■U-22日本代表、精神面に課題

 ロンドン五輪をめざすU-22日本代表のアジア二次予選セカンドレグがクウェートで行われ、試合は日本が1-2で敗れたものの第一戦とのアグリゲートスコアは4-3となり、日本がアジア最終予選へと駒を進めました。

クウェート代表の個の能力や組織力のレベルを考慮すれば、たとえアウェーでも負けるような相手ではなかったと思います。

1-2という結果は残念でしたし、試合内容の方もあまり良くありません。

ただ気温39℃とサッカーには向かない気候の中、最後の一線でふんばって最終予選行きを決めることができたのは収穫でした。

 どうしてこの試合を落としてしまったのか、その最大の要因はチームが精神的に守りに入ってしまったからだと思います。

「サッカーとは弱気で消極的なチーム(選手)が罰を受けるスポーツである」と何度も言ってきましたし、「消極的な安全策ほど危険な策はない」というのもサッカーにおける真理でしょう。

この試合、監督さんの戦術的な指示だったのか選手個々の判断だったのかはわかりませんが、マイボールになってもパスをカットされるのを恐れていたのか前線へ大きく蹴るだけで、日本は単調なロングボール攻撃一辺倒になってしまいました。

なんだかドイツW杯のオーストラリア戦を見ているようでしたね。

一度だけそれが得点に結びついたまでは良かったのですが、その後はクウェートも守備を修正してきて、永井選手がいてもロングボール攻撃はまったく機能しなくなりました。

そこから相手に逆転ゴールを許すまで、日本がつくることのできた質の高いシュートチャンスは皆無でしたし、相手にイージーにボールをプレゼントしてしまうばかりなので、日本はゲームの流れを自ら手放してしまいクウェートの攻撃を必要以上に勢いづかせて2失点。

相手のホームで暑いのはわかりますし、試合の序盤ホームの相手に押しこまれたのはやむを得ません。

しかし前半10分過ぎには相手の攻勢が弱まったので、そこでボールを落ち着かせて豊田でのゲームのように2列目から前で丁寧にパスを組み立てて質の高いシュートチャンスを多くつくり、こちらが良い流れをつかむべきでした。

どうして豊田で上手くいっていた自分たちのやり方を捨てて、まったくよそ行きの消極的なサッカーをやってしまったのでしょうか。

確かにディフェンディングサードでは「安全第一」だと言いましたが、アタッキングサードでも「セーフティー」にやってしまうと、それが全然セーフティーなゲーム運びではなくなります。

相手にとって日本の攻撃はまったく怖くなくなり、それがめぐりめぐって日本の守備を苦しめることになります。

 豊田スタジアムの試合とは打って変わって、球際の競り合いに及び腰でフィジカル勝負で押されぎみになり、2人の選手の中間に来た味方からのパスを2人ともお見合いしたり、相手が放りこんだロングボールをDFがわざとワンバウンドさせてから「大事に」クリアしようとしたりと、この試合日本の選手たちの消極的なプレーぶりが随所に目立ちました。

そうなってはいけないと分かっていながら防げなかったのかもしれませんが、チームが精神的に守りに入った結果、自分たちのストロングポイントが生かせない「よそ行きのサッカー」をやってしまい、それが敗戦という結果につながってしまったように思います。

 「自分に対する自信の無さ」というのは今に始まったことではないですが、日本人選手が克服しなければならない課題でしょう。

試合前日のコメントでも、かつて自分たちがユース年代で負けた韓国代表のことを強く意識して発言していた選手がいましたが、公平に見て近年のユース年代では日本選手の方が技術はありますし、組織力も上回っていると思います。

でも日本の選手(指導者も)は自信が足りない。

ユース年代での日韓戦でありがちな展開は、例えば日本が良い形から先制して、韓国が日本のゴール前へロングボールを放りこんできて反撃。

日本のDFが「これまで何度もやられてきた韓国が相手だから『大事に』クリアしなきゃ」と考えて、ダイレクトにクリアできたのにわざとワンバウンドさせて「安全確実に」クリアしようとしたところ、そのボールを後ろから来た韓国のFWにかっさらわれて同点ゴールを献上、そこからチーム全体が動揺してあれよという間に逆転負けみたいなパターンじゃないでしょうか。

「これまで何度もやられてきたから」という相手への過剰な意識が「消極的な安全策」のプレーを選択させ、「いつかやられるんじゃないか」という心配を自分たちの手(この場合足かな)で現実のものとしてしまう。

日韓戦があった今年1月のアジアカップでも、ある日本人解説者が試合後に「これからも日本と韓国は良きライバルとして競り合っていくでしょうね」と語っていましたし、ネットでもそういう書きこみを見かけましたが、これは「生まれながらにしての敗北者」の発想だと思います。

相手が韓国に限ったことではありませんが、4-0とか5-0とか私はいつも日本代表の圧倒的な勝利を願って観戦していますし、韓国側も日本が相手となれば同様でしょう。

しかし「競り合って」ということは、この日本人解説者は「日本が韓国相手に五分で勝ったり負けたりしても良い」と自分から望んでしまっているわけで、「相手と勝ったり負けたりでいいや」と考えている人たちと、「相手に絶対に勝ちたい」と望んでいる人たちが戦ったら、どっちが勝率で上回るかは火を見るより明らかです。

だから敗者の発想だと言ったのです。

こんな負け犬根性は、この日本からすぐさま一掃しなければなりません。

これだけ技術があって「アジアのFCバルセロナ」と言われるぐらい組織力も向上しているのに、自分たちに対する自信が欠けているというのは日本サッカー界全体の課題です。(「自信」と「油断」は違いますけど)

日本のディンフェンダーがダイレクトのクリアに自信が無いのであれば、絶対的な自信がつくまで練習あるのみです。

 クウェートで行われたアジア二次予選のセカンドレグ、日本代表は試合中のメンタルの持ちかたでミスをおかしてゲームを落としてしまいましたが、ホームでがんばった1点のおかげで、まだまだロンドンへ向けての冒険を続けることができます。

日本の若い選手たちにとっても貴重な経験となったことでしょうし、この敗戦を世界で通用するフットボーラーになるために生かせば良いことです。




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