■2006年03月

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■日本代表、エクアドルに充実の勝利

 日本代表のワールドカップ出場メンバー決定まで残り試合が少ない状況で、昨日行われたテストマッチ・対エクアドル戦は、1-0で日本の勝利となりました。

 今回の対戦相手のエクアドル代表は、ラインを押し上げてコンパクトな陣形を保ちつつプレスをかけ、ボールをとったらショートパスをつないで崩しにかかる、現代的な戦術のチーム。

しかし、国内組中心の実質1.5~2軍といった感じで、それだけに引き分けも許されない相手でしたが、日本代表がきっちりと結果を残してくれました。

 試合の方は、ショートパスで攻撃を組み立てる日本がまず主導権を握ります。

前半20分に日本のプレスからボールを奪い、左サイドの三都主選手が精度の高いアーリークロスをゴール前へ入れて、久保選手がボレーで合わせたものの、おしくもゴール右へ外れます。

25分を過ぎると、エクアドルの時間となり、33分にテノリオの強烈なミドルシュートをGK川口選手が左手一本ではじき、それがクロスバーに当たって、ヒヤリとする瞬間もありました。

しかし、その後は日本が再び主導権を取り戻し、攻撃するも得点に至らず、前半は0-0で終了。

 後半はやや日本が一方的に攻める展開となります。

2分に久保がボレーを狙いましたが、ヒットせず。
20分には、玉田選手が後ろからの難しいボールを胸トラップ、反転しつつ素晴らしいシュートを打つも、GKに防がれます。

23分にも久保が三都主のクロスを頭で合わせたのですが、シュートが弱くGKにセーブされました。

攻めながらも得点がとれない状況で、ジーコ監督は30分すぎに佐藤選手を投入しますが、この采配がズバリ当たりました。

左サイドでボールを相手から奪うと、小笠原選手が三都主へスルーパス。これを三都主がゴール前のニアへグラウンダーで絶妙に流し込むと、GKの前へ飛び出した佐藤がうまくコースを変えて、待望のゴール!

結局これが決勝点となり、1-0で日本代表が勝利しました。

あと、これは別に気にする必要もないと思いますが、中南米チームからジーコ・ジャパンがあげた初めての勝利というオマケつきの試合となりました。

 それでは、日本代表の攻守の内容についてですが、非常に良かったと思います。

 まず攻撃からですが、ショートパスを多用した日本の持ち味を生かした攻撃ができました。

福西・小野・小笠原三選手のからんだ中盤の組み立ても、選手とボールがよく動いて、スムースに機能していたのではないでしょうか。

また、三都主のアーリークロスが精度が高くて、サイド攻撃を非常に効果的なものにしていました。

 あとは真中の選手がゴールにたたき込むだけでしたが、なかなか決まりませんでした。 それでも自分たちのやり方を信じて、粘り強く攻撃を続けたことが、佐藤の決勝ゴールを生んだように思います。

シュートを外したことに関しては気にする必要はないでしょう。 それよりも、本番までに少しでも決定力が上がるよう、各選手の努力に期待します。

 攻撃で課題があったとすれば、ボールを受けるためのポジショニング修正の動きをもっと速くして、もっと高度な攻撃を目指して欲しいという点です。

この試合では、エクアドルのプレスが速かったので、日本代表のパス回しもそれを打開するために、かなり速くなっていたのですが、ボールを受ける日本の選手の動きがそれについていけてない部分があって、結果的にミスパスになってしまう場面がありました。

必ずしも何十mも走る必要はありません。 数m移動すれば良いだけの局面も沢山あります。 

局面局面で先を読む能力をもっと高めて、早めに正しいポジショニングをとっておけば、もっと素早くショートパスを回して、相手の守備陣形をズタズタにすることが可能になります。

ブラジルのような強敵と戦うまでに、ぜひ日本代表が身につけておきたい能力です。

 課題の二つ目は、日本の持ち味を生かしたショートパスによる攻撃が、割合コンスタントに出来るようになってきましたから、今度は、相手がショートパスの組み立てを封じ込めにきた場合の対処方法を、覚えておくべきです。

エクアドルはラインを上げて、陣形のタテの長さをコンパクトにして、選手を密集させることでプレスをかけやすくして、日本のショートパスの攻撃を封じ込めにきました。 これは、セオリーです。

