■2012年12月

■2012年を振り返って

 今年の締めくくりとして、2012年の日本サッカー界を駆け足で振り返ってみようと思います。

まずブラジルW杯アジア最終予選を戦っている日本代表ですが、5試合戦っておかしな判定で引き分けたオーストラリア戦を除き全勝、グループBをぶっちぎりで首位を快走中です。

「ここまでアジア予選をすんなり勝ってしまうと、なんだか寂しい」なんて言っているジャーナリストもいますが、とんでもない!

アジアのサッカーが世界でもトップクラスのレベルというなら話は別ですが、いつまでも日本がアジアで苦戦して勝ったり負けたりしているようでは、W杯の本大会で好成績を残すことなんてできません。

日本が現在のような「アジアで圧倒的に勝って当たり前」の強さを身につけて初めて、W杯の準決勝・決勝へと駒を進めていくための挑戦権が得られるのではないでしょうか。

秋には欧州遠征でフランス・ブラジルと対戦、フランス戦は相手の猛攻を必死に耐えて、最後の最後にカウンターからゴールして勝利、ブラジルには地力の差を見せつけられて完敗に終わりました。

日本は組織レベルでも個のレベルでもめざましく向上し、W杯で優勝経験のある世界の強豪ともある程度はやれるようになりましたが、まだガードを下げて互角の打ち合いをやって勝つというところまでは行っていないようでした。

チーム組織も個のレベルも、もっともっと成長が望まれます。

代表で課題を一つあげるとすれば、センターバックのポジションではないでしょうか。

すべての責任がセンターバックにあったわけではないのですが、ブラジルとのテストマッチで大量失点したことは気になりますし、国際レベルで最低限通用する選手が限られていて、レギュラー陣と控えの間に大きな差があるなど、控えの選手層の薄さも頭が痛いところです。

後になって困らないように長期的な視野で戦略をたてて、Jリーグで守備が固いチームから代表のセンターバック候補を抜擢し、国際経験を積ませ育てていく必要があります。

まだ代表でチャンスを与えられていないところでは、新潟の鈴木大輔選手や石川直樹選手、仙台の鎌田次郎選手あたりはどうでしょうか。

 つづいて日本サッカーが発展していくための両輪のもう一方、Jリーグですが広島の優勝で幕を閉じたのは皆さんご存じのとおりです。

ただ気がかりなのは、香川選手のドイツでの成功以降、予想をはるかに超えて日本人選手の海外移籍が急激に進んだことで、それはそれで素晴らしいことなのですが、その一方でJリーグの空洞化といいますか、ゲームの質の低下を招いているように私には見えます。

クラブワールドカップで広島がアルアハリ(エジプト)と対戦したときのことです。

広島の選手が相手のボールホルダーにプレスをほとんどかけないので、アルアハリに正確なロングボールをDFラインのウラへ通されてあっけなく失点していましたが、Jリーグではそうしたレベルの守備で優勝できても国際レベルでは通用しないわけです。

日本とエジプトはフル代表では日本の方が格上だと思いますが、もしクラブワールドカップがH&Aでアルアハリのホームでセカンド・レグがあったとすれば、広島はもっと大差で負けていた可能性が高いと思います。

Jリーグ各クラブがACLで勝てなくなってきたことも含めて、将来に不安を感じさせる危機の芽が土から顔を出し始めています。

Jリーグ各クラブは日本人選手の育成(特に世界で通用するセンターバックの育成を!)に、なお一層力を入れてほしいですね。

 夏にはロンドンオリンピックがありましたが、なでしこは日本の女子サッカー史上初の銀メダル獲得、男子は四位入賞と大活躍でした。

女子は手堅いサッカーでメダルを狙いに行って、その戦略の通りになったという印象を受けました。

男子について言えば、初戦でスペインを破ったことは偉大な業績でしたが、その試合で「固く守ってカウンターから得点」というスタイルがあまりにもハマってしまっため、以後の試合もすべて相手との力関係にかかわらず相手の攻めを受けて立つ、ある意味受け身なサッカーでプレーしていました。

そのことが逆に「カウンターから先制できれば良いが、相手に先制されたらそこで終わり」というサッカーになってしまっていたのが残念でした。

「切れ味鋭いカウンターアタック」と「引いた相手を崩すポゼッションサッカー」、その二つを上手く使い分けるしたたかさと勇気があれば、男子もメダルに手が届いたのではないでしょうか。

 海外でプレーする日本人選手の活躍も今年一年注目を集めましたね。

ドルトムントでブンデスリーガ二連覇に貢献した香川選手がイングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドへ移籍し、インテルミラノでプレーする長友選手は、チームの主軸として風格すら漂ってきた今日この頃です。

