■日本代表、ガーナに逆転勝利

 横浜でガーナを迎えてのテストマッチが行われ、日本が3-1で逆転勝ちしました。

対戦相手のガーナは日本とほぼ互角の戦力と見ていましたが、ユベントスでプレーするアサモアや、UAEのアルアインでプレーするギャンら主力選手が何人か欠けたチームでの来日。

こちらに有利なホームということもあり、絶対に勝たなければいけない状況での日本の勝利は、順当な結果だったと思います。試合内容も良かったですね。

久しぶりに日本代表が持つポテンシャルを高いレベルで発揮した、いいゲームを見せてもらいました。選手・コーチングスタッフの皆さんに感謝したいと思います。

それではゲーム展開を振り返りましょう。

        ☆        ☆        ☆

 両チームとも攻守にわたり組織的でレベルの高い攻防が見られ、ゲームのゆくえに期待をもたせてくれる立ち上がり。アタッキングサードにおける攻撃の創造性でやや日本が上か。

10分、バイタルエリア中央で清武からパスを受けた本田がミドルシュート、しかしGKブライマにセーブされます。

23分、左サイドの香川からガーナDFのウラへ抜け出した清武にパス、絶妙のトラップからシュートを放った清武でしたがGKに足で跳ね返されました。

24分、ガーナのカウンター攻撃、右サイドからゴール前へインコームがもちこんだところを香川がチェック、ところが不運にもこぼれ球が味方に当たり、アチェアンポングの前へころがりシュート!内田がスライディングするも及ばず、ガーナが先制。

29分、こんどは日本のカウンターアタック、香川がガーナDFラインのウラへ抜けた柿谷にスルーパス、柿谷が中央へ折り返すと走りこんだ本田にドンピシャに合いますが、残念ながらシュートはクロスバーの上。

36分、CKから香川がペナルティエリア内の今野にパスを当て、そのリターンを香川がミドルで狙いますが、ゴール上へ外れます。

44分、ガーナのカウンターから日本の左サイドに引きずり出された今野が抜かれ、ワリスがクロスしますが、戻ってきた長谷部が蹴り出し、なんとかCKへ逃れます。

 後半5分、長友からパスを受けた香川が左サイドからゴール前へドリブルでカットインして、DFの前から鋭いミドルシュート!これが決まり日本が良い時間帯に追いついて1-1。

先制したことで、守備ブロックをつくり体力をセーブしていたガーナでしたが、同点に追いつかれたことで反撃に出ます。しかし日本も守備ブロックをつくって適確にプレスをかけ、ガーナの自由にはやらせません。

15分、ゴール前左から香川がセンタリング、ペナルティエリア内中央にいた本田がバイシクルシュートしますが、GKがキャッチ。

19分、遠藤がバイタルエリア中央の本田へクサビのパス、その落としを受けた遠藤がミドルシュート!ボールはGKの手をすり抜けてゴールし、日本が2-1と逆転!

24分、ガーナの速攻、右サイドのアサンテが逆サイドへ大きくパス、ゴール前でこれを受けたアチェアンポングがシュートしますが、GK川島がおさえます。

27分、ガーナのペナルティエリア左角から日本のFK、遠藤のキックを相手と競りながら本田がヘッドでゴールに叩きつけ、3-1と日本が突き放しました。

34分、森重を投入して3-4-3にフォーメーションを変更します。

36分、ゴール前でガーナのFK,オトの強烈なシュートを川島がナイスセーブ。

41分、日本のCK、ガーナGKがボールをこぼし、拾った大迫→今野とつないで最後は混戦から吉田がシュートしますが決まりません。

1分のロスタイムをへてタイムアップ。日本が3-1で逆転勝利しました。

        ☆        ☆        ☆

 それでは試合内容を見ていきましょう。まず守備から。

不運な形から失点したものの、守備は良かったです。
グアテマラ戦でかなり修正されていましたが、このゲームではさらに質が高くなりましたね。

攻撃から守備への切り替えが速くなり、相手のボールホルダーへの寄せも一段と良くなりました。

縦にも横にもコンパクトな守備陣形をほぼ90分間保つことができましたし、そこからプレスをかけて中盤でボールを良い形で奪うシーンが多く見られました。

この守備のやり方を絶対に忘れずに、ワールドカップ本番まで継続していって欲しいです。

大きな問題点はなかったと思いますが、ガーナに先制された後、一瞬チーム全体が弱気になってプレスが甘くなる時間帯がありました。

この守備戦術はすべての基本ですから、相手がどこだろうと、勝っていようが負けていようが、チームが好調でも不調でも、自信をもってやり続けなければなりません。

 攻撃も久しぶりに見ていてワクワクするようなものだったんじゃないでしょうか。

中盤でのパス回しも各選手の判断が速く、球離れも良くて、ワンタッチ・ツータッチでリズム良くパスがどんどん回って行くので、日本人選手のアジリティが生きる攻撃になっていました。

この速いリズムのパス回しに、香川選手が久しぶりにイキイキとプレーしていて、カウンターから柿谷選手へのスルーパスでチャンスを演出したあたりは、ちょっとドルトムント時代を思い出してしまいました。

