■日本代表、シリアを3-1で下す

 W杯アジア最終予選のカタール戦に向けたテストマッチが神戸で行われ、日本はシリアを3-1で下しました。

 対戦相手のシリアは、もしモチベーションバリバリのW杯アジア予選で当たったとしても、ホーム・アウェーとも日本が勝てるぐらいの実力と評価していました。

今回3-1という結果は順当であり良かったと思います。

来日したシリア代表はほぼベストメンバーとのことでしたが、スウェーデン・ベルギーやクウェートのクラブでやっている海外組の選手が欠けていたようでした。

その点で日本と条件は一緒でしたが、いかんせんW杯への望みが完全に断たれているシリアのモチベーションは低く、3バックで1人余らせる古典的なDFラインは両サイドに大きなスペースができてしまい、オフサイドラインのコントロールさえままならないように見えました。

 それでは試合経過をおさらいします。

立ち上がりから日本のペースで前半3分、長友選手がするするっとドリブルでゴール前まで駆け上がったのですが、マークの混乱しているシリアはフリーにしてしまいます。

それを見た長友は積極果敢にミドルシュート。早くも日本が先制します。

激しくプレスをかける日本に、攻撃の組織力が低いシリアはチャンスらしいチャンスをつくれません。

20分に寺田選手の惜しいヘッドがあり、26分、中村憲選手が右サイドからクロス、これをゴール前へ飛び出した玉田選手が素晴らしいボレーシュート!

日本が2-0とします。

 後半、日本はメンバーをかなり変更しましたが試合の主導権はやはり日本。

11分、今野選手の惜しいヘッドがあった後の17分、長友からのパスを受けた大久保選手がシュート、これが相手選手に当たってコースが変わりGKの頭を超えてゴール。これで3-0。

この後、日本代表はペースダウンし、シリアが遅まきながら反撃。

32分、カウンターから日本のゴール前へ侵入したアルアミナが香川選手に倒されたとして、不可解なPK判定。これをアルジノが決めて1点返されます。

しかし試合の大勢に変化はなく、3-1で日本の勝利となりました。

 それでは試合内容をチェックしましょう。

まず守備からですが、中盤からのプレスが良く効いて相手を自由にやらせず、ボールも良く奪えていました。

また、相手がさほど強くなかったというのもありますが、闘莉王・寺田の両選手で組んだセンターバックコンビも、まずまず無難にこなしたと言えそうです。

 気になった点は、日本の選手が体から手を離して押したりひっぱったりして守備をやり、審判からしばしばファールを取られていた点。

たとえ普段のJリーグのジャッジでは問題無くても、国際審判だとファールを取られます。

フィジカル勝負では若干日本の方が劣勢でしたが、手を使って守備をするのではなく、ボールが来る直前、合法的なショルダータックルで、しかもなるべく審判に目立たないように、まずガツンと当たって相手のバランスを崩した上で来たボールを受けるなど工夫が必要でしょう。

日本の選手が、フィジカルが弱いなりに技術でそれをカバーするといった工夫をするようになれば、今よりもっと試合が楽になると思います。

 PK献上についてはまったく不可解な判定でした。

ただ、アジアの審判のレベルが低いのは今にはじまったことではありませんし、特にアウェーでは何が起こるかわかりません。

こちらのペナルティエリア内であからさまに手を使って守備するようなことも避け、じゅうぶん注意してプレーする必要があります。

 また、日本の選手は相手に倒されると自分の判断でプレーを止めて「今のプレーどう?どう?」、相手を倒しても「今のプレーどう?どう?」といった感じで審判の顔を見つめるケースが少なくないように思えますが、マリーシアの観点からも褒められたものではありません。

「やばい」と思ったらわざわざ審判を見ず、無関係をよそおってさっさと現場から離れるか、相手と同じくらい痛がってみるのも良いかもしれません。

 攻撃に関しても、相手のマークがゆるかったこともありましたが、急造の中盤にしてはまずまず。

ただボールを受けた次のプレーの選択に課題が残りました。

ウズベキスタン戦でもそうだったのですが、日本の選手はボールを受けるとき、まず相手ゴールを背にしてトラップし、自分より後にいる味方にバックパスして安全にボールをキープしようとするケースがかなり多いのですが、これでは守備側は怖くありません。

パスを受けた次のプレーの優先順位は、まずボールと一緒に前へターンして相手ゴールに向き、シュートやドリブル・パスといった次のプレーへの準備をすることです。(もちろんディフェンディングサードでは話は別です)

それができないときにはじめてバックパスという選択肢があらわれるわけで、特に失敗を恐れずチャレンジすべきアタッキングサードでは、積極的に相手が怖がるプレーをして欲しいです。

どうしてこうなってしまうかと言えば、テストマッチでさえ「失敗したくない、安全に行きたい」という気持ちが強すぎるというメンタル面の問題が1点、ボールを受けるときのボディシェイプが悪いというのが2点目でしょう。

ボールを受ける前に周囲をよく見て状況を把握し、相手ゴールに背を向けるのではなく、半身になってボールを受ければ前方への視界が取れますから、ボールと一緒に前にターンすることがやりやすくなります。(ボールを受ける直前に自分の背中にぴったりマークがついているときは例外)

こういう普段の何気ない、細かい基礎の部分から欧州や南米のトッププレーヤーと差がついていくように思います。

 集中力の問題か技術的な問題かトラップやドリブルが雑で、ボールコントロールが大きくなりすぎたところを相手に奪われそうになったシーンがあったのも気になりました。

 この試合、3-1で順当に勝利という結果は良かったですし、内容もまずまずでした。

普段あまりゲームに出ていない選手に実戦経験を積ませられたことも良かったと思います。

ただ、落としても痛くないテストマッチと、落とすと確実に痛みを伴うW杯予選の本番はまったく違います。

テストのためのテストとならないよう、今回のテストマッチでできたことが予選本番でもしっかりできるように準備して欲しいです。

 UAEとのテストマッチで若手が活躍したこともあって気を良くしたのか、まだW杯出場が決まったわけでもないのにウズベキスタン戦の直前、岡田監督がW杯に行ったら代表のサッカースタイルやコンセプトをどうするこうするといった話をされていましたが、大事な予選の前にどこか心に浮つきというかスキがあったのではないでしょうか。
 
カタール戦では同じ轍を踏むことが無いことを願っていますが...


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      2008.11.13 ホームズスタジアム(神戸)


         日本  3  -  1  シリア


        長友  '3        アルジノ '78
        玉田  '26    
        大久保 '62


       GK 川口       GK バルフース
                      (アルアズハル 65)
       DF 寺田       
         (今野 45)    DF ディアブ
          闘莉王        イスマイル
         (高木 56)     (アルアミナ 51)
          長友         ジェニアト
          内田        (アルアガ 81)
         (駒野 78)      ダッカ
            
       MF 阿部       MF アブドラ
          中村憲        アヤン
         (巻 68)
                    FW チャーボ
       FW 玉田        (アルジノ 45)
         (佐藤 45)      アルサイド  
          田中         アルラシド
         (香川 45)     (アルアトゥニ 45)
          岡崎         ラフェ
          大久保



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