■日本代表、酷暑のオマーンで苦しんだ勝利(その2)
前回の続き
選手個々で特筆すべきは、まず岡崎選手。
本人はゴール以外何もしていないと言っていましたが、チーム全体としてシュートへの意識が低いなか隙あらばシュートを打って、ゴールへの貪欲さを行動で示してくれました。素晴らしいです。
決勝ゴールは彼らしい泥臭いものでしたが、本田選手や香川選手にはない岡崎選手の個性がチームを救ってくれることも多いです。このゴールをきっかけに、クラブでの結果につながると良いですね。
清武選手も良いクロスを何本も供給し、自身もワンゴールと活躍。ただ、絶好の決定機でシュートがヒットしなかったシーンも二度あったのはこれからの課題でしょう。
長友選手は、30℃を越す砂漠気候のなかでも超人的なスタミナで上下動を繰り返し、先制点をお膳立てするなど大車輪の働き。これでサイドを突破してから中央へ切れ込んでミドルシュートを正確にゴールに叩き込む能力を身につければ、世界一のサイドバックにまた一歩近づけると思います。
後半投入の酒井高徳選手もスピードで相手を振り切って、良いクロスをあげてくれました。今後に期待です。
逆に酒井宏樹選手はクラブで長期間試合に出ていない影響か、特に前半パス・トラップ・ドリブルでイージーミスを連発し、ゴール前では相手へのマークをずらして決定的なシュートを許すなどボロボロの出来。
吉田選手は相手のシュートをクリアしそこない、それが失点につながってしまいました。
今野選手も、空中戦で相手の高い打点のヘッドにやや苦しみました。
本田選手は一試合を通して動きが重く、イレブンのなかで一番動けていませんでした。おそらく氷点下のモスクワから30℃オーバーのオマーンに来たことが、肉体的に相当こたえたのでしょう。
☆ ☆ ☆
日本が相手のホームに乗り込んで、オマーンに対して2-1で勝利という結果は良かったです。
ただ、灼熱の気候のもとで試合が行われたことについては同情の余地があるものの、試合内容は今一つで解決すべき課題も少なくありません。
それでも今一つの内容なりに、失点しても冷静にゲームを進め、最後の最後にはきっちり決勝ゴールを奪って勝ち切れるところに、ザックジャパン以後の日本代表に成長の跡がうかがえます。
これが普段から欧州の高いレベルのリーグでプレーしている選手が多いチームとそうでないチームとの「経験の差」だと思います。
☆ ☆ ☆
最後に余談ですが、試合前に「オマーンはホームで負けていない」というマスコミの煽りが激しかったですね。
サッカーはまず実力で勝敗が決まるのであって、「ホームで負けたことがない」というジンクスは二の次・三の次じゃないでしょうか。
ジンクスを言うなら、この試合が行われたスルタン・カブース・スポーツコンプレックスは日本代表にとってゲンの良いスタジアムで、私が知る限りこれまで三度ここでオマーンと対戦していますが日本の3連勝のはずです。(加茂ジャパン1-0 ジーコジャパン1-0)
これを言っちゃうと、消費者(代表サポ)への煽りにならないという「大人の事情」が理由でしょうけれど。
逆に岡田ジャパンの時に使用されたロイヤルポリス・スタジアムでは引き分けて(1-1)いたりして。
さて来年のことを今から言うと鬼に笑われそうですが、次回W杯予選はヨルダンとのアウエー戦が来年3月に予定されています。
ヨルダンとのアウエー戦と言えば、9月に行われたヨルダンVSオーストラリア(2-1)で、オーストラリアがPKをとられたシーン。
いくらサッカーではホームタウン・デシジョン(レフェリーの地元びいき)が珍しくないとはいえ、これでPKとるのはちょっとレフェリーの能力を疑います。
現在アジア選出枠のFIFA副会長がヨルダンの王族で、6月に行われた日本対ヨルダン戦(6-0)において、FIFA副会長という全てのFIFA加盟国に対して公平中立でなければならない公職にありながら、自分の出身国であるヨルダンの代表チームが大敗して「レフェリーの判定がヨルダンに厳しすぎる」と、審判団に向かって試合後ブーブー文句垂れていたのがその人なんですよね。
