■2017年08月

■オーストラリア戦・サウジ戦に臨む日本代表メンバー発表

 31日に埼玉で開催されるオーストラリア戦と、9月5日にジッダで開催されるサウジ戦に召集された、日本代表メンバーが発表されました。

以下のとおりです。


GK 川島 永嗣 (メス:フランス)
   東口 順昭 (G大阪)
   中村 航輔 (柏)

DF 吉田 麻也 (サウサンプトン:イングランド)
   昌子  源 (鹿島)
   酒井 宏樹 (マルセイユ:フランス)
   長友 佑都 (インテルミラノ:イタリア)
   酒井 高徳 (ハンブルガーSV:ドイツ)
   三浦 弦太 (G大阪)
   植田 直通 (鹿島)
   槙野 智章 (浦和)

MF 香川 真司 (ドルトムント:ドイツ)
   山口  蛍 (C大阪)
   長谷部 誠 (フランクフルト:ドイツ)
   井手口 陽介(G大阪)
   小林 祐希 (ヘーレンフェーン:オランダ)
   髙萩 洋次郎(F東京)
   柴崎  岳 (ヘタフェ:スペイン)

FW 大迫 勇也 (ケルン:ドイツ)
   久保 裕也 (ヘント:ベルギー)
   原口 元気 (ヘルタベルリン:ドイツ)
   本田 圭佑 (パチューカ:メキシコ)
   岡崎 慎司 (レスター:イングランド)
   乾  貴士 (エイバル:スペイン)
   武藤 嘉紀 (マインツ:ドイツ)
   浅野 拓磨 (シュツットガルト:ドイツ)
   杉本 健勇 (C大阪)


27人招集されましたが、W杯予選でベンチ入りできるのは23人です。

大迫・香川・長谷部選手らケガ明けの選手が少なくないので、実戦でプレー可能か合宿中にギリギリまで見極めたいということなのでしょう。

特に大迫選手が予選に間に合うのか気になるところです。

また、マインツの武藤選手やヘタフェの柴崎選手、ヘーレンフェーンの小林選手、鹿島の植田選手が久しぶりに呼ばれました。セレッソの杉本選手はうれしい初招集です。

 今度のオーストラリア戦をどう戦うべきかについては前回エントリーで述べた通りです。

オーストラリアの立場で考えてみると、最終戦は勝ち点3が計算できるタイとホームで戦えるので、日本戦は引き分けでも十分と言えます。

しかし、始めから引き分け狙いの消極的なプレーが、思わぬ結果を招く可能性もありますので、相手は守りを固めてカウンター狙いで来ると決めつけるのは危険です。

日本代表は、相手が積極的に攻めに出てくることも含め、あらゆるシナリオを想定して試合に臨まなければなりません。

日本の戦い方で注意すべきは前回記事で指摘したように、次の2点。


(1)攻撃ではロングボールをひたすら放り込む単調な攻撃はしない

(2)先制しても、その1点を最後まで守り切ろうとせず、相手の攻撃を我慢するところは我慢して、積極的に追加点を狙いに行く


(1)については、自分たちのストロングポイントを生かすため、ボール保持者を適切にサポートしながらパスで攻撃を組み立てて、ゴールチャンスを増やすなど、攻撃でも守備でも11人が協力してプレーすることです。

サッカーは個人種目ではなく、チームスポーツなんですから。

(2)については、「大事な試合だから失敗したくない」という気持ちが強くなりすぎ、メンタル面で守りに入って、消極的で弱気なプレーは絶対にしないことが極めて重要です。

もし上手く先制ゴールがゲットできても、そのリードを失いたくないから、失点のリスクが高くなる攻撃は控えて、その1点を最後まで守り切ろうとするのではなく、攻撃でも守備でも「攻めの気持ち」を持って闘い、同点に追いつきたい相手の攻撃を受けても、相手が好き勝手にプレーできないように、ボールを奪い返すためにプレスをかけ続け、マイボールになったら追加点を狙って積極的に攻撃するべきです。

