■日本代表、メキシコに惜敗

 日本代表のコンフェデ最終戦となるメキシコとのゲームが行われ、日本は1-2で落としました。

対戦相手のメキシコは国内リーグでプレーする選手を中心に、イングランドやスペインでプレーする海外組を組み合わせたチーム。

日本との実力差はほぼ互角で、中立地ブラジルでの試合であれば両チームにとって勝ち・引き分け・負けのいずれの可能性もあると考えていましたが、こういう相手に勝っていかなければW杯ではお話にならず、1-2で日本の敗戦という結果はとても残念でした。

試合内容は、良い時間帯はあったものの、90分を通してみれば、やや残念な内容であったと思います。

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 いつものように、まずゲーム展開を振り返りましょう。

試合の立ち上がりは両チーム互角の展開。やや日本が優勢だったでしょうか。

前半4分、バイタルエリアに侵入した遠藤からパスを受けた香川が相手DFの間を抜けてシュートしますが、GKオチョアが片足でセーブ!

9分、遠藤がミドルシュートしたボールをゴール直前にいた岡崎がヒールでコースを変え、先制ゴールかと思われましたが、オフサイドの厳しい判定。

14分、メキシコのクロスを日本のDFがクリアしたボールがグアルダードの前にこぼれ、ワントラップからボレーシュートしますが大きくふかします。

17分、栗原からのパスを受けた岡崎がゴール前で相手につぶされながらもシュートしますが、ゴール左へ外れました。

日本は前半の良い流れの時間帯でゴールが欲しいところでしたが決めきれず、疲労のせいか運動量の低下とともに試合の流れはメキシコへ。

27分、メキシコの左サイドからFK、サバラがヘディングシュートしますが、酒井宏がよく体を寄せて自由にシュートさせません。

33分、ドスサントスからパスをもらったエルナンデスがシュート、これは細貝が体を張ってブロック。

37分、長友が左サイドからクロス、本田がボレーを狙いますが空振りし、ボールが立ち足に当たってしまいます。

40分、メキシコに日本の右サイドをくずされてセンタリング、ゴール前で完全にフリーになったグアルダードがヘッドしますが、ポスト直撃で助かります。

 後半も、前半の25分すぎから足が止まったままの日本に対して、メキシコが攻める展開となります。

7分、メキシコのCKからヒメネスがヘッドしますが、GK川島がナイスセーブ。

9分、左サイドからグアルダードがクロス、日本のDF陣がボールウオッチャーになったところをエルナンデスがフリーとなってヘディングシュートを決めメキシコが先制。

動きが重く、なかなか反撃できない日本。

20分に吉田を投入して3-4-3にフォーメーション変更しますが、その矢先の21分、メキシコのCKから遠藤に競り勝ったミエルがボールをフリックし、最後はエルナンデスがヘッドして日本は痛すぎる追加点を奪われます。

29分、右サイドでパスを受けたドスサントスが長友をかわしてミドル、これは川島が横っ飛びセーブ。
このプレーで長友が痛み、中村を入れて再び4バックに戻します。

37分、香川が左から逆サイドへクロス、これを受けた遠藤がゴール前へ流し込み、最後は岡崎が押し込んで日本が1点返します。

後半ロスタイム、日本DF陣のウラへ出たボールにエルナンデスが抜け出し、内田がペナルティエリア内で倒したという判定でPK献上。エルナンデスのPKキックは川島が良く反応してストップ!

しかし、貴重なロスタイムを消費してしまった日本に反撃の余力なく、このままタイムアップとなりました。

        ☆        ☆        ☆

 それでは試合内容の方を見ていきましょう。まず攻撃から。

攻撃が良かったのは前半20分ごろまででした。

イタリア戦と同様、人もボールも良く動いて攻撃を組み立て、惜しい決定機を何度もつくりましたが、前半の後半以降から日本が1点返すまで、周囲の選手が味方のボール保持者が何とかするのを足を止めて見ているシーンが増え、ボールホルダー自身もボールも動きが止まった状態ではパスがつながらず、なかなかメキシコの守備が崩せませんでした。

日本人選手が持つアジリティは、選手が動きながらボールを扱わないとやっぱり生きてきません。

メキシコと同じ中2日の試合間隔のはずですが、メキシコより日本の方が先に足が止まってしまうのはなぜでしょう?ブラジル戦でも日本の方が先に足が止まりましたが、試合会場の標高の高さが原因なんでしょうか。

ブラジル戦の行われたブラジリアもこの試合が行われたベロオリゾンチも標高1000m近い高地にありますが、逆にイタリア戦が行われたヘシフィ(英語ではレシフェ)は海岸沿いの低地で、このときは日本は良く動けていたと思います。