そして先ほど述べたように、日本のミスパスを誘ったり、プレスにかけてボールを奪ったりしていました。

こういうときは、相手が高く押し上げている最終ラインと相手GKの間のスペースが大きくあいているはずですから、そこへ浮き球のロングボールを落して、FWにオフサイドぎりぎりでウラへ抜け出すようにさせるとよいでしょう。

こうすると、たとえFWがゴールを決めることが出来なくても、相手のセンターバックがウラを取られるのを恐れて、ラインを下げるでしょうから、そうすると、相手の陣形が少し間延びして、敵センターバックから前にスペースが出来てきます。

こうなると、相手のプレスがかけにくくなりますから、日本の持ち味であるショートパスの攻撃がやりやすくなります。


そして、こちらのショートパスの攻撃が続いて、相手の陣形が再びコンパクトになってきたなと感じたら、またロングボールを相手のバックラインのウラへ落してやれば、良いわけです。 (ロングばっかりにならないように注意)

 守備に関しても、プレスディフェンスがかなり機能していて内容は良かったと思います。

この試合では守備を注目すると以前言いましたが、相手を失点0に抑えたことは、評価できます。

ただ、ブラジルやクロアチアのような攻撃力のある強敵に対しては、もっと激しいプレスを長い時間かけ続ける必要があります。 もちろん、オーストラリアが相手だとしても、プレスを弱めて良いということにはなりません。

そして50/50のボールに対しても、もっと激しく競って、こぼれ球をマイボールにしたいところです。

守備の課題についてはそれくらいですが、一点だけ気になったのは、ボランチの小野はプレスをがんばっていたのですが、福西の方が相手を見てしまってプレスをゆるめる局面が何回かあった事です。

おそらく彼としては、スペースを埋めてバランスをとる意図でやったことだと思いますし、フリーの敵選手のマークにつくよう味方に指示も出していました。その意図は理解できました。

しかしバックラインの陣形が整っている状況で、ボランチの前にボールを持つ敵選手がいたら、なるべく早く間合いをつめて、前方へのパスコースを切ることを最優先にすべきだと思います。 (できればプレーの先を読んで、相手がボールを受ける前に、移動を完了させてしまう)

前方へのパスコースを切って、股ぬきパスさえ気をつけておけば、そもそもスペースを埋めておく必要はなくなりますし、浮き球のパスを頭越しに出されてもボールが落ちてくるまでに時間があるので、他の味方選手が応対可能です。

それに彼がマークしていたスペースなり敵選手なりは、別の選手が見るように受け渡しておけばよいでしょう。

まず、相手のボールを持った選手をフリーで前を向かせないことが最優先課題だと思います。もしそれを許すと、相手の攻撃の選択肢が増えて、その後の応対が難しくなります。

そして後ろの陣形が整っているようだったら、一人目がプレスをかけて相手がバランスを失ったところを、味方の二人目がボールを奪うようにすれば、プレスがうまくかかると思います。

プレスがかけられない状況では、かならずピッチ中央方向を切り、逆にわざと外を少しあけて、相手を危険の少ないサイドへサイドへと追い込んでおけば、そう簡単にはやられないでしょう。

もちろん、サイドから敵のクロスが入ったとき、ゴール前のマークのずれは絶対に起こさないことが最低条件ですが。

 個人では精度の高いクロスを数多く出した三都主と、少ないチャンスを確実にものにした佐藤が良かったと思います。

小野は、自らのプレーがしっくりこないようなコメントを残していましたが、そんなことはありません。

守備では献身的にプレスをかけ、攻撃ではトップ下やサイドにうまくボールを散らして、基点となっていました。 たぶんトップ下の選手のように、ラストパスを多く出せなかった事が、「しっくりこない」原因ではないでしょうか。

しかしボランチの役目はそういうものですし、ラストパスが少なくても見る人が見れば、小野の貢献度の高さはすぐに理解するはずです。

それでも自分の持ち味を生かしたいのであれば、ゲームの流れの中でチャンスがあった時に、トップ下がボールを持って前へ向いたとき、小野がそれを追い越してボールを受け(同時にトップ下がボランチへ下がってカバー)、ラストパスやシュートという形をつくると、マークされがちなトップ下の負担を軽減し、小野自身もプレーの満足度があがり、日本代表の攻撃の幅がもっと広がると思います。

 では、最後にまとめますが、今回のテストマッチは、攻守に渡って内容がかなり良かったと思います。

先制点を入れるまで苦労しましたが、自分たちのやり方・持ち味を信じて最後まで粘り強く攻撃を続け、そのことによって、結果もきっちり出したところに、大きな意味があったと思います。