仮に先制したのに同点に追いつかれてしまったり、逆に相手に先制ゴールを奪われたりした場合でも決してパニックにならず、イレブンで声を掛け合い、ゴールを奪い返すために冷静に攻め直すこと。

試合前に選手全員で、相手に追いつかれたり先制点を奪われたりしたシーンを想像しながら、もしそうなった場合に自分達がすべきことは何か、あらかじめ準備しておくようなイメージトレーニングをしておくと良いかもしれません。

 選手起用に関しては、過去の実績や経験は未来の成功を必ず約束してくれるものではないので、合宿中に最も優れたプレーをしていた選手を使って欲しいです。

ここでヘントでプレーする久保選手の「取扱い説明書」を書いておきます。

昨年11月にホームでやったサウジ戦や6月のイラクとのアウェー戦でもそうだったように、久保選手は試合中に負傷して満足にボールを蹴ったり走ったりできなくなっても、決して自分からベンチに交代を要求することはありません。

もし私が監督なら、「満足に動けないのに自分のケガをベンチに正直に申告しないことで、実質10人で戦わなければならないチームにものすごい迷惑をかけているのがわからないのか」と注意したうえで、「もし次に同じことやったら、レギュラーポジションを剥奪する」と申し渡しておき、試合中も彼がケガをしていないかどうか特に注意深く観察するようにします。

 さらに今週末に欧州各国リーグの試合を戦って帰国する海外組の時差ボケ対策も重要となりますが、クラブで代表戦前最後の試合をプレーした当日からスタートしてする数日前から、毎日2時間づつ就寝時間・起床時間を早くするようにしたり(普段23時就寝・翌朝7時起床なら21時就寝・翌朝5時起床、さらに翌日に就寝・起床時間を2時間づつ早める)、日本行きの飛行機に乗った瞬間に自分の時計を日本時間に合わせ、日本時間の夜・昼に合わせて生活すれば、時差ボケの影響が軽くなるかもしれないので、自分に合った体に無理のない方法を試してみてはいかがでしょうか。

 ハリルホジッチ監督は、日本が過去にW杯予選でオーストラリアに勝った経験がないことをしきりに気にしているようですが、過去のデータはあくまでも過去のものであり、そんなつまらないことを気にしても意味がありません。

2007年アジアカップからオーストラリアはアジアサッカー連盟に加入したわけですが、日本もオーストラリアも過去とまったく同じメンバーで31日の試合を戦うわけではないのです。

自分たちの普段どおりの実力を100%発揮できるように、勇気をもち攻守にわたって積極的なプレーを90分間やり続けることだけに専念すれば、おのずから望む結果はついてくると思います。

そうなることを希望しつつ、日本代表を応援しています。



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一対一の勝ち方

フィジカルコンタクトに勝つためのスキル

ポストプレーヤーへの対処法

コンパクトな守備ブロックからのゾーンディフェンスのやり方

パスサッカーの基本(その1)

パスサッカーの基本(その2)

より高度なパスサッカー(その1)

より高度なパスサッカー(その2)

より高度なパスサッカー(その3)

良いカウンターアタックとは


  

■オーストラリア戦をどう戦うべきか?(その2)


 前回は、31日に迫ってきたオーストラリアとの試合に向け、どういった基準で代表選手を選ぶべきかについて述べましたが、今回は、日本代表はどのような戦術で重要な一戦を闘うべきなのかということについて、考えてみたいと思います。

日本は、ロシアW杯アジア3次予選をあと2試合残した段階で、2位に勝ち点差1をつけてグループBの首位に立ってはいるものの、格下のイラクやUAEに取りこぼしているので、オーストラリアやサウジとの直接対決を控え、決して予断を許さない状況です。

6月にテヘランで行われたイラク戦は試合内容が最低で、それが勝ち点2を失うという悪い結果につながってしまいました。

これまで何度も指摘してきましたが、試合内容(=サッカーの基本)を犠牲にすれば、良い結果がついてくるみたいなことを言う日本人選手が多い気がしますが、それは誤りだということが、このイラク戦でも再証明されることになりました。