まさかFIFA副会長の権力を使って、ヨルダン対オーストラリア戦で審判団にヨルダンに有利な判定をするよう裏で圧力をかけたとは思いたくないのですが...。
日本サッカー協会として、彼やヨルダンサッカー協会の動きに不審なところがないか、FIFAに注意を促してヨルダン対日本戦の当日に監視団を派遣してもらうとか、何らかの手を打っておくべきではないでしょうか。
今から心配してもしょうがないのでこれくらいにしておきますが、来年行われるアウエーのヨルダン戦も厳しいものになることを覚悟しておいた方が良さそうです。
ヨルダン戦の数日前に欧州遠征をやろうという構想が持ち上がっているらしいですが、「もうヨルダン戦で必ず勝ち点が取れるだろうからブラジル行きが決まったようなものだ」などと油断しきっていると、想像もつかないアクシデントに足元をすくわれるかもしれません。
何が起こるかわからない、それがアジアのアウエー戦ですから、来年3月はヨルダンに勝つことを最優先させるべきです。ブラジル行きの切符を確実に手に入れた後でも、欧州遠征は遅くないと思います。
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2012.11.14 スルタン・カブース・スポーツコンプレックス
(マスカット)
オマーン 1 - 2 日本
マハイジリ '77 清武 '20
岡崎 '89
GK アルハブシ GK 川島
DF ムサラミ DF 酒井宏
R.アルファルシ 今野
(E.アルファルシ 73) 吉田
A.ムハイニ 長友
アルガイラニ
MF 長谷部
MF マハイジリ 遠藤
ドゥールビーン (高橋 90+)
アルマシャリ 清武
アルアジミ (細貝 84)
(アルマクバリ 85) 本田
サレハ 岡崎
FW アルホスニ FW 前田
(ハジ 46) (酒井高 64)
↑いつもポチッと応援してくださって感謝です。
選手個々で特筆すべきは、まず岡崎選手。
本人はゴール以外何もしていないと言っていましたが、チーム全体としてシュートへの意識が低いなか隙あらばシュートを打って、ゴールへの貪欲さを行動で示してくれました。素晴らしいです。
決勝ゴールは彼らしい泥臭いものでしたが、本田選手や香川選手にはない岡崎選手の個性がチームを救ってくれることも多いです。このゴールをきっかけに、クラブでの結果につながると良いですね。
清武選手も良いクロスを何本も供給し、自身もワンゴールと活躍。ただ、絶好の決定機でシュートがヒットしなかったシーンも二度あったのはこれからの課題でしょう。
長友選手は、30℃を越す砂漠気候のなかでも超人的なスタミナで上下動を繰り返し、先制点をお膳立てするなど大車輪の働き。これでサイドを突破してから中央へ切れ込んでミドルシュートを正確にゴールに叩き込む能力を身につければ、世界一のサイドバックにまた一歩近づけると思います。
後半投入の酒井高徳選手もスピードで相手を振り切って、良いクロスをあげてくれました。今後に期待です。
逆に酒井宏樹選手はクラブで長期間試合に出ていない影響か、特に前半パス・トラップ・ドリブルでイージーミスを連発し、ゴール前では相手へのマークをずらして決定的なシュートを許すなどボロボロの出来。
吉田選手は相手のシュートをクリアしそこない、それが失点につながってしまいました。
今野選手も、空中戦で相手の高い打点のヘッドにやや苦しみました。
本田選手は一試合を通して動きが重く、イレブンのなかで一番動けていませんでした。おそらく氷点下のモスクワから30℃オーバーのオマーンに来たことが、肉体的に相当こたえたのでしょう。
☆ ☆ ☆
日本が相手のホームに乗り込んで、オマーンに対して2-1で勝利という結果は良かったです。
ただ、灼熱の気候のもとで試合が行われたことについては同情の余地があるものの、試合内容は今一つで解決すべき課題も少なくありません。
