■2011年12月

■今年一年ありがとうございました

 2011年最後のエントリーは、FCバルセロナの優勝に終わったFIFAクラブワールドカップの話題です。

決勝のバルセロナVSサントスは皆さんもご覧になられたかと思いますが、まさにバルサの圧勝でしたね。

前半の3ゴールで早くも試合が決まってしまいました。

サントスも従来の南米チームにありがちであった、個の能力の高さだけに頼ったチームでは決してなく、流れの中で3バックと4バックを使い分けつつ、コンパクトな守備ブロックをつくって相手が使えるスペースを限定して守るという、現代サッカーの主流となっている組織ディフェンスでバルサを迎え撃ちました。

しかしその上を行ったのがバルサの攻撃力でした。

相手に限定された狭いスペースをものともせず、シャビを中心にした敵選手のあいだあいだでボールを受けて回していくショートパスによる攻撃の組み立てに、メッシやイニエスタの鋭いドリブルが適切なタイミングで織り交ぜられて、サントスの守備組織をズタズタに引き裂いていきました。

今やアジアのセカンドクラスの代表チームでさえ、縦横にコンパクトな守備ブロックをつくってゾーンで守る組織ディフェンスが常識となっています。

このような守備ブロックを引きぎみに構築されると、相手のDFラインの前にも背後にも使えるスペースが少なくなって、攻撃する側にとってゴールをこじあけるのがとても骨が折れる作業となります。

グラウンダーのショートパスを中心にして、高いチーム組織と高い個の能力がうまく調和したバルサの攻撃スタイルは、現代サッカーで主流となっているそのような組織ディフェンスを崩すのに、もっとも効果的でもっとも成功しているものと言えるでしょう。

ジーコジャパン時代に日本で流行した、「組織サッカーは選手の個性をダメにするから、個の自由にもとづくサッカーが理想である」というトンデモ理論をあざ笑うかのような、バルサの圧勝劇でした。

 次にあげたいのが柏VSサントス戦におけるネイマールの先制ゴールです。

柏のセンターバック(CB)の前方、いわゆるバイタルエリアで前を向いたネイマールは、自分の前に相手DFがいてもお構いなしに、強くてよく曲がる正確なミドルシュートを柏ゴールに叩きこみました。

ワールドクラスの選手になるとあの距離から、例え自分の前に相手DFが立ちはだかってシュートコースを消しにこられても、じゅうぶん正確にゴールにねじ込める範囲内なわけです。

日本人選手がまだ世界と差をつけられている分野の一つですね。

香川選手はミドルシュートの分野において、もう少しで世界レベルに手が届きそうな感じがするのですが、ほとんどの日本人選手は下図のように、パスで相手CBを抜いてペナルティエリア(PA)に侵入してからでないと、なかなかシュートを打とうとしません。

シュートレンジが短い
(クリックで拡大)

いや、PAに侵入した後でさえパスを出せる味方をまだ探している感じがします。

11月の北朝鮮戦におけるロスタイム、ドリブルでPAに侵入した長谷部選手にはハーフナー選手へのパスではなくてシュートを打ちきって欲しかった。

自分のシュートが決まるかどうかで、チームが勝ち点をゲットできるかどうかの非常にプレッシャーがかかる場面でしたが、キャプテンだからこそその責任とプレッシャーに打ち勝ってシュートを打って欲しかったです。

もちろんゴールになれば言うことなしですが、たとえ外れたとしてもシュートという前向きで積極的な挑戦を選択したキャプテンを非難する人はいないでしょう。

プレー選択の優先順位はまずシュートであって、それがどうしてもできないときにドリブルやパスといった選択肢を検討するのが基本セオリーです。

日本人選手は世界と比べて、こうした最重要セオリーを体で憶えることを育成年代で徹底されずに大人になってしまっているように感じます。

世界トップレベルと比べると、日本人選手が正確にシュートの打てる射程距離は短い傾向にあります。

PAの外から、相手CBがシュートコースを消しにきても、その前からシュートを打って正確にゴールに叩きこむことができる選手がチームにいるかどうかで、W杯においてどこまで勝ち進んで行けるか相当違ってくるでしょう。

日本が前回以上の成績、ベスト8以上を目指すなら、このあたりは大きな課題です。

上図の黄色い枠内からシュートを打って50%以上の確率でゴールできる選手がいれば、ベタ引きの相手から点をとらなければならない試合でもかなり楽になると思います。

 今年は東日本大震災という未曾有の大災害があり、「自分の人生これからどうなってしまうのだろう」と考えながら柱にしがみついていることしかできなかったあの30分間は、一生忘れられない長い長い瞬間でした。

