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■日本代表、セルビアに完敗

 ワールドカップにのぞむ代表メンバー選考前の最後の試合となったセルビアとのテストマッチは、0-3で日本の完敗に終わりました。

日本とセルビアとの実力差は、日本のホームで引き分け、アウェーでセルビアの勝ちぐらいと見ていました。

今回来日したセルビア代表は、マンチェスターUのビディッチやインテルのスタンコビッチ、CSKAモスクワのクラシッチ、リエージュのヨバノビッチら主力を欠いていました。

2軍どころか代表に初選出された選手がほとんどを占める実質3軍だったと思います。

ホームということもありますし日本の勝利は最低ノルマでしたが、0-3で完敗という結果は最悪のものとなってしまいました。

どちらも海外組を欠くといっても、すでに中村俊選手が国内組になっていますし、日本代表はチームの要所要所となる部分に主力級の選手がしっかり入っています。

先発のチャンスをもらった控え組の選手も、長いこと岡田ジャパンでやってきてチームコンセプトは十分理解しているはずの選手がほとんどです。

この試合、線審の判定がちょっと不可解のようにも思えたのですが、それを差し引いても1.3軍の日本代表がホームで3軍のセルビア代表に負けるというのは、ワールドカップまであと2ヶ月という段階では深刻な問題といわざるをえません。

セルビアは代表での実戦経験のない選手ばかりの急造チームでしたが、その組織力はなかなかのものでした。

あのチームがアジア予選に入っても、かなりの確率でW杯に出られるのではないでしょうか。

指揮したチュルチッチ監督補佐は、時間がなくて2~3日で組織戦術面での選手の意思統一をはかったと言っていましたが、少なくとも守備組織の構築に関しては有能な指導者だと思います。

どうして同じことがほぼ3年間代表メンバーを固定してやってきた岡田ジャパンではできないのでしょうか。

監督の指導法が悪いのか、選手の戦術理解力がゼロなのか...

 それでは試合展開を振りかえりましょう。

前半はやや日本が優勢でしたが、4人のバックと4人の中盤でブロックをつくり、組織的に守備をかためるセルビアをほとんど崩せませんでした。

前半15分、私にはややオフサイドぎみに見えたのですが、中盤での寄せが甘くなったところをカウンターから相手に精度の高いロングパスを出され、日本のDFラインの裏へ抜け出したムルジャがGK楢崎と一対一になり、ボールを冷静にゴールに流し込まれてセルビア先制。

反撃に出る日本。20分、長友のクロスから放った岡崎のシュートは惜しくもGKにセーブされます。

23分、これはかなりの確率でオフサイドに見えたのですが、右サイドからあがったクロスボールを中央にいたタディッチを経由して最後はムルジャがシュート、楢崎がファインセーブしますがこぼれたボールをムルジャが執念で押しこんで0-2。

ここまで、DFラインをやや深めにとって守備ブロックをつくり、カウンターで得点を狙うセルビアに手も足も出ない展開です。

 後半も同じような重苦しい展開が続きます。

14分、後半から投入された石川が相手のウラへ抜け出し、そこへ中村俊からの浮き球のパスが出て何とか石川がシュートまでもっていきましたがGKに阻まれます。

15分、日本のゴールから見てやや右サイドからセルビアのFK。トミッチの強く正確なキックがゴール右下に決まって0-3。

24分、今度は遠藤の浮き球のパスをウラへ抜け出した石川がボレーシュートを狙うも空振り。

ロスタイム、CKから後半出場の矢野がヘッドするも相手のフィールドプレーヤーがからくもクリア。

そしてタイムアップ、日本はチャンスらしいチャンスをつくれないまま完敗という結果に終わりました。

 続いて試合内容を分析します。

この試合も前回バーレーン戦で解決できなかった課題である、守備ではチーム全体が間延びして特にセンターバックの前のバイタルエリアを広く空けてしまう悪い癖を修正できたのかどうか、攻撃ではバイタルエリアを上手く使って相手を崩せるようになったかどうかを注目して観ていました。

結論から言えば、この試合でも二つの課題はクリアできませんでした。

まず守備からですが、以前より少しましになったという程度で、やはりセンターバックとボランチの間に広くスペースを空けてしまっています。

こちらのセンターバックがボールを持っている時、ボランチが2人ともするするっと上がってしまって、センターバック2人の前方15m以内のスペースに味方が誰もいないというシーンがたびたびあります。

もしその瞬間にボールを失ったら、本当に危険です。

最初の失点シーンですが、その瞬間ボランチのポジションにいたのは中村俊選手だったように見えたのですが、ボランチが自分の直前にいたボール保持者へのプレスが甘くなって相手に正確なロングパスを許したのがまず敗因で、さらに二人のセンターバックが相手FWのマークをルーズにしていた上にオフサイドラインも揃えていないという初歩的なミス。

