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■退屈な3位決定戦(その2)

前回のつづき

 メンタル面について言えば、準決勝が終わってから、首をかしげたくなるようなことがたくさんありました。

日本代表選手やマスコミから、「決勝は韓国とやりたかった」「伝統の一戦だから絶対に負けられない試合」「韓国は日本の永遠のライバル」と言った声が、一斉に上がったことです。

前述のように、今大会の韓国がファイナリストとしてふさわしい試合をしていたか疑問です。

「近年の、オランダ流の組織サッカーを取り入れた韓国に対し、オシム監督がもたらした日本の組織サッカーが、どう対抗するか、どれだけ勝負できるのか」

この試合で私が期待したものは、まさにこれでしたが、この試合は双方アイデアもなく、お互いが単純にロングボールを放り込み合う、退屈な展開。

韓国は、タテへ速いロングボールを入れて、ラッシュした身体能力の高いFWに競わせるという、伝統のサッカーへと先祖帰りしつつあるように見えました。

オーストラリアを3-1で破ったイラクと、日本を3-2で破ったサウジの方が、少なくとも私には、ファイナリストとしての資格があるように思えますし、現実にそうなりました。

相手の実力・試合内容も見ずに、日本サッカー界が、韓国を”ブランド”として崇拝するのはもうやめるべきです。

 あそことやりたい、どこどことはやりたくない、というのは、どっちにしろコンプレックスの一種ではないでしょうか。

残念ながら日本サッカー界に、南米と韓国へのコンプレックスがあるのは否定できないと思います。

これまでJリーグに来た外国人選手がどことどこから来たのか見れば、一目瞭然です。

二つの国に圧倒的に片寄っているのです。

Jリーグ歴代外国人の国籍

1位 ブラジル 372人
2位 韓国   39人
3位 アルゼンチン 26人



ですが、なんでこんな平凡な選手を高いカネ払ってよんだのか、サテライトの若手に何でチャンスを与えてやらないのか、という選手も少なくありません。

南米と韓国が”ブランド”になってしまっているのではないでしょうか。

日本代表が、ブラジル・アルゼンチンはもちろんのこと、南米諸国との対戦で成績が芳しくないというのは良く知られています。

その原因は、相手が強いということのほかに、日本のサッカー選手の多くがマラドーナやジーコ、ソクラテスなど南米のサッカー選手にあこがれて、サッカーをはじめたからではないかと思うのですが、

それによって日本の選手たちが南米チームをリスペクト(尊敬)しすぎて、試合をやる前から0-3で負けたような気持ちになっているように思えます。

日本とブラジルやアルゼンチンとの試合を見ていると、一点でも取られたら「絶対に同点に追いついてやる」という気迫よりも、「今日はもうだめだ」という雰囲気がありありとうかがえるのです。それからズルズルと失点しまうのがパターン化しています。

これはコンプレックスの一種だと思います。

2002年W杯でも、強豪と当たらなかったのでW杯の気分が出なかったといった選手がいたように記憶しています。 W杯の組み分け抽選がはじまる直前のサッカー番組でも、「ブラジルとやりたい、どこどこと日本が戦うところを見たい」という声が盛んにあがります。

しかし、2002年当時のトルコやベルギーだって充分強豪だったと思います。
それらのチームにホームで勝てなくて、どうしてブラジルやアルゼンチンといった強豪との挑戦権が与えられるのでしょうか。

W杯に出る上での戦略目標は一つでも多く勝って、決勝Tへ進出して一つでも多く上を目指すということです。

その戦略目標が達成され、決勝Tを勝ち進んで行けば、嫌でも強豪に当たるようになっています。


日本の場合、一つでも多く勝つという、W杯に出る上での戦略目標よりも、どこどことやりたいという本来なら優先順位が低いことが、プライオリティの最上位に来てしまう瞬間があるのではないでしょうか。

日本人は伝統的に、今、一番大切な利益はなにかを見抜き、戦略目標を立ててそれに集中するということが下手だと思います。それもマリーシアが足りないということの一種です。