守備もまずまず安定していました。守備の弱いチームは、W杯での活躍はまず望めないだけに、これも重要です。

 W杯直前のテストマッチでは、これをベースとして海外組との融合をすすめつつ、もっともっと攻守にわたるサッカーのレベルをアップして欲しいと思います。

ブラジル・クロアチア・オーストラリアというタフなグループに入ったのですから、日本代表がこれ以上レベルアップして困るということはありません。

もっと貪欲に高いレベルのサッカーを追及して欲しいと思います。

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   2006.3.30 九州石油ドーム(大分)


  日本  1  -  0  エクアドル

 '85 佐藤


GK 川口     GK モラ

DF 坪井     DF ペルラサ 
   宮本        ジョージ
   中澤        コルテス
             エスピノサ
MF 加地
   福西     MF ウルティア 
   小野       (サリタマ 85)
   三都主       ソレディスパ
   小笠原      (カイセド 67)
             アジョビ 
FW 久保        テノリオ
  (佐藤 77)
   玉田     FW  バルデオン
  (巻 77)       カルデロン
            (フィゲロア 67)
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■日本代表のエクアドル戦召集メンバー発表

 今月30日に大分で開催されるテストマッチ・エクアドル戦に臨む日本代表の召集メンバーが発表されました。


GK 川口 能活 (磐田)
   土肥 洋一 (F東京)
   楢崎 正剛 (名古屋)

DF 田中  誠 (磐田)
   村井 慎二 (磐田)
   宮本 恒靖 (G大阪)
   加地  亮 (G大阪)
   三都主 A. (浦和)
   坪井 慶介 (浦和)
   中澤 佑二 (横浜M)
   茂庭 照幸 (F東京)
   駒野 友一 (広島)

MF 遠藤 保仁 (G大阪)
   小笠原 満男(鹿島)
   福西 崇史 (磐田)
   小野 伸二 (浦和)
   長谷部 誠 (浦和)
   阿部 勇樹 (千葉)

FW 久保 竜彦 (横浜M)
   柳沢  敦 (鹿島)
   巻 誠一郎 (千葉)
   佐藤 寿人 (広島)
   玉田 圭司 (名古屋)

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 今回の召集メンバーには海外組が呼ばれておらず、いつもの国内組中心の顔ぶれで特に目新しさはありませんが、GKの楢崎選手が久しぶりに復帰しているのと、本山選手がもれていることが変化といえば変化です。

柳沢選手も今回から国内組ですね。

管理人スパルタクは最近、川崎の我那覇選手が気になっているので、彼を代表に呼んだらどうなるか、ちょっと見てみたい気もします。

 さて、今度のテストマッチ・エクアドル戦ですが、
日本の守備陣に注目したいです。

今回、海外組は呼ばれていませんが、ジーコ監督は守備陣をこのまま本大会につれて行くつもりでしょうから。

前回のボスニア・ヘルツェゴビナ戦では、4バックのサイドを何度も崩されて、ゴール前のマン・マークも甘くなり、審判の不可解な判定はあったものの、二失点は頂けません。

3バックにするなり、4バックならサイドバックの片方に守備の本職をいれてバランスをとるなり対策をほどこして、エクアドル戦は失点0になんとしても押さえて欲しいです。 もちろんホームですし、勝利は最低条件です。 
  

■ワールドフットボールバランス(アジア)2006.3.1現在

☆アジアカップ2007予選・第二節

2006.3.1

A組

インド 0-3 イエメン
(S.アブドラー 6, アル・フバイシ 43, 
アル・ノノ 56PK)


1.日本   1  1 0 0  6- 0  3
2.サウジ  1  1 0 0  4- 0  3
3.イエメン 2  1 0 1  3- 4  3
4.インド  2  0 0 2  0- 9  0



B組

台湾 0-4 シリア
(Z.チャーボ 29,58, アル・フサイン 45,
アル・ハティーブ 64)

1.イラン   1  1 0 0  4- 0  3
2.シリア   2  1 0 1  5- 2  3
3.韓国    1  1 0 0  2- 1  3
4.台湾    2  0 0 2  0- 8  0


C組

パキスタン 1-4 UAE
(エッサ 60 :
M.カシム 68, I.マタル 78, S.サード 81, 
アル・カス 89)

