■東アジアカップ総括

 今回はお約束どおり、東アジアカップの総括をしたいと思います。

日本代表男子の成績は2勝1分の優勝でしたが、それよりもっと大きな収穫だったのは、成功にしろ失敗にしろ多くの新戦力に経験を積ませることができたこと、とくに攻撃の選手が固定されがちだった現代表メンバーの地位をおびやかすような活躍を見せてくれたことです。

対戦相手のレベルや「親善」大会というゲームの性格を考えれば、ただちに重圧のかかるW杯の予選やブラジルやイタリアといったW杯優勝を狙えるレベルの相手と戦ってきた選手たちとの単純な比較はできません。

それでも、今後の「のびしろ」が期待できそうなイキの良いプレーヤーがたくさん現れてくれたというのも事実です。

 この大会における出世頭は、3ゴール1アシストの柿谷選手。
前評判どおりボールの受け方が上手いですし、スキあらばゴールを奪ってやろうというシュートに対する意識の高さ、そして抜群のゴール決定力は高く評価できます。

まだ実戦経験が必要ですが、ワントップ候補のみならずトップ下候補としても、本田選手に次ぐ二番手の地位を争わせても良いのではないでしょうか。

出番は1試合ほどでしたが、ポストプレーで安定した強さと多彩なチャンスメークのバリエーションを見せてくれた豊田選手も良かったですね。

最近前田選手の出来が今一つなので、いきなりレギュラーの前田選手とポジションを争わせても十分面白いと思います。対戦相手のタイプによって、ワントップに柿谷選手を入れたり豊田または前田選手を入れるといった戦術の使い分けもできそうです。

斎藤選手も、ちょっとメッシを連想させるようなドリブルからのチャンスメーク、そして芸術的なゴールが素晴らしかったです。

課題はそうしたプレーを1試合90分間持続させられるかですが、彼のドリブルがもっと高いレベルで通用するのであれば、日本にとって貴重な戦力となるでしょう。これから順調に成長していってくれれば左右のサイドハーフ候補として、対戦相手のタイプによって岡崎選手と併用するというのはどうでしょうか。

オーストラリア戦で2ゴールの大迫選手も、バイタルエリアで相手DFの前から打つ、強くて正確なミドルシュートが魅力でした。課題としては、パスを受けるときのミスをなくすことと、パスを出すときに判断の正確性を保ったまま決断を速くして、攻めのスピード感を失わせないことです。

日本の守備陣の出来が芳しくないなか、森重選手はまずまずの働き。
センターバックとしては身長が高いほうではありませんが、フィジカルコンタクトに強い相手に粘り強く対応してほとんど決定機を与えず、なかなかの安定ぶりでした。センターバックの三番手候補としてポジションを争わせても良いと思います。ザッケローニ監督が彼に及第点をつけるなら、今後テストマッチで今野・吉田両選手のどちらかと組ませて経験を積ませるべきではないでしょうか。

ボランチの山口選手は、まだまだ個人プレー・チーム戦術の理解の両方で経験不足のところもありますが、ボール奪取力に良いものを持っていますし、マイボールにしたあと攻撃へと転じるパス能力も大きな問題はありません。まずは長谷部選手の控え候補としてポジション争いに加えても良いと思われます。

東アジアカップでは攻撃陣は「豊作」でしたが、守備的MFやセンターバックといった代表で立て直しが急務なポジションで収穫が少なかったのは残念でした。

この二つのポジションにおける、さらなる人材の発掘・育成の努力が欠かせません。

 プレー機会のなかった仙台のGK林選手への評価は差し控えますが、この記事で言及がなかったのは、あともうちょっとで合格ラインだったり、逆に今大会で評価を下げてしまったという選手たちです。

この大会で自分の思い通りにプレーできなかった選手もクラブに戻り、ひきつづき自分の能力アップに努力して欲しいです。

ザッケローニ監督から指導されたことのなかには、チーム戦術や監督の違いを超えた、サッカーで勝つために必要な普遍的な決まり事がたくさんあったはずです。

ザッケローニ監督に言われたから代表のその試合だけやるのではなくて、すべての選手が彼から学んだことをそれぞれのクラブに持ち帰って、自分で実行するのみならず、チームメイトとも知識を共有して、クラブの勝利に貢献して欲しいと思います。

それが日本サッカー全体の強化につながり、ひいてはその選手の代表入りにもつながることでしょう。

 最後にまとめですが、このたび再確認できたことは、国内にも良いプレーヤーがたくさんいるということです。

欧州のクラブでやっているという「ブランド」だけで代表メンバーを選んだり、そういったメンバーでチームを固定することは、やはり害が大きいと痛感しました。

今回呼ばれたメンバーを、ブラジルW杯予選のメンバーに少しづつ招集して、レギュラー組が故障や警告累積などで出場できないときにプレーさせて真剣勝負の経験を積ませておけばなぁ、とも思いましたが、すぎたことは仕方ありません。

ブラジルW杯に召集される日本代表メンバーが発表されるその日まで、すべての日本人選手に門戸を開いておいて、最後の最後まで、良い意味での競争をさせるべきです。

それが日本代表のさらなるレベルアップにつながるのではないでしょうか。

 さて、私は東アジアカップが始まる前に「世界に200以上あるFIFA加盟国のなかでも、常識が通用しない極めて特殊な二か国が相手なので、ピッチの中でも外でも、いろいろと気を付けて欲しいと思います」と書きました。

そして予想通りのことが起こってしまいましたね。

次回は日本のマスコミが書かない(書けない?)ことについて、触れようと思います。




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