彼らの成功は、さらなる日本人選手の海外進出を促すだけでなく、監督・コーチといった指導者やサポーターの目もサッカー先進地域である欧州に向けさせ、「サッカーに目が肥えた人たち」を多く生み出すことで、日本サッカー界全体の底上げにも貢献しているように思います。

 以上ざっくりとではありますが、今年一年を振り返ってみました。

来年は日本代表が戦っているW杯アジア最終予選も決着がつきますし、ブラジルで開催されるコンフェデレーションズカップにも参加します。

2013年が日本サッカー界にとって今年以上に実り多いものであることを祈りつつ、読者の皆さんも良いお年をお迎えください。




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■コンフェデ2013・組み合わせ決定!

 来年6月に開催される各大陸王者の最強国決定戦であり、開催国ブラジルにとってはワールドカップの予行演習とも言えるコンフェデレーションズカップ2013の抽選会が昨日行われました。

アジア代表として出場する日本代表はグループAに入り、開催国ブラジルとの開幕戦に臨んだあと、ユーロ2012準優勝国イタリア、さらに北中米カリブ王者メキシコと対戦することになりました。


グループA

日本

ブラジル

イタリア

メキシコ


グループB

スペイン

ウルグアイ

タヒチ

アフリカ・ネーションズカップ王者(来年決定)



 さて、日本代表は相当厳しいほうの組に入りましたね。

ブラジルとの開幕戦は完全アウエー状態で、イタリアはユーロ2012でこれまでの消極的な戦い方から脱却して好成績を残しています。

現時点での戦力評価においては、日本に勝機がありそうなのはメキシコとの一戦ぐらいでしょうが、日本の選手たちには大会まで個々の能力はもちろんチームの組織力も上積みしていって、見事グループリーグ突破を達成するような目覚ましい成長をぜひ見せて欲しいと思います。

イタリアが前回W杯で惨敗に終わったため、場合によってはシード枠から外れて本大会もこんな組み合わせが実現するかもしれません。

本田選手や長友選手が目標としているW杯優勝とは、こういう組み合わせになっても勝ち抜いていかなくてはいけないことを意味しています。

1日1日を本当に大切にして、トレーニングや試合に臨んで欲しいですね。

ザッケローニ監督の采配にも期待したいと思います。

他人を心配する余裕なんかないのですがグループB、タヒチ代表はスペイン代表に10点ぐらいとられるんじゃ... ただただ健闘を祈るばかりです。

 話は変わってブラジルW杯の開催地について。

まだ日本の本大会出場が決まっていないうちからこんなことを話すのも何ですが、今度のW杯は開催地の気候が大きく違うので、選手の環境への順応力というのも好成績を残せるかどうかの重要なポイントとなりそうです。

ブラジルのある南半球の6月は季節としては初冬で、コンフェデの開幕戦で日本がブラジルと対戦する首都ブラジリアやサンパウロなどは気温が20℃ぐらいのはずですが、日本VSイタリア戦の開催地レシフェやマナウスといった赤道に近い都市は、“冬”なのに日中30℃前後まで気温が上昇すると思います。

逆にウルグアイに近いポルト・アレグレの6月は15℃以下と冬らしい気候。

さらに前回・南アフリカW杯では標高1000m以上の高地にある開催都市が多く、日本も含めて参加各国はスイスなどで大会直前の合宿を行うなど低酸素対策のトレーニングを実施しましたが、ブラジル大会も海岸線に近いリオデジャネイロから標高1000m付近にあるベロ・オリゾンテやブラジリアまで、気温だけでなく酸素濃度もバラエティに富んでいそうです。

広大な国だけに開催都市で大きく試合環境が異なるブラジル。
日本がアジアカップに優勝したことでコンフェデの参加資格をゲットできたことは大きかったと思います。

強豪国との対戦はもちろんそうですが、会場ごとに大きく異なる寒暖差や標高差が選手の運動機能にどういった影響を与えるか、ザックジャパンにとっては格好のシミュレーションになるのではないでしょうか。

特にザックジャパンになってから代表に欧州組が増え、寒冷な欧州の気候に慣れてしまって蒸し暑さへの適応力が落ちている可能性があります。

キックオフ時間にもよりますが、日本がもし赤道付近のマナウスやレシフェ、フォルタレザなどで試合をすることになると、試合当日の気温が30℃オーバーということもありえます。

日本サッカー協会は直前になってあわてないように、今から高温多湿対策・低酸素対策のこともしっかり考えておくべきではないでしょうか。





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