■2015年06月

■守備ブロックを崩す攻撃戦術

 先日のシンガポール戦で、相手に引かれるとカウンターサッカーが機能しづらくなることが改めて証明されました。

引いた相手を崩すにはパスサッカー(ポゼッションサッカー)が一つの解決策となりますが、日本代表のパスサッカーはブラジルW杯からアジアカップ2015、そして今回のシンガポール戦とほとんどレベルアップできていません。

ゴール前30mでいかに相手を崩して点を奪うか、それを自分たちの頭で考えプレーで表現するのはフットボーラーにとって最高の喜びであり、それを見て楽しむ側も、選手たちにゴール前30mでの創造性を求めたいところです。

日本人はよく「教え魔」で「教えられたがり魔」だと言われますし、その意味からもこれまであえて控えてきたのですが、次のW杯のための予選はすでにスタートしていますし、時間がもうありません。

そこで今回はやむをえず、守備ブロックをつくって引いた相手をパスサッカーでどう崩せばよいのか、日本代表のために攻撃戦術の集中講座を開きたいと思います。

ヒントにするのはFCバルセロナのそれです。

バルサも、守備を固めた相手と対戦するケースが多いのですが、それでもボカスカ点を取って勝ち続けているわけで、参考になることも多いのです。

メッシやネイマールのような天才たちが超絶個人技で崩しているから参考にならないと思われる方もいるかもしれませんが、もちろんそういうケースは多々あります。

しかし試合を見ていると、バルサは相手の守備ブロックを崩すための戦術パターンをいくつかもっていることがわかりますし、それが極めて有効に機能していることも見逃せません。

図1
悪い例
(クリックで拡大 以下同様)

 上の図は、W杯のギリシャ戦やアジアカップのUAE戦など、日本代表が引いた相手に苦戦するときの典型的なパターンですが、それはバイタルエリアにいる選手全員がゴールに背を向け、足を止めて味方のボールホルダーを見ている状態です。

特にシンガポール戦では、両サイドハーフが相手の4バックとほぼ同じ横幅しかとっておらず、攻撃に幅が欠けています。

4-2-3-1や4-1-2-3は、サイドハーフ(ウイング)がワイドに張り、それを攻めに生かすためのフォーメーションですが、これでは意味がありません。

トップ下の香川選手も相手の最終ラインまであがって一直線となり、しばしば4トップのような形になっていました。これでは攻撃に深さもなくなり、相手を崩してゴールを奪うのは難しくなります。

こうしたシチュエーションではボールを持つ柴崎・長谷部の両ボランチはパスの入れどころがなく、相手バックを背負った岡崎・香川の足元へパスを出してもバックにフィジカル負けしてボールを失うか、無理矢理スルーパスを出して4トップがそれに追いつけないかのどちらかになるケースが非常に多いですね。

図2
幅をつくる

相手の守備ブロックを崩すためには、上の図のようにサイドハーフが攻撃に幅をつくり、まず相手の4バックを横に広げなければなりません。

それでも相手がペナルティエリアの横幅から出てこなければ両サイドにスペースが空きますので、サイドハーフはそこを使って攻めれば良いですし、もし相手4バックがコンパクトな横幅を保ちながらボールサイドへスライドしてきたら、それは逆サイドに大きなスペースができていることを意味しますから、すばやくサイドチェンジして反対サイドから攻めれば良いわけです。

サイドチェンジが直接ゴールにつながらなくても、守備ブロックを左右に振りまわすことで相手を疲れさせることができれば、時間がたつにつれて守備ブロックが間延びしたりプレスが遅れ気味になります。

それがゴールへの助けになるわけで、サイドチェンジのパスはスピードと正確性が重要となります。

図3
深さをつくる

攻撃には深さをつくることも重要です。

上図のように、守備側がラインをそろえることができずジグザグの形にさせられると、ウラヘ抜けるFWをオフサイドにかけることが難しくなり、DFラインは極めて脆弱になります。

そうした状況をつくり出すためには、センターフォワードやサイドハーフがダイアゴナルに相手DFラインのウラヘ走りこんだり、逆に1人が相手バックを引き連れて味方ボールホルダーに寄る一方で、別のプレーヤーがそのスペースを利用して相手のウラヘ走りこむといった連動が必要となります。

バルサの場合、MFのシャビやイニエスタあるいはカットインしたメッシらがバイタルエリアで前を向いてボールをもったタイミングで「ブロック崩しのスイッチ」が一斉に入り、両ウイングやセンターフォワード、あるいはサイドバックがダイアゴナルランで相手DFラインのウラヘ抜け、そこへタイミング良くグラウンダーのスルーパスを出して、ゴールを決めさせます。

これが、バルサが守備ブロックを崩すときの戦術パターンの一つです。

特に、ボールホルダーへ体を向けている相手DFの死角になっているアウトサイドからウラヘ抜け出す両ウイングによるダイアゴナルランの破壊力は絶大です。(図3の右ウイングの動きがそれ)

バルサがグラウンダーのショートパスをつないで攻撃するのは、空中戦を得意としないMFあるいはFWがバイタルエリアでボールをもって前を向くというシチュエーションをつくり出すためといっても過言ではなく、味方がバイタルエリアでボールを持ち前を向いたら3トップを中心にどう動くべきかチーム全体に共通理解があるので動きに迷いが無く、よって連携プレーもスムーズに決まるのだと思います。

