■日本代表、オマーンに盤石の勝利で好発進

 ブラジルW杯アジア最終予選の初戦、対オマーン戦が埼玉で行われ、幸先よく日本代表が3-0で勝利しました。

オマーンは、イングランドのウィガンでプレーするGKアルハブシ以外は、国内やサウジ・カタールなど周辺国でプレーする選手で固めたチーム。

北朝鮮・ウズベキスタンとの公式戦で連敗した日本代表の格付けをワンランクダウンさせ、ホームで日本の勝利、アウェーで引き分け程度と日本・オマーン両チームの実力差を評価していましたが、日本がホームで3-0という結果は順当でした。試合内容も良かったと思います。

久しぶりに見たオマーンについて言えば、ミラン・マチャラ元監督にかわいがられアジアカップ2004あたりには既にレギュラーだったFWのアルホスニやMFドゥールビーン、GKアルハブシらがいまだに攻守の中心でしたね。彼らを脅かす選手が出てきていないということでしょうか。

それでは試合がどう経過したか見ていきましょう。

        ☆        ☆        ☆

 試合は立ち上がりから攻守に圧倒した日本が優勢に進めます。

オマーンは特別ベタ引きというわけではなく、コンパクトな4-1-4-1の布陣をつくって押し上げるところは押し上げ、攻撃でもかつてのようなロングボールをゴリゴリ放り込んでくるスタイルというよりは、パスサッカーを志向しているようでした。

このあたりはル・グエン監督がフランス流の組織サッカーを植え付けている途中なのかもしれません。

前半11分、左サイドで前田・香川がからんでワンタッチパスのつなぎから最後は長友へスルーパス、長友のクロスからゴール前に走りこんだ本田のボレーシュートが決まって早くも日本先制!

しかし1点を取って安心したのか、日本の攻撃のペースがやや落ちます。

ようやく31分、本田のパスを受けた長友が1点目と同じような形からクロス、これを岡崎がヘッドしますがゴール右へ外れます。

38分、本田のパスを受けた香川がペナルティエリア左奥へドリブルで侵入、戻したボールを長友がシュートするもDFがクリア。

 後半も日本の優勢は続きます。

後半6分、本田のパスを受けた香川が左サイドからセンタリング、オフサイドぎみだったもののウラヘ抜け出した前田が相手GKをかわしてシュート!2-0とします。

9分、香川のパスを受けた前田がゴール前やや右からシュート、相手DFに当たったボールが岡崎の前にこぼれ一旦はGKに防がれたものの、前へ弾いたボールを蹴りこんで日本が3-0と突き放しました。

25分過ぎから選手を入れ替えたオマーンが攻撃する時間が続きましたが、コンパクトな布陣からプレスをかけ相手を自由にさせない日本の守備が機能します。

35分、途中出場の清武から香川とつなぎ最後は左サイドでパスを受けた本田がシュートしますが惜しくもゴール右へ。

44分、やはり途中出場の酒井が右サイドからクロス、これを本田がシュートしますがGKが良く防ぎ、こぼれ球を拾った清武のシュートもアルハブシがファインセーブ。

そしてタイムアップ。日本はホームゲームで勝利発進となりました。

        ☆        ☆        ☆

 それでは試合内容を分析しましょう。まずは攻撃からです。

攻撃に関しては良かったと思います。

特にサイドから中央へ折り返すクロスで良い攻撃の形を何度もつくっていましたね。

アジアのチームはサイドからのクロスにボールウオッチャーになりやすいので、本田選手の先制ゴールをはじめ、極めて効果的でした。

攻撃で大きな問題点はありませんでしたが、もっと球ばなれを早くできると、より良い形から余裕をもってラストパスやクロス、シュートができるはずです。

大切なゲームだからボールを大事にしたいという気持ちはわかるのですが、慎重に考えながらパスすることで、相手に守備のポジショニングを修正し準備する時間を与えてしまいました。

あまり深く悩まずに、自分よりゴールに近いところにフリーの味方がいれば即断即決でパスすることで、前へボールを運ぶスピードと迫力が日本の攻撃にもっともっと出てきます。

