■W杯出場決定も、いろんな意味で後味の悪い試合

 タシケントで行われた2010年W杯アジア最終予選の対ウズベキスタン戦は1-0で日本が勝利、日本が4大会連続4度目のW杯出場を決めました。まずはおめでとうございますと言っておきます。

 この試合のシリア・セットの審判団みたいに、こんな露骨なホームタウン・デシジョンは久しぶりに見ましたが、99%政治力(つまりイカサマ)が働いていたと思います。

負ければW杯出場の目がなくなってしまうウズベキスタン側が審判団にお金を積んだか、最近行われたアジア枠の国際サッカー連盟(FIFA)理事選挙において、現職のアジアサッカー連盟(AFC)会長であり、オーストラリアや中国が支持するカタール人のハマム候補落選をめざし、日本と韓国がバーレーン人の対立候補を応援した(結局、日韓側が敗れハマムAFC会長が当選)ことへの報復として、あのような審判団がAFCから派遣されたか。

「犯行動機」はだいたいそんなところと推測されます。

(どちらにせよ、FIFA会長就任への野望をいだく韓国のチョン・ムジュンFIFA副会長が、FIFA会長選を争うライバルであるハマムAFC会長を「汚職まみれだ」と批判し、それに乗せられわざわざ負け組についた、ナイーブでマリーシアに欠ける日本サッカー協会(JFA)の失態。韓国のチョン・ムジュンのやり方だって独善的で相当あくどいことは日韓W杯で日本も嫌というほど思い知ったはずだろうに。

さらに、こういう恣意的な政治力を排除し、日本戦をさばく審判団が公平なジャッジを下すようにさせるのが、小倉FIFA理事をはじめとするJFA幹部の役目。

アジアで数少ないFIFA理事を輩出している日本のゲームで、こういうことが起こること自体、あってはならないことだ)

☆日本“敗北”でW杯招致に影響も(産経ニュース)

ただ、「それもサッカーというスポーツやアウェー戦の一部分」ということで、汚職がはびこる発展途上国がほとんどであるアジアの、そして世界の現実として受け入れなければいけないのかもしれません。

当ブログで対戦相手の戦力分析をするとき、「互角の相手なら、ホームで日本の勝ち、アウエーで日本の負け」という言い方をよくしますが、「実力が互角なら2引き分けじゃないの?」と変に思われた方もいるのではないかと思います。その意味はこういうことです。

相手がどこだろうと、いくらホームで真剣みに欠ける親善マッチを重ねたところで、あまり強化にはならないということでもあります。

政治の話はこのあたりにしておきますが、今回の対戦相手ウズベキスタンは、日本とほぼ互角の戦力と私は見ていました。

よってアウェー戦は引き分けで勝ちに等しいと言いたいところですが、バーレーンもオーストラリアもウズベキスタンとのアウェー戦は勝っているので、日本も勝っておきたいところでした。

1-0で勝利という結果はとても良かったと評価できます。

監督にとって一番難しいのは、チームが試合に勝ってお祝いムードになっているところで、その試合であらわになった致命的な問題を、選手に真剣に受けとめさせ改善させることではないかと思いますが、ウズベキスタン戦は試合結果とは逆に内容がとても悪く、致命的な問題が次々と噴出しました。

ドイツW杯惨敗の屈辱を南アフリカではらす、W杯で3位以上をめざすというのが岡田ジャパンの目標ですが、この内容では決勝トーナメント進出すら危ういと思います。

 試合展開をふりかえります。

前半立ちあがりは互角の展開。

9分、相手センターバックの前のスペースでボールを持ち敵ゴールを向いた中村憲選手が浮き球のパス、これをウラへ抜け出した岡崎選手が受けてシュート。いったん相手GKが防ぐものの、はねかえったボールを岡崎がヘッドで押し込んで日本が先制。

13分、ゴール前のFKから遠藤選手がシュート、ポストにはねかえったところを大久保選手が押し込むが、オフサイド判定。

しかし、20分すぎから日本は1点を守ろうという意識が強くなったのか攻守に足が止まり、立ち止まって相手のプレーを見ている選手が増えてきます。日本人選手の本当に悪いクセです。

これによって相手に一方的にボールを支配され押し込まれて、ゲームのコントロールを失ってしまいました。

選手が自力で反撃の糸口を見つけることがまったくできません。

34分、ウズベキスタンのCKを楢崎選手がパンチング、これをアフメドフがシュートしますが、ゴールマウスは外れました。

43分、ゴール前でのゲインリフのFKは大きく外れ、44分のスユノフの強烈なミドルシュートは楢崎の正面で助かります。

45分、タジエフのスルーパスが通れば決定機という場面は長谷部選手が危うくクリア。

 後半も日本代表の消極的な守りの姿勢は同じで、ゲームの流れはぜんぜん変わりません。

14分、中村俊選手の不用意なミスでボールを奪われ逆襲を食らいます。しかしジェパロフのラストパスは楢崎がおさえました。

21分と24分、まったく機能しない中盤に本田・矢野選手を投入しますが、遅すぎました。
ここまでで選手全員がすっかり疲弊してしまい、数人を入れ替えたところでチーム全体の運動量の激減を補うことはできません。