イラク戦で思うような結果がついてこなかった原因は主に2つです。

(1)単調な攻撃・単調な試合運び

(2)先制点をあげたあと、同点に追いつかれることを極度に恐れ、その1点を最後まで守り切ろうとする消極的で弱気な監督・選手たちのメンタル


(1)について言えば、当研究所が「タテポンサッカー」と呼んでいる、バックから前線のFWへ向け、ひたすら浮き球のロングボールを放り込むハリルジャパンの単調な攻撃が、すべての元凶といっても過言ではありません。

この試合も、キックオフ直後からボール保持者をサポートしながらグラウンダーのショートパスで攻撃を組み立てていたときは内容は良かったのです。実際、前半8分に大迫選手の先制ゴールという形で結果にもつながりました。

ところが先制したあと、バックから大迫選手ら前線のFWへ向け、ひたすら浮き球のロングボールを放り込むタテポンサッカーを突如はじめるようになると、まったく攻撃が機能しなくなってしまいました。

今年3月に敵地アルアインでやったUAE戦では機能した大迫選手のポストプレーですが、その後アジア内でしっかり研究されたようで、6月に東京でやったシリアとのテストマッチもこのイラク戦でも、ロングボールを前線で収めようとする大迫選手が2~3人の相手にあっという間に囲まれてボールをロスト、たちまち日本は相手ゴールに向かってボールを運ぶことができなくなります。

それどころか、相手から波状攻撃を浴びても、日本はチームとしてボールをキープできないので、相手を自陣に押し戻して反撃することができなくなり、防戦一方の守備陣が我慢しきれなくなってとうとう失点、大切な勝ち点2を失ってしまったというのが、前回のイラク戦だったのです。

その試合の直前にアップした「イラク戦をどう戦うべきか?」の記事において、

「今度のイラク戦は「ピッチの状態が悪いから浮き球のロングボールを使った攻撃が多くなりそうだ」とハリル監督は言っていますね。(中略)しかしそれではシュートチャンスをほとんどつくれず、あと数秒で致命的な引き分けに終わりそうだったホームのイラク戦と同じ失敗を繰り返しかねません」


このように予言しておきましたが、まさにその通りの悪い結果に終わりました。


(当ブログ過去記事・イラク戦をどう戦うべきか?


ホームでのイラク戦直後に「やはりW杯の予選は、試合内容が悪くても結果が大事」などと、したり顔で言う解説者がいましたが、「悪い内容の試合」をやれば「良い試合結果」がもたらされるではなく「悪い結果」を引き寄せてしまう確率の方が高いのであって、「内容の悪い試合」にもかかわらず「良い結果」が得られる奇跡を毎回アテにしてサッカーをすることほど愚かなことはないというのが、アウェーのイラク戦で日本代表が学んだ教訓です。

ハリルジャパンがタテポンサッカーをやるときに、ボールを相手ゴール前まで運ぶ唯一の手段が大迫選手のポストプレーだったわけですが、彼が足首を痛めていつ完全復活できるか不透明な状況です。

今度のオーストラリア戦は、ロングボールを放り込むバックとそれを受けるFWしかプレーしていない単調なタテポンサッカーをひたすらやるのはやめて、日本人選手がもともと持っているストロングポイントを生かすために、中盤でボールを適切な時間(2秒以内)キープできる選手を置き、味方のボールホルダーを周囲の選手がサポートしながらショートパス中心に攻撃を組み立てていく時間帯もつくるべきです。

H&A両方のイラク戦やアウェーのオーストラリア戦では、そういう攻撃で先制ゴールをあげるという良い結果が得られているわけですから。

ピッチ内にはボールは1個しかありませんから、こちらがボールを持っていれば相手に攻撃されて失点することもありません。

せっかくボールを奪い返したのに、前へ向かってロングボールを蹴りこみ、すぐにボールを相手にプレゼントしてしまうから、防戦一方になって最後には追いつかれてしまうのです。