標高1000m程度では、まだそれほど低酸素が選手の体力に影響を与えることはないはずだとは思うのですが、どういう理由であれ相手より先に足が止まるのではサッカーになりません。

最近良く使われるようになった“インテンシティ”という言葉を、私なら「試合内容の濃さ・密度あるいは強度」と訳したいのですが、この試合なら前半20分まで見られたインテンシティを90分間持続できなければ、W杯で強豪を倒して決勝トーナメントに進出することはできません。

それが残り1年間で解決すべき日本の課題です。

 守備も前半20分すぎまでは良かったと思いますが、前半終了まであと5分という時間帯でメキシコのグアルダードを完全にフリーにして決定的なヘディングシュートを浴び、後半キックオフから9分でエルナンデスに先制ゴールを決められてしまうなど、選手の集中が切れやすいと言われる前・後半の始めの10分と終わりの10分で失点してしまうという問題が相変わらず解決されていません。

この試合では、どうプレスをかけてどこでボールを奪うのかチームで意志統一がなされておらず、攻撃の選手は前からプレスに行ってもDFラインが後ろに下がったままなのでチーム全体が間延びしてしまい、DFラインで跳ね返したボールをことごとくメキシコの中盤に拾われてしまいました。

前からプレスをかけに行くなら、DFとボランチもラインを押し上げて、チーム陣形をコンパクトな状態に維持しないといけません。

前半20分以降、メキシコがゲームの流れを支配しましたが、そこでしっかり辛抱して無失点におさえ、こちらにゲームの流れがくるまで我慢するというしたたかさが欲しいです。

そのためにも、コンパクトな陣形をなるべく90分間持続させ、それを保ったまま、どこでプレスをかけてボールを取るのかチームの意思統一が欠かせません。

コーナーキックからまたしても失点してしまいましたね。日本はアジアでならともかく世界レベルで見ると守備力が弱いです。

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 選手個人で特筆すべきは岡崎選手。

ゴールも良かったのですが、攻守に渡って豊富な運動量が素晴らしいですね。残り9人のフィールドプレーヤーにも岡崎選手並みのスタミナが欲しいです。

川島選手は素晴らしい読みでエルナンデスのPKをストップ!相手がフリーで打ったヘッドも1本良く防ぎました。

遠藤選手も積極的に動いて好アシスト。
ただCKで相手に競り負けてメキシコに追加点を許す要因となってしまうなど守備では問題も。
この試合のように世界レベルの相手だと遠藤選手の守備力が攻撃面でのメリットを打ち消してしまうことも予想されます。ピルロもそれは同じですが、イタリアはそのために彼に護衛をつけた3ボランチにしたわけで、さて日本はどうしますか。

 逆に今野&栗原の両センターバックはメキシコのクロスに完全なボールウオッチャーとなり、エルナンデスをフリーにして痛い先制点を許してしまいました。ゴールへ向かうボールはGKに任せれば良いわけで、まず人をマークしてつかまえないと!バックラインの押し上げも足らず、チーム陣形を間延びさせて防戦一方となる原因にも。

交代出場の内田選手はゲームにうまく入れなかったのか、CKでエルナンデスに競り負けて決勝点となるヘッドを許し、後半ロスタイムにもエルナンデスに先に体を入れられてPK献上とボロボロの出来。

        ☆        ☆        ☆

 日本のコンフェデ最終戦は、勝って成長した証を見せて欲しかったのですが、負けという結果も残念でしたし、試合内容も良かったのは前半20分までで1試合トータルでは今ひとつでした。

90分間、攻守に渡って一定レベル以上のインテンシティ(試合内容・密度)を保つことができないというのが、大きな課題となっています。

精神的にも肉体的にも、1試合を通して高いクオリティを保ったゲームを持続させるためのスタミナがぜんぜん足りません。

その原因を必ずつきとめて、1年後のW杯本番までに絶対にこの問題を解決して欲しいです。

次回はコンフェデにおける日本の戦いぶりを総括してみようと思っています。
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 2013.6.22 エスタジオ・ゴベルナドール・マガリャエス・ピント
                       (ベロオリゾンチ)

         日本 1 - 2 メキシコ

          岡崎 86'     エルナンデス 54'
                     エルナンデス 66'


        GK 川島        GK オチョア

        DF 長友        DF ミエル
          (中村 77)        レジェス
           今野           モレノ
           栗原           トーレス
           酒井宏
          (内田 59)    MF サバラ
                         トラード
        MF 細貝           グアルダード
           遠藤          (サルシド 71)
           香川           ドスサントス
           本田          (バレラ 78)
           岡崎       
                     FW ヒメネス
        FW 前田         (アキーノ 90+)
          (吉田 65)       エルナンデス




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