日本サッカー界に残された震災の傷跡も大きいものでしたが、震災チャリティーマッチでのカズ選手のゴールと渾身の「カズダンス」、東北魂を見せてくれたベガルタ仙台の大健闘、そしてなでしこジャパンのワールドカップ優勝と、サッカーによって日本が勇気付けられることも多かったですね。

日本がアジア単独首位となる、アジアカップでの4度目の優勝もありました。

今年も多くの良い試合が見られたことに感謝しつつ、読者の皆さん・日本そして世界にとって、来年は良い年になるよう強く祈念いたしております。

それでは皆さん、良いお年をお迎え下さい。






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(当ブログ関連記事 フットボールとは?)

  

■日本代表、新ユニホーム発表

 昨日さいたまスーパーアリーナで、日本代表の新しいユニホームが発表されました。

新ユニホームのデザイン上の特徴は、青色がもっと濃くなったことと、胸元からまっすぐに伸びる一本のライン。

これは「一本のきずな」と「日本の団結」を表しているということで、男子代表が赤、女子がピンク、フットサルが黄色と色分けされます。

機能面でも、汗の乾きが25%改善されているもよう。

A代表の新ユニホームのお披露目は、来年2月24日に行われるアイスランドとのテストマッチになります。

(ニッカンスポーツ)

 赤の一本線が良く目立つ、ちょびっとだけFCバルセロナ、あるいは幅の狭すぎるパリ・サンジェルマンみたいな男子代表の新ユニホーム。

グリーンのピッチ上やカクテル光線のなかでどう映えるのか実際に見てみないとはっきりしたことは言えませんが、まだしっくりこないというのが正直なところですね。

ただ現行ユニホームが登場した当初も、何かしっくりこない印象でした。

特に協会エンブレムのすぐ上に、日の丸がくるデザインは個人的には違和感がありました。

しかし日本代表が南アフリカW杯でベスト16進出を果たし、テストマッチとはいえメッシがいるアルゼンチンを破り、アジアカップ2011で4度目の優勝と、勝利という結果が出るたびに現在のユニへの違和感が消えて愛着が沸いてきましたね。

新ユニがカッコよく見えるようになるかどうかは、今後の代表の戦いぶりにかかってくるのかもしれません。

さらに個人的な好みを言わせてもらえば、ゲームシャツの胸番号は右胸ではなく中央についている方が好きです。これだけは譲れません(笑)

左胸にエンブレムがあって、右胸にユニホームサプライヤーのマーク、胸部中央に番号(しかも下すぎない位置)というシンメトリーの方が美しく感じます。

 これは余談ですが、Jリーグ各クラブのユニにはエンブレム・胸広告・サプライヤーマークに加え、胸番号までついているのですからデザイン的にごちゃごちゃとうるさすぎでダサくありませんか。

胸にスポンサー広告が入らないところは別としても、クラブチームのユニに胸番号は必要ないのではないでしょうか。

カードを出すレフェリーが番号を確認する場合でも、パンツの前側に番号が入っていれば十分確認できますし、
欧州各国リーグのほとんどのクラブはそういうデザインが主流のように思います。

最近はJリーグでもめっきり見かけなくなりましたが、野球のユニホームのように胸に大きくチーム名が入っていながら、同時に左胸にチームエンブレムも入っているという「腹痛が痛い」的なユニホームも、やぼったくて個人的にはまったく頂けません。

どっちかにしてくれと何度も思ったものです。

ともかくJリーグ各クラブのゲームシャツに、情報をあれこれ詰めこみすぎるのは美的センスとしてどうでしょうか。

 少々脱線しましたが、新ユニホームが代表サポーターには強く頼もしく見え、対戦相手には見るのも嫌な恐怖感を与えることができるように、日本代表の来年の戦いぶりに期待します。





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■ホームとアウェーと(その2)

 前回述べたアウェーを戦う時の注意点をふまえ、このまえの北朝鮮戦から日本代表の戦術における改善ポイントを見てみます。 

3次予選の最初の試合からずっとそうなのですが、日本は「相手を圧倒しなければいけない」という思いが強すぎるせいか、相手ボールになってもチーム陣形がタテにもヨコにも間延びしたままで、攻から守へのトランジション(切り替え)がにぶく、ホームを戦う北朝鮮の攻勢に防戦一方となってしまいます。