こんなザル守備では何点でもやられます。

加茂ジャパン時代の昔からそうなのですが、攻撃ばかりに気をとられがちな日本代表の選手達(特にMF)は、あまりにも自由奔放に動きすぎるように思います。

ポジションチェンジするのはよいのですが、誰かが上がったら誰かが下がる、人がポジションチェンジしてもチーム全体の陣形は変わらないという約束事がありません。

その結果チーム陣形のバランスが崩れ、相手にボールを奪われた瞬間とんでもなく危険な状態になっていることがあります。

くわしい対策法については 以前書いた記事(日本代表、課題は修正されず)で述べましたから繰り返しませんが、まず日本のDFラインをどこに置いたら安定した守備ができるのか中澤選手を中心によく話し合う必要があります。

次にDFラインの基本位置が決まったら二人のセンターバックの前方9m以内に二人のボランチがポジションをとって、なるべくセンターバックの前のスペースが狭くなるようにしっかりとバイタルエリアを「しぼる」。

そして各選手が自分勝手に攻撃のため上がってしまうのではなくて、パスでボールが前方へ運ばれるのと連動するように、なるべく陣形を保ったままチーム全体で前進していかなければなりません。

相手の強さやリードしているのかされているのか試合展開を考慮に入れて、どれくらいリスクをおかすべきなのかを基準に攻撃にかける人数を判断します。

ボランチ1枚は絶対にセンターバックの前に張りついていることが必要なこともあるでしょうし、4バックと2ボランチでつくる守備ブロックは絶対に崩してはいけないという試合もあるでしょう。

Jリーグではラインを深めにとって間延びした陣形をとっているチームが多いですし、バイタルエリアがガラ空きになっていて「おーいボランチ、どこ行ったー」と言いたくなるような局面も見かけます。

そのバイタルエリアを使おうとする敵も少ないのか、Jリーグですとそれでも何とかなってしまうみたいですが、レベルの高いインターナショナルマッチだと即失点につながってしまいます。

これはJリーグでプレーしていれば改善されるという問題ではないので、あと2ヶ月間で特別なメニューを組んで死に物狂いで特訓するしかないでしょう。

攻撃ばかりに気を取られてチーム全体のバランスを崩してしまいやすやすと先制を許すと、個の能力で相手が上回っているならなおさらきついです。

同じ間延びするにしてもセンターバックの前ではなくて、ボランチと二列目の間のスペースを広く空けてしまう方がまだいくらかましなのですが。

 つづいて攻撃ですが、セルビアの4バック・4MFで形成されたゾーンディフェンスの守備ブロックに手も足も出ませんでした。

阿部・稲本両選手がボランチに入っていましたが、パスを引き出したり配球したりする動きが不十分でした。監督があまりにも中盤のメンバーを固定して予選を戦った弊害があらわれています。

センターバックがボールを持ってパスコースをうかがっても、ボランチが2人ともするするっと上がってしまうので、DFラインと二列目の間でパスを受け渡す役目の人がいません。

中盤でパスが回らないために、じれた遠藤・中村俊の両選手がボランチの位置まで下がってくると、今度はバイタルエリアに侵入してラストパスを出したり、相手サイドバックの前で基点となる二列目の選手が足りなくなるといった具合でした。

まずボランチはポジショニングを上げるのを急ぎすぎず、しっかりとパスのつなぎ役となる。二列目はむやみに下がってこないでバイタルエリアや相手のサイドバックの前のスペースで辛抱強くパスを引き出す動きをすることが重要です。

また、ワントップの興梠選手や岡崎選手がバイタルエリアに下がると、セルビアのボランチ2枚が下がってきっちりバイタルエリアをしぼってくる上に、相手センターバック2枚がポジションを上げてますますバイタルエリアが狭くなっていき、攻撃の基点すらつくれませんでした。

Jリーグでこういうハイレベルの組織ディフェンスをやってくるチームがないせいか、どう動けば相手のバイタルエリアを広げられるか、どう動けば相手は嫌がるのかがわからないのか、興梠選手や岡崎選手は有効に動けていません。

1人がバイタルエリアに下がれば1人がウラへ抜けようとする「つるべの動き」をやってみて、それに連動して中盤からパスが出てくれば、相手DFラインが下がってバイタルエリアも広げられると思うのですが。(バイタルエリアが使えない日本代表

岡田監督が好むFWや1.5列目の選手は、小柄でフィジカルがあまり強くないが技術があって俊敏そうなタイプです。

興梠・岡崎・大久保・玉田・田中達・香川の各選手がその代表ですが、岡田監督は似たタイプの選手ばかりを前線に並べる傾向にあって、そのことも攻撃の幅を狭めています。

メッシやイニエスタのように足元でボールをもらってバイタルエリアで質の高い動きができれば話は別ですが、そこまで監督が指導できていません。

それならFC東京・平山選手のような長身FWをトップに入れて、平山選手のヘッドを使って相手DFのウラへボールを落とし、ウラへ抜け出した岡崎選手がそれを拾うというパターンを攻撃に織り交ぜてやれば、たとえゴールに結びつかなくてもウラを取られたくない相手DFは平山選手のヘッド一発でやられないようDFラインを下げ、バイタルエリアが広がってくる可能性がありますから、そこでバイタルエリアを使った攻めをやるというような工夫が必要でしょう。

