■日本代表、カタールに充実の勝利!!

 2010年W杯アジア最終予選の第三戦、対カタール戦がドーハで行われ、日本は3-0で快勝しました。

 対戦相手のカタールは、ほとんどが国内でプレーする選手で固めたチーム。

アジア最終予選では、ホームでバーレーンに痛い引き分け、アウェーのオーストラリア戦では0-4の大敗を喫するなど、チーム状態は下降線にありました。

そうしたことを踏まえれば、現時点においてホームでもアウェーでも日本がカタールに勝てるだけの実力差はあると戦前に評価していましたが、日本の勝利、しかも3-0という結果は最高のものと言えるでしょう。

今日は結論から言ってしまいますが、結果とともに試合内容も素晴らしいものでした。

 試合内容を見る前にゲームを簡単に振りかえっておきます。

立ちあがりはホームのカタールが猛烈に攻めてきますが、日本は激しくプレスをかけて相手を自由にさせず、落ちついてカタールの攻撃をいなします。

カタールは攻撃の組織力が低く、パスを回そうとすれば日本のプレスにかかり、ロングを放り込めば、闘莉王・寺田の両選手にきっちりはね返され、攻め手を徐々に失っていきます。

前半15分まででカタールの攻めが一段落したので、日本はショートパスで相手を崩していく自分たちのサッカーで反撃開始。

3次予選アウェーのバーレーン戦ではここまででパニックになってしまって、相手の放り込みサッカーにつられて自らを見失い自滅しましたが、日本代表の選手たちに成長が見られます。

19分、右サイドからの内田選手のパスをカタールDFが見送ってしまい、ウラへ飛び出した田中達選手がこれをかっさらってシュート!

シュートはGKの股間を抜けてゴールし日本先制。

36分からしばらく日本の波状攻撃が続きますが、得点まで惜しくもあともう一歩。

前半は日本がやや優勢のまま終了。

 後半立ちあがり、相手が集中していないうちに日本が追加点をあげます。

2分、ゴール前中央に攻め入った長谷部選手が左サイドにシルキーなパス。
このパスに走りこんだ玉田選手がゴールに強烈なシュートをねじ込んで2-0とします。

これで焦ったカタールが攻めこんできますが、失点は許さず。

逆に23分、中村俊選手が右ショートコーナーからファーポスト側へクロス、これを闘莉王がヘッドで押し込んで3-0。

35分すぎから、日本の運動量がやや落ちたところを攻められますが、最後まで集中を切らさず、このままタイムアップ。

3-0の快勝となりました。

 それでは試合内容を見ていきましょう。

守備面では、激しくプレスをかけて相手をはさみ込んでボールを奪ってしまう守備がたいへん良く機能していました。

50/50のボールも必ず誰かが泥臭く競りにいき、絶対にマイボールにするという気迫が選手から伝わってきました。   

中澤選手のかわりに抜擢された寺田も無難に役割をこなしていました。

彼は川崎がACLに出場したときに、アジアレベルにおける真剣勝負の国際試合はじゅうぶん経験したでしょうから、別段不思議なことではないと思います。

 課題はあまりありませんが、しいて言えば、相手FWがチェイシングをかけてきたとき、こちらのDFラインが細かいパス回しにややこだわりすぎたところがあったように思います。

ディフェンディングサードでは安全第一。

自陣深くやDFラインでボールを持っていて相手選手に囲まれたら、無理をして細かいパス回しにこだわりすぎるより、簡単にロングを前へ放り込んだほうが良いでしょう。

 また、前半たちあがりに遠藤選手の相手選手に対するマークがやや甘いところがありました。

彼は守備が本職ではないのでしかたないのかもしれませんが、日本より実力が上のチームとやるときは、ダブルボランチの一方に守備が本職の選手を入れるなど対策が必要かもしれません。

 攻撃に関しても、素晴らしい出来。

以前、「連動性に欠ける岡田ジャパン」の記事で、岡田ジャパンがボールポゼッション率が高い割になぜ相手を崩せないのかその理由として、

1.連動性の低さによる意味のない横パス・バックパスが多い

2.中盤のオートマティズムの欠如

を指摘し、その解決策を提示しておきました。

 岡田ジャパンが発足してずいぶん経ちましたが、これまでほとんど改善できなかったこれら課題がこの試合、なんの前ぶれもなく突然できるようになりました。

特に、パスを出した選手が受けた選手を追い越してボールをもらうおうとするワンツーの動きを多用していたところが素晴らしく、ワンツーが成功しなくともこちらのワンツーを防ぐために相手が動いたところにスペースができ、そこを連動した味方が利用したりして相手をうまく崩すことができたと思います。

ここまで連動性の高い攻撃は、岡田ジャパン始まって以来ですし、オシムジャパンはともかく、ジーコジャパン時代にもほとんど見られないものでした。

 私が、「連動性に欠ける岡田ジャパン」の記事を書いたのは、岡田ジャパンがホームでウズベキスタンに引き分けられた後、「ボールポゼッション率ばかり高くて点が入らないのは、ポゼッションサッカーそのものの限界なのではないか」という論調の記事を一部マスコミが書いていたからです。

これまでの岡田ジャパンのサッカーが世界最高峰のポゼッションサッカーであり、それでウズベキスタンと何試合やっても点が取れないというなら同意しますが、現実はそうではありません。

おそらくその記者は、高いレベルのポゼッションサッカーがどんなものか理解していないのでしょうが、それに対する反論があの記事だったというわけです。

 今回のカタール戦ではその記事で指摘した問題点が改善され、世界最高峰とは言わないまでも、日本代表はかなり高いレベルのポゼッションサッカーを見せてくれました。

そして導かれた結果がアウェーで3-0の大勝というものでした。

このレベルのサッカーができれば、カタールレベルの相手ならばかなりの確率で勝利はかたいでしょう。もちろんホームでウズベキスタンにあのように引き分けに持ちこまれてしまう可能性も相当低くなると思います。

最終予選、アウェーのバーレーン戦でも日本は3点を奪っています。

バーレーンとカタールはほぼ同程度の実力ですが、同じ3得点でも流れのなかからスムーズに攻撃を組みたて、相手を崩すことができた今回の方が、攻撃のレベル(特に組織力)において各段に上です。

 フィジカル能力においては、ややカタールの方が上だったように思いますが、日本のパス回しが速いのでうかつに飛び込むことができず、相手は日本の選手をフィジカルでつぶす前に、パスで崩されてしまいました。

グラウンダーの速いパスならば、身長やフィジカル能力の高低による有利不利はあまり関係ありません。

この試合、日本は速いパス回しによって、技術の高さと俊敏さ、勤勉な組織という自分たちの長所を最大限生かし、あまり強くない個のフィジカル能力という短所をほとんど目立たないものにしていました。

ユーロ2008決勝となったスペイン対ドイツ戦、身長の高さやフィジカル能力ではドイツが上でしたが、シャビを中心としたクアトロ・フゴーネス(4人の創造者たち)が織り成すパスサッカーによって、スペインは相手の長所を消し自らの長所を最大限生かすことでヨーロッパチャンピオンの座を勝ち取りました。

レベルこそ違えども、やろうとしていることは良く似ていると言えるでしょう。

 次回につづきます。(更新は土曜あたりを予定)




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