5-3-2の北朝鮮は、フィジカルが強い2トップにロングボールを当てて日本が広く空けてしまったバイタルエリアで基点をつくったり、ウイングバックが両サイドいっぱいに開いてそこでロングパスを受けて、サイドからのクロスを2トップのヘッドに合わせる形から、再三シュートチャンスをつくりました。(下図)


悪い形
(クリックで拡大)


日本は陣形が間延びしすぎていて、特にセンターバックの前のバイタルエリア(1)やサイドバックとセンターバックの間のスペース(2)を広く空けてしまい、1人1人が担当すべきスペースが広くなりすぎてこぼれ球が拾えず、反撃の糸口さえつかめませんでした。

北朝鮮の5-3-2と日本の4-2-3-1、(特にダブルボランチが)タテに間延びしているため日本の4バックの前に北朝鮮の選手が最大6人いる、4対6の大変危険な形になっています。

ベンチのホワイトボード上の計算ではマッチアップ的にかみあっているはずなのに、ピッチ内の陣形が間延びしているために4対6の数的不利を自らつくってしまっているわけです。

これでは相手に押しこまれっぱなしになるのも当り前です。

 もし相手に押し込まれる時間帯になっても冷静に、4-2-3-1の両サイドハーフ(この試合では左・岡崎、右・清武)がダブルボランチの横まで下がって4-4の守備ブロックをつくり、コンパクトさを維持したまま相手のボールホルダーに適度にプレスをかけます。(下図参照)

コンパクトなブロック


油断はできませんけど、少なくとも今のアジアでコンパクトな守備ブロックを組織的なショートパスで崩せるだけの実力をもった国は、日本以外ほとんど見当たらないのではないでしょうか。

 この試合のように相手がFWにロングボールを当ててきて、たとえバイタルエリアに落とされたとしても、両ボランチがバイタルエリア(図の網かけの部分)を狭く(CBとの距離を10m以内に)保っておけば、落とされたボールをボランチなりが拾って反撃につなげやすくなります。

相手が左右に開いたウイングバックにパスを展開してサイド攻撃してきても、コンパクトさを維持したまま守備ブロック全体がボールサイドへと移動します。

守る選手どうしの距離が近ければプレス&カバーもしやすいですし、サイドからのクロス攻撃もはね返しやすくなります。

こちらの4バックが横へスライドすることで、相手の2トップのうちどちらかをこちらのSBがみなければならなくなることを嫌がる監督さんもいるかもしれません。

その場合は、ボールサイドへスライドするのはSBだけにして、2枚のCBは相手の2トップをケアしながらゴール前中央にいて、SBとCBの間のスペースはボランチがカバーすれば良いでしょう。(下図)


カバー


私はどちらかというとスライド派です。サイドバックはまず守備が本業でそれプラス攻撃力があれば良いという考え方をとります。

ミスマッチになってしまい相手センターフォワードを1対1で抑えられないほど守備力の弱いSBは、たとえ攻撃力が高くても私は起用できないですね。 

 2番目の図のように陣形をコンパクトにしておけば、マッチアップ上も数的不利におちいることはありません。

ボールを奪い返したら冷静にテンポ良くパスを回し、こちらのSHが北朝鮮のウイングバックの後ろのスペースを使って攻めることで反撃の糸口がつかめたでしょうし、相手のサイド攻撃を封じることにもつながります。

ロングボール攻撃以外では相手によるゴール正面からのミドルシュートが要警戒ですが、その場合でもボランチがバイタルエリアをコンパクトに保つことがまず重要になってきます。

 最後に問題になるのが、自分のゴール前での1対1に競り負けてヘディングからゴールを食らうことですが、こればっかりはチーム戦術ではどうしようもありません。

1対1に強い選手を地道に育成していくほかないでしょう。

その意味で、センターバックとは「敵が組み立てる攻撃を破壊する専門職」だと思いますし、やはり攻撃力があっても守備の弱いサイドバックは私の好みではありません。

ユーロ2008の決勝戦、ドイツの左サイドバックだったラームがスペインのFWフェルナンド・トーレスにたった一瞬だけ1対1に敗れて失点、それがドイツが優勝を逃す決勝点となってしまいました。