オマーン 3-0 ヨルダン
(H.サレー 7, アル・アジミ 18, アル・マグニ 54)

1.UAE    2  2 0 0  5- 1  6
2.オマーン   2  1 0 1  3- 1  3
3.ヨルダン   2  1 0 1  3- 3  3
4.パキスタン  2  0 0 2  1- 7  0




D組

クウェート 0-0 バーレーン

1.オーストラリア  1  1 0 0  3- 1  3
2.クウェート    2  0 2 0  1- 1  2
3.レバノン     1  0 1 0  1- 1  1
4.バーレーン    2  0 1 1  1- 3  1

E組

パレスチナ 1-0 シンガポール
(アル・アタル 75)

イラク 2-1 中国
(M.カリム 16, M.タヒル 16 :
タオ・ウエイ 54)

1.中国      2  1 0 1  3- 2  3
2.シンガポール  2  1 0 1  2- 1  3
3.イラク     2  1 0 1  2- 3  3
4.パレスチナ   2  1 0 1  1- 2  3

F組

バングラデッシュ 0-1 香港
(チャン・シウキ 82)

カタール 2-1 ウズベキスタン
(A.ラミー 45, N.サレー 49 :
M.ラジャブ 20OG)

1.カタール     2  2 0 0  5- 1  6
2.ウズベキスタン  2  1 0 1  6- 2  3
3.香港       2  1 0 1  1- 3  3
4.バングラデッシュ 2  0 0 2  0- 6  0

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A組は、イエメンがインドに大勝。 やはりインドよりイエメンの方が手ごわい相手となりそうだ。

B組も、シリアが台湾にアウェーで大勝。

C組は、二試合とも順当な結果。

D組は、クウェートがバーレーン相手に手痛い引き分けとなった。

E・F組も、二試合とも順当な結果となった。


ワールド・フットボールバランス
(世界サッカーランキング)
by国際サッカー戦略研究所

AFC(アジア)2006.3.1現在

BB 日本 サウジ イラン オーストラリア

B  -タイ オマーン ウズベキスタン 韓国 
   カタール イラク 

CC ヨルダン -タジキスタン +シリア 中国 
   +北朝鮮 UAE +バーレーン クウェート

C  -トルクメニスタン +キルギス  レバノン

DD +イエメン インドネシア パレスチナ 
   +ミャンマー ベトナム シンガポール

D  香港 +スリランカ -台湾 -インド
   マレーシア

EE -マカオ カンボジア +モルジブ ラオス 
   -ブルネイ -ブータン パキスタン  
   バングラデッシュ 東ティモール ネパール 
   アフガニスタン

E  グアム フィリピン モンゴル


  

■クロアチアがアルゼンチンを撃破!

 日本代表がボスニア代表とテストマッチを行った次の日、スイスのバーゼルでクロアチアがアルゼンチンとテストマッチを行い、クロアチアが3-2でアルゼンチンに逆転勝ちしました。

スポーツ新聞などは、この試合の結果を受けて「日本が勝てないアルゼンチンにクロアチアが勝利したことで日本大ピンチ!」といった記事を盛んに書きたてています。

管理人スパルタクも、今日ようやくビデオで試合を観ることができました。

 試合を観た感想ですが、確かに両チームともレベルの高い、良いゲームをしていましたが、日本が試合をしたら手も足も出ないほど凄かったというほどでは無いように見えました。

日本として自信を持って、やるべきことをしっかりやれば、決してかなわない相手ではないと思います。

 ただ、クロアチアに関して言えば、両サイドの突破からのクロスが正確で、サイド攻撃に相当良いものを持っていますし、プルソをはじめとするクロスを中であわせる選手たちもかなりの強さを持っています。

ですから、三都主-宮本-中澤-加地の4バックを今のままで、本番のクロアチア戦にぶつけるのは、危険すぎると思います。

相手のサイド攻撃を100%封じ込めるのは無理でしょうが、両サイドにおいても簡単にぬかれないようにしつつプレスをかけて、なるべく相手のクロスを不正確なものにさせて、それでもクロスを上げられてしまったら、中での勝負で絶対に負けない(マークをはずさない、相手をフリーでプレーさせない)ということが、日本の勝利へのカギとなるでしょう。

もっとも、クロアチア・アルゼンチンともに、チームづくりはこれからでしょうし、日本は120%の準備をしなければなりません。

 ただ、日本は”マラドーナ信者”が多いせいか、アルゼンチンを過剰にリスペクトしているような気がします。

ジーコジャパンがアルゼンチンに全く歯が立たないのも、日本サッカー界がアルゼンチンを「強い強い」と思い込みすぎて、試合をやる前から、相手に飲まれてしまっているからではないでしょうか?

