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■日本代表、ウズベキスタンとの痛い引き分け

 15日に行われたアジア最終予選の第2戦、日本対ウズベキスタンは1-1の引き分けとなりました。

対戦相手のウズベキスタン代表は、シャツキフ・デニソフの国外組と国内組で構成されるチーム。

日本との実力差は、ホームで日本の勝ち、アウェーで引き分けが順当(しかしオーストラリアがアウェーのウズベキスタン戦で勝ち点3を取ったので日本も勝利が必要となりました)と評価していましたが、日本のホームで1-1という結果は、負けに等しい大変残念なものに終わりました。

ウズベキスタンに関して言えば攻守にわたって、この試合はとくに守備面で良く組織された欧州スタイルのチームでしたが、前回記事でも述べたとおりUAEとは全くタイプの違うサッカースタイルであり、新潟でのテストマッチはあまり効果的ではなかったようです。

 試合展開をおさらいしておきましょう。

試合は、前から激しくプレスをかけて、ボールを奪うとシンプルな攻撃をしかけてくるウズベキスタンペース。

日本は過緊張のためか攻守に動きがにぶく消極的。

攻撃面では相手の激しいプレスで自由にやらせてもらえないためにショートパスによる組み立てがうまく行かず、守備面ではウズベキスタンのなるべくタッチ数を少なくしてシンプルかつオートマチックに前へつないでくる攻撃に、こちらの応対が遅れぎみとなって苦しい展開。

前半27分、自陣で闘莉王選手のクリアが真上にあがったところを相手に奪われ、カパーゼが自軍ゴールへ戻る日本のDF陣とGKの間にアーリークロス、これをシャツキフが合わせてウズベキスタン先制。

ゴールしたことによってウズベキスタンが余計に元気になり、相手のペースで試合が進む時間が続きます。

それでも40分、左サイドから中村俊選手がアーリークロスを入れ、これをファーポスト側に飛び込んだ大久保選手が中央へ折り返し、それを玉田選手が押し込んで日本がようやく追いつきます。

 後半立ちあがりも激しくプレスをかけて日本を自由にさせないウズベキスタンのペース。

17分からウズベキスタンの波状攻撃で、しばらく日本のゴール前に張りつけにされる苦しい展開。

しかし20分過ぎからウズベキスタンによるプレスの勢いが弱まってくると、じょじょに日本がボールをうまく回せるようになります。

ウズベキスタンは前からプレスに行くのをやめ自陣に引いて守備を固め、引き分け狙いに。

22分、セットプレーから途中出場の岡崎選手による惜しいヘディングシュートが2本続き、26分玉田のミドルシュートはGKが横っ飛びでセーブ。

さらに闘莉王を前線に上げて捨て身の攻撃に出ますが、中盤が薄くなったところを逆にウズベキスタンのカウンターを浴び、冷や汗をかくシーンが数度。

45分、闘莉王の惜しいヘッドもありましたが、前線に何人もの選手を張りつけたものの決定的チャンスは少なく、そのまま痛すぎる引き分けとなってしまいました。

 それでは試合内容を分析します。

試合内容はUAE戦とはうってかわり、攻守にわたって低調。

攻撃面では、前回記事でアーリークロスをもっと使えと書きましたが、唯一の得点シーンとなった場面も中村俊がサイドの相手を抜ききらないうちにあげたアーリークロスから。

この攻撃は数少ない良い形でした。

日本では、相手の身長が高いとシンプルなアーリークロスは通じないと判を押したように言われ、岡田監督もその対策としてグラウンダーのクロスを練習させていたようですが、それは発言者が単にうまくいったところを見たことがないだけだと思います。

サイドからのクロス攻撃で重要なのは、クロスの正確性とともに、中でヘッドする選手がいかに相手のマークを外し、相手のマークの空白にポジショングするかという技術。

日本の場合、後者のレベルがあまり高くないためになかなかうまくいったところが見れないだけで、アーリークロスそのものの効果がないということではないと思います。この試合のように。

実際アジアレベルでは、身長が高くてもサイドからのクロスにボールウオッチャーになってしまうチームが多く、得点シーンでもウズベキスタンDF陣がボールだけを見てしまい、ファーに飛び込んだ大久保をフリーにするという基本的ミスをおかしました。

その点、香川選手や内田選手がサイドをえぐることにこだわりすぎてボールを持ちすぎ、2人3人と相手に囲まれてもサイドをえぐることにこだわってボールを相手に引っ掛けることが多かったのは積極的というよりはむしろ無謀でした。

 しかし、中村俊も含めて中盤の組み立ては低調。

ウズベキスタンの前からかけてくる速く激しいプレスに対し、こちらのパス判断もポジショニング修正も遅く、ボールはある程度持ててもバックパスばかりで、グラウンダーのショートパスを前へ効果的に出すことがほとんどできませんでした。

特に10番をまかされている中村俊(それに香川も)ですが、最初のタイミングでシンプルに前にいる味方にパスすれば良いのに、相変わらず2~3タッチしてはパスコースが無くなってバックパス、あるいは持ちすぎてフィジカルの強い相手にボールを奪われ、そうかと思えば、普通の選手なら出さないようなタイミングで凝った技術を使ってパスを出すので、敵はもちろん味方も意表をつかれてパスを受けられません。

