■2011年03月

■被災地に届け!サッカーファミリーの想い

 昨日29日、大阪・長居陸上競技場で「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ」が開催されました。

欧州からの長旅で体調を崩したり、大地震や津波によって被災してコンディションが整わない選手がいると報じられていましたが、スタジアムにみんな元気な姿を見せてくれました。

試合では遠藤選手の芸術的なフリーキック、ウラへ飛び出して岡崎選手が得意な形からのゴール、そして日本サッカー界の「走るレジェンド」三浦カズ選手のゴール&カズダンスと見所満載のゲームとなりました。

このゲームが被災したすべての皆さんにとって慰めや励まし、そして助けになることをただただ祈るばかりです。

 それでは試合の方を振り返っておきましょう。

前半は球際の競り合いで厳しさを見せた日本代表がペースをつかみます。

Jリーグ選抜は実戦から遠ざかっているせいか球際の競り合いや連携にやや鈍さが見られます。

前半14分、相手のミスからボールを奪った代表が速攻。ラストパスを狙う体勢に入った本田圭が倒されてFK獲得。

これを遠藤が直接決めて代表が先制。選手みんなが集まって天を指差し、天国に召された被災者の皆さんにゴールを捧げます。

18分、再び相手のミスにつけこんだ代表が速攻をしかけました。
本田圭のスルーパスに岡崎がオフサイドぎりぎりで抜け出し、GK楢崎を抜いてゴール。

代表が早々と2-0とします。

 後半は代表が8人を入れ替え若手主体となります。

これに対してJリーグ選抜が貫禄の差を見せてゲームを支配。

原口・佐藤がチャンスをつくったところでチームが機能していないと見たザッケローニ監督は後半17分・岩政を投入、代表のフォーメーションを3-4-3からいつもの4-2-3-1へ。

すると両チームは一進一退の膠着状態に。

スタジアムに「後半の内容じゃ日本が元気でないよ」というムードがなんとなく出てきた37分、この試合の「真打」登場。

バックからのロングボールを闘莉王が競り勝ち、それに反応して抜け出したキング・カズがGKと1対1に。
右足の狙い済ましたシュートが決まって久しぶりのカズダンス!

Jリーグ選抜が一矢報いスタジアムの興奮は最高潮に。

ゲームはこのままタイムアップ。2-1で日本代表がJリーグ選抜を下しました。

 続いて試合内容を見ていきますが、日本代表で注目されたのは何といっても新しいフォーメーション3-4-3を試したことでしょう。


3-4-3
(クリックで拡大・以下同様)


攻撃では、右サイドは本田圭・内田の両選手、左サイドは岡崎・長友の両選手、これに両ボランチがからんで攻撃を組み立てていくことになりますが、両サイドからの速攻で良い形をつくっていました。

その反面、3-4-3は4-2-3-1からトップ下を削ってセンターバックを一枚増やした形とも言え、ピッチ中央からショートパスで崩して行く場合、前がちょっと手薄な感じもします。

「3」の両サイドが中央へしぼってパス回しにからめば問題ないのかもしれませんが、ドルトムントの香川選手がケガから復帰したり、将来的にフェイエノールトの宮市選手が代表入りした場合、誰をどう使うか悩むフォーメーションかもしれません。

さらに後半からピッチに出た若手主体チームでは練習不足のせいか、明らかに3-4-3がやりにくそうでした。

ザッケローニ監督も「3-4-3は一つの戦術オプション」と言っていますから、今後を見守って行きたいと思います。

次に守備面ですが「新しい時代のはじまり?(その3)」の記事で触れた通り、3バックは1トップや3トップと相性が悪く、そのあたりをザッケローニ監督はどう解消してくるか私は興味しんしんでした。

結論から言えばザッケローニ監督の3-4-3は、守備の時は4バックになる可変システムのようです。

例えば、こちらから見て右サイドから攻められた場合、センターバックの吉田選手が右サイドバックのポジションにスライドして、残りの選手も順番に右にスライドしていってボールがある逆サイドのサイドハーフ(この場合は長友選手)が下がる形で4バックとなっていました。


