■日本代表、またしてもブラジルに力負け

 日本代表のコンフェデレーションズカップ初戦となるブラジルとのゲームが行われ、日本は0-3で良いところなく敗れました。

対戦相手のブラジルについては説明の必要はないでしょう。戦力差から言って、今の日本ではアウエーのブラジル戦に引き分けるのも容易なことではないと考えていましたが、敗戦という結果は残念ながら順当だったと思います。

試合内容の方も、昨年のブラジル戦と比べて日本に成長のあとが見られませんでした。

        ☆        ☆        ☆

 試合の立ち上がりは両チームとも慎重な入り方。

それでも前半3分、左サイドからマルセロのライナー性のクロスをフレッジが胸で落とし、ネイマールが打ったミドルシュートがゴール右上に決まって早くもブラジル先制。

しかし、ブラジルは決勝トーナメントにピークを合わせるつもりなのか、全体的に動きが重い感じがします。
一方昨年と同じ大敗は繰り返せない日本。必死に反撃にかかります。

6分、本田のFKは難しいバウンドでしたがGKジュリオ・セザールが横っ飛びセーブ。

9分、香川のパスを受けた清武が右サイドからクロス、ゴール前に飛び込んだ本田のボレーは大きくふかします。

19分、本田がバイタルエリアで相手をかわしながらミドルシュート、GKがいったん前にこぼしますが押さえました。

21分、右サイドを突破したフッキがクロス、ゴール前にいた選手にあたったこぼれ球がゴールへ向かいますがGK川島がなんとかセーブ。

前半の終盤は再びブラジルが攻勢。

41分、右サイドでパスを受けたフッキがフェイントで長友をかわしてシュートしますが、わずかにゴール右。

43分、ネイマールのパスを受けたフレッジがゴール正面からシュート、これは川島が良くセーブし、こぼれ球も川島がスライディング・クリア。

 後半も前半同様、日本は出鼻をくじかれます。

3分、右サイドからダニエウ・アウベスのクロスをゴール前で受けたパウリーニョがシュート、川島の手をはじいたボールがネットに突き刺さって0-2。

苦しくなった日本は前田を投入していつもの4-2-3-1へ。

11分、香川からパスを受けた前田がバイタルエリアからミドルシュートしますが、GKがセービング。

26分、再び本田のFK。シュートはいったん壁に跳ね返されますが、こぼれ球を拾った本田が浮き球のパス、混戦から最後は前田がシュートしますがGKが押さえます。

後半30分をすぎると日本の足が止まり始め、攻撃は手詰まりぎみに。ブラジルにボールを奪われてもだんだん守備に戻れなくなっていきます。

後半ロスタイム、ブラジルのカウンター。左サイドからオスカルがスルーパスを出し、交代出場のジョーが決めて0-3。

またしても日本の完敗に終わりました。

        ☆        ☆        ☆

 試合内容の分析です。今回は守備から。
 
守備は、W杯予選からずっと指摘してきた課題が解決できていないため、高い攻撃力をもつブラジルには通用しませんでした。

日本は守備ブロックをつくっていてもただスペースを埋めているだけでプレスが弱く、ブラジルがタテパスを出してもボールの受け手にほとんどプレッシャーをかけないために、かなり自由にやらせてしまいました。

特にゴール前で相手に自由にやらせすぎましたね。ゴール前で自分がマークすべきブラジルの選手を離しすぎです。

先制点は、胸でボールを落としたフレッジにもっと長友選手が体を寄せて、ポストプレーが不正確になるように仕向ければ、ネイマールのシュートはなかったかもしれません。

2点目も、吉田選手がパウリーニョから離れすぎです。パウリーニョがパスを受けた瞬間、あわてて距離をつめましたがシュートブロックが間に合いませんでした。

前回記事で、「日本の選手がフィジカルコンタクトをいとわず、ブラジルに厳しくプレスをかけて相手に自由を与えなければ、勝ち点を取るチャンスは十分にある」と書いたんですが、日本の選手はブラジルとフィジカルコンタクトをするのを避けていた感じでした。

もしかしたら日本で「ゾーンディフェンス」というのが誤解されているのかもしれません。

ゾーンディフェンスは、ただゾーン(スペース)を埋めていれば良いというものではなくて、自分の受け持ちスペースにボールを持った相手選手が侵入してきた場合、あるいは自分の受け持ちスペースにいる相手選手に次の瞬間ボールが渡りそうになったらマンマークに切り替えて、体を寄せて相手の自由を奪わなければなりません。

