■日本代表、W杯壮行試合は勝利で締めるも...

 昨日、日本代表のW杯壮行試合が行われ、日本が1-0で勝利しました。

今回の対戦相手は「仮想ギリシャ」として呼ばれたキプロスで、確かにキプロス人のほとんどがギリシャ系なんですが、ルーマニアやウクライナでプレーするごく一部の選手を除けばほとんどが自国リーグ所属であり、ギリシャより2ランクは落ちる相手でした。

日本がホームでもアウエーでも問題なく勝てる相手と評価していましたが、1-0で日本の勝利という結果は順当だったものの、内容には課題が残りました。

それでは試合展開を振り返りましょう。

        ☆        ☆        ☆

 前半立ち上がりは、厳しくプレスをかけてくるキプロスの守備に日本が手こずる展開。日本は各選手の動きが重く、攻撃の組み立てがうまくいきません。キプロスのコンパクトな守備ブロックを崩せず、日本は遠目からのシュートが多くなります。

7分、日本のミスパスをカットしたエフレムがカウンター攻撃、スルーパスを狙いましたがウラヘ抜けたFWミティディスにあわず、GK川島が押さえて事なきを得ます。

16分、長友のパスを受けた香川がミドルシュート、GKが前へこぼし、こぼれ球をつないで長友がクロスを入れますが合いません。

22分、ゴール前の内田のクリアを拾ったラバンがダイレクトシュート、ゴールポスト左をかすめていきました。

29分、ゴール前中央で、岡崎→本田→柿谷と細かくつなぎ、柿谷の落としたボールを本田がシュートしますが、弱いシュートは難なくキプロスGKコンスタンティヌウに押さえられます。

前半も40分をすぎるとキプロスのプレスが弱まり、相手陣内で日本のパスが徐々に回るようになりました。

43分、岡崎のパスをゴール前で香川が個人技で持ち込みシュートしましたが防がれ、混戦からのこぼれ球を内田が執念のシュート、二度目のプッシュがゴールとなり日本先制!

 後半から今野に代えて吉田、遠藤に代えて長谷部、内田に代えて酒井宏を投入しキックオフ、時間がたつにつれ選手個々の動きや選手間のコンビネーションが少しづつ良くなっていきました。

5分、相手のパスミスを拾った香川が柿谷にスルーパス、柿谷のファーサイドへのダイレクトシュートをコンスタンティヌウがファインセーブ、そのこぼれを本田が狙いましたが相手DFがクリア。

10分、左サイドで長谷部からのパスを受けた長友がドリブルでカットインしつつミドルシュートを放ちますが、惜しくもゴール右へ

22分、酒井宏のクロスがクリアされたボールを長谷部がゴール前やや左でワントラップからシュートしますがGKにはじかれ、さらに本田のシュートは大きくクロスバーの上。

35分をすぎると日本の運動量が落ち、キプロスに押し込まれます。

40分、日本のゴール前中央からマクリデスが右サイドへスルーパス、ウラヘ抜け出したスティリアヌウのシュートがサイドネットを揺らし、ヒヤッとさせられました。

ロスタイム3分を消化してもスコアは動かず、日本は1-0で壮行試合を勝利で飾りました。

        ☆        ☆        ☆

 それでは試合内容を見ていきますが、負荷をかけたフィジカルトレーニングをやってきたせいで仕方ないのかもしれませんが、各選手の動きが重く、特に攻撃の内容が良くなかったですね。

全体的に足が止まりがちで、パスを受けるための「顔出し」の動きも少なく、ボールホルダーにとってパスコースがほとんどないために、パスの受け手のポジショニングが悪いことが原因のミスパスが非常に多かったと思います。

相手DFが密集していてスペースの無いゴール前中央やサイドでのパス回しも細かすぎました。

こうしたことが理由でキプロスの守備ブロックをなかなか崩せず、ボールポゼッションの割には質の高いシュートチャンスが少なかったですね。

ベルギー遠征のオランダ戦において、相手のゴール前で細かくつないで最後は本田選手が決めたゴールを「理想の形」と考えているのかもしれませんが、あのいささか細かすぎる攻撃の形にこだわってばかりいると、ゴール前の攻撃がことごとく相手DFにひっかかってシュートまで至らず、そうこうしているうちに相手に先制されてしまった、なんていう「策に溺れた」結果を招きかねません。

あのような攻撃は絶対にやるなとは言いませんが、私が代表各選手に身に着けてほしいのは、相手DFをドリブルやフェイントなどで振ることでシュートコースを自分で空けつつ、ペナの直前で相手DFの前から正確なミドルをゴールの枠の中に叩きこむという、より実戦的で実用的なスキルです。