確かにアルゼンチンは、選手個人個人のレベルでは文句のつけようが無いほどすばらしく、才能豊かな選手を次から次へと生み出すのですが、それを代表チームでひとつにまとめるということに、いつも苦労しているように見えます。

アルゼンチンは、最近のW杯で欧州のトップレベルの国に90分以内でほとんど勝てていません。

94年では、グループリーグでブルガリアに負け、決勝Tではルーマニアに負けました。

グループリーグでギリシャには勝ったものの、ギリシャは当時欧州のトップレベルとは言いがたいチームでした。

98年は、グループリーグでクロアチアに勝ちましたが、両チームとも決勝T進出が決定したあとの消化ゲームでクロアチアはメンバーを落していました。

決勝T一回戦ではイングランドと120分戦って辛くもPK勝ち、準々決勝ではオランダに敗れました。

そして前回2002年は、イングランド・スウェーデンに競り負けて、グループリーグ敗退という結果に終わりました。

このようにタレントの豊富さとは裏腹に、近年のアルゼンチン代表の成績はパッとしません。

アルゼンチンも優勝候補には違いないですが、イタリア・フランス・イングランド・ドイツそしてクロアチアといった欧州のトップレベルの国々とそんなに実力的には変わらないと思います。

ただ、昨年のコンフェデを観る限り、ブラジルが頭ひとつ出ているような印象は受けましたが...

 というわけで、テストマッチでクロアチアがアルゼンチンを破ったからといって、日本がパニックになる必要は全く無く、自信をもって淡々とやるべきことをやるという姿勢が大事なのではないでしょうか。
  

■日本代表、ボスニアに辛くもドロー

 今年はじめて欧州組を代表に召集して行われたテストマッチ、日本対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦が、昨日ドイツ・ドルトムントで開催され、2-2のドローという結果に終わりました。

管理人スパルタクは、対戦相手のボスニアは事実上日本より格上であり、それでも最悪引き分け、できれば日本が勝って代表がレベルアップしたというところを見せてほしいと、課題をあげておきました

 今回のボスニア代表のメンバーをみると、バイエルン・ミュンヘンでプレーする同国最高のスター、ハサン・サリハミジッチこそいませんでしたが、ベストメンバーにかなり近いもので、日本代表にとって不足の無い相手だったといえるでしょう。

 試合をふりかえると、前半は日本がやや優勢。

日本らしいショートパスの組み立てによる組織的攻撃からサイドへ開き、そこからのクロスや内に切れ込んでのシュートで、ボスニアゴールを脅かしました。

前半ロスタイム、中村選手の左CKからのボールを高原選手がドンピシャで合わせて、日本が先制しました。

 しかし、この一点で闘争心に火がついたのか、後半はボスニアが見違えるように動きがよくなりました。

前半のボスニアの攻撃もよかったのですが、後半は中盤でのショートパスの組み立てが更にスピードアップし、日本のプレスがあまりかからなくなってしまいました。

そしてサイドからゴール前にいるフリーな選手へ正確なクロスをあげられて、危ないシーンを何度もつくられました。

11分、バルトロビッチからパスをもらったバルバレスが日本のペナルティエリアに侵入、中澤選手が対応しましたが、バルバレスがシミュレーション気味に倒れ、これがPKの判定。

ミシモビッチが落ち着いて決めて同点とされます。

22分には、右サイドのフリーキックを、バルバレスにヘッドで合わされ、ボールは川口選手の前へ飛びましたが、彼がこれをはじいてしまい、飛び込んだスパヒッチにつめられて逆転されてしまいました。

 これでモチベーションががっくり落ちたのでしょうか、日本代表に元気が無くなり、ゲームをボスニア側に支配されてしまいました。

日本の攻撃がほとんど機能しなくなったのに比べ、ボスニア代表はサイド攻撃から良いチャンスをつくっていました。

日本代表では、中田英選手が一人、前線から必死にボールを奪い返そうとしているのが、印象的でした。

そしてロスタイム、右サイドからの中村のクロスにその中田英が執念のヘッド、これが決まって日本代表は土壇場で追いつき、そのまま試合終了の笛となりました。

 試合内容に関しては、攻撃がかなり良かったと思います。

中盤の組み立てもショートパスで組織的に崩していく、日本らしい攻撃ができました。 欧州王者のギリシャを破りブラジルと引き分けた、昨年のコンフェデのレベルに戻りつつあるように思います。