これを日本代表に当てはめてみましょう。

図4
良い例


まず相手バックラインの前のバイタルエリアに香川選手が走り込み、柴崎選手からのパスを半身で受けてすばやく前を向きます。

この瞬間一斉に攻撃のスイッチが入り、右サイドからダイアゴナルランした本田選手にグラウンダーでスルーパスを送り、そのままゴール対角線のファーポスト側へシュートしてそれで決まればOK。もし相手GKがセービングでボールを前へこぼしたら、宇佐美選手が詰めます。

あるいは岡崎選手がバックを引き連れながら香川選手に寄って行き、その裏にできたスペースへ向かって左サイドから宇佐美選手がダイアゴナルラン、香川選手はオフサイドに気をつけながらスルーパスを通し、宇佐美選手はファーポスト側へシュート、もし相手GKがさわって前へこぼしたら本田選手が詰めるといった具合です。

このシチュエーションをつくり出したらもうやることは決まっているのですから迷いは禁物

パスの出し手が「自分のパスがカットされてカウンターを浴びたらどうしよう」などとグズグズ迷っていたら、ダイアゴナルランした味方はみんなオフサイドポジションになってしまうか、相手DFにつかれてフリーではなくなってしまいます。

トップ下がバイタルエリアに入ったらフリーでいられる間にボランチは迷わずパスし、そのパスを受けたトップ下は相手のウラヘダイアゴナルランする味方のうち、最適と思われる1人にジャストタイミングでスルーパスを送る決断をしなければなりません。

この戦術が最も破壊力を増すのは、相手のバックが下がりながら守備をせざるをえない状況です。

よって中盤における攻撃の組み立ての段階からテンポよく、ワンタッチ・ツータッチですばやく前方へパスを入れていかなければなりません。足を止めた選手、動きを止めたボールからは良い攻撃は生まれません。

 ここまでは相手守備ブロックを中央から崩す場合ですが、今度はサイドから崩すやり方を見てきましょう。

その前に日本代表のサイド攻撃を分析します。

図5
悪い例2


日本のサイド攻撃は、上図のようにハーフにしろバックにしろサイドをタテに突破してそのまま浮き球のクロスというパターンが非常に多いですね。

そしてFWやトップ下は相手4バックの間に入ってシュートを狙うという形です。というか、ほぼこのワンパターンと言ってよいと思います。

これは決して間違いではありませんが、相手選手を抜きながら正確なクロスをあげ、それを相手DFの間にいる味方にピンポイントで合わせるというのは、難易度が高いプレーです。かなりの程度、偶然にも左右されます。

ワールドクラスのバックが相手でも空中戦に絶対の自信を持つ選手がいるわけでもなく、多くの場合、相手のGKかDFにクリアされることになりますが、柴崎・長谷部の両ボランチがペナルティエリアから遠くにいることが多いので、こぼれ球を詰めることすらできません。

これに対してバルサのサイド攻撃は、グラウンダーのクロスを多用します。 今の日本代表に当てはめてみましょう。

図6
良い例2


図4の、右サイドからダイアゴナルランした本田選手に香川選手のスルーパスが通ったあとの続きだと思ってください。

スルーパスが通ったものの相手DFラインの戻りが速く、ゴールへの角度もなかったので、本田選手(あるいはサイドバックの酒井選手)がシュート狙いからクロスへ切り替えたとします。

サイドを突破されたDF側は、相手ボールホルダーの位置つまりペナルティエリアの中までラインを下げざるを得ません。

すると相手バックラインの前に、一本の道のようなエリアが現れる瞬間があります。これを当研究所は“クロスの道”と呼んでいますが、バルサはこの道の真ん中を狙ってグラウンダーのクロスを通してきます。

それがあらかじめ分かっていてペナの境界線あたりで待っている選手(ここでは香川と柴崎)がクロスボールに向かって走り込み、相手DFが対応する時間を与えないよう、できるだけダイレクトのシュートをゴールの枠内に正確に叩き込む、というのがバルサのサイド攻撃のパターンの一つです。

もし相手がそれを防ぐためにバックラインを押し上げたら、GKとバックラインの間にクロスを通して岡崎あるいは宇佐美選手がプッシュすれば良いわけです。

ここで重要なのはグラウンダーのクロスを使うということで、今シーズンこそスアレスがいますが、メッシやイニエスタ・シャビなど、もともと空中戦が得意ではない選手が多いことがその理由でしょう。これは日本代表にも当てはまります。

グラウンダーであれば、ノートラップで正確なシュートが打ちやすいということもあります。

ちなみにこちらが守備側にまわったら、バックラインの前にすばやくMFが戻り「クロスの道」を消さないといけません。

 大学生チームなどにお願いして、4-4の守備ブロックをつくってベタ引きにしてもらい、これまで述べてきた2つの攻撃パターンを用いて相手を崩す練習をひたすら繰り返すと良いと思います。

高い技術が要求されるのは、オフサイドにならないようダイアゴナルランする味方へ正確なスルーパスを通すコンビネーションの部分と、グラウンダーのクロスボールをダイレクトかつ正確に、ゴール枠内のGKのいないところへ狙ってシュートするところです。

どの選手どのチームでもできる戦術ではありませんが、日本代表クラスの技術を持っていれば可能だと思います。

このように、こういうシチュエーションではこういうやり方で攻めるという戦術上の約束をチーム全体で共有し、それを練習で繰り返して精度を高めていけば、いざ実戦で迷いが出ることもなくなるはずです。

