使って突破しようとするシーンもちらほら見られましたが、相手はもちろん味方まで意表を突かれて、パスがつながらないケースばかりでした。

まだまだゴール前で足を止めて、敵DFのマークを外そうともせず、味方のボールホルダーを見ているだけの選手がいます。それでは相手を崩すことはできません。

 本田選手のミドルシュートがこの試合の均衡を破りましたが、引いた相手にはとても有効でした。前半は外れるのを恐れているのか、チーム全体としてシュートの意識が低かったのですが、もっとミドルシュートを使っていくべきでしょう。ミドルシュートの正確性向上にも注意を払うべきです。

 守備に関しては相手の個の能力があまりにも低かったので、ヒヤッとするようなシーンはほとんどありませんでしたが、1度だけゴール前のマークが甘くなり、ヘディングシュートをワクの中へ飛ばされたところは反省点です。

次に対戦するアフガニスタンはカンボジアよりフィジカルコンタクトに強く、シンガポールと同等程度の攻撃力はあると予想されますので、アフガニスタンが攻撃する時間帯は、日本もしっかり守備ブロックをつくって守ることを忘れないように。

選手個々の評価は次回としましょう。




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