■日本代表、UAEのカウンターにも沈む!

 キリンカップ第1戦に敗れ、優勝の無くなった日本代表は、仮想バーレーンとしてのUAEを東京・国立競技場に迎え、キリンカップ第2戦を戦いました。

第1戦とは変え、ボランチの遠藤選手をはずして小野選手、右サイドの三浦選手をはずして加持選手が復帰、足を痛めたFW玉田選手に代えて、大黒選手を投入してゲームに望みました。

攻撃面では、小野が入った事で中盤の攻撃の組み立てが、だいぶスムースになりました。 またゴール前にまで顔を出してシュートを放つなど、代表の攻撃を活性化させたのは、さすがでした。

ただ、日本に帰国してすぐだったせいでしょうか、”消えた”時間も少しあったのは残念です。 もっとも、これについてはアブダビ直前合宿でフィジカル・コンディションを整えることで解決されることと思います。

 サイド攻撃は右サイドの加持がなかなか良い動きをしていました。 あとはクロスをどこに落とすかの瞬時の判断力と精度をアップさせれば、もっと良くなるでしょう。

左サイドについては、三都主選手がペルー戦にひきつづいて大ブレーキ。彼のひとりよがりのサッカーで代表全体の攻めのリズムが悪くなります。

FWについては、大黒がペルー戦にひきつづいて、代表の攻撃にカツを入れます。

シュートは決まりませんでしたが、ボールをもらうための相手とのかけひきの巧みさも含めて、今代表でゴールのニオイのする数少ない選手です。

 ペルー戦とくらべると攻撃はだいぶ良くなったのですが、それでもゴールが決まりませんでした。

代表の攻撃を見ていると、セットプレーにしろ流れのなかにしろ、攻撃のほとんどが、”変則技”・”奇襲攻撃”であって、”基本技”・お約束の”正攻法”が無いということを強く感じます。

スパルタクが言う”正攻法”とは、

中盤ではワンタッチのすばやいパスで組み立ててサイドへ振り、サイドからプライム・ターゲット・エリア(PKの時ボールをセットするマーク付近を中心に6×18mの長方形のエリア、以下PTAと略)にアーリークロスをいれて、PTAに最低二人はヘッドを狙ってつっこみ、

クロスが入る反対側のゴールポスト、つまりファーポストの内側の3×8mのゾーン(これをイングランドFAではプライム・スコアリング・エリアという)に、最低ひとりはつめて、こぼれダマをゴールに押し込むというような、お約束の攻撃です。

しかし実際の代表の攻撃では、敵ゴール前のPTAにほとんどクロスが入りませんし、そこからドンピシャのヘッドというのもあまり見ません。

今の代表は、たいていクロスが長すぎて、GKに直接キャッチされるか、直接シュートを狙うには角度が無さ過ぎるファーポスト側の一番遠い所のようなところに、しかもランダムにバラバラにクロスが入るのです。

確かに敵も日本の攻撃を絞りにくいでしょうが、ヘッドを狙って飛び込む味方も、いったいどこに飛び込んだらいいのかわからなくなっているのではないでしょうか?

ですから、”お約束の場所”にクロスを入れて、”お約束の場所”に選手がつめるという基本に帰って、攻撃を繰り返し、その上で、奇襲攻撃をすれば、正攻法と奇襲攻撃の両方が生きてくるのではないでしょうか。

 試合の方は日本の攻撃がうまくいかないうちに、UAEのカウンターを浴び敗戦となりました。

失点の場面は、ペルー戦と原因は全く同じです。

まず日本の右サイドにボールを持って侵入したUAEの選手に、日本の選手の誰もつめにいかず、簡単に”くさびのパス”を許すと、日本のゴール前にはっていた敵選手もフリーにして、正確なポストプレーを許し、落としたボールを受けたUAEの選手を誰もみていず、またもや簡単にラストパスを許すと、それをゴール前で受けたハイダル・アロ・アリのスピードにまたしても坪井選手がふりきられ、簡単にシュート・コースをあけてゴールを浴びました。