この試合、ホスピタル・パス(弱々しいパス)を出す選手が多く、味方に届くまえに相手にパスカットされてしまうシーンが多かったことも大変目立ちました。

 選手個人については、センターバックとして先発起用された栗原選手が注目されましたが、緊張でガチガチだったのか、普段のJリーグ感覚でゲームに入ってしまったのかわかりませんが、相手選手へのマークはルーズでオフサイドラインを揃えることもできず、国際試合で通用させるにはしばらく経験を積ませて辛抱して使ってあげる必要がありそうです。

そもそもセンターバックの控えが固まっていない状況なのですから、いきなり栗原選手ではなく何試合かやっている岩政選手を入れるのが論理的な選手起用だと思うのですが、岩政選手に何かあったのでしょうか。

ワントップで先発起用された興梠選手は、ファンの方には申し訳ありませんが今後の伸びしろというか可能性を感じません。

先ほどあげたタイプの違う平山選手に経験を積ませた方がまだ有意義だったと思いますし、ワールドカップに向けた貴重な攻撃オプションになったかもしれません。

相変わらず前半早々に相手に2点取られてもベンチが動かないなど、岡田監督の選手起用にも疑問が残りました。

 今回のセルビア戦は0-3という結果も最悪のものでしたし、試合内容も攻守ともに相手に手も足も出ない完敗でした。

日本代表とセルビア代表を比較すると、フィジカルの強さや技術など個の能力では相手の方が上でした。

個の能力を引き上げるには何年もかかりますし、一朝一夕にどうなるものでもありません。 

となると日本の勝機は相手を組織力で上回ることでしか見出せない状況でしたが、日本の攻撃面での組織力はセルビアの守備組織を上回ることができませんでした。

逆に日本の守備面での組織力が低いために個の弱さがもろに出て、相手のカウンターからまたしても大量失点してしまいました。


ただ、セルビア代表が長居スタジアムで展開した組織サッカー(特に守備戦術)は現代では極めてオーソドックスなもので、決してびっくりするようなものではありません。

チュルチッチ監督補佐も、セルビア国内のクラブから選手を召集して2~3日で合わせただけと言っています。

日本代表は少なくともあと2ヶ月であれに追いつかないと、オランダ・デンマーク・カメルーンと互角に戦うなんて夢のまた夢でしょう。

 これはピッチ外の話になりますが、日本サッカー協会は国内のテストマッチに韓国から審判団を招へいすることが多いように思います。

ところが、この試合のメインスタンド側にいた線審のオフサイドの判定基準が不可解で、特に2点目はオフサイドが濃厚だったように見えました。

日本代表は3月3日にポルトガルとテストマッチを組むという話があったと思いますが、その日はアジアカップ予選のバーレーン戦が入っており、日本はバーレーン戦を別の日に開催したいとアジアサッカー連盟(AFC)に要請しました。

残念ながら日本の要請は却下されましたが、何と中国代表は3月3日以前にアジアカップ予選を終了させることが許され、日本の代わりに中国が3月3日ポルトガルとテストマッチを行ったのです。

どうやらAFC内に、ワールドカップ南アフリカ大会における日本の成功を喜ばない人達がいるようです。

かつてトヨタカップでユベントスがリーベルプレートを破った時、リーベルとはクラシコ(ライバル)の関係にあるボカのサポーター集団がユベントスに感謝の声明を発表していたように思いますが、もしボカがクラブW杯に出場が決まった時、リーベルの関係者にテストマッチの審判を頼もうという発想は絶対に起こらないでしょう。

しかし、日本サッカー協会はワールドカップイヤーの大事な大事なテストマッチに韓国の審判団を要請する。

ピッチの外でも日本のサッカー関係者はナイーブで、マリーシアが全然足りません。


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          2010.4.7 長居スタジアム(大阪)


        日本  0   -   3   セルビア


                   ムルジャ '15
                   ムルジャ '23
                   トミッチ '60


        GK 楢崎        GK ブルキッチ
                     (ヨバニッチ 86)
        DF 長友
          中澤        DF ニンコフ
          栗原         (ブリチェビッチ 64)
         (石川 46)       スタンコビッチ
          徳永          ミロビッチ
                      ロミッチ    
        MF 阿部
          稲本        MF ペトロビッチ
          中村俊         フェイサ
         (山瀬 70)      (ミトロビッチ 70)
          遠藤          トミッチ
         (槙野 82)      (ベリッチ 85)
                      タディッチ
        FW 岡崎          (ダビドフ 52)
          興梠
         (玉田 46)     FW レキッチ
         (矢野 82)      (カルジェロビッチ 78)
                      ムルジャ





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■コメント

■ [名無し]

2点目は岡崎が残ってた(中央に入れられた後、左サイドをちんたら歩きながら前線に戻ろうとしてた)ので、100%オフサイドではないです。
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