その上で、実際の状況に応じて臨機応変に複数の戦術パターンを使い分けたり、応用したりすれば良いわけです。

 これを見ている人で香川選手と直接コンタクトが取れる人がいるなら、すぐに教えてあげて欲しいのですが、ドルトムントでのプレーを見ていると、彼は図5のように相手ゴール前に近すぎるポジションをとってしまうことが圧倒的に多いですね。

ゴール数が伸び悩んでしまう大きな原因の一つがこれです。

得点から遠ざかりスランプに陥っている選手はゴールがより遠くに見えるのでしょう、ゴールの近くへ近くへと寄っていく習性があるように思います。

しかしゴール前3mの間接FKが案外入らないように、ゴールに近ければ得点の確率が必ずアップするというものではありません。

ゴールに近いということは相手GKにも近いということを意味します。GKも相手FWと一対一になったら距離を縮めてシュートコースを消せと教えられますよね。

実際、香川選手のシュートはどれもGK正面をついてしまい、絶好のクロスボールは彼の背後を通過するだけです。浮き球のクロスを相手DFに競り勝ち、ヘッドでゴールすることが得意な選手でもありません。

彼はドルトムントの最初のシーズンと比べ、ゴールに近すぎるんです。

そうではなくて図6のようなポジショニングを取って、自分がシュートを打つスペースを確保すべきです。

ここに早く気づかなければ、いくらドルトムントでゲームに出ても時間を無駄にするだけになってしまいます。

毎日漫然と試合や練習をこなすのではなくて、現在と過去のプレー映像を見比べながらどうすればゴールできるのか、自分の頭でたえず考えて、研究しつづける努力も欠かせません。

 というわけで、日本代表のパスサッカーをレベルアップさせるために、守備ブロックをつくって引いた相手を崩す場合に用いられる、いくつかの攻撃戦術を見てきました。

ブラジルW杯が惨敗に終わったことで、「パスサッカー(ポゼッションサッカー)のせいで日本は負けた」とか、「パスサッカーはもう終わりだ」といった声がいっせいにあがりました。

しかし、ブラジルでやった日本のサッカーは「パスサッカーのできそこない」であり、特に相手ゴール前30mの攻撃に大きな問題を抱えていて、日本代表はいつもそこで攻撃が行き詰ってしまうということをずっと感じていました。

ブラジルW杯やアジアカップ、先のシンガポール戦は大変残念な結果に終わりましたが、それは日本サッカーのレベルをアップさせるために避けて通れない試練だったのだと思います。

その試練を乗り越えるために、この記事が少しでも役立つことがあれば、当研究所としても嬉しいかぎりです。




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■ブラジルW杯の金縛り状態ふたたび(その2)

 前回のつづき

 選手個々で及第点以上の活躍をした人はいませんでした。

 逆に柴崎選手は、攻撃の基点として前方へ速いパスをどんどん入れていき、チーム全体に良いリズムと流動性を与えるべきでしたが、ボールを受けてから次のプレーを選択するまでの判断が遅すぎで、中盤をゆっくりドリブルしながら4タッチ5タッチしている間に、相手が守備態勢を整えるのに十分な時間を与えてしまい、攻撃面でのブレーキに。

長谷部選手も柴崎選手と同様、中盤でボールを持ちすぎで、チームが相手ゴールに向かってボールを運ぶときの、スピード・ダイナミックさ・迫力を失わせていました。若い柴崎選手を始めチーム全体が過緊張に陥っていることはピッチの中にいて肌身で感じていたはずです。キャプテンとして「失敗を恐れず、勇気をもってチャレンジしよう。後悔しないよう思い切って全力を出し切ろう」とチーム全員に声をかけて欲しかったと思います。

香川選手は前半、岡崎・本田・宇佐美の3選手に吸収される形で相手の4バックと一直線に並び、4トップみたいなポジショニングを取っていましたが、これでは攻撃に深みが生まれません。相手のウラでパスを受けてゴールしたいのはわかりますが、まず相手のセンターバックもしくはボランチの前で半身でパスを受けて前を向き、一度岡崎・本田・宇佐美の誰かにボールを当ててから相手DFのウラヘ抜け出しつつ、リターンパスを受けてシュートするようにしないと相手を崩せません。

宇佐美選手は先輩たちの緊張が伝染したのか、いつもの人を食ったような大胆不敵なプレーが影をひそめ、ボールを失わないことを優先する安全策の方が目立ち、ゴールへの怖さがなくなってしまいました。

本田選手は、相手がゴール前で密集しているにもかかわらず、右サイドからカットインしての中央突破にややこだわりすぎで、日本の攻撃から横幅が失われることでゴールをより難しくしていたように思います。右サイドをタテに突破するためのスピードが加齢とともに落ちてきているから、中へ中へと行くのでしょうか? もしそうでなかったとしても3年後のW杯を見据えるならば、クラブの偉大な先輩ピルロや世界王者ドイツ代表のシュバインシュタイガーみたいに、中盤の底からゲームをつくることでチーム全体をコンダクトすることをそろそろ覚えても良い年齢にさしかかっていると思います。

岡崎選手は、両サイドハーフがあまり幅を取ってくれず、トップ下まで相手4バックと横並びになるような形になって自分が動けるスペースがなく苦しかったと思いますが、相手ゴールに背を向けて棒立ちになり、ボールホルダーを見ているだけでは相手を崩せません。味方がバイタルエリアでボールをもって前を向いたら、相手DFのウラヘダイアゴナル・ランしたり、逆に相手バックを引き連れながら味方のボールホルダーに近づいて行って、仲間のためにスペースをつくってやるとか、パスを引き出す動きに工夫が全然足りません。

