■日本代表、ヨルダンに6-0の爆勝!!

 ブラジルW杯を目指す日本代表の第2戦の相手はヨルダン代表でしたが、日本が6-0と“爆勝”しました。

対戦相手のヨルダンは、ルーマニアでプレーするFWバワブ以外は国内組にサウジなど周辺国でプレーする選手をプラスしたチーム。

ホームでもアウェーでも日本が勝利できるぐらいの実力差があると見積もっていましたが、6-0で日本の勝利という結果は大変素晴らしいものでした。試合内容も良かったですね。

いつものようにまずゲームを振り返ります。

        ☆         ☆        ☆


 オマーンに比べてフィジカルが強いヨルダンからガチガチ厳しいプレスをかけられた日本でしたが、落ち着いたパス回しから相手の守備ブロックを崩しにかかります。

前半5分、ウラヘ抜け出した岡崎に遠藤から絶妙のパス、岡崎はゴールに背を向けたまま胸でワントラップしてシュート、これはGKがファインセーブ。

18分、本田の蹴ったCKをゴール前で競った前田が肩にあててゴールに押し込み日本が良い時間で先制点をあげます。

22分、相手のクリアボールを拾った遠藤がまたしても精度の高いスルーパス、ゴール前に走りこんだ本田にピタリとあってそのままゴールへと流し込み2-0とします。

27分、ディーブ・サリムが長谷部に肘打ちで退場、日本がますます有利に。

31分、遠藤のパスを受けた岡崎のクロスが相手の足に当たりながらもファーポスト側へ流れ、これを本田が詰めて早くも3-0。

35分、やはり相手のクリアボールを拾った内田がゴール前中央へ流し、香川の狙いすましたシュートが決まって4-0と一方的な展開。

45分、長谷部からのスルーパスに走りこんだ内田のシュートはバーの上でした。

 後半はロッカールームで監督からカツが入ってヨルダンが必死の攻撃に出てきましたが、まだ45分もあるのに日本は楽勝ムードが充満したのか足が止まってしまい、ヨルダンの攻撃を機能させてしまいます。

3分、ヨルダンのFKから前田のマークが遅れアルムルジャンがフリーでバックヘッド、ゴールマウス左に外れましたがヒヤッとさせられます。

5分、日本のパスミスからヨルダンのカウンター、バワブからパスを受けたハイル・イブラヒムのミドルシュートは川島の正面で助かりました。

日本はようやくハーフタイム終了に気づいたかのように反撃開始。

8分、左サイドに侵入した前田が相手に倒されてPKゲット。これを本田が決めて5-0とし、ヨルダンは完全に戦意を喪失しました。

その後、両チームとも疲労からか足が止まり始め、ゲームのクオリティーは落ちました。

44分、ショートコーナーから長友がクロス、最後は栗原のヘッドで締めて6-0。

日本代表が相手に壊滅的打撃を与える爆勝となりました。

        ☆        ☆        ☆

 それでは試合内容の分析です。今日も攻撃から。

攻撃の内容は良かったと思います。

ヨルダンのプレスディフェンスは厳しいものでしたが、相手のボールホルダーがフリーで前を向いている時、バックは自分たちの守備ラインのウラヘ抜けようとする相手選手にはラインを下げてついていかなければならないというセオリーがありますが、ヨルダンはこれができていませんでした。

そのため遠藤選手が基点となって面白いようにラストパスが決まりましたね。

相手の崩し方もゴールシーンも様々なバリエーションがあり創造性あふれるものでしたし、攻撃の組み立てでもショートパスとミドルパスの使い分けがとても良かったのではないでしょうか。

前回エントリーで指摘した球離れもだいぶ早くなりましたから、攻撃面で大きな問題点はありませんが、CKを蹴る時ボールの落としどころがやや相手GKに近すぎるように感じます。

たまにはペナルティスポットあたりを狙ってみて、そこに走りこんでからのヘディングシュートも面白いでしょう。

守備も内容は良かったですね。

フィジカルの強い相手に大変だったと思いますが、陣形をコンパクトに保ってプレスをかけ続け、相手のロングボール攻撃からの一対一にもほとんど勝てていました。

 攻守のクオリティー自体は高いものでしたが、後半のキックオフ直後、チームに楽勝ムードが流れていたのか明らかに集中を切らし、相手にゴールチャンスを何度か与えたのは問題です。

あそこで1失点でもしていたらその後のゲーム展開は変わっていたことでしょう。

前半で4-0と大量リードでしたから気持ちを張り続ける方が難しいとは思いますが、サッカーは90分で1試合ですから、試合終了の笛が鳴るまでは集中を維持しなければなりません。

また日本の選手は足元は上手いですが、ヘディングが伝統的に不正確ですね。

フリーでヘディングしているのに敵選手にパスしてしまうシーンが何度かありました。

        ☆        ☆        ☆

 選手個々で特筆すべきはまず前田選手。

肩に当たってのゴールはややラッキーでしたが、チームを楽にする値千金の先制弾。ゴール前でも良く動いてPKゲットとチームに大きく貢献。

ハットトリック達成の本田選手も攻撃を組み立て、最後は自分がフィニッシュと大活躍。

遠藤選手も正確なラストパスで何度も決定機を演出していました。

相手がなかなかバイタルエリアでスペースを与えてくれませんから本人はまだ納得がいってないかもしれませんが、香川選手にも待望のゴールが出ましたね。
次のオーストラリア代表が五分と五分の勝負に出てくるなら、香川選手が生きるスペースが生まれるかもしれません。