 前回イラク戦で良い結果が得られなかった2つめの原因は、「先制点をあげたあと、同点に追いつかれることを極度に恐れ、その1点を最後まで守り切ろうとする消極的で弱気な監督・選手たちのメンタル」です。

前半8分に大迫選手のゴールで先制したとたん、ハリルジャパンは自陣深くに引いて、その1点を最後まで守り切ろうとする消極的なサッカーをやっていました。

たぶん中盤でパスをカットされて失点したくないという思いが強すぎることが、(1)で述べた単調なタテポンサッカーをひたすらやってしまう原因にもなっているのでしょうが、それこそが試合に勝ち切れない原因だということは前述したとおりです。

こちらが先制すれば相手は早く同点に追いつきたいですから、攻められる時間帯ができるのはしょうがないとしても、いつかは相手も攻め疲れて攻勢が止まる時間帯がやってきますから、そこでもう一度バックラインを押し上げて厚みのある攻撃をすれば、たとえ追加点が取れなくても相手を守備に奔走させることで、勝利という結果で試合を終わらせることができるはずです。

ボールはピッチ内に1個しかないんですから。

それを「大事な試合だから、先制したらその1点を最後まで守り切ろう」という発想しかチームにないので、先制したあとは防戦一方となり、最後には相手に追いつかれてしまうのです。

スポーツもビジネスも人間の一生もすべてそうですが、リスクを徹底的に避けることほど、失敗するリスクが高いことはないのです。

ホームのイラク戦やアウェーのオーストラリア戦で、こちらが先制したあと「自陣に引いてタテポンサッカーをやれ」という指示を出したのは、ハリルホジッチ監督だったという報道を目にしましたが、それが原因で日本代表のサッカーがさらに弱気で消極的なものになってしまっています。

日本サッカーが世界トップレベルの国々と大きな差をつけられている分野の一つが、選手のメンタル面における弱気で消極的なところです。

実際、日本代表は大事な試合であればあるほど、「大事な試合で失敗したくない」という弱気で消極的なメンタルが選手のプレーに大きな影響を与え、チームを悪い結果に導いてきました。

2006年W杯の初戦は、やはりオーストラリアが相手でしたが、GKシュウォーツァーがハイボールの目測を誤り、ラッキーな形で日本が先制すると、その1点を守り切ろうとするあまり、ひたすら相手の攻撃を受けてしまい、とうとう試合終了間際にセットプレーから同点に追いつかれてしまうと、まるでW杯敗退が決まったかのように選手たちのメンタルが完全に崩壊、ぼう然と立ちつくしている間にさらに2ゴールを浴び、1-3という大差で敗れたことが最後まで尾を引いてしまいました。

日本人選手は昔から逆境に弱いというか、異常に打たれ弱いところがあって、たとえ同点に追いつかれても、「攻め直してもう一度リードすればいい」とか「このまま勝ち点1で終わってもまだ勝機はある」と開き直って、最悪でも引き分けでゲームを終わらせることができていれば、ドイツW杯の結果も違ったものになっていた可能性があります。

2014年ブラジルW杯の初戦も、ドイツ大会のデジャブを見ているかのようなゲームでした。

パスサッカーで相手を攻め、コートジボアールから先制点を取ったところまでは良かったのです。

ところが「大事な初戦だから」ということで、日本の選手のプレーがとたんに消極的になり、パスをカットされて失点することを恐れているのか、横パス・バックパスばかりが増えて攻めの形がまったくつくれなくなり、守備はドリブルで抜かれることを恐れ、相手のボール保持者が前進してもズルズルと日本の選手は後退するばかり、プレスがかからなければ、このレベルの相手であれば精度の高いクロスが飛んでくるのは当たり前。

後半19分にボニーに同点ゴールを食らうと、8年前のW杯と同様に日本人選手のメンタルが崩壊し、たった2分後にジェルビーニョにゴールを奪われて逆転負けという、ドイツ大会の初戦と非常によく似た展開で敗れたのです。