酒井選手は焦りがあったのかバタバタしていて、自分の真正面にいる敵にパスしてしまったり、味方からのサイドチェンジをトラップミスして相手ボールにしたり、ロングパスがそのままゴールラインを割ってしまったりと、ボールが足についていない感じでした。

        ☆        ☆        ☆

 W杯アジア2次予選、開幕からのスタートダッシュを決めたい日本代表でしたが、シンガポールに引き分けてしまったのは痛すぎる結果でしたし、試合内容も悪かったですね。

「大事な初戦だから絶対に失敗したくない」という恐れが、選手ひとりひとりを金縛り状態にし、これまで数度の合宿と3つのテストマッチを使って練習してきた攻撃が、まったくできなくなってしまいました。

どのプレーヤーも、自分のところでボールを失ってカウンターを浴びることを極度に心配して、自分より前でフリーになっている味方がいるのに速いパスを入れるのをためらい、ひとりひとりがボールを持ちすぎてしまうことで、日本の攻撃からスピード・ダイナミックさ・相手に与える恐怖感が失われてしまいました。

仮にチーム全体でボールを長時間保持するとしても、1試合で選手1人がボールを持つ平均時間をできるだけ少なく(目安としては2秒以下に)しないと、攻撃に良いリズムが生まれてきません。

後半の半ばをすぎてから、だいぶ硬さが取れてきたと思いますが、あと20分で1ゴールしなければという焦りが、シュートやラストパスの精度をどんどん下げていったように思います。

これがサッカーというもので、アップセット(番狂わせ)と呼ばれる試合が起こるメカニズムはみんなこれです。

失敗を恐れず、まだ十分時間が残されているキックオフから勇気をもってチャレンジし、1試合を通じて全力を出し切ることがいかに大切かがわかります。

 これまで、さも「ブラジルW杯での日本の敗因はポゼッションサッカー」であったかのように主張していたところも含め、ハリルジャパンのカウンターサッカーをもろ手を挙げて絶賛していたマスコミが、シンガポール戦後に一斉に黙りこくってしまったのは面白い現象ですね。

「ポゼッションサッカー悪玉論は間違い(その2)」の記事で、当研究所はこう指摘しました。


「今メディアはハリルジャパンのカウンターサッカーをもろ手を挙げて絶賛していますが、いずれそれが相手に研究されて、日本のカウンターを防ぐために自陣深く引いてスペースを消し、逆カウンターを狙ってくるチームが現れることでしょう。

相手が「強豪の日本からは勝ち点1取れればOK」と判断して前へ出てこなければ、ハリルジャパンが相手をワナにはめるために引いてカウンターのチャンスをうかがっても試合時間がどんどんすぎるだけで、日本は0-0のドローゲームが増えていくだけになると思います。

そういう場合は、守備ブロックをつくって自陣で構えている相手からゴールを奪う戦術が必要になります」



この予言が当たる日が必ず来るとは思っていましたが、ここまで早く来るとは思いませんでした。

シンガポールは守備を固め、特に後半はゴール前でベタ引きとなり、日本はボールを持たされていました。

ならば、効果的なパスサッカー(ポゼッションサッカー)をやって相手の守備ブロックを崩さなければいけなかったのですが、それができずにスコアレスドローとなってしまいました。

これまで何度も言ってきたように、「カウンタサッカーだけ」とか「ポゼッションサッカーだけ」とか、たった一つのことしかできないチームなり選手は、すぐ行き詰ってしまうのです。

 ザックジャパンのブラジルW杯、アギーレジャパンのアジアカップ2015、そして今回のシンガポール戦と、日本がパスサッカーをやるときに、戦術面でほとんど進歩が見られません。

そこで得点力不足に苦しむ日本代表のために、攻撃戦術の集中講座を開きます。

私の仕事が忙しいので、今度の土曜か日曜を目標に記事をアップしたいと思います。

◇    ◇     ◇     ◇     ◇     ◇    ◇

        2015.6.16 埼玉スタジアム2002

        日本  0 - 0 シンガポール



       GK 川島       GK イズワン

       DF 太田       DF ナズルール
          槙野          マドゥ
          吉田          バイハッキ
          酒井宏        (フィルダウス 80)
                       シャイフル
       MF 長谷部
          柴崎       MF ズルファミ
         (原口 71)       ハリス
          宇佐美         ファズルール
         (武藤 78)      (ヤシル 90+)
          香川          シャフィク
         (大迫 61)       ハフィズ
          本田      
                    FW ハイルール.A
       FW 岡崎         (ハイルール.N 85)



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■ブラジルW杯の金縛り状態ふたたび

 2018年ロシアW杯アジア2次予選、日本代表の初戦であるシンガポールとのゲームは、0-0の引き分けに終わりました。

 シンガポール代表は、マレーシアリーグでプレーする選手をベースに国内組をあわせたチーム。

日本がホームでもアウエーでも勝利できる相手、特にこちらのホームでは大差をつけて勝利しなければいけない相手と評価していましたが、引き分けで勝ち点2を失ったのは痛すぎる結果でした。

