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■日本代表、酷暑のオマーンで苦しんだ勝利(その1)

 ブラジルW杯アジア最終予選も後半戦に突入、日本代表は相手の首都マスカットでオマーンと対戦し、2-1で勝利しました。

オマーン代表はプレミアリーグでプレーするGKアルハブシ以外、国内とサウジなど近隣諸国のリーグでプレーする選手で固められています。

日本とオマーンとの実力差はホームでもアウエーでも日本が勝利できる程度、と戦力評価していました。

その点、2-1で日本が勝ったことは順当であり良い結果ですが、欧州組の過密日程や35℃近い猛烈な暑さの影響で、日本の試合内容が今一つだったのはやむをえなかったかもしれません。

続いて試合経過です。

        ☆       ☆        ☆

 立ち上がりはホームの大歓声を味方につけたオマーンがやや優勢か。

11分、早いスローインを受けたアルアジミがクロス、ゴール前でどフリーになったドゥールビーンがシュート!大きくふかしてくれて助かりましたが、背筋に冷たいものが走ります。

猛暑のせいか動きがにぶく攻守に集中力が欠けている日本。しかしオマーンの攻撃をなんとかしのぐと徐々にゲームの流れを引き寄せます。オマーンは徐々に引いてカウンター狙いへ。

17分、清武のクロスを岡崎がヘッド、GKアルハブシがセーブしたボールを前田がプッシュしようとしますが、オマーンDFが必死のクリア。

20分、今野のパスを受けて左サイドを抜け出した長友がセンタリング、相手に当たったこぼれ球を清武が狙いすましたシュート!これが決まって日本が待望の先制点。

27分、やはり素早いスローインを受けたアルアジミが酒井宏樹を背負いながらオーバーヘッドシュート、これはゴール右へ外れました。

29分、清武が右サイドからクロス、ゴール前やや左に前田が飛び込むも残念ながらヘディングシュートできず。

36分、左サイドからアルガイラニがセンタリング、酒井宏がマークをずらしてしまいアルアジミがフリーでヘディングシュートしますが、ボールはニアポストを直撃しGK川島の背中に当たりながら幸運にもファーポスト外側へこぼれ、長友がなんとかクリア。

 後半、オマーンが同点を狙いに攻勢に出ます。

6分、バイタルエリア付近でボールを受けたマハイジリがミドルシュートするも、川島がファインセーブ。
つづくオマーンのCKのこぼれ球をアルガイラニがシュートしますがバーの上。

悪くなった流れを変えるため、日本は前田を下げて酒井高徳を投入、長友をMFにして動きの悪い本田をトップにあげます。

21分、左サイドをえぐった長友のプルバックを本田がヒールで流し、受けた清武のシュートは力なくアルハブシが押さえます。

32分、かなりホームに有利なレフェリングで日本ゴール前でFKをもらったオマーン。壁のわきを抜けてきたマハイジリの強烈なシュートを吉田がクリアしきれずゴールイン。オマーンが同点に。

たった一つのファール判定からゲームの流れが完全に変わり、なかば試合をあきらめかけていたオマーンが完全復活。

36分、今野のクリアを拾ったアルマクバリからハジとボールがつながり、押せ押せのオマーンが逆転ゴールを狙いますが、川島がハジとの1対1のピンチをなんとかしのぎます。

試合終了が見えてきて「日本相手なら引き分けでも良し」と考えたのかオマーンの攻撃が弱まりましたが、その一瞬のスキを日本が突きます。

44分、左サイドを突破した酒井高のクロスを、ニアサイドに飛び込んだ遠藤がコースを変え、ファーサイドの岡崎がボールもろともゴールに飛び込む泥臭いゴールで値千金の決勝弾。