中盤の要である中村俊が「現代サッカー戦術とケンカをしている」ために、流れの中から効果的に攻撃を組み立てられません。

前述のように、うまくいった形はボールを持ちすぎず、相手を抜く前にシンプルにあげたアーリークロスから。

日本がセットプレーからしか点がとれない原因の多くはこのあたりにありそうです。

ともかく、ウズベキスタンレベルのプレスでボールが回せなくなってしまうようでは、W杯の本番でスペインやドイツ、アルゼンチンなどのプレッシャーをかわして、パスで中盤の攻撃を組み立てられる可能性は限りなく低いです。

 またアジアにおいて、この試合前半のウズベキスタンのように比較的コンパクトな陣形を保ち、前から組織的にプレスをかけてくる欧州スタイルのチームは少ないのですが、ベンチも選手も対応の仕方がわからず明らかにとまどっていました。

組織的プレス守備への対応というのはサッカーの戦術教科書で言えば中級編にあたる話になりますし、このブログでも初めて話すことになります。

相手が密集陣形を保って激しくプレスをかけてきて、こちらがグラウンダーのショートパスで中盤を組み立てられなくなった場合、センターバックやボランチからロングの浮き球を相手の最終DFラインのやや背後に放り込み、オフサイドに気をつけてこちらのFWがDFラインのウラへ抜け出すようにします。

シュートチャンスにつながらなくても良いのでこれを数度繰り返すと、自分のウラを取られたくない相手がDFラインをズルズル下げる可能性があり、そうなれば相手の陣形が間延びして選手ひとりひとりの距離が離れ、中盤にスペースができてプレスがかけにくくなります。

そこで、こちらは本来のショートパスで攻撃を組み立てゴールを狙い、相手が再び前から速くプレスをかけてきてコンパクトな密集陣形になったなと感じたら、バックやボランチからロングボールを相手DFのウラへ放り込んで、間延びさせることを繰り返します。


あまりロングに偏ると、ウラのスペースが狭くなりすぎ、こちらのFWがウラへ抜け出してパスを受けられる可能性が低くなってしまいます。

そういう場合、ショートパスを足元でつなぐことによって相手がバックラインを押し上げてプレスをかけてくれば、またウラが広く開いてきます。

バランスの良いパス配分は、グラウンダーのショートパスが全体の70%前後、ロングの放り込みが30%前後でしょうか。

これが組織的プレス守備への対応策となりますが、決定的解決法とはなりません。

一番大事なのは普段からどんな激しいプレスをかけられてもグラウンダーのショートパスがつなげるよう練習を積んでおくことです。

 守備に関しては、50:50のボールを絶対にマイボールにするんだという意識が弱く、中盤のプレスも弱かったために、勝ちたいという気持ちが強かった相手に試合の主導権を握られてしまいました。

こういう時は、「ボールがとれないから行くのやーめた」ではなく、相手の激しいプレスに負けないよう、泥くさくこちらもプレスを掛け返して、試合の主導権を取り戻さなければいけません。

もしボールを取れなくても、相手のボール保持者にプレッシャーを与え、激しく動き回ることでこちらのディフェンディングサードに存在するスペースの形・大きさ・パスの通り道をめまぐるしく変化させるだけでも、相手の効果的なパス回しをかなり妨害できます。ウズベキスタンが日本に対してやったように。

 失点の場面は、闘莉王がクリアを真上に上げてしまったのはやむをえなかったですが、落ちてくるボールに対し誰も競りにいかなかったために、簡単に相手ボールにしてしまいました。

落ちてくるボールに誰か一人は競りに行き、もう一人が後ろをカバーしてこぼれ球を拾うという守備の基本が欠けていたのが残念でした。

チーム全体としては、前回記事でも述べた通り、まだまだチーム陣形をコンパクトにできていません。選手どうしの距離が離れているために、パスが通りにくい、プレスがかけにくいという状況でした。

 監督の采配については、立ちあがりからゲームの流れが悪いのですから、前半の中ごろまでには試合が止まった時にでも「こちらも激しくプレスをかけて試合の主導権を取り返せ」という指示があってしかるべきでしたし、それでも状況が好転しないなら、中盤でプレスをかけられる選手をもっと早く投入すべきでした。

 点を取るために、後半の後半から闘莉王を上げて前線に4人以上張りつかせていましたが、かえって危険なカウンターを浴び、中盤が極端に薄くなったことでなかなかマイボールにもできず、効果的な攻撃もできませんでした。

サッカーで、4トップ5トップにすればそれに比例して点が入るというわけでは必ずしもありません。
なぜなら、4トップ5トップにすれば相手選手もそれだけ自軍ゴール前へ戻り、スペースが無くなるからです。

確かにホームでウズベキスタンに引き分けるのは痛いですが、負けて相手に勝ち点3を与えてしまえば取り返しのつかないことになります。

予選リーグはまだ始まったばかり。

これが最終戦というならともかく、いちかばちかのカミカゼ攻撃にはまだまだ早すぎます。

監督の采配にも疑問が残ります。

しかしもっと大きな問題は別のところにありました。

それは何か?

次回に続きます。




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