日本の試合内容も当然のことながら悪かったですね。シンガポールが突然強くなったというわけではなくて、こちらの自滅でした。

        ☆        ☆        ☆

 それでは試合内容を見ていきますが、引き分けという結果に終わった原因は「日本代表がブラジルW杯での金縛り状態に戻ってしまったこと」。

この一言に尽きます。

ハリルジャパンが発足して以降のテストマッチ3試合は、何の迷いもなくワンタッチでタテに速いパスが出せていたのに、この試合はキックオフから日本の選手全員に「大事なゲームで失敗してしまうことへの恐れ」がはっきりとうかがえ、パスがミスになってカウンターを食らうのを怖がり、選手ひとりひとりが金縛りにかかったようにボールを長く持ちすぎていました。

攻めの基点となるべき柴崎・長谷部の両ボランチのところで特にモタモタしていて、彼らが4タッチ・5タッチしているうちに相手は守備ブロックを完全に整えていて、こちらは常に守備態勢が整った相手を攻撃するハメになってしまいました。

前へリズム良くパスが出てこないこともあり、相手守備ブロックの中にいる日本の3トップ+トップ下も金縛りにかかったように足を止め、4人全員が棒立ちで相手の4バックと一直線に並び、味方のボールホルダーを見ているだけというシーンばかりが目立ちます。

これでは相手を崩してゴールできるわけがありません。

長い時間考えてからパス、考えてからパスを繰り返しているので、パスや選手の動きにリズムやスピード・ダイナミックさがまったく欠けていて、相手に次のプレーが読まれていることが多かったです。

サッカーというスポーツで最も重要なことの一つは「良いリズムでプレーすること」であり、自分たちから積極的に、できるだけ少ないタッチ数で速いパスをテンポよく前方へ入れていくことによって「良いリズム」はつくられていくのです。

シンガポールの守備ブロックはコンパクトではあったもののプレスは決して厳しいものではなく、前半は最終ラインを高めに設定していたので、タテに速いパスをどんどん入れていって、相手の4バックが下がりながら守備をしなくてはいけない状況をつくるべきでした。

相手がコンパクトな守備ブロックをつくっているということは、ゴール前中央かつペナルティエリアの横幅の範囲内で密集しているかわりに、両サイドにスペースが空くということを意味するのであり、ピッチ上の選手がそこにいちはやく気づかなければなりません。

速いスピードで両サイドにパスを入れ、相手の守備ブロックがボールサイドへ寄ったら逆サイドへすばやくサイドチェンジすることで相手の守備ブロックを左右に振りまわして疲れさせます。

守備ブロックがボールサイドへ寄るのが遅れたら、広く空いた方のサイドから突破し、できるだけ相手のバックが下がりながら応対せざるをえない状況をつくった上で、ゴール前へクロスを入れて中にいる選手が決めるという攻撃を何度でも繰り返すことが、コンパクトな守備ブロックを崩す攻撃戦術の定石です。

しかし、日本のパススピードがあまりにも遅すぎたので、それができませんでした

この試合、本田・宇佐美の両サイドハーフ(特に本田選手)が、カットインから相手の中央を崩すことにややこだわりすぎたことも、サイド攻撃が機能せず、それと同時に日本の攻撃に幅をつくることで相手の4バックを横に広げ、中央を崩すためのスペースをつくることができなかった原因の一つになったように思います。

ハーフタイムで監督からカツが入ったのでしょう、後半は日本の選手たちから「失敗への恐れ」から来る硬さが少しづつとれていきましたが、テストマッチの時と同じインテンシティでプレーできるようになるまで、試合時間を70分以上ムダにしてしまいました。

ここからは残り時間の少なさが選手ひとりひとりの焦りを生みだし、シュートやラストパスの精度をどんどん下げていきました。

シンガポールよりはるかに強いウズベキスタンやイラクとのテストマッチではできていましたから、日本人選手に能力がないわけではありません。

これはもうサッカーの問題ではなくて心理学の問題です。

負けて痛くもかゆくもないテストマッチではできている攻守両面で高いインテンシティを保ったゲームを、W杯の予選だろうが本大会だろうがキックオフからできなければ意味がないのです。

ブラジルW杯直後の記事でもさんざん書きましたけど、ブラジルW杯の敗因はザックジャパンがポゼッションサッカー(パスサッカー)をやっていたからではありません。

皆さんがこのシンガポール戦で目撃したように、負ければW杯に行けなくなる、W杯の決勝トーナメント進出への道が断たれるという「実際の痛み」を伴う公式戦だと、日本の選手は極度に失敗を恐れ、普段の実力の半分も発揮できなくなってしまうからです。

監督がポゼッションサッカーだろうがタテに速いカウンターサッカーだろうが、どれほど高度な戦術をさずけても、ピッチにいる選手11人が金縛り状態では勝てるわけがありません。

これは男女関係なく日本人全体の民族性のようで、いま女子W杯を戦っているなでしこジャパンにもそうした傾向がみられます。

先日のカメルーン戦後、阪口夢穂選手が「みんなボールを受けるのが怖くなってしまった」と言っていましたが、2-0のリードを奪ってから選手ひとりひとりが自分のところでボールを失ってカウンターを浴びるのを極度に恐れるようになり、パス出しはノロノロ、相手の攻撃にはズルズル下がるばかりで、まるでコートジボアール戦のザックジャパンを見ているかのように、相手の猛攻を受ける一方になってしまいました。

日本人選手が主体となったチームは、W杯の予選にしろ本大会にしろ、アジアカップにしろ、ACLにしろ、公式戦の初戦の成績が低調であるというのは代表・クラブに共通してみられる現象です。

日本代表だと、W杯予選の初戦はもう少しでスコアレスドローという試合ばかりでしたし、本大会の初戦も相手が強いということもありますが、あまり成績が良いとは言えません。