可変システム


4バックなら今まで通りの守り方ですから、1トップや3トップとの相性をあまり気にしなくて済みます。

相手が2トップで来るなら、たぶん3バックのままで守るのでしょう。

ただ可変システムだけに、3人のバックには複数のポジションを高いレベルでこなすマルチロール能力が要求されますし、攻守が切り替わった瞬間、つまり3バックから4バックになるときに3バックの両サイドとサイドハーフとで、どう相手選手のマークを受け渡すかの判断が難しそうです。

相手の速攻にこちらの切り替えが間に合わなくて、3バックのまま両サイドのスペースで相手にボールを受けられると、ちょっと嫌な感じですね。

Jリーグ選抜の選手が実戦から遠ざかっていたり、急造チームであったことから一試合だけでは何とも言えませんし、3-4-3の新システムが機能するのかもう少し様子を見なければなりませんが、個人的には今までの4-2-3-1でも問題はないかなと思います。

昨年のアルゼンチンや韓国とのテストマッチと比べると、今年のアジアカップでは4バックのゾーンディフェンスがやや不安定だったので、できるだけ早いうちにそちらの約束事の再確認をやって、W杯アジア予選に向けて守備を安定させることを希望します。

 選手個々でまず目立ったのは、本田圭選手の動きの良さでした。

次にどういうプレーを選択すればゴールの可能性が一番高くなるかの決断がアジアカップのころと比べてとても速くなり、代表のすべてのゴールにからむ働きぶりでした。

岡崎選手のゴールをアシストしたラストパスはとても良かったですし、オフサイドになりましたが、味方からラストパスを受けてGKと1対1になりかけたプレーも良かったですね。

あれがゴールになって1ゴール1アシストなら申し分ない活躍ぶりでした。

こういうプレーがコンスタントにできれば4-2-3-1のトップ下でも機能することでしょう。

もちろん芸術的なFKを決めた遠藤選手や岡崎選手も良かったです。

長友選手も帰国してから熱を出していたとは思えない彼らしいプレーがしばしば見られましたし、シャルケでコンスタントにゲームに出ているせいでしょうか、内田選手もアジアカップのころに比べてプレー内容が良くなりましたね。

逆にマジョルカの家長選手には今後への成長期待を込めて言いますが、次のプレーの決断が遅く代表の後半の攻撃が機能しない一因となっていました。

クラブでレギュラーポジションを獲得できていないようですが、もっとシンキングスピードを上げないとリーガ・エスパニョーラで通用するのはなかなか難しいのではないでしょうか。

Jリーグ選抜では、やはりカズ選手でしょう。
シュートを打った右足に魂がこもっていたと思います。

実はハーフナー・マイク選手もひそかに見たかった選手です。

もちろん改善すべき点はまだ多いのですが、スウェーデン代表のイブラヒモビッチやセルビア代表のジギッチみたいなタイプのセンターフォワードが一枚でもいれば、日本代表の攻撃オプションが増えると思いますので、個人的には彼やFC東京の平山選手、サバデルの指宿選手あたりがクラブで結果を出して、ぜひ代表メンバーに這い上がってきて来て欲しいです。

 この東北関東大地震復興支援のためのチャリティマッチが、被災者の皆さんに元気を届けるきっかけとなったことを祈ります。

また、ベガルタ仙台や水戸ホーリーホック・鹿島アントラーズをはじめとする日本のプロ・アマすべてのサッカークラブが大震災から大なり小なりの損害を受けていますが、日本のサッカーファミリーが気持ちを強く持って困難を乗り越え、Jリーグやアジアチャンピオンズリーグ、W杯のアジア予選でしっかり勝利することで、被災地のサポーターや地域社会全体を勇気づけてあげて欲しいと思います。

がんばろうニッポン!