現代サッカーでは、サイドバックでも相手センターフォワードに負けないだけの守備能力が求められていると思います。

 というわけで2回にわたり、こちらに不利とされるアウェーゲームを戦う上での注意点について見てきました。

問題なのは、相手に押しこまれる時間帯をつくられることではなくて、押しこまれたことそれ自体に焦ってしまい、もう試合に負けたような気分のまま失点してしまうことです。

サッカーはやるべきことをちゃんとやっていれば、そう簡単に失点することのないスポーツですし、失点しなければ少なくともその試合に負けることはありません。

したたかに、神経を図太くして、相手が攻める時間帯はしっかりとコンパクトな守備ブロックをつくって失点を防ぎ、反撃のチャンスを見逃さずにゴールをあげ、再び攻められたら守備ブロックをつくって相手の攻撃を封じこめる。

予選が始まる前に「3次予選失点ゼロを目標に」と言ったのですが、こういうサッカーができていたら失点0でいけたのではないでしょうか。

W杯アジア最終予選では日本代表に、もっとしたたかなサッカーを見せて欲しいと思います。




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■ホームとアウェーと(その1)

 ロンドン五輪予選において関塚ジャパンがアウェーのクウェート戦を落としたあたりから、ピョンヤンでの日本VS北朝鮮戦にかけて、マスコミを含めた日本サッカー界は突然「アウェーゲームの厳しさ・不利さ」を発見したようです。

前回W杯アジア最終予選において、日本代表はバーレーン・カタール・ウズベキスタンといずれもアウェーで勝利しており、唯一黒星だったのは本大会出場が決まった後のオーストラリア戦だけでした。

試合結果を左右するのはまず両チームの実力差であり、アウェーゲームだからといって今さらナーバスになったり苦手意識を持つ必要はありません。

今年のプロ野球・日本シリーズを見てもそうなのですが、野球はあんまりホーム・アウェーの有利不利は関係ないようです。

ところがサッカーにおいては「アウェーゴール2倍ルール」というのもありますし、対戦するチームの実力が互角ならば、勝敗の結果はホーム有利・アウェー不利の傾向が強く見られるのも事実です。

それはどうしてなのでしょうか?

私は、一つの理由としてサッカーというスポーツの特性が関係していると思います。

サッカーはバスケットやバレーボールと違い、1試合で攻撃側のアタックが何十回も成功するようなスポーツではありません。

90分間を通じて両チームが1度も攻撃を成功させることができなかった(つまり0-0のドロー)という試合が当り前にあるのがサッカーというスポーツです。

よって「サッカーとは守備側にとって有利なスポーツ」であり、守備側がやるべきことをやっていればそうそう点を取られることはないスポーツです。

裏を返せば、先制点をあげたチームが有利なスポーツだとも言えます。

先制された方は、試合終了の笛がなるまでに同点にしなければ負けてしまいますし、満塁ホームランがある野球のように成功した1度の攻撃で2点以上入れていっぺんに劣勢をひっくり返してリードすることもできません。

残り時間がなくなってくると追いつかなければならないチームの側に焦りが生まれて、普段なら正確にできるプレーもミスになりやすい。

だからこそサッカーは、試合結果にかかわる先制点の重みが他のスポーツとは違います。

ホームチームが普段から慣れているピッチやボール・スタジアムがある町の気候、移動によるアウェーチームの疲労、地元チームを応援する大観衆の圧力に影響されてホームチームに有利になりがちなレフェリーの判定。

こうした様々な条件が地元チームに先制点を取りやすくさせてくれ、アウェーチームの精神的な動揺もあいまって、試合結果がホーム有利・アウェー不利となるのではないでしょうか。

 先ほど述べたとおり、アウェーゲームだからといって特別ナーバスになったり苦手意識を持つ必要はありませんが、アウェーを戦うチームが試合に勝つために注意しなければならない点はあります。

もうお察しのとおり一番やってはいけないことは、ホームチームに先制点をやって相手と大観衆を勢いづかせること。

逆にいえば、どれだけ相手に攻められてもゴールさえ与えなければ、こちらが動揺する必要はぜんぜんないということです。

 ところが最近の代表選手のコメントを見ていると、日本のアウェーゲームにおいてホームチームに攻められて押しこまれることを問題視する発言が多いです。

しかし相当の実力差がないと、強い方が90分間攻めっぱなしということはサッカーではまずありません。

必ず弱いチームの方にもゲームの流れが来て攻める時間帯が出てくるものです。特に弱いチームがホームゲームを戦う時は、その時間が長くなります。

重要なのは、日本代表がアウェーゲームを戦うとき日本より劣る相手に押しこまれることではなくて、試合の流れが相手に行って攻めこまれている時間帯に、しっかり守備をかためて先制点をやらないことです。