ブンデスリーガ優勝のドルトムントが得意とするゴールパターンである、ショートカウンターなんかもそうですよね。

またミドルシュートをもうちょっと使っても良かったのではないでしょうか。

欲を言えば、後半早い時間に追加点が取れましたからもう1・2点は取りたいところでした。

 守備に関しても内容は良かったですね。

ほぼ90分間コンパクトな陣形を保つことができ、オマーンの選手を自由にやらせないようなプレスをかけることができていました。

球際での一対一の競り合いも日本の選手は気合十分で、かなりの確率で勝てていましたね。

オマーンのロングボール攻撃も最終ラインの4人が競り合いに勝ってほとんど跳ね返してしまい、ショートパスをつなごうとしても前述のようにコンパクトな陣形からプレスをかけられてオマーンは攻撃手段が無くなってしまいました。

相手に与えた決定機が、ほぼゼロだったことがそれを物語っています。

        ☆        ☆        ☆

 選手個々で特筆すべきは、まず本田選手。

先制ゴールとなったボレーシュートは美しかったですね。パスの組み立ての中心となって良く動けていました。
もうちょっと球離れを早くしていけば、もっと日本の攻撃が良くなるでしょう。

長友選手も左サイドを切り裂いて何度も良いクロスをあげて決定機を演出しました。

前田選手は前線でボールに良く絡みワンゴールの活躍。

岡崎選手は右サイドからの早いタイミングでのクロスが良かったですし、ゴールシーンも彼らしい泥臭いもの。
シュートを打つ時、香川選手のゴール前での冷静さを盗むことができれば、もっと怖いFWとなれるでしょう。

長谷部選手は、90分間集中して味方センターバックの前のバイタルエリアを注意深くケアし、相手ボールになった瞬間いち早く危険を察知して相手の攻撃の芽を摘んでいくなど、日本代表が久しぶりに攻守に安定したゲームをすることができた最大の功労者。

 逆に内田選手はプレー自体は悪くなかったのですが、自分で勝手にファールと判断してプレーをやめてしまい、レフェリーが流したことで味方がピンチになりかけたのは頂けません。

前半右サイドを突破した後ファールをもらいにいって倒されたものの、レフェリーが取ってくれず座りこんで抗議していましたが、シミュレーションぎみのプレーに対する目はだんだん厳しくなっています。あそこも踏ん張ってクロスなりシュートなりまで行って欲しかったですね。

遠藤選手は相手のプレスに簡単にボールを失ったり、彼らしからぬミスパスがあったりと、ちょっと元気がないように見えました。

香川選手のプレーも決して悪いわけではありませんが、やはりトップ下でスタートさせてあげた方が、彼の大きなポテンシャルを最大限に発揮できる気がします。

        ☆        ☆        ☆

 アジア最終予選の開幕となったオマーンとの試合は3-0という結果も良かったですし、攻守両面で試合内容も良かったですね。

攻守のトランジション(切り替え)がしっかりとできていて、ほぼ90分間コンパクトな陣形を保ちプレスをかけることができていたので、守備が安定していました。

守備が安定しているからこそ攻撃もたくさん良い形がつくれるわけで、そうした好循環が生まれていました。

同じ埼玉スタジアムでアルゼンチンを破ったころの良いサッカーを取戻しつつあります。

しかしまだ最終予選は始まったばかり。

これからもこの良いサッカーを体に叩き込んでW杯ブラジル大会までずっと継続していき、さらに試合内容を高めていって欲しいと思います。

 次回対戦するヨルダンは、昨年のアジアカップを見たかぎりではオマーンよりフィジカルコンタクトが強く、タテに速いサッカーをしてくるイメージがあります。

カウンター攻撃に加え、日本のペナルティエリア内での空中戦、さらにゴール前にいる選手が落としたボールを後方から走りこんだ選手が打つミドルシュートに特に注意が必要ではないでしょうか。

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       2012.6.3 埼玉スタジアム2002 


       日本  3 - 0  オマーン

     本田 '12
     前田 '51
     岡崎 '54


     GK 川島       GK アルハブシ

     DF 長友       DF S.アルムハイニ
        今野          Ab.アルムハイニ
        吉田          アルオワイシ
        内田          アルムスラミ
       (酒井 57)
                  MF アルマハイジリ
     MF 遠藤          Ah.アルムハイニ
       (細貝 86)      (アルジャブリ 64)
        長谷部         アルハドリ
        香川         (アルガッサニ 66)
        本田          サレハ
        岡崎          ドゥールビーン
       (清武 74)
                  FW アルホスニ
     FW 前田         (アルマクバリ 65)




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■サッカー最高です [Cugai18]

細かくサッカーの記事を書かれていて、素晴らしいぶろぐでした。
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