グラウンダーのショートパスをダイレクトでつないでボールを回していって、相手に触らせないようにすれば、たとえ相手がフィジカル的に強くても、日本の中盤は機能します。

後はこれをできるだけ長く持続できるようにするのがW杯本大会までの課題となります。

 ただ昨日の試合では、前半は選手間の距離が近くて、非常に連携がとりやすくなっていたのに対し、後半は選手間の距離が少し離れすぎて、攻撃がギクシャクしてしまいました。

これは、ボスニア代表が前半コンパクトで、疲れてきた後半に間延びしたことと関係があるように思います。

以前にも指摘しましたが、日本代表は陣形を作る場合、FWからDFの最終ラインまでの距離を一定に保つのが非常に苦手で、相手チームの陣形がコンパクトかそれとも間延びしているのかに、非常に影響されやすいです。

特に日本代表の場合、相手が間延びしていると自分たちも間延びしやすくなり、間延びする場合は、ボランチのラインとトップ下のラインの間が広くなりすぎるクセがあるようです。

過去記事

これを防ぐためには、日本代表がたとえば4-2-2-2という陣形をとっているとしたら、この四つのラインが相互に一定の距離をとるように気をつけて、FWからDFの最終ラインまでの距離をコンパクトに一定に保つということを、相手につられてやるのではなくて、常に自分たちで作り出すということが大切です。

これが出来ていれば、選手間の距離が近いために連携がとりやすくなり、ショートパスの組み立てが容易になりますし、相手のサイドやDFの最終ライン裏にスペースが空いてきて、ロングフィードも生きてきます。

また守備でも選手が連携してプレスをかけやすくなるでしょう。

 選手個人については、中村のクロスやCKが非常によかったです。 もともとキックの精度については、文句無く素晴らしかったのですが、昨日の試合ではボールの落しどころが的確でした。

今まで彼のクロスの落しどころがGKに近すぎると感じていたのですが、昨日の先制点となったCKでは、GKが取れそうで取れない絶妙な所へボールを落して、高原のドンピシャのヘッドが決まっていますし、

ロスタイムの同点ゴールの場面でも、クロスを落す場所の定石とされている”プライムターゲットエリア”内の相手DFの間に正確に落して、中田英のヘッドをアシストしました。

こういうサッカーの基本がきっちりと押さえられたプレーをみるのは本当に気持ちが良いものです。 Jリーグではなかなか見られるものではありません。

 こうしたプレーにからんでいるのは、中田英・中村・高原といった欧州組であり、やはり欧州というサッカー先進地でもまれているという”移籍効果”が表れているのだと思います。

特に中田英はセリエAからプレミアへ移籍してから、サッカーの基本に一層忠実になったような気がします。

 逆に守備は良くありませんでした。

最初の失点となったPKを与えるきっかけとなったプレーは、完全な審判のミスジャッジで気にする必要はありません。 しかし、二点目は日本のイージーなミスが原因でした。

まずバルバレスに、ほぼフリーでヘディングシュートを打たれたのが敗因の一つ目、そして二つ目はボールをはじいてしまったGK川口のミスです。

雪でボールが滑りやすかったので、川口のミスとするのはかわいそうな気もしますが、やはりGKのほぼ正面にきたボールはGKの責任としなければなりません。

この試合では、ボスニアの選手を日本のゴール前でフリーにする場面が何回も見られました。 私が日本病と呼んでいるやつです。

Jリーグでは「一回ぐらいマークがずれても大丈夫だろう」で済むのかもしれません。 実際Jリーグでは、どフリーのシュートをはずす場面を良く見かけますし、3-3とか4-4といったしまりの無い試合も多いような気がします。

しかし、W杯に出て決勝トーナメントに進出してくるようなチームの選手は、
相手がマークをずらしフリーになれたら、たった一回でもそのチャンスをゴールに結び付けてくるような、高いレベルにあります。

