■日本代表、耐えてフランスから勝利!

 パリ郊外のサンドニで日本代表はフランスとのテストマッチにのぞみ、1-0で勝利しました。

日本とフランスとの力関係はほぼ互角、日本のホームで日本の勝利、アウエーでフランスの勝利と見積もっていましたが、不利なアウエーでフランスに勝利という結果は素晴らしいものでした。ただ試合内容は物足りなかったと思います。

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 まず試合展開を振り返ってみましょう。

前半たちあがりからホームのフランスが猛攻をしかけ、日本の苦しい時間帯が続きます。

4分、フランスのCKからコシールニーが高い打点のヘッド、強いシュートでしたがゴール右へ外れます。

7分、メネスが左サイドを突破してクロス、ベンゼマがヘッドで合わせましたがヒットせず川島がキャッチ。

16分、右サイドから酒井宏のクロスにハーフナーが合わせますが、力なくゴールマウスを外れました。

25分、日本の左サイドを突破したドビュッシーがクロス、ファーサイドにいたベンゼマが胸でワントラップから華麗な足技でシュートしますが、ゴール左へ。

31分、ベンゼマがドリブル突破から吉田のマークを外してシュートしますが、これも危ういところで外れます。

39分、ゴール正面からのフランスのFK,これをベンゼマが蹴りますが川島が右へ横っ飛びファインセーブ!

前半は日本が何もできないまま後半戦へ。

 後半はフランスがベンゼマやドビュッシーら数人をベンチに下げたせいか、日本も徐々に攻撃できるようになります。

10分、素早いリスタートから中村がシュート、GKロリスが前にこぼし、ハーフナーが香川につないでクロスボールをいれますが、残念ながらゴール前に誰もいません。

15分すぎに乾・細貝両選手を投入すると、日本の攻撃のリズムがさらに良くなります。

20分、左サイドから中央へドリブルで切れ込んだ乾のシュートはゴール右へ。

フランスは悪くなった流れを取り戻すため温存していたリベリーを投入。

29分、リベリーが左サイドから酒井・清武の間をドリブルでブチ抜いてシュート、ボールは吉田に当たってコースが変わりましたが川島が良く抑えます。

33分、バルブエナからのボールをジルーがオーバーヘッドキック、そのボールをゴミスがヘッドでゴールしますがオフサイドの判定。

42分、ジルーのシュートを川島がビックセーブ、そのあとCKからのフランスの怒涛の攻撃を防いだ日本がカウンター一閃、今野のドリブルから右サイドの長友へパスし、これを中央へ折り返すと香川が倒れこみながらゴールへ蹴りこみ、日本が値千金のゴール!

2分間のロスタイムをしのいで日本がアウエーでフランスを破り初勝利しました。

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 それでは試合内容を分析しましょう。

フランスに勝利という結果はもちろん素晴らしいものでしたが、試合内容はいまひとつだったと思います。

特にゲームの前半、パリの雰囲気に飲まれたのか日本の選手たちは想像以上に動けませんでしたね。今からそんな状態では困るのですが...。

 守備は、失点こそしなかったものの綱渡り状態。

相手の縦パスを受ける選手へのマークがゆるかったこともあって、かなり自由にパスを回されてしまいました。

そこはきっちり体を密着させて、相手の自由を奪うようにしないといけません。

攻→守の切り替えも遅かったと思います。

日本のゴール前での空中戦は競り負けるシーンが目立ちました。

陣形をコンパクトにして組織的に守れていたので最後の一線は破られませんでしたが、一つ一つのフィジカルコンタクトの戦いに勝つ、というサッカーのベーシックなところからもう一度守備を見直して欲しいです。

 攻撃面では、前線の4人の運動量が少なく、足を止めてボールホルダーが何とかするのを見ているので、ボランチから後ろでボールホルダーがパスの出しどころを探すようなシーンが目立ったのは、この前のイラク戦と同様、大いに問題です。

