■ホームとアウェーと(その1)

 ロンドン五輪予選において関塚ジャパンがアウェーのクウェート戦を落としたあたりから、ピョンヤンでの日本VS北朝鮮戦にかけて、マスコミを含めた日本サッカー界は突然「アウェーゲームの厳しさ・不利さ」を発見したようです。

前回W杯アジア最終予選において、日本代表はバーレーン・カタール・ウズベキスタンといずれもアウェーで勝利しており、唯一黒星だったのは本大会出場が決まった後のオーストラリア戦だけでした。

試合結果を左右するのはまず両チームの実力差であり、アウェーゲームだからといって今さらナーバスになったり苦手意識を持つ必要はありません。

今年のプロ野球・日本シリーズを見てもそうなのですが、野球はあんまりホーム・アウェーの有利不利は関係ないようです。

ところがサッカーにおいては「アウェーゴール2倍ルール」というのもありますし、対戦するチームの実力が互角ならば、勝敗の結果はホーム有利・アウェー不利の傾向が強く見られるのも事実です。

それはどうしてなのでしょうか?

私は、一つの理由としてサッカーというスポーツの特性が関係していると思います。

サッカーはバスケットやバレーボールと違い、1試合で攻撃側のアタックが何十回も成功するようなスポーツではありません。

90分間を通じて両チームが1度も攻撃を成功させることができなかった(つまり0-0のドロー)という試合が当り前にあるのがサッカーというスポーツです。

よって「サッカーとは守備側にとって有利なスポーツ」であり、守備側がやるべきことをやっていればそうそう点を取られることはないスポーツです。

裏を返せば、先制点をあげたチームが有利なスポーツだとも言えます。

先制された方は、試合終了の笛がなるまでに同点にしなければ負けてしまいますし、満塁ホームランがある野球のように成功した1度の攻撃で2点以上入れていっぺんに劣勢をひっくり返してリードすることもできません。

残り時間がなくなってくると追いつかなければならないチームの側に焦りが生まれて、普段なら正確にできるプレーもミスになりやすい。

だからこそサッカーは、試合結果にかかわる先制点の重みが他のスポーツとは違います。

ホームチームが普段から慣れているピッチやボール・スタジアムがある町の気候、移動によるアウェーチームの疲労、地元チームを応援する大観衆の圧力に影響されてホームチームに有利になりがちなレフェリーの判定。

こうした様々な条件が地元チームに先制点を取りやすくさせてくれ、アウェーチームの精神的な動揺もあいまって、試合結果がホーム有利・アウェー不利となるのではないでしょうか。

 先ほど述べたとおり、アウェーゲームだからといって特別ナーバスになったり苦手意識を持つ必要はありませんが、アウェーを戦うチームが試合に勝つために注意しなければならない点はあります。

もうお察しのとおり一番やってはいけないことは、ホームチームに先制点をやって相手と大観衆を勢いづかせること。

逆にいえば、どれだけ相手に攻められてもゴールさえ与えなければ、こちらが動揺する必要はぜんぜんないということです。

 ところが最近の代表選手のコメントを見ていると、日本のアウェーゲームにおいてホームチームに攻められて押しこまれることを問題視する発言が多いです。

しかし相当の実力差がないと、強い方が90分間攻めっぱなしということはサッカーではまずありません。

必ず弱いチームの方にもゲームの流れが来て攻める時間帯が出てくるものです。特に弱いチームがホームゲームを戦う時は、その時間が長くなります。

重要なのは、日本代表がアウェーゲームを戦うとき日本より劣る相手に押しこまれることではなくて、試合の流れが相手に行って攻めこまれている時間帯に、しっかり守備をかためて先制点をやらないことです。

ところがアジア3次予選、かなり実力差があったタジキスタンはともかく、アウェーのウズベキスタン戦と北朝鮮戦はいずれも相手に簡単に先制点を許してしまいました。

結果は1分1敗。あまり良い傾向とはいえません。

特にホームチームは、キックオフから15~20分は先制点を狙ってアウェーチームを押しこむケースが多いもの。

そこでアウェーチームは、攻められたからといってその試合のあいだじゅう動揺を引きずってしまうのではなくて、しっかり守備ブロックをつくって相手の攻撃を0に封じこめ、反撃のチャンスを虎視眈々とうかがわなければいけません。

こういう駆け引きはウルグアイ代表が上手いのですが、敵に襲われた亀が頭と手足を硬い甲羅の中にひっこめて反撃をうかがうイメージですね。

さっきも言いましたが、いくらホームだからといってホームチームが90分間攻めっぱなしということはまずありません。

20分もたてば攻め疲れて、アウェーチーム側にも試合の流れがやってきますから、そこで流れをうまくつかまえて反撃し先制ゴールをあげられれば、アウェーでも試合を有利に進められます。

アウェーゲームを戦うときには、こういった「したたかさ」「神経のずぶとさ」が今の日本代表には必要です。

次回につづきます




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