オマーンは戦意を喪失し、日本にとってアウエーでの貴重な勝ち点3ゲットとなりました。

        ☆        ☆        ☆

 それではいつものように試合内容を見ていきましょう。まず守備から。

30℃を超える猛暑のせいもあったのでしょうが、守備の内容はあまり良くありませんでした。

埼玉でのイラク戦で、ゲームの立ち上がりに誰が誰にマークにつくのかあいまいになってしまう問題点を指摘しましたが、この試合もそうでした。

特に前半11分のドゥールビーンのシュートが決まっていたら、このゲームどうなっていたかわかりません。

またブラジル戦の記事でも指摘した、ドリブルする敵ボールホルダーに誰もプレスをかけに行かず、長い時間フリーにしてしまうという欠点が依然として解決されていませんね。

ブラジル戦ではバイタルエリアでフリーにした相手にミドルを叩き込まれて、ゲームがそこで終わってしまったのですから、その反省をさっそくこのゲームに生かすべきでした。

フリーでドリブルする相手がいたらたとえ自分のマークを捨てても、近くにいる選手が前に立ちふさがって、シュートやパスのコースを限定することが欠かせません。スペースを与えて相手をスピードに乗らせるとドリブル突破を防ぐのも難しくなります。

 失点シーンは、2008年に行われた南アフリカW杯アジア3次予選のリプレーを見ているようでした。

昨日の試合でオマーンの同点ゴールをあげたポニーテールが特徴の守備的MFマハイジリは、4年前にやはりマスカットで岡田ジャパンと対戦した時も、ゴール前やや左からのミドルシュートで日本から得点をあげています。

今回はセットプレーからのミドルシュートでしたが、まず吉田選手がクリアしきれなかったのが残念。さらに壁の作り方やGKがどこまでの範囲をカバーすべきか意思疎通にも問題があったかもしれません。

 攻撃面でも内容はいまいちでした。

岡崎選手を除き、チーム全体としてゴールへの意識が低いことをまず指摘したいと思います。

試合にこそ勝ったものの、シュート数ではオマーンに負けています。(日9 オ11)

オマーンのシュート決定力が低かったからゲームに勝てたとも言えそうですが、では攻撃の内容でオマーンが勝っていたからシュートが日本より多かったのかと言えば、そうではありません。

日本の方が質の高いチャンスを多くつくれていたと思いますが、相手を完璧に崩そうとするあまり最後までパスやクロスにこだわりすぎたり、ドリブルでつっかけては中途半端にボールを失ってオマーンの逆襲を食らい、体力を無駄に消耗していたように思います。

たとえ自分の正面に相手DFがいてもワンフェイント入れてシュートコースをつくるなりして、もっとバイタルエリアからミドルシュートを使うべきです。

 おそらくスカウティング・スタッフからの指示でしょうが、中盤の攻撃の組み立てにおいて、相手DFのウラヘ抜ける味方への浮き球のパスが多用されていました。

それが一応先制点に結び付きましたが、組立ての中心である本田選手の動きがにぶかったことも攻撃のバリエーションが少なかった原因でしょうが、先制ゴール以降、相手ゴール前へ浮き球のパスばかりの単調な攻撃に偏ってしまい、オマーンが守備をやりやすいようにしていたのは問題でした。

日本が相手の息の根を止める有効な攻撃ができなかったことも、オマーンの同点ゴールを呼んでしまった伏線になったのではないでしょうか。

 まとめますと、試合内容は攻守においてあまり良いものではありませんでした。

週末にヨーロッパでリーグ戦を戦って、気温が20℃以上も高いオマーンに来てゲームを戦った選手も多く、体力的にきつくて思うように体が動かなかったせいもあったと思います。

ただ、スペインやブラジルなどW杯で優勝を狙えるレベルのチームは、たとえアウエーであってもオマーンレベルの相手であれば、全く危なげなく勝っていることでしょう。

守備では相手のボールホルダーを簡単にフリーにしてしまう、攻撃ではシュート意識が低く、ゴールへの貪欲さが足りないという課題はピッチ上の気温に関係なく、ここ何試合もずっと解決されないままになっています。

W杯でフランスやブラジルと五分に打ち合って勝ちたいなら、普段の試合から課題を着実にクリアして、コツコツと実力を積み上げていって欲しいと思います。

今回は長いエントリーになりそうなので、次回に続きます。





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■まとめ【日本代表、酷暑のオマ】

 ブラジルW杯アジア最終予選も後半戦に突入、日本代表は相手の首都マスカットでオマーンと対戦し、2-1で

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