35分、FKからジェパロフのボールは日本のゴール前スレスレを通過。誰かさわれば1点というケースでした。

44分、不可解な判定で長谷部が退場、日本はいっそう苦しくなります。

46分、ウズベキスタンのミドルシュートを楢崎がファインセーブ、これが最後の決定機となり、試合終了のホイッスルとなりました。

 つづいていつものように試合内容を分析します。

この試合、ここまで苦戦した最大の原因はウズベキスタンが強かったからでも、審判団の不可解な判定のせいでもありません。

自信が無く、弱気で消極的であるという日本人選手最大の弱点がぜんぜん克服できていないからです。

日本代表の選手はしっかりとした技術はあるのに、どうして自分自身を信じてやることができないのでしょうか?


1点とったらそれを大事に大事に守ろうとする気持ちが攻守両方とも積極性を失わせて足が止まり、数が足りているのにプレーには関与しない「死に駒」の選手が増えてくる。

とうぜん相手にボールを支配されてガンガン攻めこまれ、あえて相手に攻めさせているのではなく、ゲームのコントロールを失って流れを引き戻すことすらできなくなってしまうという、日本代表が苦戦する典型的なパターンです。

2点先制したところでレギュラー組が試合を「流して」しまったキリンカップのベルギー戦で、そうした予兆はすでにあらわれていたと思います。

 別にいつもセンターバックを残して全員攻め上がれと言っているわけではありません。
相手に押し込まれる時間だってあります。

しかし1点をとってもなお攻めの気持ちを失わず、運動量を落とすことなく中盤でガツガツボールを奪いに行く、相手の攻勢が弱まった時に人とボールを良く動かして決定機を何度もつくり出す、あわよくば追加点を奪い「ゲームを殺してしまう」ということを、選手たちが誰に言われるまでもなく自分の判断でできれば、そもそもこんな展開にはなりません。

たとえアウェー戦でもウズベキスタンレベルの相手なら、W杯決勝トーナメントに常時進出できるチームであれば2点差以上をつけて勝ってしまうか、1点差勝ちでも相手につけこむスキを与えるようなことはないでしょう。

「ウズベキスタンに先制した。でももう1点奪いに行けば失点してW杯出場を決定できないかもしれない」という発想から抜け出せないことこそ、日本代表選手の自信の無さ・弱さの証明であり、ウズベキスタンにボールを支配され、こちらが後手後手でボールを追いかけることほどリスクが高く、体力を消耗することはありません。

攻撃でもみんなの足が止まっているので、精度の低いロングボールをひたすら前へ蹴りこむサッカーとなってしまい、身長とフィジカルの強さで勝る相手にことごとくボールを拾われて、攻めの糸口をまったくつくれなくなってしまいました。

1点しかリードが無いから、あからさまにウズベキスタンに有利な審判団のジャッジが、なお一層負担になってきます。

 W杯ドイツ大会以前のこういう消極的なサッカーから脱皮して、人とボールを積極的に動かしていくポゼッションサッカーで相手を破るのが、オシムジャパン・岡田ジャパンの「自分達のサッカー」だったはずです。

アジア予選の段階で、自分達のサッカーを見失ってしまうようでは、もっとプレッシャーのかかるW杯本番で、どうして自分達のサッカーをやりぬくことができるでしょうか。

1-3で負けた、ドイツW杯における屈辱のオーストラリア戦のように。

今回のウズベキスタン戦は、あのオーストラリア戦の失敗をまたしても繰り返してしまいました。

いつまで、おんなじところで何回も何回もつまづいているのかと思うと、とても残念で悔しいです。

それでも1-0で勝てたのは、オーストラリアよりウズベキスタンの選手の技術が低かったことと、かなりの部分、運の良さに恵まれたからでした。

オーストラリアより強い国がまだ30ヶ国以上あるにもかかわらず、それらの国々を打ち負かして岡田ジャパンは3位以上をめざすと言っているわけですから、今の状態では夢のまた夢です。

昨年秋のカタール戦を最初で最後に、W杯決勝トーナメントに進出できるような可能性の見えるサッカーを岡田ジャパンで見ることができません。まぐれだったのでしょうか。

 岡田監督の消極的な采配も問題でした。

1点リードしたものの前半20分あたりから、日本が押し込まれる一方という危険な展開になったのに、動くのが遅すぎました。

はやければ前半30分すぎ、遅くとも後半キックオフ頭ぐらいからMFを1人入れ替えて、「気持ちで守りに入るな!攻守両方とも積極的にファイトしろ!」というメッセージをチームに送るべきでした。

後半20分すぎに始めて交代選手を入れましたが、この時点でさんざん相手に振り回されたチーム全体がすっかり体力を消耗しており、手遅れの状態になっていました。

失点してからでは遅いです。

リードしていても、流れの悪いときはその原因を正しく見抜き、流れを取り戻せるような采配をしなくてはいけません。



次回につづきます。



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