JリーグクラブがACLの序盤で連敗を重ねていくのは、「春の風物詩」となりかけています。

「これからの4年間でやるべきこと」で書きましたけど、「練習の王様」「テストマッチの王者」ではだめなんです。公式戦で普段の実力が存分に発揮できなければ、まったく意味がありません。

1月のアジアカップ2015、UAEとの準々決勝もそうなんですが、この試合のように何十本とシュートを打っても決められないのは、日本人選手にテクニックが無いからではないと思います。

自分の狙ったところに正確にボールを送るという意味では、パスもシュートも本質は変わりません。パスの上手い日本人選手なら本来シュートも上手いはずなんです。

しかしそうではないということは、メンタルの弱さがシュートの時だけキックの精度を下げているとしか考えられません。

日本人サッカー選手にとって最大の弱点は、メンタルの弱さだと思います。

ただ、失敗への恐怖感が強いということは、頭が良いことの裏返しでもあるので、悪いことばかりではありません。

頭が良くて想像力が豊かだと、自分がこういう失敗をするとどれほどひどいことになるのかという未来が見えすぎてしまうので、失敗への恐怖感が、頭の回転がにぶい人よりも強くなりすぎるわけです。

しかしサッカー選手の頭が良くないと、創造性あふれる高度なサッカーはできません。

ですから、日本人選手の頭の良さを保ったまま、メンタルの弱さを克服すべきなのです。

こうなったら日本代表に世界一のメンタルコーチを招聘して、日本の選手ひとりひとりが公式戦で過緊張に陥ることなく、普段通りの実力を発揮できるようになるまで、トレーニングを積むしかありません。

海外でプレーしている選手はなかなか日本に戻ってこれませんから、選手個々でメンタルコーチを雇い、自発的にトレーニングを受けることで強い精神力を養うのも良いでしょう。

じゃあいつからやるか?

たった今からです!!

 選手個々の評価は次回としましょう。



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■日本代表、イラクに大勝(その2)

 前回の続き

 選手個々で特筆すべき活躍だったのは、まず本田選手。彼の先制ゴールでチームを勢いに乗せることができました。オフサイドにならないよう気をつけながらウラヘ抜け出し、追いすがる相手をフィジカルの強さではねのけて確実にゴールを決めてくれました。日本のタテに速い攻撃のつなぎ役としても活躍。

槙野選手は絶妙のポジショニングから2点目をゲット。クロスボールが入ってくる方向から見てファーポスト直前のエリアは、敵味方が競ったボールがこぼれてきやすいところで、あのゴールはポジショニングの勝利でしょう。
それよりも評価すべきなのはセンターバックとして守備で危なっかしいところがなくなってきたところ。「バックの本分は守備」というのをちゃんと理解していたら、ケルンへの移籍も成功していたかもしれません。

岡崎選手もコースがやや甘めでシュートをGKに触られてしまいましたが、3点目となるゴールを良く決めてくれました。前線でボールを収めて、サイドを駆け上がった味方へ上手く散らすプレーにもドイツでの成長がうかがえます。
ところでクラブ(マインツ)のゲームで、せっかく自分が獲得したPKをみんな他人に譲ってしまうのはどうしてでしょうか? どういう理由であれ、どんなにプレッシャーがかかる試合であってもシュートを決める能力を高めるために、攻撃の選手は「ゴールする喜び」から逃げてはいけないと思います。

原口選手は、相手のクリアを拾ってからそのままドリブルでDFをかわしてダメ押しとなる4点目をあげました。浦和時代は独りよがりで効果的でないドリブルも多かったのですが、やはりドイツでの成長の跡が見えます。 ただ、彼と同時に投入された若手選手たちと同様、ゴールばかりに頭がいってパスでイージーなミスがあったのは修正点です。

宇佐美選手は前線で広く動き回り、得意のドリブルからのラストパスで岡崎選手のゴールをナイスアシスト。相手のバック3人に囲まれてもボールを失わない彼のキープ力は素晴らしいです。ACLを見ていても思うのですが、アジアレベルのバックであればドリブルでスルスル抜けていける感じですね。もっとレベルの高い相手にどれくらい通用するか見てみたいです。後半の半ばに差し掛かったあたりでちょっとバテたでしょうか。

柴崎選手は先制ゴールへのアシストを含め、広い視野から好パスを連発。 まだ十分とは言えないものの、中盤でのボール奪取力にも向上が見られます。 相手にロングボールを放り込まれ、味方のバックが下がりながらクリアした時それについて行くのが遅れ、バイタルエリアに広いスペースを空けてしまったところは守備戦術上の修正点です。

 逆に吉田選手は、相手の浮き球のロングパスをクリアするときに少しかぶってしまい、後方へそらしてしまったボールをウラヘ抜け出した相手FWに拾われそうになってピンチになった場面が一度ありました。ボールの落下点を確実に見極め、前へしっかりクリアして欲しいと思います。

長谷部選手も体を張ってプレスをがんばっていたと思いますが柴崎選手と同様、相手のロングボールを味方の4バックが下がりながらクリアした時について行くのが遅れ、バイタルエリアに広いスペースを空けてしまったところは見過ごせない問題です。次の試合までにしっかり修正して欲しいです。

        ☆        ☆        ☆

 W杯予選前の最後のテストとなるイラクとのゲームは、相手がメンバーを落としてきた点は考慮しなければいけませんが、それでも4点差をつけての大勝という結果はとても良かったですし、試合内容もまずまず良かったと思います。

