■日本代表、タイに完勝!

 きのう行われた2010年W杯アジア三次予選の第一戦、日本対タイは、4-1で日本の完勝におわりました。

 対戦相手のタイは、ベトナムやシンガポールリーグでプレーする海外組と国内組のチームで、ホームの日本としては絶対に勝ち点3を取らなければいけない試合でした。

4-1という結果は満足できるものですし、試合内容もかなり良かったと思います。

マスコミ報道を中心にかなり悲観的な評価になっていますが、FIFAランキングに惑わされているというか、ちょっとタイを過小評価しすぎではないでしょうか。

では試合を振り返りましょう。

 試合は立ち上がりから日本ペース。

タイもベタ引きで試合をするつもりではなかったようですが、日本の高い組織力にズルズルと下がらざるを得なかったようでした。

そして前半21分、タイのゴール前からのFKを遠藤選手が直接決めて日本が先制。

ところがリスタート直後の22分、ティーラテープが揺れて落ちるようなロングシュートを放ち、これが見事に決まって、あっという間に同点。

その後、気を取りなおして日本が攻め続けるものの、得点には至らず後半へ。

 後半も日本が試合の主導権を握りつづけます。

後半の9分、山瀬選手がドリブルで左サイドを突破、折り返しはタイの選手に防がれますが、それがクリアミスとなり中村憲選手に当たったボールがうまい具合に大久保選手の前へこぼれます。

これを大久保が押し込んで再び日本がリード。

21分、中村憲のCKに中澤選手がうまくヘッドで合わせて3点目。

ロスタイムに遠藤のCKを、ファーからフリーになった巻選手がヘッドで押し込んで、タイにトドメを刺しました。

 それではいつものように試合内容をチェックしてみます。

まず攻撃からですが、中盤の組み立てに関しては、人もボールも良く動いてタイの中盤にほとんど仕事をさせませんでした。

またバイタルエリアに侵入してからも、シュートやクロスを上げるシーンを数多くつくり、CKもたくさん獲得できました。

このあたり、日本代表が自分たちの持ち味・アジリティの高さという強みを生かしたサッカーが非常に良くできていたと思います。

チリやボスニアとのテストマッチでは、焦りからか中盤の組み立てが空回りしていて、どうなることかと少し心配していたのですが、 きっちりと本番に間に合わせたのはさすがです。

欲を言えば3-1になった後、バイタルエリア内の、わざわざ相手が密集している局面での細かすぎるパス回しにこだわりすぎていたように思います。

前半からの感じで、もう少しシンプルにクロスを上げるなりしていれば、もっと得点を重ねられた可能性はあります。

今後は、タイよりもっと高いレベルの相手にも、こうした日本らしいサッカーができるように、トレーニングを重ねて欲しいと思います。

 この試合、中盤までの組立てはほぼパーフェクトでしたが、日本がより高い次元へとステップアップするためには、バイタルエリアに侵入してからのプレーの精度をもっと上げること、具体的に言えば、クロスの正確性、シュートの正確性をもっともっと上げることが必要になってきます。

それが達成された時、W杯の決勝トーナメント進出が見えてくるでしょう。

クロスの精度に関しては、駒野選手はもちろん内田選手にはもっとがんばって欲しい。

今は経験不足ゆえに無我夢中でプレーしているのかもしれませんが、そろそろクロスの精度にも気を配れるように。若い彼には期待しています。

シュートを打つ各選手も、最低限ゴールマウスの内側にシュートが飛ぶように、できるならグラウンダーのシュートが望ましいです。

バーの上に”ふかした”シュートだと、GKが前へこぼしたボールを味方が押し込むなど、二次攻撃のチャンスがありません。

 守備に関しても、中盤からのプレスが非常に良く機能し、相手からボールを次々と奪うことができました。

失点については相手の技術を誉めるべきだと思います。

課題があるとするなら、その失点シーンとも関係してきますが、今の日本代表で採用しているワンボランチというシステムでしょう。

これはオシムジャパン時代にも言いましたが、鈴木選手がどうこうという問題ではなく、システムとしてやはりワンボランチだと相手が強豪だったり、カウンター巧者の中東勢だったりすると不安です。