相手がブロックをつくっていても、「第三の動き」もからめて相手DFの間と間のスペースを使い、ダイレクトパスでシュートチャンスをつくっていくプレーも創造性あふれるものでした。特に本田・香川・柿谷の三選手がからんだバイタルエリアでの攻撃は見ごたえがありましたね。

ガーナのように、相手が高いラインを保ちコンパクトな守備ブロックをつくっている時、それを崩す攻撃戦術の定石は、高く保った相手DFラインのウラへ抜け出す味方に長いパスを使った攻撃をし、相手DFラインがウラをとられるのを恐れて下がったところで、広くなったバイタルエリア(DFラインの前のスペース)をショートパスで崩すというものですが、ショートパスの崩しとロングパス攻撃の比率も絶妙だったと思います。

ミドルも含めて各選手のシュート意識が高かった点も、とても良かったですね。

この攻撃、パス出しのリズムを絶対忘れずに、ワールドカップ本大会まで精度をもっと高めていって欲しいです。

あとはシュートを打つ時に平常心を保ち、技術もみがいていくことで、個々のゴール決定力を高めていけば良いでしょう。

大きな問題点はなかったと思いますが、強いて挙げれば柿谷・大迫といった若い選手が周りに遠慮して、ややシュート意識が低かったところでしょうか。

プロの世界はゴール決めてなんぼ、シュート防いでなんぼの世界です。先に生まれた、後に生まれたなんて関係ありません。

本田選手や香川選手がパスを要求していても、自信をもってシュートを打ちゴールを決めてしまう、そういうずうずうしさがあっても良いと思います。

 グアテマラ戦に引き続き、後半の残り10分ぐらいから3-4-3を試しましたが、やはりパッとしない印象でした。守備対策という話もありますが、4バックのままでも別段問題なかった気がしますが...

        ☆        ☆        ☆

 選手個々で特筆すべきは、まず香川選手。
サイドからドリブルでカットインして個の能力で決めたミドルシュートは、アンラッキーな形で先制されてしまったチームに落ち着きを取り戻させました。バイタルエリアでのチャンスメークも良かったですね。前半にGK直前でヘッドで味方にパスしたシーンがありましたが、あれはヘディングシュートで良かったのではないでしょうか。

逆転ゴールを決めた遠藤選手も良かったです。こういうゴールを待ち望んでいました。
ワントップや二列目の3人はどうしてもマークがきつくなりますが、後ろからフリーで上がったボランチが前の選手にパスを当て、リターンをもらってミドルで決めるという得点パターンがあれば、日本の攻撃がさらにパワーアップします。パスの散らしも相変わらず良いですし、守備でもがんばっていました。

本田選手もダメ押しゴールが良かったですし、ガーナの厳しいフィジカルコンタクトにあっても、なかなかボールを失わないキープ力はさすがです。守備への切り替えが速くなり、相手のセットプレーでも守備に貢献。

長谷部選手は、前の試合に比べると攻撃に顔を出す回数が減りましたが、相手の速攻をプロフェッショナル・ファールで止めるなどヨゴレ役でチームに貢献。

 今野選手は、前半終了間際に受けたガーナのカウンターで、サイドに流れた相手との一対一で抜かれてしまいましたが、対応がやや中途半端だったかもしれません。

        ☆        ☆        ☆

 ユーベのアサモアやアルアインのギャン、シャルケのケビン・プリンスがいれば、また違った展開になったのかもしれませんが、日本のホームでガーナに勝利というのは順当な結果でした。(以前にも言いましたが、当研究所はFIFAランキングをあまりあてにしていません)

攻守にわたって試合内容も良かったので、先制されたものの安心して見ていられました。これまで当研究所が改善点としてあげていたもののほとんどが修正されていました。

これぐらい内容の良い試合は、昨年6月に行われたW杯アジア最終予選のヨルダン戦以来だと個人的には思います。

ただ、W杯決勝トーナメントで勝ち進んでいくためには、これぐらいのレベルが最低ラインであって、このレベルのサッカーをやってもブラジルやスペイン・ドイツに勝てる保証は何もないということは指摘しなければなりません。

ですから、これからワールドカップ本番までこのレベルより低い試合をすることなく、これをすべての基本にして残り9か月、いかにコンスタントに質の高い攻撃・守備を積み重ねていけるかが勝負になります。

もし結果が出なくて苦しい時は、この試合のビデオを見直すなどして、まずここに帰ってくることが大切でしょう。

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        2013.9.10 日産スタジアム(横浜)

         日本 3 - 1 ガーナ


         香川 50'       アチェアンポング 24'
         遠藤 64'
         本田 72'


        GK 川島        GK ブライマ

        DF 長友        DF インコーム
          (槙野 90+)      (オパレ 65)
           今野           スマイラ
           吉田          (メンサー 46)
           内田           ボイェ
          (酒井 55)        R.ボアテング

        MF 遠藤        MF チブサ
           長谷部         アッフル
          (山口 82)       (モハメド 65)
           香川           アドマ
          (斎藤 80)       (アサンテ 54)
           本田          アチェアンポング
           清武
          (森重 79)     FW アツ
                        (オト 73)
        FW 柿谷           ワリス
          (大迫 75)




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