ですから自分の受け持ちスペースにいる相手選手を離しすぎると、その選手にボールが渡りそうになってもマークにつくのが遅れ、自由にプレーされてしまいます。

ネイマールの先制点へのアシストとなったフレッジの胸でのポストプレーや、パウリーニョのシュートのように。

 また攻守の切り替えの遅さもW杯予選からずっと指摘していることですが、なかなか改善されませんね。

後半の30分すぎから日本の選手の足が止まって守備に戻れなくなってしまいましたが、原因は何でしょうか。

長いシーズンの疲れが出たのかそれともスタミナ面でもブラジルに劣るようになってしまったのか、気がかりです。

 攻撃面でも課題はあいかわらず同じです。

次のプレーへの判断が遅く、ボールを持ちすぎてしまうことが多いです。

サイドからクロスを上げる場合でも、2タッチ3タッチして切り返している間にゴール前ではDFがポジショニングの修正を終えて待ち構えており、これではクロスをあげてもなかなかマークが外れません。

できるだけダイレクトで正確なクロスをあげて、相手DFが自分のゴールに戻りながら応対しなければならない状況をつくりたいところです。

そうすればDFの準備が整わず、クロスボールとゴール前に飛び込む日本の選手両方をいっぺんに見られないことでマークのズレが発生しやすくなり、味方がフリーでシュートするチャンスが生まれるのですが。

味方がリズム良くパス出しできないのは、ボールホルダーをサポートすべき周りの選手の動きにも問題があるからです。

ボールホルダーの周囲7m以内に最低2人は「顔出し」してパスコースを複数用意してやります。

もちろん相手はその動きに応じてプレスをかけますから、こちらもさらに動き直してパスコースが消えてボール保持者が孤立しないようにしなければなりません。そしてパスが一本通りそうなら、次のパスコースを予測してあらかじめ動いておく。(第三の動き)

こうした質の高い動きを90分間やっていかなければ、ブラジル・スペインクラスと互角の戦いはできません。

シュートもGK正面というのが多いですね。

相手GKの動きを見ているうちに、素直に相手GKの胸に向かって打ってしまうのでしょうか。

        ☆        ☆        ☆

 選手個人で特筆すべきは内田選手。ネイマールはもちろんオスカルが日本の右サイドへまわってきたときも良く抑えて善戦していたのではないでしょうか。ブラジルの3点目の基点となったオスカルとの一対一はもうちょっとねばって欲しかったですが...

逆に長友選手は、フレッジを一瞬フリーにして先制点のアシストとなる仕事を許してしまいました。フッキの突破にも苦心させられていましたし、まだ本調子とはいかないようです。

吉田選手もゴール前でパウリーニョへのマークを離しすぎて、フリーでシュートを打たれて2点目を献上。もしかすると本来マッチアップしていたフレッジに気を取られていたのかもしれませんが、あそこはフレッジへのマークは捨ててパウリーニョに行かなければやられます。

長谷部選手はパスミスが多く、ブラジル選手のドリブルにも苦しめられました。ブンデスでボランチのポジションを獲得するためにも課題が残ります。

清武選手は足元の技術はあるのですが、ただパスをさばいているだけで、相手にとってほとんど脅威を与えられていません。

香川選手は、やはり次のプレーへの判断をもっと速くすべきです。香川選手がドリブルしてルックアップしながらクルッと1回転するうちに、ブラジルの選手がみんな戻ってしまいます。  

        ☆        ☆        ☆

 ザッケローニ監督の采配については、試合開始からたった3分で先制を許したので、その後のゲームプランを立てるのがかなり困難だったとは思いますが、本田選手と岡崎選手を横に並べた4-4-2っぽい新システムを試したものの、何が狙いだったのか今一つわかりませんでした。

日本が2点リードされている状況で遠藤選手を下げて細貝選手を投入したのも疑問ですし、後半の半分をすぎると日本の攻撃がまったくの手詰まりになっているのに、3枚目のカードを切るのが大幅に遅れたのも残念でした。

        ☆        ☆        ☆

 ザックジャパンのコンフェデレーションズカップ初戦は、日本代表が進歩したところを見せることができず、ブラジルとの実力差通りの結果となってしまって残念でした。

試合内容も自分たちの努力次第で改善できることがたくさんあるのに、攻守においてやるべきことができておらず、それがそのまま0-3という結果に結びついてしまいました。

工夫や改善点がほとんど見えないまま、昨年と同じように負けてしまったのが本当に残念です。

グループリーグを突破するために、得失点差マイナス3という大きな重荷を背負ってしまいましたが、次のイタリア戦は気持ちを切り替えて勝つしかありません。

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               2013.6.15 
  エスタジオ・ナシオナウ・ジ・ブラジリア・マネ・ガリンシャ

       ブラジル 3 - 0 日本

       ネイマール  3'
       パウリーニョ 48'
       ジョー     90'+


      GK J.セザール         GK 川島

      DF マルセロ          DF 内田
         D.ルイス             吉田
         T.シウバ             今野
         D.アウベス           長友

      MF L.グスタボ         MF 清武
         パウリーニョ          (前田 51)
         オスカル             長谷部
                            遠藤
      FW ネイマール           (細貝 78)
        (ルーカス 74)          香川
         フレッジ        
        (ジョー 81)         FW 岡崎
         フッキ               本田
        (エルナエス 75)        (乾 88)




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