■2007年06月

■日本、コロンビアと残念なドロー

 キリンカップ最終戦となった日本対コロンビア戦は、スコアレスドローとなりました。このため、得失点差で上回った日本が3大会ぶりにキリンカップ優勝をとげました。

対戦相手のコロンビアは、パリSGのジェペス、アトレチコ・マドリッドのA・ペレア、ボルドーのE・ペレアなど欧州と南米の主要リーグでプレーする選手と国内組をミックスしたチーム。

実力で日本とほぼ互角、しかし長旅と過密日程が原因の疲労を考慮すれば、ホームの日本が勝たなければいけないと考えていました。

試合は、守備力の高いコロンビアを日本の攻撃がどう崩すかがポイントと見ていましたが、結果はスコアレスドロー。

キリンカップ優勝は果たしたものの、日本の負けに等しい引き分けだと思います。アウェーの灼熱のバランキージャ、高地のボゴタ・メデジンあたりで試合をやったら、かなりの確率で日本が負けていたことでしょう。

まだまだ、日本代表に多くの課題が残されています。

 それでは試合展開をざっと振りかえります。

立ち上がりから、中盤で猛烈なプレスをかけるコロンビアが試合の主導権を握ります。

南米らしい細かいパスワークから何度かチャンスをつくられ、前半19分には、ゴール前のこぼれ球をマリンがミドルシュート!、危なく日本ゴールをかすめていきました。

20分に、中村俊選手がゴールラインぎりぎりからクロスをあげるも、GKにセーブされます。

ここからコロンビアのクロスが何度も入りますが、中澤選手を中心とする守備陣ががんばってはね返します。

37分に、日本のペナルティエリア内をエレラに突破されそうになりますが、中澤が防ぎました。

 後半は一転して日本が攻勢に出ます。
コロンビアは疲れのせいか、負傷でメンバーが替わったせいか、運動量ががくっと減ります。

後半15分、高原選手が左サイドを突破して中央へおり返し、中村俊→遠藤→中村憲と渡ってシュート、惜しくもゴールバーの上を通過していきます。日本代表この日の最大のチャンスでした。

28分、コロンビアのCKからジェペスがバイシクルシュートを放ちますが、ゴールマウスを外れます。

34分、右サイドを突破した羽生選手がクロス、高原が合わせようとするも、GKに押さえられます。

44分、日本のラストチャンス、右サイドからこぼれ球を拾った中村憲がセンタリング、高原のヘッドは残念ながらゴール左へ。

このまま試合終了となりました。


 次にいつものように試合内容を見ていきます。まず攻撃から。

モンテネグロに比べてコロンビアの中盤のプレスディフェンスは相当に速く、それをパスで崩すには、相手のプレス以上に速いポジショニング修正が求められたわけですが、それが出来ませんでした。

そのためモンテネグロ戦ほど効果的なパスでの崩しが見られません。

この試合は、中村俊・中村憲・遠藤・稲本・鈴木と、前の試合より一枚中盤を増やし、なおかつ攻撃が好きな選手、パスやボール保持能力にすぐれた選手を多めに入れたわけですが、残念ながらこの中盤が機能していませんでした。

みんなボール保持者を見てしまい、パスを引出す動きが少なすぎました。
遠藤・稲本は消えている時間が長く、中村俊・中村憲は球出しの遅さ、判断の遅さが目につきました。

後半に入って、コロンビアの猛烈なプレスが止まってから、ようやくパスが回り始めましたが、それではいけません。

前半のコロンビアの組織的プレス守備を上回るだけの組織的攻撃力を日本が身につけなければ、世界大会で好成績を残すことは難しいでしょう。

そのためには、正確さを保ったままでの判断力の速さ、パスの速さ、ポジショニングの速さが求められます。

個人的にはワントップというのはあまり好きではありません。日本代表でうまくいったという記憶があんまりありませんので。

もともとシュートに消極的な日本のチームがワントップをやると、ますますシュートを撃つ選手がいなくなるような気がします。

個々の選手では、得点こそなかったものの、やはり精神的にも肉体的にもタフな高原の存在が光っていました。

 守備に関しては、前半相手のパス回しに対してマークやプレスがゆるく、後手後手にまわっている印象がありました。こぼれ球に対する反応も「誰かつめるだろう」といった感じで、相手より遅かったです。

このことも、前半に試合の主導権を握られてしまった原因です。

後半は、中盤でのプレスがいくらか良くなりましたが、試合の前半から出来るようになりたいものです。

最終ラインの中澤・阿部のがんばりで失点を防いだことは評価できます。特に中澤は代表に欠かすことの出来ない存在だと思います。

 最後にまとめます。

この試合で、残念ながら結果を残すことは出来ませんでしたし、内容も課題が多く残りました。

日本が世界で戦う上で足りない部分がまだまだあるという、厳しい現実を教えてくれた試合だったと思います。

ただ、チームの方向性は決して間違ってはいません。
このまま着実にチームの成熟度をアップさせていって欲しいと思います。

アジアカップを前に、非常に有意義なテストマッチとなったのではないでしょうか。


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2007.6.5 埼玉スタジアム2002

   日本  0  -  0  コロンビア


GK 川口       GK フリオ

DF 駒野       DF ジェペス
   中田          アリサラ
  (今野 45)       A・ペレア
   中澤          バジェホ
   阿部          
            MF バルガス
MF 遠藤          フェレイラ
  (巻 80)       (エスコバル 69)
   中村俊         アンチコ
  (藤本 88)      (バンゲーロ 42)
   鈴木          マリン
   中村憲        (カストリジョン 57)
   稲本        
  (羽生 45)    FW E・ペレア
              (ガルシア 80)
FW 高原          エレラ
  (播戸 89)      (ロダジェガ 62)



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■日本、モンテネグロに快勝!

