■日本代表、パラグアイにリベンジ

 日本代表の新しい船出となるパラグアイとのテストマッチが行われ、1-0で日本がリベンジを果たしました。

対戦相手のパラグアイはご存知のとおり、W杯のベスト8をかけて日本とPK戦までいく死闘を繰り広げた相手です。

日本代表が南アフリカでの戦い方をベースにして挑めば、ホームでなら十分勝てる相手と見ていましたが、1-0で日本の勝利という順当な結果となりました。

今回一度負けた相手との再試合、いわゆる「泣きのもう一番」となったわけですが、「泣きのもう一番」をやる理由は一つしかありません。「勝つこと」です。

その意味で勝てて本当によかったと思います。

W杯とは試合に対するモチベーションや集中力、テストマッチで失うものもプレッシャーもない状況、召集されたメンバー、開催地と気候などいろいろな条件が違っていましたから、本当の意味でリベンジを果たしたわけではありませんが、それでも勝つことにこだわることはとても良いことです。

 それでは試合を軽く振りかえってみましょう。

前半はリベンジに燃える日本代表のペースで始まりました。

9分、本田のFKはゴール前で落ちて、相手GKが何とか弾いてCKへ逃れます。

しかし20分を過ぎると日本の攻勢がパッタリとやみ、今度はパラグアイがゲームを支配します。

22分、右サイドからのパスをサンタクルスがスルー、後ろにいたカマーチョがラストパスを出し、これをサンタクルスがボレーシュートするもうまくヒットせず。

31分、日本のカウンター攻撃。本田→森本とつないでDFラインのウラに走りこんだ香川にラストパス、ですが相手DFに体を寄せられて良いシュートを打たせてもらえず。

この後、両チーム一進一退の拮抗した展開となり後半へ。
 
 後半立ちあがりは「返り討ち」を狙うパラグアイが波状攻撃をしかけてきます。
これは何とかしのぎましたが、集中が切れやすい時間帯でちょっとヒヤリとさせられます。

15分に両チームとも選手を入れ替えた直後の19分、パラグアイの足が一瞬止まったところで中村がバイタルエリアに走りこんだ香川の足元へパス、これを受けた香川がパラグアイDFをかわしてシュート!

これが決まって待望の先制点。

勝負にこだわるならここから慎重なゲーム運びが必要となりますが、22分、栗原のGKへの軽率なバックパスをバリオスに奪われてシュート!これは川島がナイスセーブで防ぎます。

35分過ぎからは、多くの選手交代があったせいでしょうか、日本代表の守備ブロックが崩れ始め同点を狙うパラグアイに対し防戦一方となります。

39分、CKからのダシルバのヘディングシュートが枠内に飛びますが、ゴールに入っていた中村が危うくクリア。

日本代表はこの後ロスタイムを上手に消費してタイムアップ。

1-0で一応のリベンジを果たしました。

 続いて試合内容ですが、まず守備から。

攻撃の時は4-2-3-1で、守備になると森本・本田両選手を残して両サイドハーフがちょっと引き、4-4-2で守備ブロックをつくっていたように見えましたが、長谷部・遠藤両選手が欠けた急造チームにしてはまずまず組織された良い守備だったのではないでしょうか。

後半35分ぐらいから4-4の間が間延びし始め、そこをパラグアイに使われて防戦一方になってしまいましたが、大量の選手交代があったせいかもしれません。

ゴール前で相手にフリーでシュートされる場面が何度か見られ、集中力ではW杯のレベルからは数段落ちました。やはりテストマッチだからでしょうか。(パラグアイのシュート精度もW杯のレベルではないようでした)

1点リードした直後、センターバックに入っていた栗原選手が軽率なプレーから相手にボールを奪われ、あわや同点という場面をつくられてしまいましたが、これは見過ごせない重大なミスです。

そのミスを取り返そうとして無理なスライディングをしたため、栗原選手自身が痛んで退場してしまいました。高い授業料になってしまいましたね。

 攻撃面では、相変わらず各選手がミドルサードでボールを持ちたがり、それが攻撃のリズムを失わせる原因となっています。

このあたりはザッケローニ監督に修正してもらいたいところです。

急造チームですし、攻撃の連動性を高めていくのもこれからですので、しばらく様子を見ることにしましょう。

得点シーンは、相手の足が止まり一瞬できたバイタルエリアの急所に香川選手がうまく走り込んで、そこに「パスの種類」で述べた通り、中村選手から狭いスペースでも受けやすいグラウンダーの正確なパスが出たことが勝因でした。

もちろん香川選手のトラップや正確なシュートも良かったです。

 個人ではやはりドルトムントの香川選手が目を引きました。

彼は自分のフィジカルの弱さを自覚して、その対策を練ってプレーしているのがとても良いです。

中村俊選手や遠藤選手が典型ですが、日本のMFは足元の技術に自信があるのでしょう、自分のボールキープ力についての自己評価が非常に高い傾向にあります。

でもフィジカルの弱さゆえに長時間ドリブルしていてあっさりボールを奪われるシーンもしばしば見られます。

しかしこの試合で見られた香川選手のドリブルは相手が体を寄せてくる前に勝負してしまう、フィジカル能力の弱さをカバーするタイプの頭を使ったドリブルで、どちらかというとシャビやメッシに似ていると思います。

今まで日本人MFでこういうタイプのドリブルをする人はほとんどいなかったと思いますが、体のぶつかりが激しい欧州リーグでフィジカルの弱い選手が生き残っていくには必須の能力でしょう。

ドイツでもまれて、香川選手もたくましくなりつつあります。

長友選手もとても体が切れていました。これでは国際マッチデーとはいえ、チェゼーナが手放したくなくなるのもわかります。

逆に、本田選手はW杯の時より良くないです。

焦りからプレーが空回りしているように見えます。

24歳は決して欧州では若手ではない、にもかかわらずまだ夢であるレアルマドリッドへの移籍が実現していないということで焦る気持ちも良くわかるのですが、その焦りがプレーに悪影響を与えるならかえって夢から遠ざかってしまいます。

森本選手もポストプレーやチャンスメークばかりに一生懸命で、もっとエゴイスティックにゴールを狙うべきでしょう。

「ゴールできていない分、ポストプレーをがんばってチームに貢献しないと」みたいな考え方だと悪循環に陥って、クラブでもポジションを失いかねません。

 新監督が間に合わず原監督代行の指揮ではありましたが、新生日本代表の船出となったパラグアイ戦。

勝利という結果はとても良かったですし、試合内容の方も急造チームにしてはまずまず。

香川選手、長友選手や川島選手など欧州に移籍したプレーヤーがたくましく成長している姿が確認できたのも収穫でした。

ただ、もしパラグアイへのリベンジマッチということなら、この試合だけは駒野選手をスタメンで使ってあげたかったと個人的には思います。



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        2010.9.4  日産スタジアム(横浜)


      日本  1  -  0  パラグアイ

      香川 '64


    GK 川島        GK ヴィジャール
               
    DF 長友        DF ダ・シルバ
      栗原          アルカラス
     (岩政 68)       カセレス
      中澤         (ロマン 60)
      内田          トーレス    
     (槙野 89)
                MF N.オルティゴサ 
    MF 細貝          ヴェラ
      中村         (オルティス 81)
      香川          サンタナ
     (駒野 90+)     (ペレス 72)
      本田
     (橋本 78)     FW カマーチョ
      松井         (アキノ 60)
     (藤本 66)       サンタクルス
                 (J.オルティゴサ 81)
    FW 森本          バリオス
     (岡崎 60)      (エスティガリビア 86)




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