締めは栗原選手。打点の高いヘッドは迫力がありました。
ただ、日本のペナルティエリア内で相手の肩に手をかけて空中戦を競ると、Jリーグでは取られなくても国際審判はファール・PKと判断する可能性があるのでそこだけは要注意でしょう。

 途中出場の伊野波選手についてですが、アゼルバイジャン戦でも感じたのですが、相手FWと一対一の勝負にいっぱいいっぱいのように見えます。

また、相手がスペースに出したロングボールに対し、全力でダッシュすれば先に追いついてマイボールにできるのに、わざとスピードを緩めてしまうために相手選手に先にボールを拾われて、その選手を伊野波選手が背後からマークするのですが、前線で基点をつくられていました。

前へ出て先にボールに触れず相手に抜かれてしまったら困るので大事にいこうとしたのかもしれませんが、一対一の勝負に絶対の自信がないことがそうさせているのかもしれません。

このままでは、インターナショナルレベルのFWを相手にするのはきついと思います。

これに関連して、大変残念なことにセンターバックの吉田選手が足を痛めてチームを離脱してしまいました。

軽傷であることを祈りますが、オーストラリアで何が起こるかわかりません。呼べるのであれば代わりのセンターバックをすぐ補充した方が良いと思います。

たとえ使われなかったとしても、ザッケローニ監督のやり方を知っている選手が一人でも増えれば、チームにとってもプラスになるのではないでしょうか。

        ☆        ☆        ☆

 アジア最終予選の第2戦となったヨルダン戦は、6点差の大勝プラス失点ゼロと大変素晴らしい結果でしたし、試合内容も攻守に良いものでした。

すぐれたチーム組織に高い個の能力が理想的に組み合わさった自分たちのサッカーを冷静にやり抜き、ホーム2連戦を最高の結果で終えて気持ちよくオーストラリアに乗り込むことができます。

今度の相手オーストラリアは、これまでとは違いアジアトップクラスのチーム。

昨年のアジアカップではロングボール主体で攻撃してくるイングランドスタイルのチームでしたが、清水でプレーしているアレックス・ブロスクが加わってからは、ショートパスも使えるようになったと聞いています。

陣形をコンパクトにしてプレスをかけ90分間相手を自由にしないこと、そして相手のロングボール攻撃や日本ゴール前でのヘッドの競り合いにしっかり勝つことがまず大切。

あと、イングランドスタイルのチームに特に注意すべき点は、相手ゴール前でセットプレーのチャンスを得たら、ペナルティエリア前の“D”のエリアに1~2人の選手を置いておき、相手のクリアミスやヘッドのこぼれ球を狙ってミドルシュートを打ってくるのがセオリーとなっていますから、そのエリアのケアが欠かせません。(下図)

対策
(クリックで拡大)

また、センタリングが入ってくるのとは逆のファーポスト側(プライムスコアリングエリア)に、ボールをプッシュするため選手が詰めている場合がありますので、そのエリアのケアも必要でしょう。



もちろんこの試合もまず勝利を狙うべきですが、残り時間が少なくなったらどんなに悪くとも引き分けに持ち込むような、リスク管理も重要になってきます。

ホームとアウェーのレフェリングの違いも頭にいれておかなければなりません。

ブリスベンのスタジアムでは日本の試合が行われる数日前にラグビーの試合があるそうで、またもや一部マスコミが「芝生がー!ピッチのデコボコがー!」と大騒ぎしていますが、相手にする必要はありません。

そんなに美しく整った芝生が好きなら、男同士のプライドが激しくぶつかり合う“野蛮な”サッカーの取材なんかやめてベルサイユ宮殿の庭師にでもなれば良いのです。

ろくに芝が生えていなかったタジキスタンのピッチでザックジャパンはパスサッカーをやって勝ちましたが、あれよりひどいケースはまずないでしょう。

ロンドン五輪予選で関塚ジャパンが星を落としたアウェーのクウェート戦のときのように、「ピッチが悪いからボールを大きく前へ蹴れ」という解説者もいるかもしれませんが、仮にピッチが多少荒れていても、普段よりボール扱いに注意しながら自分たちのサッカーを勇気をもってやりぬいて欲しいです。

 最後に、コメント欄でCugai18さんからお褒めの言葉をいただき光栄です。ありがとうございました。
日本がいつかW杯で優勝できる日が来ることを期待しつつお互いがんばりましょう。


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       2012.6.8  埼玉スタジアム2002

        日本   6 - 0   ヨルダン


     前田 '18
     本田 '21
     本田 '30
     香川 '35
     本田 '53(PK)
     栗原 '89


      GK 川島       GK シャフィ

      DF 長友       DF バニアテヤ 
         今野          アルムタシム
        (伊野波 72)     A.バニヤシン
         吉田          F.オスマン
        (栗原 44)      (アルディミリ 44)
         内田
                   MF スライマン 
      MF 遠藤          アルムルジャン  
         長谷部         アルサイフィ
         香川          サリム
         本田     
        (中村 57)     FW H.イブラヒム
         岡崎          (アブハシャシュ 78)
                       バワブ
      FW 前田          (ヒジャ 58)




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