これでは試合前に香川選手が話していたように、ボールポゼッションをフランスと互角にもっていって相手の守備を崩すのは困難でしょう。

フィニッシュの精度には問題がありましたが、前半日本を押しまくったフランスの攻撃は、学ぶべき点が多いと思います。

日本のサッカー界の場合、味方の攻め上がりを待つ時間をつくる「タメをつくれる選手」は無条件に賞賛される傾向にありますが、味方が攻め上がる時間をつくるということは、敵が守備を整える時間を与えることでもあります。

逆に言えば、タメをつくる必要があるのは味方の攻め上がりのサポートが遅いからと言い換えることができるでしょう。

その点フランスの攻撃は、「タメをつくる」ということはほとんど考慮せず、ボールを奪ったらボールホルダーを素早くサポートしつつ出来るだけ早く最前線にいるベンゼマ・ジルー・メネスの三人にボールをつなぎ、日本が守備態勢を整える前にシュートまで持っていって攻め切ってしまうので、プレスがかけずらくて止めたくても止められない、脅威的な攻撃でした。

選手ひとりひとりのプレーの選択(シュートかパスかドリブルか)の判断スピードも速かったですね。

世界に追いつき追い越すためには、日本の選手はプレーの判断スピードをもっともっと上げる必要があります。

        ☆        ☆        ☆

 選手個々で特筆すべきはまず川島選手。またしてもビッグセーブ連発で、それがなければ日本の勝利はありえませんでした。欧州四大リーグのスカウトの皆さん、良い選手だと思うのですがどうでしょうか?

香川選手は左サイドハーフのポジションではあまり活躍できませんでしたが、トップ下・ワントップとポジションを変えるうちに動きが良くなってきましたね。合わせるのが難しいクロスだったと思いますがナイスゴールでした。

今野選手はバックラインに安定感を与え、この試合唯一のゴールシーンではカウンターの基点になる活躍。

長友選手も好アシストから値千金のゴールを演出。ただミスパス・ミスプレーも多く功罪相半ばといったところ。

逆にハーフナー選手は、ポストプレーヤーとしてボールが収まらず、パスミスも目立ちました。

長谷部選手は、ゴール前での空中戦で競り負けるシーンが多かったのが残念でした。

        ☆        ☆        ☆

 欧州遠征の初戦となったフランス戦は相手の猛攻を耐えに耐えて、カウンターからの一撃でフランスを沈めました。

厳しいアウエーでフランスに勝利という結果は素晴らしいものでしたが、あくまでもテストマッチ。フランスもベンゼマとリベリーを同時先発させずエブラもいませんでしたから、この試合に勝ったからといって「だから日本がフランスより上」とは言えませんし、内容的にも攻守ともにまだまだ課題が多かったと思います。

当研究所では、左サイドハーフで力を発揮できない香川選手がトップ下の本田選手と共存できるポジションとしてワントップを提案しましたが、ワントップの香川選手が長友選手のアシストで得点する形をつくることができて、少しだけ光明が見えてきたのではないでしょうか。

前線に高さがないという弱点はありますが、トップ下に本田・左サイドに乾、ワントップ香川の配置で機能するかどうか、個人的にはしばらく試してみたい気がします。 

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     2012.10.13 スタッド・ド・フランス(サンドニ)

       フランス  0 - 1  日本

                   香川 88’


     GK ロリス         GK 川島

     DF クリシー       DF 酒井宏
        コシールニー      (内田 86)
        サコ            今野
        ドビュッシー        吉田
       (ジャレ 46)        長友

     MF シソコ        MF 遠藤
        マテュイディ        長谷部
       (シャントーム 46)    (細貝 62)
       (ゴミス 74)         清武
        カプエ            中村
       (ゴナロン 68)       (乾 62)
                       香川
     FW ベンゼマ
       (バルブエナ 46) FW ハーフナー
        ジルー          (高橋 86)
        メネス
       (リベリー 68)




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