-----------------------------------------
      2011.3.29  長居陸上競技場(大阪)

     日本代表  2 - 1  Jリーグ選抜

  
      遠藤 '15       カズ '82
      岡崎 '19


     GK 川島       GK 楢崎
      (西川 31)     (川口 46)
      (東口 62)
                DF 駒野
     DF 伊野波       (小宮山 62)
      (森脇 75)      闘莉王
       今野         中澤        
      (岩政 62)     (茂庭 46)
       吉田         新井場
      (栗原 46)
                MF 小笠原
     MF 長友        (中村俊 46)
      (柏木 46)      中村憲
       遠藤        (カズ 62)
      (阿部 46)      小野
       長谷部       (ハーフナー 62)
      (槙野 46)
       内田       FW 梁
      (藤本 46)     (関口 62)
                  佐藤
     FW 岡崎        (平井 62)        
      (乾 46)       大久保
      (家長 72)     (原口 46)
       前田
      (李 46)
       本田圭
      (松井 46)





↑購読料代わりに一日一回ポチッとして頂けるとうれしいです。

  

■Jリーグ選抜発表

 3月29日に大阪・長居で開催される東北関東大震災復興チャリティマッチですが、日本代表と対戦するJリーグ選抜が発表されました。


GK 川口 能活 (磐田)
  楢崎 正剛 (名古屋)

DF 中澤 佑二 (横浜M)
  闘 莉 王 (名古屋)
  新井場 徹 (鹿 島)
  茂庭 照幸 (C大阪)
  小宮山 尊信(川崎)

MF 中村 俊輔 (横浜M)
  中村 憲剛 (川崎)
  小笠原 満男(鹿島)
  小野 伸二 (清水)
  駒野 友一 (磐田)
  関口 訓充 (仙台)
  梁  勇基 (仙台)

FW 三浦 知良 (横浜F)
  大久保 嘉人(神戸)
  佐藤 寿人 (広島)
  平井 将生 (G大阪)
  原口 元気 (浦和)
  ハーフナー・マイク(甲府)


Jリーグ選抜を指揮するのは名古屋のストイコビッチ監督です。

すでに報道されているのでご存知かと思いますが、各クラブが快く選手をリリースしてくれたおかげで、召集されている日本代表の海外組全員がチャリティマッチに出場できる見込みとなりました。

 このチャリティマッチが、大地震や津波・原発事故による災害に遭われた多くの人々にとって、物心両面において助けとなることを切に祈ってやみません。




↑購読料代わりに一日一回ポチッとして頂けるとうれしいです。
  

■チャリティマッチに臨む日本代表メンバー発表

 このたび発生しました東北関東大地震で被害にあわれた皆様に、心からお見舞いを申し上げます。

私も、生まれてこのかた経験したことの無いような大きな揺れに襲われました。

東北関東大地震の影響で、3月25日に静岡で予定されていた日本代表VSモンテネグロ代表の試合と、同29日に東京で予定されていたニュージーランドとの試合が中止となりました。

特に後者は、日本サッカー協会が開催地を大阪に移して試合ができるようニュージーランド協会側と交渉していましたがまとまらず、Jリーグ選抜とのチャリティマッチとして開催されることになりました。

この試合に召集された日本代表メンバーは以下の通りです。


GK 川島 永嗣(リールス:ベルギー)
  西川 周作(広島)
  東口 順昭(新潟)

DF 今野 泰幸(F東京)
  吉田 麻也(VVV:オランダ)
  長友 佑都(インテルミラノ:イタリア)
  内田 篤人(シャルケ:ドイツ)
  栗原 勇蔵(横浜M)
  岩政 大樹(鹿島)
  伊野波 雅彦(鹿島)
  森脇 良太(広島)
  槙野 智章(ケルン:ドイツ)

MF 遠藤 保仁(G大阪)
  長谷部 誠(ヴォルフスブルグ:ドイツ)
  阿部 勇樹(レスター:イングランド)
  細貝  萌(アウグスブルグ:ドイツ)
  柏木 陽介(浦和)
  本田 拓也(鹿島)

FW 本田 圭佑(CSKAモスクワ:ロシア)
  岡崎 慎司(シュツットガルト:ドイツ)
  松井 大輔(グルノーブル:フランス)
  前田 遼一(磐田)
  李  忠成(広島)
  藤本 淳吾(名古屋)
  家長 昭博(マジョルカ:スペイン)
  乾  貴士(C大阪)


