■日本代表、大勝で今年をしめくくる

 オシムジャパンの2007年ラストゲームとなった、アジア・アフリカチャレンジ、対エジプト戦は4-1で日本の大勝に終わりました。

 私自身は、対戦相手のエジプトは日本とほぼ互角の実力と考えていました。

日本もエジプトも海外組を召集できず、これも条件は同じ。

しかし、日本のホームという地の利を考えれば、日本が是が非でも勝利しなくてはいけない試合でしたが、代表がきっちりと結果を出してくれました。頼もしいことです。

 今回の試合は、来年に迫ったW杯アジア予選をにらんだ中東対策とのふれこみでした。

エジプト代表の伝統的スタイルは、欧州の香りがする非常に洗練された組織サッカーで、中東で言えば、現アジアチャンピオンのイラクやイランと似たタイプだと思います。

ですが、サウジやカタールのような、堅く守ってから個人技を生かしたカウンター攻撃という、湾岸諸国のサッカーとはタイプが違いますので、そのあたりは注意が必要でしょう。

 さて、この大会は、アジア王者とアフリカ王者が対決する大会とのことですが、日程の都合もあるのでしょうが、H&Aでなく日本ホームの一発勝負というのは、ちょっとずるいですね。

1993年にも、コートジボアールとアジア・アフリカ統一王者の座をかけて戦いましたが、この時も日本ホームの一発勝負。

その他、オセアニア・チャンピオンのオーストラリアと戦った時も、日本ホームの一発勝負でした。

純粋に日本代表の強化を考えれば、アウェーで、ミドルスブラのミドやハンブルガーSVのジダンら海外組をそろえたエジプト代表と戦うことも貴重な経験だと思うのですが、それができないのは残念です。

また、いわゆるホワイトアフリカ諸国と日本代表との対戦では、エジプトとチュニジアに偏りすぎているのも、はるばる遠征してきてくれたエジプト代表には申し訳無いですが、やはり残念。

最近W杯では、とんとご無沙汰ですが、モロッコやアルジェリアあたりも実力者なので、日本としては腕試し(足試し?)したい相手です。

前置きが長くなりました。ゲームを振り返ります。


 立ち上がりは、組織的にボールをまわすエジプトのペースでした。

しかし、日本代表も慌てず騒がずプレスをかけつづけ、エジプトを自由にはやらせません。

前半7分に一瞬マークがずれ、ハッサンにフリーでヘディングシュートを打たれますが、ワクを外れました。

21分、ゴール前のルーズボールを拾った大久保選手が、ドリブルしながらターンし、相手DFの前からそのままミドルシュート!
すばらしくコントロールされたシュートがエジプトゴールに吸い込まれて日本先制。

42分、右CKから遠藤選手がクロス、これを大久保が教科書どおりに地面に叩きつけるヘディングシュートで、日本が良い時間帯に追加点をあげます。

 後半8分、相手ゴール前でこぼれ球を拾った山岸選手が前田選手にスルーパス。これを落ち着いて、相手GKの股を抜いたシュートで決めて、またまた良い時間帯に追加点をあげました。

3点差がついたためでしょうか、ここから日本代表の足がやや止まり、エジプトが反撃に出てきます。

ペナルティエリアのすぐ前からエジプトのFK。
これが相手選手の体にあたってコースが変わり、ゴール。

エジプトが1点返します。

この後のエジプトの反撃をしのいだ日本は、23分、サイドチェンジのような形になったボールを加地選手が巧みなトラップで受けて相手のマークを外し、これを冷静にゴールに流し込んで、トドメの4点目を決めました。

再び3点差がついたことで、日本がスローダウンしてしまいますが、うまく時間を使ってそのままタイムアップ。

日本が、アジア・アフリカ統一王者の座を獲得しました。

 それでは試合内容をチェックしていきますが、収穫はなんと言っても大久保・前田のゴールでしょう。

特にジーコジャパン時代からずっと期待されてきた大久保ですが、この試合でようやく代表初ゴールをあげると、すぐ追加点もあげて一気に両目が開きました。まさにゴール開眼です。

1点目の良くコントロールされたミドルシュートも素晴らしかったですし、2点目のヘッドは、相手DFのマークのギャップにうまく入り込んでボールを地面に叩きつける、お手本となるようなシュートでした。

大久保は現在の代表にはあまりいないタイプのFWなので、代表戦でゴールが計算できるようになれば大きいと思います。

私が期待していた前田も1ゴールをあげ、大久保とあわせて代表のFW陣の層が厚くなりました。これは大きな収穫でした。

 チーム組織での攻撃面でも、まずまずボールが回って、攻撃がうまく機能したと思います。

要所における遠藤の精度の高いクロスも目を引きました。

 この試合、攻撃面であまり問題点は見られませんでしたが、あえて言えば、ラストパスやそのひとつ前あたりのパスがやや雑になったところがありました。

パスが雑になってしまった原因は、それがスペースに出したパスなのか、足元に出したパスなのかが中途半端になってしまったことで、そこから相手にボールを簡単に奪われて、ややゲームの流れを悪くしていました。

 攻撃面で最後に指摘すべきこととして、この試合、「シュートやクロスで勝負する、その勝負から逃げない」という姿勢がうかがえました。

一見、アジアカップ以来の日本代表の課題が解消されたかに見えますが、そもそもこの大会は、日本代表として失うものはありません。

W杯アジア予選に突入したら、リスクをとるべきところでとることから逃げ、シュートやクロスを逃げてしまうアジアカップの日本代表に戻ってしまうのでは何の意味もありません。

そのあたりは、要注意だと思います。

 守備面でもプレスが良くかかって、たいした問題点はあらわれていませんでしたが、あえて指摘すれば、3点差がつくたびにチーム全体がスローダウンして、エジプトの反撃を許してしまったことと、立ち上がり直後に、駒野選手のマークのずれからエジプトの選手にきわどいヘッドを許してしまったことが修正点としてあげられるでしょう。

こうしたことは、集中力の問題なので、次の試合までには修正しておきたいところです。

 攻守全体としては、相手とのからみもあると思いますが、ややトップからバックラインまでが間延びしているように見えました。

スイス戦では、かなりコンパクトにやれていたので、それを忘れないようにすれば、攻守両面にわたってもっと楽になると思います。

 この試合をトータルで見れば、やるべきことがかなり出来ていました。

ただ、エジプトとワールドカップで同じ組になって勝てないようでは、グループリーグ突破はかなり難しいと言わざるを得ません。

日本代表には、もっと高みを目指してほしいと思います。


 これで今年のフル代表のスケジュールは終了で、確か来年2月まで試合は無いはずです。

ブログの更新も来年2月まで無しというわけにもいかないので、不定期で何かやりたいと思っています。


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  2007.10.17 大阪・長居スタジアム


  日本  4  -  1  エジプト


'21 大久保       '58 ファドル
'42 大久保
'53 前田
'68 加地


 GK 川口       GK エルモンセフ

 DF 駒野       DF ファタフ
   阿部         サイド
   加地         エルメハマディ
   中澤         モアワド

 MF 遠藤       MF アブドラボ
  (藤本 73)      ソリマン
   山岸         
  (橋本 73)    FW アブデルラフマン
   鈴木        (マシュール 52)
  (今野 73)      ハッサン
   中村憲       (ガメル 46)
              ファドル
 FW 大久保        ザキ
   前田        (アヘド 79)




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