ザックジャパンがブラジルで敗退したのは、パスサッカー(ポゼッションサッカー)そのもののクオリティが低かったことや、キャンプ地選定と選手のコンディション調整の失敗など複数の原因が考えられますが、その中でも「選手たちの弱気で消極的なプレー」が最大の原因であると、当研究所は繰り返し指摘してきました。

もしパスサッカーをやったことが100%間違いだったというのであれば、パスサッカーでコートジボアールから先制点をあげたことも間違いだったということになりますし、続くギリシャ戦はどうしても勝たなければ日本のグループリーグ突破の確率が限りなく小さくなってしまうという状況だったわけで、退場者を出して守りを固めるギリシャに対し、日本は自分たちでボールをポゼッションして相手を攻め、ゴールを奪わなければならなかったのです。

相手が前へ出てこないのに「守ってカウンター」というサッカーをやっていたら、0-0まま90分が過ぎてしまうだけで、それでもカウンタサッカーをやれというのでしょうか。

ブラジルW杯以後、日本サッカー界で「ザックジャパンが負けたのはポゼッションサッカーが原因だ」という「ポゼッションサッカー悪玉論」が盛んに主張されましたが、その裏返しとして「カウンターサッカーをやれば勝てるんだ」という人達が激増します。

しかし、守ってカウンターという戦術で挑んだ手倉森ジャパンがリオ五輪で敗退したという事実から目をそむけている人が多く、ほとんど無かったことにされてしまっています。

手倉森ジャパンがリオ五輪で敗退したのも、ザックジャパンと同じで、選手たちの弱気で消極的なプレーが最大の原因であると考えています。

「初戦が一番大事だから失敗したくない」という思いが強すぎて、慎重に相手の出方をうかがっているうちに、最初から積極果敢に攻めてきたナイジェリアに先制パンチを食らい、その後も試合の雰囲気に飲まれてしまったようにイージーミスから失点を重ね、続くコロンビア戦でも、A代表の経験を持つベテランが信じられないミスを連発して勝ち切れず、結局グループリーグ敗退に終わりました。

実はリオ五輪アジア予選の初戦も先制ゴールをゲットしたあと、選手たちが同点に追いつかれることに極度にビビッてしまい、北朝鮮の猛反撃を受け身でしのぐのが精一杯というゲームをやっていたのです。

もし北朝鮮に1点でも返されていたら、選手たちのメンタルが崩壊して、手倉森ジャパンのリオ五輪出場は無かったかもしれません。


(当ブログ過去記事・手倉森ジャパンのリオ五輪・総括


サッカーというスポーツは、ボールのないところで選手がどんなにプレーをさぼっても反則になることはありません。
だからこそ、11人の選手がどれだけ自信を持って積極的にプレーに関与できるかがチームの勝敗に大きく関わってくるのです。

それはポゼッションサッカーのチームだろうがカウンターサッカーのチームだろうが同じ。

攻守両面で失敗をすることを恐れ、積極的にプレーに参加しようとする選手が少なすぎたことが、ザックジャパン・手倉森ジャパン双方の敗因だったのです。

 それを教訓として31日に行われるオーストラリア戦に話を戻します。

勝てばロシアW杯行きが決まる試合ですが、大事な試合だからといって失敗を恐れ、先制点が取れたからといって、その1点を最後まで守り切ろうとすると、ドローに終わった6月のイラク戦や、ドイツ・ブラジル両W杯の初戦と同じ失敗を繰り返す可能性が高くなります。

そうではなくて、11人のプレーヤーが90分間「攻めの気持ち」を持ち、積極的にチームの攻撃・守備に参加すること。

もし先制ゴールをあげたあとに相手から反撃を受けても、守備ブロックをつくって相手の攻撃をはね返したり、GKが上手く時間を使って相手に行ってしまった試合の流れを寸断するなどして、そこから再び攻めに転じて追加点を狙い続けるべきです。それで2点差3点差をつけて勝利できればベスト。