そういった高いレベルのチームが一点リードして守りに入ったら、それを崩すのは本当に難しいのです。

そのことを2002年W杯のトルコ戦で日本代表は嫌と言うほど味わったはずです。

バルバレスをしっかりマークして強いヘッドを打たせなければ、たとえボールが川口に飛んでも、彼がそれをはじくことは無かったでしょう。

相手の選手を日本のゴール前で絶対にフリーにせず、入ってくるクロスにはまず日本の選手が触る、それが出来ないと思ったら、ヘッドで負けても良いから相手の体にこちらの体を密着させて、相手の動きを殺すことが守備の基本中の基本です。

 また、ボスニアの速い球回しにあまりついていけませんでした。 陣形をコンパクトにしてもっともっとプレスをがんばってほしいです。

ボールを奪えなくても、プレスをかけ続けることで、相手のサイドからのクロスやロングフィードを不正確なものにすることができます。 プレスをがんばっておけば、中の守備もそれだけ楽になるのです。

 それから、これも以前指摘したことですが、やはり今のままの4バックはW杯の本番で使うのはリスクが高すぎると思います。 4バックの両サイドが守備の本職ではなく、防御力に不安があるからです。

3バックにするか、4バックの両サイドのどちらかに守備の本職をいれる(たとえば三都主-宮本-中澤-田中といった具合に)ことを検討すべきでしょう。

 チーム全体としては、メンタル面の弱さが気になりました。

ボスニアに逆転された後、日本代表のほとんどの選手の動きががっくりと落ち、がむしゃらにボールを取り返そうとしているのは中田英だけ。

一点リードされた状況で、雨の中ただ漠然とプレーしている姿は、2002年W杯・宮城スタジアムでの決勝T一回戦のトルコ戦をふと思い出してしまいました。

リードされてもすぐにボールを取り返して同点や逆転するといった闘争心がなければ、どんなに優れた戦術を与えられても、意味がありません。

それがわかっていたのは中田英だけのようでした。

ジーコジャパンはチーム内の雰囲気がファミリーのように和気あいあいとしていて良いのですが、ここ一番という所を踏ん張る、激しい闘争心を養うには、どうなのでしょう。

 今回のテストマッチは、日本・ボスニア双方ともに高いレベルのサッカーをみせてくれて、非常に有意義でした。

試合も見ごたえがありましたし、日本の課題も浮き彫りになりました。

特に、海外組をいれたフルメンバーで組織力をアップさせるための時間がもっと欲しいですし、これぐらいのレベルの試合をもっと経験したいところです。

逆にいえば、先日のフィンランド戦のように、フルメンバーがそろわずモチベーションが低い相手を日本に呼んで、ダラーっとした試合をいくらやっても、日本サッカー協会はもうかるのでしょうが、日本代表の強化にはほとんど意味が無いということです。

(ボスニア戦は、もともと組まれていたサウジアラビア戦がキャンセルになったことで実現したのですが、もしAFCとサウジ側が試合をキャンセルしなかったらと思うと、ぞっとします)

ですから、今年のキリンカップは欧州で開催することにして、四月か五月は海外組も呼んでの強化月間とするべきではないでしょうか。

四月か五月に欧州でミニ合宿&キリンカップ二試合→対ドイツ戦→テストマッチ→本番といった具合にです。

 日本代表が2006年W杯で好成績をあげられるかどうかで、今後五年・十年の日本サッカー界の発展に大きな違いが出てくると思います。

今年はワールドカップイヤーであり普段の年とは違います。
日本代表のW杯直前の準備を万全にするために、国内リーグなどが多少犠牲になるのはやむを得ないですし、それだけのリスクをおかす価値があります。

ワールドカップ直前の今、日本サッカー界の総力を結集しなくて、いつするのでしょうか。


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2006.2.28 ジグナル・イドゥナ・パルク(ドルトムント)


  日本  2   -   2  ボスニア

  高原  '44    ミシモビッチ '56 PK
中田英 '90+    スパヒッチ  '67


GK 川口     GK ハサジッチ

DF 加地     DF スパヒッチ
   宮本        ベルベロビッチ
   中澤        ムシッチ
   三都主      (フルゴビッチ 62)
             パパッチ
MF 中田英
   小笠原    MF グルイッチ
  (小野 70)    (ヤキロビッチ 82)
   中村        バイラモビッチ
   福西       (ビディッチ 87)
  (稲本 70)     ベシュリヤ
            (ブラダビッチ 76)
FW 久保        バルバレス
  (柳沢 71)    (ラスチッチ 77)
   高原
  (大黒 83)  FW ミシモビッチ
            (イブリチッチ 69)
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