これらのメンバーは召集レターを送っただけで、日本サッカー協会に拘束力のある国際Aマッチではないためにクラブ側の了承が必要で、全員が必ずしも召集に応じられるというわけではないようです。

 ただ、あのような大地震・大津波があったばかりで今もなお多くの人が避難所の劣悪な条件で毎日を過ごさなければならないときに、チャリティマッチとはいえサッカーの試合を開催することについては、サッカーが何より好きな私であっても非常に複雑な気持ちになってしまうというのが正直なところです。

1962年のW杯チリ大会でも、チリで発生した大地震・大津波のあと危ぶまれましたがあえてW杯は開催されました。
しかしそれはチリ大地震から約2年後の話です。

1986年メキシコ大会も同様でしたが、メキシコが大地震の被害を受けてから1年後のW杯開催でした。

もう決まったことですし、試合をやって日本を勇気付けた方が良いといった、いろいろな考え方があると思いますが、今回のケースは東北関東大地震の被害が現在進行形でまだ収まりきっておらず、サッカーを心の底から楽しめない自分がいるというのが偽らざる心情です。

せめてもう少し時間をおいたらどうだったでしょうか...。



↑購読料代わりに一日一回ポチッとして頂けるとうれしいです。
  

■ブラジルW杯出場枠決定!

 3月2日チューリヒで開催された国際サッカー連盟(FIFA)の理事会で、2014年W杯ブラジル大会の各大陸別出場枠が決定されました。

南アフリカW杯において全出場国が決勝トーナメント進出に成功した南米連盟(CONMEBOL)や、アジア4位の北朝鮮より好成績をあげたニュージーランドを擁するオセアニア連盟(OFC)がFIFAに出場枠の拡大を要求していたと伝えられ、どこかを増やせば別のどこかが出場枠を減らされるわけで、FIFAがそのあたりをどう判断するかが焦点となっていました。

結局、開催国枠がアフリカ(南アフリカ)から南米(ブラジル)へと動いただけで残りは現状維持、注目のアジア連盟(AFC)も前回と同様4.5の出場枠を確保することに成功しました。

(他の大陸とのプレーオフに勝てば、アジアは最大5ヶ国が出場可能)

ちなみにアジア以外では開催国ブラジルを除くと、欧州(UEFA)13・南米4.5・アフリカ(CAF)5、北中米カリブ(CONCACAF)3.5・オセアニア0.5となっています。

私が最悪のケースに想定していたのが、オセアニアの主張が認められて0.5→1となる代わりにアジア枠が減らされることでした。

なぜなら、既にオーストラリアが転入してきて「アジア」で三本の指に数えられる強豪の地位を築き上げており、アジアの1枠は事実上オセアニアのオーストラリアが手に入れているようなもので、

その上オセアニアが0.5からプレーオフ無しの1枠を確保すれば、実質的にオセアニアが2枠となる代わりにアジアが出場枠を減らされて、アジア諸国にとっては踏んだり蹴ったりの状況になってしまいます。

オセアニアが1枠になるならオーストラリアには、とっとと元にいた場所へお引取り願いたいところでしたが、アジアが4.5枠を確保できたことはとにかく良かったです。

 ただ前回と予選方式が変更になったのが、大陸間プレーオフです。

前回はアジア予選5位とオセアニア予選1位、北中米カリブ予選4位と南米予選5位が対戦することがあらかじめ決まっていましたが、ブラジルW杯プレーオフは抽選で対戦相手を決めるそうです。

地理的距離を考えればこれまでの方式で良かったと思うのですが、できれば南米5位とはやりたくないものですね。

 というわけで我が日本代表ですが、良い結果とともに本大会を見越したレベルの高い試合内容で、アジア予選をトップ通過して欲しいと思います。

 明日からいよいよJリーグも開幕して日本国内も本格的なサッカーシーズンが到来しますし、インテルの長友、フェイエノールトの宮市、ドルトムントの香川など、海外リーグに進出した日本人選手の活躍も目が離せません。

新シーズンも楽しみがいっぱいですね。




↑購読料代わりに一日一回ポチッとして頂けるとうれしいです。

  

プロフィール

スパルタク

  • Author:スパルタク
  • FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク






   

ブログ内検索