特に前半25分までのゲーム内容はかなり良かったですね。これをなるべく長い時間持続できるようトレーニングに励んで欲しいです。

チーム全体でゴールへの意識が高まっているのは大変良いことなのですが、後半の半ばから投入された若手組は自分のゴールを焦るあまり、ボランチやサイドバックがボールを持ったら、二列目から前の選手全員が相手DFのウラでパスを受ける動きをしてしまい、かえってチームをゴールから遠ざけていました。

これはゴールが絶対に必要だったにもかかわらず、手痛い引き分けを食らってしまったブラジルW杯のギリシャ戦の後半と全く同じパターン。

いくらゴールが評価されるからといって相手ゴール前にずっと張っていて、「俺が決めるからパスを全部よこせ」というのでは逆にマイナス評価です。

特に若手選手はそういう横着なプレーばかりやっていないで、相手バックの前のバイタルエリアを上手く使ってチャンスメークもしっかりやり、あるいはそこから自分の個の能力で相手バックを抜いてゴールを決めるといった苦労を、自ら買ってでもやってほしいですね。

それが本当の意味での個の能力アップにつながるのです。

 次の試合から、いよいよ日本のW杯出場をかけた、厳しい戦いの幕開けです。

日本が入ったグループで最強のライバルはシリアと目されますが、シリアは日本以外の対戦を全勝で来ると予想されます。

シンガポールに勝つのはMUSTとしても、できるだけ大量点差をつけて得失点差争いでも優位に立っておきたいところ。

このようなことを頭の片隅にとどめておくとしても、一番重要なのは、いかなる状況におかれても「自分たちが今やるべきこと」に集中し、それを選手ひとりひとりがプレーで表現することです。

◇    ◇     ◇     ◇     ◇     ◇    ◇

        2015.6.11 日産スタジアム(横浜)

        日本  4 - 0 イラク

     本田  5'
     槙野  9'
     岡崎  32'
     原口  84'


      GK 川島       GK ジャラル

      DF 長友       DF サマル
         槙野         (サミハ 46) 
         吉田          サラーム
         酒井宏        リビン
                      ドゥルガム
      MF 長谷部       (バハジャト 88)
        (谷口 76)
         柴崎       MF アブドルアミール
        (山口 85)       サイフ
         宇佐美        (フサイン 70)
        (武藤 66)       アハマド
         香川          ジャスティン
        (原口 66)      (ヤシル 55)
         本田          フマム
        (永井 66)
                   FW アムジャード
      FW 岡崎         (マルワン 72)
        (大迫 73)  



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■日本代表、イラクに大勝

 W杯アジア予選の開幕を直前ひかえる日本代表は、最後のテストマッチとなるイラク戦に臨み、4-0と大勝をおさめました。

対戦相手のイラクですが、国内組をベースにイングランド・スウェーデン・アメリカ等でプレーする海外組をあわせたチームで、今年1月のアジアカップ2015では日本を上回る4位に入ったものの戦力的にはこちらの方が上。日本のホームでこちらの勝利、アウェーで引き分け程度の実力差と評価していました。

ただ、今回来日したメンバーを見るとアジアカップを戦った主力選手が何人か欠けており、4点差をつけての勝利という結果はとても良かったものの、日本相手にメンバーを落とすとどうなるかという意味では当然の結果とも言えました。

日本の試合内容もまずまず良かったと思います。

        ☆        ☆        ☆

 今回は、試合内容を攻守一体で見ていきます。

前半25分ぐらいまでは日本の試合内容がとても良かったと思います。

相手のボールホルダーに厳しくプレスをかけ、ボールを奪うと迷うことなく前でフリーになっている味方へつなぎ、グラウンダーのパスを中心に、相手が守備の態勢を整える前にシュートまでもっていくことが数多くできていました。

グラウンダーのショート・ミドルのパスと浮き球のロングパスの配分もちょうど良かったです。

これまでの代表戦でしばしば見られた、ゆっくりドリブルしながらどこへパスを出すかさんざん迷ったあげくのミスパスとか、ゴール前でシュートを打つのをためらい、味方へのパスに逃げてしまうというシーンが皆無だったのはとても良かったですね。

守備のほうは前回のウズベキスタン戦からやり方が変わり、ある程度中盤にスペースが空いてしまうのを覚悟の上でどこまでも人に食らいついていくというよりは、4-4のコンパクトな守備ブロックをつくって相手が使えるスペースを限定しつつ、そこから相手のボールホルダーへ厳しくプレスをかけていく、よりオーソドックスなゾーンディフェンスになりました。

どちらかと言えば、私はこちらの方が好みですし、より効果的なディフェンスができると思います。

今回のテストマッチも、攻守両面においてインテンシティーの高いゲームができていたことは高く評価できますが、これを日本のW杯出場がかかる予選はもちろん、本大会のすべての試合においてもできなければ意味がありませんので、より精度を高めつつ継続していって欲しいです。

 イラクのまずい守備もあったものの、ここまで良い試合内容からあっという間に2点を奪ってみせた日本でしたが、前半25分を過ぎると攻守両面でスローダウン。

イラクに攻め込まれますが、前掛かった相手からボールを奪い返すと、本田・香川・宇佐美選手らがからんだ速攻から最後は岡崎選手がダメ押しの3点目を決めた攻撃の形も素晴らしかったですね。

このゴールで試合の主導権を取り戻すことができました。

後半20分すぎから武藤・原口ら若手選手を続々と投入して以降、組織がバラバラになってしまい、効果的な攻撃ができなくなってしまいましたが、監督にアピールするため味方にパスするよりも自分のゴールが欲しくて欲しくてしょうがない様子で、それがかえってチームをゴールから遠ざけてしまいました。みんなもっと落ち着け!

