■日本、FIFA理事ポスト失う

 新年あけましておめでとうございます。2011年もどうぞよろしくお願いします。

 ところで、1月6日アジアサッカー連盟(AFC)総会で選挙が行われ、国際サッカー連盟(FIFA)理事選に立候補していた日本サッカー協会の田嶋幸三副会長が落選しました。

現職のFIFA理事で定年退職する日本サッカー協会(JFA)会長の小倉純二氏の後継ポストを狙った田嶋氏でしたが、この落選によって日本は9年間維持したFIFA理事のポストを失いました。

世界のサッカー界における日本の発言力や政治力の更なる減少とともに、W杯開催地を決定する投票権を持つFIFA理事のポストを失ったことで、W杯の日本単独開催もいっそう遠のいてしまうこととなりました。

日本がFIFA内部の情報収集力を失ったのも痛いです。

また、同時に行われたアジア選出のFIFA副会長選挙では、12年間つとめた現職の鄭夢準(チョン・ムンジュン)韓国サッカー協会名誉会長が落選し、ヨルダンの王族アリ・フセイン氏が初当選しました。

「自分は香川のゴールが見られればいいので、政治の世界なんか興味ない」という人もいるでしょうが、大人が日本サッカーのために国際政治の場でしたたかに立ちまわってやることで、日本の選手たちが全力を発揮できる環境が整えられるという面もあるのが現実だと思います。

これまで日本はW杯招致にしろFIFA理事選挙にしろ、「日本・韓国・中国といった東アジア諸国が結束することで日本の発言力が増す」「日本は政治力が足りないので、政治力の強い韓国と手を組んで韓国に助けてもらおう」という戦略でやってきたと言われています。

そのために過密日程のなか、代表レベルでは「東アジア選手権」クラブレベルでは「A3」という大会までつくったわけですが、こうした戦略については大いに疑問でした。

なぜなら韓国にしろ中国にしろ「日本の風下に立つなんて自分のメンツが絶対に許さない。自分が1番で日本が2番以下なら日本に協力してやってもいい」という人達ばかりだからです。

「東アジアサッカー界全体の利益のためなら、ここは日本に譲ろう」という発想が基本的にできない人達といえるでしょう。

実際「東アジアで結束すれば日本の発言力が増す」どころか、2022年W杯招致では日本の立候補に対抗して韓国も立候補し、日本は韓国よりも少ない票数しか取れず最初の決選投票レース脱落国となってしまいました。

そして今回のFIFA理事選挙でも東アジアとして候補者の一本化に失敗し、日本の田嶋氏は中国人候補と共倒れになっています。

「東アジアの結束」どころか、完全に同床異夢であったことが明らかになりました。

特に韓国の鄭夢準名誉会長ですが、この人は韓国の偏狭な民族主義政治家で根っからの反日主義者です。

今だから言いますが、南アフリカW杯の日本対デンマーク戦において、日本がゴールした瞬間スタジアムのロイヤルボックスがTVに大写しされたのですが、JFA名誉総裁の高円宮妃殿下がメガホンをふって大喜びなさっている横に座っていた鄭夢準が苦虫をかみつぶしたような表情をしていて、「ああこの人は、今も本心では心の底から日本の不幸を願っているのだな」と思ったものです。

今回のFIFA理事選も、韓国の鄭夢準とカタール人でAFC現会長のハマム氏との権力争いの、とばっちりを日本が受けたようなものでした。

鄭はアジア代表として次期FIFA会長職につき、それを踏み台にして将来の韓国大統領にという個人的な野望を持っていることは有名です。

そのためにはライバルであるハマムAFC会長が邪魔でした。

2009年5月に行われたFIFA理事選挙で再選を狙うハマム氏に対して鄭はその落選を狙い、鄭が「ハマムは精神病院へ行くべきだ」とののしれば、ハマム氏も「韓国人会長の首をはねてやる」と言い返すなど、泥試合の中傷合戦に発展します。

日本協会は平田竹男専務理事のいた時代までは、カタールサッカー協会とは良好な関係でした。

しかし日本は「東アジアの結束」や「政治力の強い韓国と手を組んで韓国に助けてもらう」ことにかけたのか、ハマム氏を「汚職まみれでアジアサッカーを私物化した」と批判する鄭夢準側につき、日・韓でハマム氏落選のための刺客としてバーレーン人候補を擁立したのです。

確かにハマムAFC会長の手法にも問題はありましたが、観客不足を埋めるために2002年W杯では中国代表を無抽選で韓国会場に振り分けるなど、鄭夢準のやりたい放題、W杯の私物化はひどいものでした。

韓国側が紳士協定をやぶり、日本国内での名称を「2002年韓国・日本大会」に変えさせ多額の追加出費を強いられるなど、鄭には日本協会もさんざん痛い目にあってきたはずです。

むしろハマム氏の方が、日本にとって害が少ないように思われました。

双方ともたいした違いがないなら、もともと日本に好意的な方と組んだ方が良く、鄭の個人的な野望に付き合わされて日本がわざわざAFC会長のいらぬ恨みを買う必要はなかったはずですが、これが大きく裏目に出ます。

結局2009年5月のFIFA理事選挙でハマム氏が再選を決め、日・韓が推した候補は落選しました。

すると鄭夢準はさっさと日本を裏切り、「自分は大きな間違いを犯した。今後は全力でハマム氏を支える」と言ってハマム会長にすり寄り、日本だけがはしごを外され、反ハマム派として取り残された格好になります。

そして今回のFIFA理事選では、ハマム派といわれるタイのマクディ、スリランカのフェルナンド両氏が当選し、東アジアで候補者を一本化することができなかったこともあり日本の田嶋氏は落選しました。

日本が韓国と組んでハマム会長追い落としをはかることについて懸念を持っていましたが、それが現実となってしまったようです。

こうして日本は、FIFAにおける発言力を失ってしまいました。

ところがハマム会長は、鄭夢準を許してはいなかったようです。

ハマム会長は、FIFA会長のポストを狙う鄭夢準を快く思わないブラッターFIFA現会長と手を組み、立候補したヨルダンの王族を支援して、最初で述べたようにFIFA副会長選挙で鄭夢準を落選に追い込んだと言われています。

「日本・韓国・中国といった東アジア諸国が結束することで日本の発言力が増す」「日本は政治力が足りないので、政治力の強い韓国と手を組んで韓国に助けてもらう」という戦略については大いに疑問でしたが、その答えはこういう結果となりました。

田嶋氏はAFC理事ではあるものの、日本はFIFAにおける橋頭堡をまったく失ってしまい、「ゼロ(あるいはマイナス)からの再出発」となりそうです。

私に再びFIFAに日本人理事を送りこむ策がないわけではありませんが、それにしても、AFCの財源の大半が日本企業がAFCに支払う広告費とTV放映権料だと言われているのに、日本が南アフリカW杯でアジア最高の成績をおさめ、日本人の香川選手がブンデスリーガで前半戦最優秀選手に輝いたというのに、どうしてアジアサッカー界にほとんど貢献もしていないタイやスリランカの候補に日本が負けるのでしょう?




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