何度でも言いますが、守備の基本が守れないのであれば、守備選手が何人いてもゴールを浴びます。

昨日の失点はUAEが日本陣内で勝手にボールをまわしてシュートし、それを日本の選手が黙って見ていたようなものです。ゴールを浴びるのは当然でしょう。

球を持った敵選手が自陣に侵入したら、味方ゴールの中心とその敵選手とを結んだ線上の敵選手前方1m~2mの位置にポジショニングして、敵選手に味方ゴールをみせないようにしましょう。

敵のポストプレーヤーには誰かひとりついて体を密着させて圧力をかけて、倒す必要はありませんから、ポストプレーのミスを誘いましょう。

これらのことは”守備のお約束のお約束”です。

 ともかくこうなった以上は「これが本番でなくてよかった。本番までに基本のできていないところを修正しておこう」とプラスに考えて、アブダビ合宿とバーレーン戦に望めばよいでしょう。

しかし監督自身が「失点は選手個々のせいではない」と言っているのですから、修正できるのでしょうか。

UAEに負けたから言うわけではありませんが、2002年W杯が終わってからキリン・カップまでジーコ監督の指揮のもと日本代表はやってきて、そろそろ3年ちかくなると思いますが、相変わらずこのような状態では、W杯ドイツ大会の見通しは暗いです。

ジーコが現役だった当時のW杯82年スペイン大会のブラジル代表は、セレソン史上もっとも美しいチームだった、印象に残るチームだったとよく言われます。

ビデオでしか観た事ありませんが、名将テレ・サンターナに率いられ、ジーコ・ソクラテス・ファルカン・トニーニョ・セレーゾの黄金の中盤(カルテット)を擁したセレソンは確かに美しかった。

しかし、ジーコのブラジル代表はイタリアのロッシのカウンターに沈められ、W杯で優勝するどころか3位にも入る事はありませんでした。

今のジーコを見ていると、「ひょっとしたら80年代のあのブラジルのサッカーを現代の日本代表でやろうとしているのではないか?」と思えてきます。

しかし、当時と現代では、サッカーは大きく変わっています。特に守備戦術の発達は比べ物にならないでしょう。

ともかくジーコジャパンの長期にわたる不振・不安定さは、代表どころかJリーグを含めた日本サッカー界全体の歯車をおかしくしている気がします。

 このさい、ジーコ監督は、アジア予選突破をしてもしなくても北朝鮮戦が終わったところで、解任すべきだと思います。

そうすればW杯ドイツ大会までまだ1年あり、しっかりした哲学をもった監督にまかせれば、まだ立てなおす時間はぎりぎりあります。

監督を変えるには、もはやこのタイミングしかありません。

あらたな監督が見つけられないというのなら、ジェフ・千葉の社長に頭を下げてイビチャ・オシム監督を代表に招くというのはどうでしょうか?

スパルタクがみたかぎり、Jの最優秀監督です。
限られた持ちゴマの能力を最大限に引き出して、ジェフ・千葉を優勝争いできるようなクラブにしたオシムの手腕は卓越しています。

また彼のコメントからは、サッカーを知り尽くした哲学を感じますし、本当に勉強になります。

決断するなら今をおいて他に無いと強く思いますが、いかがでしょうか。

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2005.5.27 東京・国立競技場 

     日本 0 - 1 UAE

          ’69 ハイダル・アロ・アリ

GK川口      GKイスマイル・ラビー
DF田中      DFモハメド・ハミス
  (茶野 後半32分) オムラン・モハメド
  宮本        アデル・ナシーブ
  坪井      MFサレハ・アブドラ
  (本山 後半27分) アリ・アバス
MF加地        ハイダル・アロ
  福西        ナワフ・ムバラク
  (稲本 後半37分)(サウド・ジャシム後半42分)
  小野        ユセフ・アブドルアジズ
  三都主     (レダ・アブドルハディ後半36分)
  小笠原     FWファイサル・ハリル
FW鈴木        イスマイル・マタル
 (玉田 後半20分)
  大黒
  

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■国立でのUAE戦

閉塞感でいっぱいだった。大黒がスタメンに入り、少しは得点の予感はしたものの相変わらずの展開。ジーコは「本当にW杯に行きたいのならここで選手を励ましてほしい。皆さんの声が1番必要だ」と話していた。行きたいに決まってるじゃないか!、サポートするに決まってるじ

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