攻撃面の課題としては、内容の良かった前半25分までの攻撃を、とちゅう中休みの時間をつくっても良いので、できるだけ長い時間継続できるようにすることがあげられます。

守備面の課題も、内容の良かった25分までの守備をどれだけ長い時間持続させられるかです。

前半25分以降だんだんと日本のプレスが弱まっていき、守備ブロックも間延びしていきましたが、ボールを持てるようになったイラクが前線に向かってロングボールを蹴りこんできて、こちらの4バックが下がりながらクリアしたとき、長谷部・柴崎の両ボランチの戻りが遅いのでバックの前のバイタルエリアに広いスペースが空き、そこに落ちたクリアボールを相手に拾われて2次攻撃を受ける原因となっていました。

プレスがかかっていない相手選手がロングボールを蹴ってきたとき、こちらのバックはウラを取られないように下がるのが戦術上の鉄則ですから、下がるバックにダブルボランチが素早くついて行くことでバイタルエリアに広いスペースが空かないようしっかり埋めて、そこを相手に使わるようなことが無いようにしないといけません。

これも重要な修正点です。

ふだん涼しいヨーロッパでプレーしている選手たちにとっては、日本の湿度の高さがこたえたのかもしれませんが、なるべく90分間、攻守両面で高いインテンシティを保ったゲームができるよう、自己を高めていって欲しいと思います。

選手個々の評価は次回としましょう。




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■W杯アジア予選に臨む日本代表メンバー発表!

 今月11日に行われるイラクとのテストマッチ(@日産スタジアム)と、いよいよ16日に迫った2018年ロシアW杯アジア2次予選のシンガポール戦(@埼玉スタジアム)に臨む、日本代表メンバーが招集されました。


GK 川島 永嗣 (リエージュ:ベルギー)
   西川 周作 (浦和)
   権田 修一 (F東京)
   東口 順昭 (G大阪)

DF 吉田 麻也 (サウサンプトン:イングランド)
   森重 真人 (F東京)
   槙野 智章 (浦和)
   長友 佑都 (インテルミラノ:イタリア)
   太田 宏介 (F東京)
   酒井 宏樹 (ハノーファー:ドイツ)
   酒井 高徳 (シュツットガルト:ドイツ)
   丹羽 大輝 (G大阪)

MF 長谷部 誠 (フランクフルト:ドイツ)
   香川 真司 (ドルトムント:ドイツ)
   柴崎  岳 (鹿島)
   山口  蛍 (C大阪)
   清武 弘嗣 (ハノーファー:ドイツ)
   谷口 彰悟 (川崎)

FW 本田 圭佑 (ACミラン:イタリア)
   岡崎 慎司 (マインツ:ドイツ)
   宇佐美 貴史(G大阪)
   武藤 嘉紀 (F東京)
   川又 堅碁 (名古屋)
   大迫 勇也 (ケルン:ドイツ)
   原口 元気 (ヘルタベルリン:ドイツ)


 メンバー表を見てみますと、数人のケガ人を除けばザックジャパン・アギーレジャパンを支えた中心選手が順当に呼ばれています。期待の新戦力、宇佐美選手や武藤選手もメンバー入りしていますね。

当初バックアップメンバーだった名古屋の川又選手や国内組合宿に呼ばれた川崎の谷口選手・ガンバ大阪の丹羽選手らが抜擢されました。

逆に名古屋の永井、広島の青山・水本、鹿島の昌子ら各選手が招集を見送られています。

ガンバの藤春選手も名前が見当たりませんが、JリーグやACLでのパフォーマンスをふまえれば、引き続き代表でもプレーを見たかったのですが残念です。彼のスピードあふれるサイドの突破力とクロスは魅力ですし、サイドハーフやウイングで使ったらどうなるか試してみたい気もします。

神戸の岩波・鹿島の植田の若手センターバック候補も生き残れませんでしたか。クラブでしっかり練習してゲームに出て、着実に成長していって欲しいと思います。

今回メンバーが25名呼ばれていますが、ここからさらに2人がふるいにかけられ、W杯予選の初戦に臨む23人に絞られます。

 その初戦なんですが、当初はアウエーでシンガポールと対戦するはずが、シンガポールのナショナルスタジアムが別の催しで使用できず、シンガポールサッカー協会からホーム戦とアウエー戦の日程を交換しようという提案があり、日本サッカー協会がそれを受け入れて埼玉開催に変更になったそうです。

シンガポールには06年ドイツW杯アジア予選の時にジーコジャパンがプレーした、キャパ1万人程度のサッカー専用スタジアムもあったはずですが、日本戦は巨額の入場料収入が見込めるので、シンガポール側はどうしても5万人収容のナショナルスタジアムでやりたかったのかもしれません。

それはやむをえないとしても、予選の中盤にアフガニスタン・シリア・シンガポール・カンボジアの順でアウエー4連戦(正確には中立地開催も含まれています)が設定されることになってしまいました。

ここを上手く乗り切って、着実に勝ち点3を積み重ねていけるかも重要なポイントになってきそうです。

 W杯予選の初戦の前に、イラクとのテストマッチを組むことができたことは良かったと思います。合宿とテストマッチでバッチリ調整して、本番に臨んで欲しいです。



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