逆に相手に先制されたり同点に追いつかれても、それしきのことでメンタルが崩壊し、棒立ちになって相手が攻撃でやりたい放題するのを見ているのではなくて、イレブンで声を掛け合って、もう一度勇気を奮い立たせ、落ち着いてゴールを奪い返しに行くこと。

こういっては相手に失礼ですけど、そもそもイラクレベルの相手に先制ゴールが取れたからというだけのことでビビッてしまい、その1点を最後まで守り切ろうとイッパイイッパイのサッカーをやっているチームが、ロシアW杯で好成績を残せると思いますか?

ドイツやブラジルがハリルジャパンと同じ状況であればイラクから1点取っても決して満足せず、2点目3点目を狙って攻め続け、早い時間帯に3-0あるいは4-0としてゲームを決定づけていたと思います。

試合終了5分前までに1点リードしている状況でセンターバック2枚を残し、相手陣内に向って全員で総攻撃をかけるのは無謀としても、前半8分で先制したら、失点するリスクを無くすために攻撃はできるだけ避けて、残りの82分をひたすら守り切ろうというハリルジャパンの考え方が弱気すぎるのです。

 日本代表はきたるべきオーストラリア戦をどう戦うべきかについて考えてきましたが、

(1)攻撃ではロングボールをひたすら放り込む単調な攻撃はしない

(2)先制しても、その1点を最後まで守り切ろうとせず、相手の攻撃を我慢するところは我慢して、積極的に追加点を狙いに行く
  
この2点が、極めて重要だと思います。




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■オーストラリア戦をどう戦うべきか?

 今月31日に行われる2018ロシアW杯アジア予選の対オーストラリア戦を日本代表はどう戦うべきか、今回はこれをテーマに述べたいと思います。

ところで、先月12日に日本サッカー協会がオーストラリア戦をテーマとした技術委員会を開催し、「暑さに強い」国内組を重視したメンバーを代表に呼ぶことを示唆したと報じられています。


http://www.sanspo.com/soccer/news/20170712/jpn17071203060001-n2.html


いまさら言うまでもありませんが、代表選考の唯一無二の目的は「チームを勝たせるため」です。

この場合で言えば、「暑さに強いかどうか」ではなく、「オーストラリアよりも能力が高いかどうか」が重要なのであり、「暑さに強いが、オーストラリアより能力が劣る選手」を集めても、試合に勝てる確率は低くなってしまいます。

6月にイランでやったイラク戦でも、「日本人は相手よりも暑さに強い」というアテが外れて、引き分けに終わっています。

ゲーム前にハリルホジッチ監督が「相手はラマダン(断食月)で日中飲食ができない。試合の後半に必ず足が止まるぞ」と、日本代表の選手たちに余計な期待感を持たせていました。

しかし相手の足は最後まで止まらず、逆に気温37℃の酷暑だというのに、バックから前線の大迫選手らにロングボールを盛んに放り込み、ピッチを激しく上下動していた日本の方がへばってしまうという笑えないオチに。

試合前、日本の選手たちはボールをポゼッションして自分たちの体力は温存しつつ、相手を守備に走らせることで消耗させてゲームに勝つという戦術を提案したところ、どんな気候だろうが相手が格下だろうが、ロングボールを前線へ放り込むタテポンサッカーをどうしてもやらせたいハリル監督と意見がまとまらないという記事をどこかで読みましたが、結局、選手たちの意見の方が正しかったことが、試合の内容と結果から証明されてしまいました。

まぁハリル監督は、ロングボールを放り込むキック&ラッシュみたいな古色蒼然とした攻撃戦術しかないのですが。

ついでに指摘しておきますと、対戦相手がイスラム教国の代表チームだからといって、ラマダンで必ず足が止まるとは限りません。

なぜなら、イラクやシリア・イランなどには少数ながらキリスト教徒など別の宗教の信者がいて、そういう人たちは基本的にラマダンと関係ありません。(レバノンに至っては多数派がキリスト教マロン派アラブ人)

