■2010年01月

■若い力でイエメンに逆転勝利

 昨日、岡田ジャパンの2010年スタートとなるアジアカップ予選・対イエメン戦が行われ、3-2で日本代表の逆転勝利となり、これで日本代表は2011アジアカップ・カタール大会への出場権を獲得しました。

ところがNHK・BSでさえTV中継をやらなかったため、私は試合内容をチェックすることはできませんでした。

柏木・平山・山田・大迫といった若手が国際Aマッチレベルでどれくらいやれるかじっくり見たいと思い、とても楽しみにしていたのですが。

報道によると、この試合の放映権を持っていたのはライブスポーツを経営するイタリアの広告代理店MP&Silva社とのことです。

アジアカップ予選・バーレーン戦で日本側に法外な中継料を要求して、日本のサポから生きがいを奪ったあの会社です。

今回のイエメン戦でも1億円の放映権料を引き下げず、あまりの高額に日本のTV局が買えなかったというのが真相のようです。

ZAKZAK記事 

この報道が事実であれば、まるでシェークスピアの「ヴェニスの商人」にでてくるシャイロック。
MP&Silva社には本当に激しい怒りを感じます。

サブプライムバブルがはじけて強欲な投資銀行・リーマンブラザーズが倒産しましたが、この「イタリアの商人」もシャイロックやリーマンと同じように悲惨な末路をたどることになるでしょうね。

 さて今回の対戦相手イエメンですが、日本がホームでもアウェーでも問題なく勝てる相手という戦力評価は前回対戦時と変わっていません。

個の技術やチーム戦術においても日本が上です。

ただ、イエメンはバーレーンやサウジと同じアラブ人の国ですから、フィジカルの強さに関しては日本と同等かそれ以上のものをもっており、そこだけは注意が必要と考えていました。

これは前回対戦時でも指摘しましたね。

3-2で勝利という結果については順当だったと思います。

日本代表は若手主体の急造チームだっただけに、順当の結果を出すにも大変だったでしょう。
そこは評価したいです。

 試合内容の方はゲームを見れなかったので何とも言えませんが、攻撃面では平山選手がハットトリックを達成したのが朗報と言えます。

イエメンのようにフィジカルの強さだけがストロングポイントというチームは、平山のような自分たちよりフィジカルの強い相手を向こうにまわすと手も足も出なくなってしまうということが言えそうですが、決定力のあるFWがのどから手が出るほど欲しい現在の日本代表としては、平山の活躍は大きな収穫です。

 守備面に関しては試合の前半、日本のサッカーの弱点がもろに出てしまった感じがします。

日本のサッカーチームは、守備陣が失点を怖がって下がりすぎる反面、攻撃陣は得点を焦って前へのめりすぎるという強い傾向があるというのが弱点の一点目です。

この試合でも4-2-3-1のシステムのうち、4-2の守備陣が下がりすぎる反面3-1の攻撃陣が前へ行き過ぎてチーム全体が間延びしきって、中盤にぽっかりと空いたスペースで相手にボールを拾われ、それが苦戦する原因となったようです。

 先制された場面では、ゴール前で簡単に相手をフリーにしてしまいヘッドを食らったようで、これはアジアカップ予選アウェーのバーレーン戦で負けた時と同じパターンです。

ゴールしたファリドには、熊本でのホームゲームでもやられていたはず。

日本のサッカー選手は自軍ゴール前の危険なゾーンでも簡単にマークを放してしまうという傾向が強いというのが弱点の二点目。

日本で市販されているサッカー本には、「ゾーンディフェンスはスペースを守り、マンツーマンは人をみる」などと書いてあることが多いですが、これは誤解を招きかねない表現です。

ゾーンディフェンスの場合、確かに自分の受け持ちゾーンを守るわけですが、いつまでもスペースを見ていればよいというわけではなく受け持ちゾーンに相手選手が入ってきたらマンツーマンディフェンスに切り替え、相手を自由にやらせないようにするというのが基本です。

よってゾーンディフェンスの基礎にはマンツーマンディフェンスがあり、マンツーマンよりゾーンディフェンスの方が守備効果が高いですが、選手にはそれだけ高い能力が要求されるとも言えます。

ゾーンディフェンスの場合、守備側が相手選手とどれくらいの間合いを取るかは、相手の能力やタイプ(パサーかドリブラーか)、守っているゾーンが自分のゴールに近いか遠いかなどで変わってきますが、自軍ゴール前という極めて危険なゾーンではできるだけ間合いをつめて即応体勢をとらないといけません。

ところが日本のサッカー選手にありがちなのは、自軍ゴール前で相手選手へのマークを簡単に放してしまい、その選手がフリーでヘディングシュートをするのを見ているか、自分がジャンプした時には既に手遅れというパターンです。

これはアジアでも長年二流レベルだった日本サッカーが1990年代はじめの5年間ぐらいに急速に発展した弊害かもしれません。

日本がアジアのトップレベルに追いついた92~94年ごろには、既に代表でもゾーンディフェンスが採用されていましたし、ブラジルの影響が強いJリーグの主要チームでもゾーンで守っているところが多かったように思います。

しかし、基礎となるマンツーマンディフェンスをきっちり完成させないまま、いきなり高度なゾーンディフェンスを移植したために、なんとなくスペースを見ているだけで極めてマークがルーズな「日本流ゾーンディフェンス」が生まれてしまい、それが今回のイエメン戦でも顔を出してしまったのではないでしょうか。

そしてゴール前でさほどマークが厳しくないにもかかわらず、攻撃側のシュートがなかなかワクをとらえないというのが、これまでの日本サッカーにおけるゴール前の攻防でした。

自分のゴール前で相手をフリーにしないというのは個人の戦術理解や積極性の問題であって、急造チームだとかはあまり関係ありません。

日本サッカー界全体で、すべての選手にいつでもどこでもきっちりとそれができるようさせていかなくては、サッカー強国への道のりは遠いです。

 今回のイエメン戦は課題も出ましたが結果はまずまず良かったと思いますし、経験の少ない急造チームでありながらガタガタッと崩れそうなところをふんばって逆転した点については評価できます。

平山のハットトリックという収穫もありました。

しかしワールドカップイヤー最初のゲームとなったイエメン戦、観れなかったのが残念でなりません。


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     2010.1.6 アリムフシン・スタジアム(サヌア)


    イエメン  2   -   3   日本

    ファリド '13          平山 '42
    アボド  '39          平山 '55
                     平山 '79



    GK S.アブドゥラー       GK 権田

    DF アルアケル         DF 菊地
     (アルズバイリ 71)       槙野
      ファリド            大田
      バレイド            吉田
      アルダリ
      アルハムリ         MF 米本
                      山村
    MF アルウォラフィ        (乾 45)
     (アルアビディ 83)       山田
      アルサッシ          (平山 21)
      アボド             柏木
     (ガジ 77)           金崎
      バハッジ           
                    FW 渡邊
    FW アルノノ           (永井 85)






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