C.ロナウドやメッシ、ルーニーもこのスキルを持っているから、世界の頂点に立つ攻撃的プレーヤーにのし上がれたわけですし、彼らが所属する代表チームも現実的にW杯の優勝を狙える位置にあるわけです。

相手DFを抜いてGKと一対一の形をつくらないとゴールが決められない選手と、相手DFの前からシュートを打ってもゴールを決められる選手との間には、越えられない壁があると思います。

アメリカ合宿で日本の選手もこのスキルをしっかり身につければ、W杯でもゴールを奪うための強力な武器となり、それをクラブの試合で使ってゴールを量産できれば、プレミアでもセリエAのビッグクラブでもレギュラーポジションがとれるでしょう。

それに加えて、味方がくれたパスをトラップせず、自分が狙ったところにダイレクトで正確にシュートする能力もぜひ磨いてほしいですね。

 守備に関してはまずまずできていましたが、相手のボールホルダーがサイドにいるときはコンパクトな守備陣形ができていましたが、ピッチの真ん中に相手のボールホルダーがいるとき、4人でつくるDFラインと同じく4人でつくるMFのラインが縦にも横にも少々間延びしていたのが気になりました。

相手のカウンター攻撃を受けているとき、相手がトップにロングボールを放り込んで、せっかく日本のDFが競り勝ってヘッドで跳ね返しても、両ボランチの戻りが遅いために、こぼれ球を相手MFに拾われるおそれがあります。攻守の切り替えの速さを常に心掛けてほしいです。

        ☆        ☆        ☆

 選手個人で特筆すべきは、負傷明けの動きが注目された内田選手。ゴールへの執念が評価できますし、守備でもサイドで相手をほぼ押さえきりました。

逆に、本田選手は体が非常に重たそうで、ミスパスが多くシュートも弱々しかったです。試合の後半のほうが動けていた感じでしたので、今後フィジカルコンディションがあがってプレーが改善されることを期待します。

長友選手は、走る・蹴るといったプレーそのものではなく判断の部分で問題がありました。たとえば自分でファールを受けたと勝手に判断してプレーを止めてもレフェリーがとってくれず、味方が長友選手が空けた穴をカバーしなければならなくなったり、相手選手を体でブロックしてボールをゴールラインの外へ出してマイボールにするつもりが、後ろからボールを突かれて体を入れ替えられ、あやうく失点のピンチになりかけたシーンが2度ありました。コンフェデのイタリア戦で日本が大逆転を食らったきっかけはこのようなミスからの失点でしたし、こういった消極的なプレーは好みません。ボールの勢いが強く、ラインを割るまで相手が追いつけないとき以外は、リスクを最小限にするために早めに決断してはっきりクリアすべきです。

柿谷選手はプレー選択の視野が狭くなっていて、ゴール前で次のプレーをパスと決め打ちしすぎているのではないでしょうか。前半ゴール正面で本田選手にボールを落としたプレーは、自分で反転してシュートで良かったと思います。あと、FWの仕事はどうしたらゴールできるかを考え実行することで、シュートミスを悔んでいつまでも引きずったり、罪悪感にさいなまれて自分を責めたりすることではありません。シュートミスをして次にどうすべきか学んだらサッと頭を切り替えましょう。それがゴールへの最短距離の道です。

        ☆        ☆        ☆

 W杯壮行試合となったキプロス戦は結果は順当だったものの、試合内容は低調でした。

今は負荷をかけてフィジカルトレーニングをやった直後であり、アメリカ合宿に入ってから選手個々の体調も組織プレーのコンビネーションも仕上がってくることを期待します。

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       2014.5.27 埼玉スタジアム2002

     日本 1 - 0 キプロス 

     内田 43'


    GK 川島        GK コンスタンティヌウ

    DF 長友        DF A.ハラランブース
      (伊野波 76)      メルキス
       今野           E.ハラランブース
      (吉田 46)       (バシリウ 70)
       森重           スティリアヌウ
       内田
      (酒井宏 46)    MF キリアコウ
                     (ルシアス 54)
    MF 遠藤            ニコラオウ
      (長谷部 46)      (アレスティ 83)
       山口            マクリデス
       香川           (シエリス 90+) 
       本田            ラバン
       岡崎           (ドブラシノビッチ 65)
      (清武 70)         エフレム
             
    FW 柿谷         FW ミティディス
      (大久保 58)       (ソティリオウ 72)




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