■ブラジルW杯にのぞむ日本代表に向けて(追記あり)

 ついに待ちに待ったブラジルワールドカップが開幕しましたね。

日本代表の選手からは、「今回のW杯は日本のサッカースタイルで勝利という結果を残すことで、日本サッカーの将来を見据え、そのスタイルを確立する大会である」という内容のコメントも伝わってきております。

日本人の特徴を生かし、豊富な運動量でボール保持者を味方がサポートしてやることで多くのパスコースをつくり、ショートパス中心に相手陣内までボールを運んでゴールをあげる。

守備も最後まで足を止めず、コンパクトなブロックをつくり、相手を厳しくマークして前線から組織的にプレスをかけ、相手選手が使えるスペースと時間を制限することで正確なプレーができなくなるよう妨害し、それによって点をやらない。

今までザックジャパンが積み上げてきたサッカースタイルを強く支持しますし、日本の選手たちがこのW杯で勝利という結果を出すことを信じています。

 ただ、サッカーをやる最終目標は試合に勝つことであり、サッカーという競技は、試合終了の笛が鳴ったときに相手より1点でも多くリードできていなければ、勝利することはできません。

相手の得点がゼロなら、それだけ自分たちが勝つ確率があがります。

今の日本代表は攻撃サッカーという、南アフリカW杯のときよりも難易度の高いことをやって勝とうとしています。

しかし、サッカーに「攻撃サッカーをやったら、絶対に失点しなくてはいけない」というルールはないのですから、「攻撃サッカーをやりながら、失点をゼロに抑える」という、より困難な課題の達成に日本はチャレンジすべきですし、やるべきことをやりさえすればその両立は可能です。

つまり、このW杯で日本が望むような攻撃サッカーができて、仮に日本がボールを70%支配したとしても、日本がボールを保持していない残り30%の時間はしっかり守り、相手の攻撃をゼロにおさえるということです。

日本が試合に勝つために、相手が攻撃する30%の時間に、きっちり守備の基本をおさえて失点をゼロにおさえたからといって、日本がボールをポゼッションして攻撃する70%の時間が消えてしまうということにはなりませんし、「攻撃的サッカー」を放棄することにもなりません。

私がこれまで書いてきたことはそういうことです。

もし相手が強くて、日本のボールポゼッションが40%、相手が60%になってしまったときであっても、相手がボールを保持している60%の時間を辛抱してゼロにおさえつつ40%の時間でゴールを決め、相手を仕留めてほしいと思います。

世の中には守備だからといって気持ちまで守りに入って消極的になってしまう選手が少なくなく、守備を「つまらない苦行」と考える人もいるようですが、それは違います。

サッカーでは見過ごされがちなことですが、相手を襲って相手が持っているボールをいかに奪うか、相手が完成させようとしている攻撃の組み立てをいかに妨害し破壊するかという意味では、守備も創造力が必要とされる「一種の攻撃」なのです。

そこを忘れないでほしいです。

 日本の攻撃面で注意すべき点は、流れの中やセットプレーから相手ゴール前へクロスが入ってくるとき、ボールの落下地点が自分の立っているところから1mでも離れてしまうと、「自分とは関係ないや」とばかりに足を止めて見ているだけの選手が多いことです。

ボールの落下地点がたとえ自分から4~5m離れていたとしても、ゴール前でたった一度でも相手に競り勝てれば「1点もの」なのですから、スピードに乗ったランニングからジャンプして積極的にヘディングシュートを狙いにいくべきです。

 守備面では、ボールをポゼッションして攻撃的なサッカーをしたいなら、中盤の攻防を中心に日本の選手全員がボールの奪い合いに勝ち、まずマイボールにする必要があります。

さらに、サッカーではボールを失った(奪った)瞬間が、選手の集中力が一番切れやすいときなので、それを絶対に忘れず、相手にボールを奪われたら一番近くにいる日本の選手が相手のボール保持者にすばやく立ちふさがり、シュートコースを消し、前方へのドリブルやパスを妨害して、相手の攻撃を遅らせることが鉄則です。

無理に食いついて抜かれてはいけませんが、できるだけ高い位置でボールを奪うことができれば、それだけゴールチャンスが増えます。

DFラインも、オフサイド崩れでウラを取られないようラインを揃え、ラインの上げ下げの呼吸を合わせつつ、いつボールを奪われて自分たちに向かってパスを出されても対応できるように、ボールを見ることと、自分の周囲の状況を確認することを交互に絶え間なく行うことで、相手選手を厳しくマークしてフリーな選手をつくらないようにしなくてはいけません。

相手のセットプレーを含めた日本のゴール前での守備では、まず相手をしっかりマークしてフリーの選手をつくらず、相手のクロスやパス、こぼれ球に対して自分たちが相手より先にボールに触ってクリアすること、それができないときでも相手に体をしっかり寄せることで相手の体から自由を奪い、相手が意図するプレーをできなくなるよう妨害することが重要です。

いわゆる“D”のエリア付近には、相手のクロスやセットプレーからのクリアボールがこぼれてくる可能性が高く、相手チームがミドルシュートを打つための要員を配置したり、ザンビア戦のようにトリックプレーで意図的にDのエリアを空けて、そこからフリーの選手にミドルを打たせるといったケースもあります。

セットプレーの守備では、こぼれ球をクリアしたり相手のミドルを妨害するために、こちらもDのエリアをケアする選手を最低一人、いつも配置しておくべきではないでしょうか。(下図)

対策
(クリックで拡大)

(追記)

同じくセットプレーの注意点として、ニアポスト側へ入ってくるクロスに競り負けて、ボールを後ろへそらされた場合に失点するケースが多いので、例えば本田選手のようにフィジカルが強くて身長のある選手がニアポスト側へ入ってくるクロスを確実にはね返すということも重要です。


 W杯の試合中は一瞬一瞬を大切にして油断することなく、常に全力を尽くすことが大事なのは言うまでもありませんが、大切な試合だからといっていつもより大事に行こうとしてプレーが小さく消極的になるよりも、失敗を恐れずどんどん積極的にプレーしてほしいです。

そして今の日本代表が完成形なのではなくて、W杯の試合中に成功したことに自信を深め、失敗から誰よりも多くのことを学ぶことで一つ一つ弱点をつぶしていき、1試合ごとに日本代表の選手たちが成長し、メキメキと強くなっていくための絶好の機会だということを常に意識してプレーしてほしいですね。

わかりきったことですが、まず初戦のコートジボアール戦が重要です。日本にとって絶対に勝ち点3を奪い取りたい試合であり、どんなに悪くとも勝ち点1は稼がなければなりません。

ブラジルW杯において、日本代表の選手たちが掲げた、志の高い目標を達成できることを信じ、全力で応援したいと思います。



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みんなで一緒に日本代表を応援しましょう。



  

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