どこどことやりたいということに注意を奪われて、目の前の敵を確実に倒す、ひたむきに優勝を目指すということがおろそかになっている瞬間があるのではないでしょうか。

 今回のアジアカップで言えば、「決勝で韓国とやりたい」というプライオリティが低いというか、本来どうでも良いことが、選手・マスコミを含む、日本サッカー界全体の最上位の戦略目標になってしまった瞬間があったのではないでしょうか。

準決勝の第一試合で韓国が負けるのを見た瞬間、日本代表選手や記者たちの心の中に、「韓国が負けてホッとしたというか、気が抜けたというか。これで準決勝・決勝と日本がいただきだ」という危うい心理が芽生えていたことは無かったでしょうか。

目の前の強敵・サウジへの注意がおろそかになって、油断していたことは無かったでしょうか。

もしこれらのことが事実であったのならば、私は怒ります。

メンタルの持ち方としては最悪で、まったくプロフェッショナルではないと思います。

 TVや新聞は視聴率を上げ、販売部数をあげなくてはならないので、「日韓戦は伝統の一戦だから絶対に負けられない試合」「韓国は日本の永遠のライバル」と、これからも視聴者・読者をあおることでしょう。

日本サッカー界のおじさん・おじいさん世代は、韓国に本当に良く負けたので、大変なコンプレックスを持っています。

しかし、日本サッカーがプロ化してからは、日韓戦の成績はほぼイーブンのはずです。他の中東諸国との成績と同じように。

だから日本の若い世代が、おじいさん世代のコンプレックスにお付き合いして、それをひきずる必要性はまったく無いのです。

相手の実力・試合内容も見ずに、韓国を「永遠の日本のライバル」という”ブランド”として崇拝するのはもうやめにしませんか。

それよりも、日本サッカーが到達すべき目標をもっと高く持つべきではないでしょうか。

韓国戦へのモチベーションが健全な闘争心へとつながるのではなくて、相手が実力以上の存在に見えてしまって、自分を過緊張に追い込んで本来の力が発揮できなくなったり、最重要の戦略目標に集中できていないといった、きわめて不健全なものになってしまっているような気がします。

これは韓国にも言えることで、彼らにとっても日本代表が大変なコンプレックスとなっていることがわかります。

数年前の韓国代表のような、もっとレベルの高い相手との試合で内容がともなった勝負ができたというなら、いくらでも評価する記事を書きますが、この試合のようなレベルで「さすがは伝統の一戦。白熱の好試合だ」とか言いながら、勝った負けたと大騒ぎするのであれば、根源的な疑問を感じてしまいます。

 アジアサッカー連盟が計画した大会日程や移動のムチャクチャさを考えれば、酷な評価かもしれませんが、3位決定戦は、両チームとも試合内容にみるべきものがなく、攻撃もアイデアに欠け、偶然性に頼った、非常に退屈なものになってしまいました。

「バイタルエリアで、シュートして勝負から逃げない」という日本代表の課題も、とうとう解決されませんでした。

まったく残念です。

 最後に一点だけ指摘すれば、オシム監督の用兵にちょっと疑問が残ります。

何か考えがあってのことでしょうが、カタール戦で機能しなかったワントップをなぜこの試合で再び採用したのでしょうか?

やはりこの試合もワントップが機能したとは言いがたいですし、シュートが少なくなるというシステムの弊害がまたしても出てしまったように思います。

山岸選手にチャンスを与えたいのであれば、中村俊・中村憲・遠藤選手の誰か一人を外すべきだったと思います。矢野選手の投入も遅すぎたのではないでしょうか。

 次回以降、不定期連載で、アジアカップ全体の総括をやろうと思っております。


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 2007.7.28 ジャカバリン・スタディオン(パレンバン)

 
  日本  0  -  0  韓国
        5 PK 6


 GK 川口     GK  イ・ウンジェ

 DF 中澤     DF キム・ジンギュ
   加地       キム・チウ
   駒野       オ・ボムソク
            カン・ミンス
 MF 阿部
   鈴木     MF キム・ドヒョン
   遠藤      (キム・チゴン 66)
   中村憲      キム・ジョンウ
  (羽生 72)    オ・ジャンウン
   山岸      (イ・ホ 86)
  (佐藤 78)
   中村俊    FW チョ・ジェジン
            イ・チョンス
 FW 高原       ヨム・ギフン
  (矢野 115)   (イ・グンホ 40) 



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