岡田監督としては「攻撃的に行きたい」という気持ちの表れだと思うのですが、試合展開に応じて遠藤選手か中村憲選手に下がってもらってダブルボランチにするか、闘莉王選手が戻ってきたなら阿部選手と鈴木選手のダブルにするといったことを検討した方が、守備がより安定すると思います。カウンター一発でやられる可能性も低くなるでしょう。

稲本選手を呼ぶのも一つの選択肢です。

 最後にタイ代表について触れておきたいのですが、タイに限らず東南アジアのチームというのは、そこそこテクニックがあるのにフィジカルが弱いために試合に勝てないという弱点をずっと抱えています。

これは1980年代までの日本も抱えていた悩みでした。

この試合でも、テクニックが無いからボールを次々と日本に奪われたというより、フィジカルが弱いために日本の選手に体を寄せられて簡単にボールを失い、試合も落としてしまいました。

逆にいえば、日本よりフィジカルの強いドイツやオランダ、スウェーデンやオーストラリアあたりと試合をやる時、日本代表にも同じことが起こる可能性があります。

日本では「サッカーの強さは技術の高低で決まる」という技術崇拝が非常に強いですが、そうした考えは危険というのが、タイ戦の隠された教訓と言えるでしょう。

イタリアやドイツ、イングランドなど欧州リーグに移籍した日本人選手でも「自分のほうがまわりの選手よりよっぽど技術がある」と感じることが多いと思いますが、それでもチームでレギュラーが取れない、試合で結果が出ないという理由は、そのあたりにあると思います。

サッカーの強弱は技術だけで決まるわけではありません。

フィジカルの強さ、ポジショニング能力、判断のスピードと正確性、そして失敗を恐れずシュートする勇気と積極性、もちろんチームの組織力も。

その意味でもアジリティの高さを生かした組織サッカーが日本にとって重要となってきます。


当ブログ参考記事

 それではアジア三次予選の今後の展開についてですが、試合日程を組んだ人は、日本の次に強いのはバーレーンと考えたようですが、私はオマーンではないかと考えています。 

もちろんバーレーンは力のある侮れないチームですが、昨年のアジアカップではいくらアウェーとはいえインドネシアに負けてサウジには大敗、アジア一次予選でもマレーシアにてこずるなど、調子を落としていました。

オマーンはアジアカップで優勝したイラクと引き分け、オーストラリアにはもう少しで勝つところまで行きました。 アジア一次予選でもネパールに順当に力の差を見せつけています。

以上のデータをふまえ、日本対タイ戦のウラで行われたオマーン対バーレーン戦の結果を見ると、なんとアウェーを戦ったバーレーンが1-0で勝利。

バーレーンが調子を急速に回復させてきたのか、それともオマーンが緊張の初戦で重圧に押しつぶされたのかわかりませんが、これは番狂わせではないでしょうか。

今後修正する必要が出てくるかもしれませんが、私は今のところ、日本代表の予選のヤマは6月のオマーンとの二連戦と考えています。

もし三次予選の結果が、最終予選のシードなどに影響するのであれば、何としてもトップ通過が欲しいところです。

次回W杯三次予選、アウェーのバーレーン戦は勝てれば最高ですが、最低でも引き分けなければなりません。

 17日から東アジア選手権がありますが、この機会にFWとセンターバックの層をもっと厚くしたいものです。

FWなら磐田の前田選手あたりにも出てきて欲しいですし、センターバックなら鹿島の岩政選手をモノにしたいところです。

 というわけで今回のタイ戦、
日本代表は、結果はもちろん内容も充実した勝利だったと評価できると思います。


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  2008.2.6   埼玉スタジアム2002

   日本  4  -  1  タイ


 '21 遠藤        '22 ティーラテープ
 '54 大久保
 '66 中澤
 '90+ 巻  


GK 川口       GK コーシン

DF 中澤       DF パティパーン
   駒野          ナタポーン
   内田          アピチェート
   阿部
            MF ナッタポン
MF 遠藤          ニルット
   中村憲         ナロンチャイ
   鈴木
   山瀬       FW スチャオ
  (巻 68)       (アーノン 83)
               ティーラテープ
FW 高原         (ピチットポン 72)
  (播戸 81)       スティー
   大久保         サラユット
  (羽生 87)      (ピパット 77)





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