それでも今一つの内容なりに、失点しても冷静にゲームを進め、最後の最後にはきっちり決勝ゴールを奪って勝ち切れるところに、ザックジャパン以後の日本代表に成長の跡がうかがえます。
これが普段から欧州の高いレベルのリーグでプレーしている選手が多いチームとそうでないチームとの「経験の差」だと思います。
☆ ☆ ☆
最後に余談ですが、試合前に「オマーンはホームで負けていない」というマスコミの煽りが激しかったですね。
サッカーはまず実力で勝敗が決まるのであって、「ホームで負けたことがない」というジンクスは二の次・三の次じゃないでしょうか。
ジンクスを言うなら、この試合が行われたスルタン・カブース・スポーツコンプレックスは日本代表にとってゲンの良いスタジアムで、私が知る限りこれまで三度ここでオマーンと対戦していますが日本の3連勝のはずです。(加茂ジャパン1-0 ジーコジャパン1-0)
これを言っちゃうと、消費者(代表サポ)への煽りにならないという「大人の事情」が理由でしょうけれど。
逆に岡田ジャパンの時に使用されたロイヤルポリス・スタジアムでは引き分けて(1-1)いたりして。
さて来年のことを今から言うと鬼に笑われそうですが、次回W杯予選はヨルダンとのアウエー戦が来年3月に予定されています。
ヨルダンとのアウエー戦と言えば、9月に行われたヨルダンVSオーストラリア(2-1)で、オーストラリアがPKをとられたシーン。
いくらサッカーではホームタウン・デシジョン(レフェリーの地元びいき)が珍しくないとはいえ、これでPKとるのはちょっとレフェリーの能力を疑います。
現在アジア選出枠のFIFA副会長がヨルダンの王族で、6月に行われた日本対ヨルダン戦(6-0)において、FIFA副会長という全てのFIFA加盟国に対して公平中立でなければならない公職にありながら、自分の出身国であるヨルダンの代表チームが大敗して「レフェリーの判定がヨルダンに厳しすぎる」と、審判団に向かって試合後ブーブー文句垂れていたのがその人なんですよね。
まさかFIFA副会長の権力を使って、ヨルダン対オーストラリア戦で審判団にヨルダンに有利な判定をするよう裏で圧力をかけたとは思いたくないのですが...。
日本サッカー協会として、彼やヨルダンサッカー協会の動きに不審なところがないか、FIFAに注意を促してヨルダン対日本戦の当日に監視団を派遣してもらうとか、何らかの手を打っておくべきではないでしょうか。
今から心配してもしょうがないのでこれくらいにしておきますが、来年行われるアウエーのヨルダン戦も厳しいものになることを覚悟しておいた方が良さそうです。
ヨルダン戦の数日前に欧州遠征をやろうという構想が持ち上がっているらしいですが、「もうヨルダン戦で必ず勝ち点が取れるだろうからブラジル行きが決まったようなものだ」などと油断しきっていると、想像もつかないアクシデントに足元をすくわれるかもしれません。
何が起こるかわからない、それがアジアのアウエー戦ですから、来年3月はヨルダンに勝つことを最優先させるべきです。ブラジル行きの切符を確実に手に入れた後でも、欧州遠征は遅くないと思います。
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2012.11.14 スルタン・カブース・スポーツコンプレックス
(マスカット)
オマーン 1 - 2 日本
マハイジリ '77 清武 '20
岡崎 '89
GK アルハブシ GK 川島
DF ムサラミ DF 酒井宏
R.アルファルシ 今野
(E.アルファルシ 73) 吉田
A.ムハイニ 長友
アルガイラニ
MF 長谷部
MF マハイジリ 遠藤
ドゥールビーン (高橋 90+)
アルマシャリ 清武
アルアジミ (細貝 84)
(アルマクバリ 85) 本田
サレハ 岡崎
FW アルホスニ FW 前田
(ハジ 46) (酒井高 64)
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