ちなみに、6月にテヘランで日本と対戦したイラク代表のセンターバック、レビン・スラカはキリスト教徒のアッシリア人です。

にもかかわらず、相手が全員イスラム教徒と決めつけ、「ラマダンだから相手は必ず足が止まるぞ」などと言って、日本代表の選手たちを、ぬか喜びさせてしまうハリル監督は、いかにもウカツなんですよね。

今度のオーストラリア・サウジとの2連戦に召集するメンバーは、暑さに強いことに越したことはありませんが、基本的に能力の髙さで選んだ方が良いと思います。

で、その国内組の能力についてなんですが、先月行われたJリーグ・ワールドチャレンジに、ドイツのドルトムントとスペインのセビージャが招待されて、テストマッチを含む数試合が実施されました。

両チームともシーズン前で体が出来上がっていない状態だったと思いますし、自分たちに有利なホームですからJリーグ勢には全勝して欲しかったんですが、浦和はドルトムントに2-3で敗れ、セレッソは負けたものの鹿島がセビージャに2-0で勝利という結果に終わりました。

浦和にも代表クラスの選手がいるのですが、エムレ・モルに守備がボロボロにやられ、たとえば海外組に故障が出てロシアW杯でいきなり国内組のバックを使わなければならないという状況を想像したら、少しゾッとしてしまいました。

鹿島は特に後半、パスサッカーで相手の守備を崩してもう少しでゴールという場面をつくり出したりして思ったより内容は良かったのですが、これはあくまでもテストマッチであり割り引いて考える必要があります。もしチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグみたいな公式戦で鹿島と当ったとしたら、まったく別の結果になる可能性もあります。

これは余談ですが、セレッソはGKがまともだったら、もう少しなんとかなったんじゃないでしょうか。

あの程度のシュートを前へこぼすのはプロとしてあり得ませんし、昨年のスペイン代表とのテストマッチでも似たようなミスしてましたよね。PK取られたプレーも、最初に左手でボールにいったのは問題ないとしても、次に右手で相手の足をつかんで倒しPK献上と、セレッソは本当にあの選手よりも上手いGKがいないんですか?

こうしたことを総合的に判断すれば、今度のオーストラリア戦は、暑さに強いからという理由でJリーグ組を中心にスタメンを組むのではなくて、海外組・国内組の区別なく実力本位でメンバーを選ぶべきです。

8月31日の試合直前にしか帰って来られない海外組はどうするかという問題がありますが、欧州各国クラブに対し、日本のロシアW杯出場が決まった時点で選手をクラブへ戻すという約束で、「今回だけの特例」として、オーストラリア戦の1週間前に代表召集された選手が日本へ帰国できるよう、西野技術委員長が欧州各国クラブをまわって説得するというのはどうでしょうか。

その場合、「ロシアW杯で日本人選手が活躍すれば、高額の移籍オファーが来るだろうから、あなた方のクラブの利益にもつながる。もし日本がW杯出場を逃せば、こういうビジネスチャンスは消えてなくなってしまいます」と、クラブ側にも大きなメリットがある事を強調すれば、協力してもらえるんじゃないでしょうか。

予選の最終戦で当たるサウジは、日本戦の前にやるUAE戦を前倒しで実施できるよう協力を取りつけ、サウジの選手が日本より2日多く休めるよう万全の態勢を整えています。

相手を甘く見ているのか、大事なオーストラリア・サウジとの2連戦に向けて、何の努力もしていないのは日本だけです。

昨年のアウェー戦では引き分けていますが、だからといってホームゲームでは問題なくオーストラリアに勝てるだろうと思い込むのは危険です。

あの時よりも、今の日本代表の状態は良くありません。大迫選手が足首を痛めて故障というニュースも飛び込んできました。

日本代表も、海外組がオーストラリア戦の1週間前までに帰国できるよう、最善を尽くすべきです。

つづく



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