 静岡スタジアム・エコパで行われたキリンカップ2007の初戦、対モンテネグロ戦は、2-0で日本代表の勝利に終わりました。

今回の対戦相手モンテネグロについては、まだ代表チーム創設二試合目ということで、「戦力は未知数だが、ホームの日本は勝たなければならない」と前回の記事で述べました。

モンテネグロ一のスター選手、ASローマのブチニッチがケガのため日本遠征に帯同していないのは残念でしたが、それだけに勝たなければならない試合でした。

そこで2-0でキッチリと結果を残しました。日本代表にとって評価できる試合だったと思います。

 試合の流れを振りかえってみると、前半から日本代表のペースでした。

立ち上がりはロングボールを多用した、ちょっと雑な攻撃でしたが次第に落ち着きを取り戻すと、中村憲選手や鈴木選手を起点に、ショートパスを組み立てた攻撃が機能しはじめます。

前半15分すぎに矢野選手の惜しいプレーが二つほどあり、20分にパスの組み立てから山岸選手のシュートが外れた後、23分、左からのショートコーナーから遠藤選手のクロスがファーに入り、これを相手選手と競り合った中澤選手がヘッドでゴールにねじ込み日本先制。

38分には、中村憲を起点に駒野選手へとボールが渡り、右サイドからニアにクロスをあげると、これに飛び込んだ高原選手の頭にドンピシャに合い、気持ちの良いくらいの強烈なヘディングシュートに相手GKはなすすべがなく、日本は追加点をあげます。

後半開始後も日本ペース。

9分に、右サイドのパス攻撃で相手を崩し、ゴール前へ進出した中村憲にパスが渡ると、すかさずコントロール・シュート!惜しくも外れます。

しかし15分、山岸を出して佐藤選手を投入したあたりから、試合はモンテネグロペースへ。

22分に、日本のペナルティエリア内で相手のシミュレーションぎみのプレーでPKを取られてしまいます。 ブルザノビッチがPKを蹴るも外してしまいました。

その後もモンテネグロの攻撃が続きますが、日本が要所を締め、相手の雑なプレーにも助けられてそのままタイムアップとなりました。

 次に試合内容を見ていきますが、久しぶりの試合だったので組織的な攻撃ができるかどうかちょっと不安でした。 ジーコ・ジャパン時代だとこういう場合は、たいてい、後ろからロングを放り込んで前は個人技頼みのバラバラなプレーになってしまっていたので。

しかし、さすがはオシム監督、きちんと組織的な攻撃が出来ていたと思います。

特に中村憲と鈴木のボールを受ける動きが良く、彼らを起点にショートパスの攻撃が機能していました。

ただ第三の動きが少なかったことが今後の課題でしょうか。

例えば、中村憲からFWに縦パスが入る直前に、遠藤・山岸の二列目がすでに動き出していて、FWからダイレクトでパスを受けられるようなポジショニングをとる動き、

逆にボランチから二列目にパスが入る直前に、高原・矢野がすでに動き出していて、パスが受けられる適切なスペースにポジショニングをとるような動きが、もっともっと欲しかったです。

また、後半になって中盤が間延びしたことによって各選手の距離が離れすぎてしまったことで、パスが回らなくなってしまい、相手に試合のペースを握られる原因となりました。

後半になると疲れてきて、どうしても間延びするものですが、ピッチ内の選手が自分で判断して修正できるようにしたいところです。

それができれば、後半にもう一点ぐらいはとれたでしょう。

サイド攻撃では駒野が非常に精力的に動いていて好印象でした。

ともかく、組織的攻撃で今の方向性は決して間違っていません。 第三の動きをもっと取り入れて、組織プレーのレベルをどんどんアップさせていけば、日本の攻撃は世界に通用すると思います。

個人では、中澤のヘッドは相変わらず相手にとって脅威でしたが、高原のヘッドの見事さが目立ちました。

相手DFより一瞬前に入り、強烈なヘッドを正確にゴールマウスに叩きこむ。さすがです。 ブンデスリーガで11ゴールは伊達ではありません。

 守備面では、相手がチャンスらしいチャンスをつくれなかったので、成果と課題を見つけるのは難しいですが、あえて言えば、タッチにボールを蹴り出して逃げるときはハッキリと逃げることが課題でしょうか。

タッチに逃げずボールを生かそうとしてミスパスになり、それがゴールラインを割って相手CKの原因となり、そのCKからPKを取られたプレーがありました。 

相手がPKを外してくれたので事無きを得ましたが、気持ちの良いものではありません。

その他の守備は安定していたと思います。

最後にまとめますと、結果・内容ともに合格点で、今後に期待の持てるものだったと思います。次のコロンビア戦も勝利してキッチリ結果を残したいものです。


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 2007.6.1 静岡スタジアム・エコパ

  日本  2  -  0  モンテネグロ


 '23 中澤
 '38 高原


GK 楢崎      GK ポレクシッチ

DF 坪井      DF ヨバノビッチ
   駒野        (ペヨビッチ 85)
   中澤         パビチェビッチ
             (ラキッチ 71)
MF 阿部         バタク
   遠藤         タナシエビッチ
  (今野 79)     (イェクニッチ 87)
   鈴木     
  (橋本 89)   MF V・ボージョビッチ
   中村憲       (ラドニッチ 63)
  (藤本 89)      V・ブヨビッチ
   山岸        (ライチェビッチ 45)
  (佐藤 63)      トゥンバセビッチ

FW 高原      FW ブルザノビッチ
  (水野 69)      チェトコビッチ  
   矢野        (N・ブヨビッチ 45)
  (巻 81)       プロビッチ




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