ところがアジア3次予選、かなり実力差があったタジキスタンはともかく、アウェーのウズベキスタン戦と北朝鮮戦はいずれも相手に簡単に先制点を許してしまいました。

結果は1分1敗。あまり良い傾向とはいえません。

特にホームチームは、キックオフから15~20分は先制点を狙ってアウェーチームを押しこむケースが多いもの。

そこでアウェーチームは、攻められたからといってその試合のあいだじゅう動揺を引きずってしまうのではなくて、しっかり守備ブロックをつくって相手の攻撃を0に封じこめ、反撃のチャンスを虎視眈々とうかがわなければいけません。

こういう駆け引きはウルグアイ代表が上手いのですが、敵に襲われた亀が頭と手足を硬い甲羅の中にひっこめて反撃をうかがうイメージですね。

さっきも言いましたが、いくらホームだからといってホームチームが90分間攻めっぱなしということはまずありません。

20分もたてば攻め疲れて、アウェーチーム側にも試合の流れがやってきますから、そこで流れをうまくつかまえて反撃し先制ゴールをあげられれば、アウェーでも試合を有利に進められます。

アウェーゲームを戦うときには、こういった「したたかさ」「神経のずぶとさ」が今の日本代表には必要です。

次回につづきます




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■柏、初優勝

 最終節まで優勝争いがもつれたJ1は、柏が一部に昇格して即優勝という世界でも珍しい快挙を成し遂げました。

選手・監督・チームスタッフならびにサポーターの皆さん、本当におめでとうございます。

今期J1は大震災による中断の後、仙台と柏がリーグをひっぱり、最後にトップの位置にいたのは柏でした。

レアンドロとジョルジワグネルを攻撃の軸として、ベテラン北嶋選手のがんばり、そして田中順也選手や酒井宏樹選手の成長ありと、安定した強さを発揮していたと思います。
チーム内に良い意味での競争をもちこんだネルシーニョ監督の采配も実りました。

 ただ今期J1を全体的に見て気になったのは、相手ボールホルダーへのプレッシャーの弱さであったり、1対1のフィジカルコンタクトの甘さでした。

相手にボールを奪われた時、自陣にリトリートしてパスコースを消そうとはしますがプレスをほとんどかけないため、結局フリーの選手から正確なパスを出されてそこから崩されて失点というシーンが目立ちました。

名古屋ボールのセットプレーで「ケネディはヘッドが怖い」と分かりきっているのに誰も体を寄せに行かず、彼をゴール前でどフリーにしてまんまとヘディングシュートを食らって失点というケースも。

こういった傾向は、J1下位に苦しんでいたチームほど顕著でした。

2010年W杯直後に出された日本サッカー協会のリポートでは「日本人選手のフィジカルコンタクト能力の強化が急務」と指摘され、今期Jリーグでは日本人選手のフィジカル強化を目的として、「フェアな体のぶつかり合いはファールを取らない」というレフェリングの方針が示されたはずでした。

ところがリーグも中盤ぐらいからだんだんとファール判定の基準が甘くなっていき、選手が倒れたらとにかく笛を吹いとけみたいな、これまでの「選手にやさしいレフェリー」に戻ってしまった感じがします。

近年Jリーグクラブがアジアチャンピオンズリーグで勝てないのはフィジカルの弱さが最大の原因だと思いますし、日本代表選手の能力のうち唯一世界平均を下回っているのが体の当たりの強さです。

相手に体を寄せられてもバランスを崩さずボールを自分の思いどおりに扱えるというフィジカルの能力は、サッカー選手にとってきわめてベーシックな能力であり、ここを少なくとも世界平均までもっていかないとW杯なり欧州4大リーグなりで日本人選手が勝ちぬいていくのは厳しいものがあります。

ここが来期のJリーグが解決すべき最重要課題の一つでしょう。

 なおJ2から昇格を決めたのはFC東京・鳥栖・札幌の3チームとなりました。

FC東京には今野選手がおりますが、代表のセンターバックは常に手ごわいアタッカーを相手に戦って欲しいので、その意味でも昇格は良かったです。

札幌は久しぶり、鳥栖は初めてのJ1ですね。おめでとうございます。

 今年は大震災のためにリーグがしょっぱなから長期中断するなど大変なシーズンでしたが、柏の初優勝や被災地・仙台のがんばりといった勇気づけられる明るい話題も多かったですね。

C大阪の清武選手が出世頭ですが、20代前半の若くて能力の高い日本人選手がたくさん育ってきているというのも、今期Jリーグの傾向だったように思います。




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